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議会報告

2013年予算議会

副市長選任に対する反対討論

2013年3月28日 星野美恵子議員

私は日本共産党市議団を代表し、本議会に提案されている人事案件のうち、議案第97号及び98号、副市長の選任について同意できないことを表明し、意見を述べるものであります。


そもそも今回の副市長選任は、現職の渡辺正光氏と山崎一樹氏の2人の副市長が4年の任期のうち2年を残して辞任するという異例の事態を受けてのものであります。高島市長は今議会でわが党の質問に対し、この2人について「幅広い経験」「大事な職責を果たしてきた」とその役割を持ち上げられました。

ところが、渡辺氏については「体調不良」を辞任の理由とされているものの、診断書も確認することなく、また、山崎氏については「総務省への帰任」というものの、さしたる慰留の形跡もなく、いずれもその場で辞任を了解するという不自然さが浮き彫りになりました。高島市長が渡辺・山崎両副市長を事実上辞任に追いこんだのではないか──このようなわが党の追及に対して、市長は何の反論もできませんでした。今回の副市長の辞任と選任は、市民からみて、きわめて不明瞭でわかりにくいものであることを、指摘しておかねばなりません。


まず、現総務企画局長の貞刈厚仁氏についてであります。貞刈氏は2000年4月から2003年3月末まで、当時の山崎市長のもとで都市整備局都市開発部長をつとめました。

このときすすめられていたのが下川端再開発事業です。この再開発事業は、地元財界と福岡市がつくりあげた第三セクター「都市未来ふくおか」、それに、大手ゼネコンなどが中心になって推進してきたものでした。しかし、核となるテナントが決まらずに迷走し、「都市未来ふくおか」が筆頭株主となってスーパーブランドシティ、エスビーシーを設立して高級専門店を核とした出店計画をたてたもののうまくいかず、当時すでに破綻状況におちいっていました。

ところが、貞刈氏が都市開発部長に就任した最初の事業概要には、下川端地区、下川端東地区ともに「博多部の活性化等に貢献するものと大いに期待されている」などと記されており、まったく無反省のまま破綻した事業を推進してきたのであります。

市は、エスビーシーの破綻救済策に、博多リバレイン地下2階を市が借り上げるなど、公的資金投入によって破綻を穴埋めする計画をうちだしましたが、このとき、下川端再開発事業を統轄し、こうした計画の実行を主導してきたのが、都市開発部長だった貞刈氏でした。

また、2009年に吉田前市長のもとで財政局長をつとめ、人工島事業などの開発路線をすすめ、市債発行をふくれあがらせました。当時、市の借金残高は3会計合計で2兆5067億円、市民一人あたり176万円、「財政健全化の筋道も見えなくなった」と新聞が報ぜざるをえなくなるほど深刻な事態だったのであります。

このように、貞刈氏は、本市のゆがんだ開発行政と財政の悪化を、その中枢で担ってきた張本人に他なりません。

高島市長のもとでも、総務企画局長をつとめ、市職員の総数を抑制するとともに、職員給与の削減を押しつけ、本市の地域経済を冷え込ませ、デフレ不況を加速させてきた責任を負っています。

高島市長は貞刈氏について「豊富な経験と知識」をその選任の理由にあげておりますが、政官業癒着にまみれてきた本市の開発行政、市財政悪化、市民犠牲の路線の中心を歩んできたのであります。市長は貞刈氏を「市民の生活の質」の分野担当にすると述べておりますが、そのような人物が副市長になれば、「行革プラン」で冷酷に市民生活を切り捨てている高島市長のやり方を、いっそう無謀な形で推し進める危険があり、わが党としてとうてい認められないものであります。


次に、現農林水産局水産部長の中園政直氏についてであります。

中園氏は2006年4月から2010年3月末までの4年間、財政局財政部の契約課長をつとめております。契約課は、「工事・委託・物品購入等の契約、契約事務の統轄」を行うとされており、業者との癒着が厳しく問われ、最も公平公正が求められる部署であります。

ところが、その職務の厳格さに疑惑を抱かざるを得ない情報が寄せられております。「一般社団法人21・建設クラブ・福岡」という福岡の建設業界の異業種交流会がありますが、この組織は、中園氏が契約課長だった時期の2006年10月に「電子入札・電子納品に関する講演会」、2010年1月には「福岡市契約課、21クラブ講習会」をおこなっております。そこで中園氏が講演をしたのではないか、さらにこの組織がおこなう恒例のボーリング大会にも参加していた、などの話が出ています。じっさい、中園氏は住宅都市局住宅部長となった後も、2012年2月に開かれた同団体の記念講演会に来賓参加をしております。

本市職員の倫理行動規準では、「市民の疑惑や不信を招くような行為をしてはならない」とし、「利害関係者」を「当該職員の職務に関連性を有する事業を行っている事業者」などと定めて、「利害関係者と共に遊技又はゴルフをすること」を禁じております。同団体には、本市受注企業が少なからず含まれており、こうした倫理規定の精神と照らし合わせたとき、中園氏については「市民の疑惑や不信」を払拭できているとは言えず、副市長としてふさわしくありません。

高島市長は、中園氏を「都市の成長」分野担当の副市長にすると述べておりますが、中園氏に業界とのパイプ役を担わせることで、人工島事業や都心部・港湾の開発など、数多くの利権にとりまかれている巨大プロジェクトを強引に推し進める──これこそが市長の真のねらいだと言わねばなりません。中園氏のような人物を副市長にすえることは、ケヤキ・庭石事件や自民党パーティ券事件のごとく、複数の市幹部や市議会議員を巻き込んだ癒着を今後生み出す危険があることを、わが党は警告せざるを得ないのであります。

よって、わが党は貞刈・中園両氏の副市長選任には同意できないことを表明し、反対討論を終わります。


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