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議会報告

2014年12月議会

12月議会を終えて

2014年12月26日 日本共産党福岡市議団

福岡市の12月議会は15日から24日まで開かれました。総選挙での躍進をうけて日本共産党市議団は、アベノミクス推進など自民党・安倍政権べったりの高島市長の基本姿勢を暴露する「自共対決」の論戦を行い、また市民要求の実現を求めて奮闘しました。熊谷敦子議員と中山いくみ議員が一般質問、星野美恵子議員が議案に対する反対討論、綿貫英彦議員が昨年度決算に対する反対討論に立ちました。


高島市長の「福岡の成長進行中」論、実際には格差と貧困の拡大だと暴露、追及

中山議員は、市長選について投票率が38・73%で過去4番目の低いものとなり、絶対得票率は21・7%しかないこと、公約は抽象的なものばかりで新聞の○×式アンケートにも消費税増税・集団的自衛権・原発再稼働など約6割に「無回答」だったこと、公開討論会を避けたことを指摘しました。また、市長が選挙中宣伝し続けた「福岡の成長進行中」「1万人の雇用創出」などの宣伝文句について、実際には廃業した事業所が開業(新設)の倍以上あること、給与収入の平均額が11万円以上減り、市内雇用者報酬も落ち込み、正社員が2万5400人減って非正規労働者が4万3300人増えたこと、他方で大企業の法人市民税の納税は大幅に増えたのに、中小企業では減少した事実をつきつけ、高島市政のもとで格差と貧困が拡大したことを明らかにし、「公約は具体的なものを示さず、政策論戦からは逃げ、票だけかすめ取ったものだ」と批判しました。その他、生活保護について、行政側の誤りや行き過ぎで「不正受給」扱いにされているあり方をただすとともに、生活保護バッシングと人権侵害を生み出している市の生活保護ホットラインの廃止を要求。また、給食費値上げの中止と、特別支援学校の教室不足解消を求めました。


子ども医療費助成の拡充、市長はいまだに具体化示さず ただちに無料化せよ

熊谷議員は、高島市長が10月の議会で「入院は中3まで、通院は小学生まで拡大」と答弁しながら、市長選の公約では「子どもの医療費助成の拡充」としか述べなかったことを「後退だ」と追及、市長は「検討していく」と答弁するにとどまりました。いまだに何も具体化しないのは許されません。ただちに中学3年までの入・通院無料化を求めました。

また、福岡市が障害者の移動支援・同行援護について不当な制限を設けている実態をただすとともに、障害者団体が切実に求めている障害者差別禁止条例の制定を要求。請願採択された高齢者乗車券のタクシーへの拡大をただちに実施するよう求めました。


またしても麻生グループに儲け口 行政の民営化路線に反対、抜本的転換を

市長が12月議会に提案した議案のうち、日本共産党は談合の疑いがぬぐえない総合評価方式による工事請負契約議案、市職員給与改定関係の補正予算・議案、第2給食センター整備運営PFI契約議案(117億円、東洋食品を代表企業にし、フジタ、旭工務店、西中洲樋口建設、麻生など13社が参加協力するグループ)などに反対しました。

なかでも、児童生徒が集団で野外活動や宿泊のできる市立背振青年自然の家、海の中道青少年海の家の2つの施設について、市による直営をやめて管理運営を「麻生教育サービス株式会社」を代表者とする共同事業体に任せる議案が自民、公明、みらい、市民、維新の賛成で可決されました。なぜいま直営をやめなければならないのか、当局はまともに答弁できず、逆に選定委員会の採点で麻生グループが500点満点で327・5点(66%)しかなかったことが明らかになりました。質の後退は必至です。公の施設の管理運営を民間営利企業に丸投げする制度(指定管理者制度)は他にも各市民センターや区体育館・プール、駐車場・駐輪場など多くの施設ですでに導入され、大手企業やビル管理会社などが約3年ごとに指定されています。経費縮減の名目で、そこで働く労働者が非正規に置き換えられたり、最賃ぎりぎりの低賃金が押し付けられたりしています。公平・公正な運営やサービスに支障をきたし、個人情報漏えいも心配されるだけでなく、地域の不安定雇用を拡大するという点からも共産党は反対してきました。行政の民営化路線を改めるよう要求しました。


40人学級復活検討に反対し35人学級の拡充を求める意見書を可決

財務省が35人学級の効果がないなどとして40人学級に戻す検討をする中、日本共産党市議団はこれに反対し、35人学級をさらに拡充するよう国に求める意見書を市民クラブ、社民とも協議して提案、賛成多数で可決されました。社民が提案した川内原発再稼働中止を求める意見書に賛成討論をしましたが、否決されました。


まもなく2015年。躍進した国会議員団と力を合わせて、市民要求の前進へさらに奮闘し、来春の市議選・いっせい地方選勝利へ奮闘する決意です。


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