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議会報告

2013年予算議会

2013年度予算議会の代表質問

2013年3月5日 星野美恵子議員

私は日本共産党福岡市議団を代表して、高島市長の施政方針と2013年度予算案、及びその他の諸議案について、市長並びに教育委員会に質問致します。

日本の政治情勢を見るとき、今ほど大局的な視点が求められる時はありません。内政では、国内総生産が14年間で9割まで落ち込み、働く人の所得・雇用者報酬も88%まで減少するなど、長期にわたって経済全体が停滞・縮小している事態は、発達した資本主義国で他に類を見ない異常なものとなっています。欧米では当たり前の雇用などのルールがなく、大企業・財界が目先の利潤のみを追い求めて社会的責任を無視してきたからであります。デフレ不況から抜け出すためには、大企業がため込んだ260兆円もの内部留保の一部を労働者に還元させ、賃上げと安定雇用を実現するほかありません。また外交を見れば、戦後68年も経つというのに日本全国に132もの米軍基地が存在し、特に沖縄における住民の命と安全を危険にさらす実態はまさに植民地的であります。このように、財界中心・アメリカいいなりという、戦後60年続いた自民党型政治は、あらゆる分野で行き詰まり、耐用年数が尽きていると言わなければなりません。しかるに、安倍政権はこの危機を打開する方策を持ちあわせていないばかりか、反動的な方向へと突き進む危険性もあります。今まさに日本の政治は大変革が求められる時代となっており、国民は新しい政治を求めて模索し、探求しています。日本共産党は自民党型政治から抜け出す道、すなわち大企業の民主的規制と日米安保条約の廃棄へ進むことを展望しておりますが、国民と共同して国政の民主的改革を実現するため、いっそう奮闘する決意であります。


(1)

まず、政府予算案と国政の重要問題についてお尋ねします。

賃上げと安定雇用によって国民の所得を増やすことこそ、デフレから脱却し、経済・財政を再建させる道だということは、いまや政治的立場を超えた共通認識となっています。ところが、安倍内閣の2013年度予算案は、国民所得を増やす対策が貧弱で、大型公共事業のばらまき、大企業減税の拡充、社会保障費の削減、原発推進、軍事費の増額、地方交付税の減額など、国民の暮らしと平和を脅かす予算となっており、見せかけの「景気回復」を演出することによって消費税増税への地ならしをねらったものです。したがって、市長は、政府に対し、ムダづかいと大企業減税を中止し、社会保障の拡充など暮らしを応援する予算へと組み替えるよう要求するとともに、消費税増税の実施に反対すべきではありませんか。答弁を求めます。  安倍首相が自民党の公約に反し、先月、日米首脳会談でTPP・環太平洋連携協定の交渉参加へ大きく踏み出したことに対し、JAなど各方面から怒りと批判の声があがっています。首相がどんなにごまかしの説明をしようとも「例外なき関税撤廃」を大原則にしていることに変わりはなく、日本が参加すれば食料主権・経済主権を失い、アメリカのいっそうの属国になるのは必至であります。市長は市内農業・食の安全・地域経済・医療を守る立場から、TPP参加に強く反対すべきだと思いますがご所見をお伺いします。

福島原発事故は収束どころかますます拡大する中、安倍政権は原発の「新安全基準」を制定して再稼働を強行しようとし、新増設の容認、原発輸出の推進をも公言していますが、「安全な原発」などありえません。少なくとも過半の国民は原発に依存しない社会の実現を望んでおり、市長は原発即時ゼロ宣言を行うとともに国と九州電力に玄海原発の廃炉を強く要求すべきではありませんか、答弁を求めます。

安倍政権と改憲勢力は憲法9条の改定と「国防軍」の創設を現実の政治日程にのせようとしており、極めて重大です。改憲の狙いはアメリカと共同して海外で戦争する国に日本をつくりかえることに他なりません。侵略戦争の反省と世界平和の思いが込められた憲法9条を守り抜くことは国民多数の願いです。市長は憲法改悪に反対する姿勢を示すべきだと思いますが答弁を求めます。


次に、高島市長の施政方針と新年度予算案の基調についてお尋ねします。

市長は市政運営方針で、新たな基本構想と基本計画に基づき、アジアのリーダー都市を目指すなどと言われました。基本構想は、歴代市長の「アジアの拠点都市」づくりを無反省に継承し、「都市の成長」と称して異常な開発優先・財界奉仕の路線に突き進む一方、市民には自助・自立を求め、福祉・教育の願いに反するものだとして、わが党は反対しましたが、新年度予算案はこれの推進、具体化が基調となっています。その最大の特徴は大型開発推進・呼び込み型であります。人工島事業の推進に新年度約119億円が充てられようとしています。毎年多額の予算をつぎ込む五ヶ山ダム建設を継続させる他、新たに福岡空港第二滑走路や新展示場の整備、中央ふ頭再整備や天神の幹線道路と再開発、ウォーターフロントのアクセス強化、首都機能バックアップ誘致など、不要不急の開発推進が盛り込まれました。その一方で、市民向け予算は緊縮・切り捨て型となっています。少子高齢化の進行や貧困の広がりにもかかわらず保健福祉費を微増にとどめ、国民健康保険事業への法定外繰入金を削減して多くの加入者の保険料を引き上げるなど、医療、福祉、介護、社会保障の充実には程遠いものです。教育費は一般会計の6.1%と過去最低を記録しました。子どもたちと保護者の願いである少人数学級の拡大や教室エアコン設置に背を向けました。中小企業対策予算はわずか0.32%で、緊急経済対策も地元中小企業、中小業者の仕事づくりには不十分であり、また実現が熱望されている住宅リフォーム助成制度は予算化されませんでした。市長は「未来に向けた予算」などと言われますが、今苦しい生活を余儀なくされている市民を見ない予算と言わなければなりません。国の臨時交付金などを活用すれば、市民の切実な要求にこたえることは可能です。

したがって、わが党は、人工島事業をはじめムダな大型開発の推進にかかる予算を削除し、暮らし、福祉、教育の充実、安心・安全のまちづくりを進める予算への抜本的組み替えを要求するものです。市長の所見を伺います。


次に、高島市長が推進する「行財政改革プラン」についてです。

市長は、4年間で851億円の財源不足が生じるとの試算を示し、昨年10月、これまでの行政運営の仕組みや発想、手法を抜本的に見直すとした「行財政改革プラン素案」を発表し、12月議会に101項目からなる「財政健全化に向けた改革実行検討項目」を報告しました。九州交響楽団や各種スポーツ大会への補助金、私学助成の廃止・削減、高齢者・障害者施策の個人給付の見直し、子育て支援の独自減免や助成制度の見直し、がん検診の自己負担増、市民センターや体育館、文化施設、公園などの利用料見直しと65歳以上減免廃止、駐車場有料化、公立保育所民営化など、福祉、医療、教育、文化などあらゆる分野で市民に大きな影響を与える、まさに「市民いじめの大計画」というべき内容です。新年度予算案にはこの内容を先取りし、私立小中学校補助金廃止や肺がん検診自己負担導入など四十数項目が盛り込まれています。

そこで1点めに、市民向け施策の切り捨て計画についてです。市長は「民間で担うことができることは民間に」、「優先順位の最適化」などと言いますが、住民福祉の増進という自治体本来の役割を否定するとともに、公的責任を放棄し、住民に自己責任と負担を押し付けるものに他ならず、許されません。市民から不安と怒りの声が次々あがっている、こうした切り捨て計画は、きっぱり撤回すべきではありませんか、市長の答弁を求めます。

2点めに、本市の厳しい財政状況を作りだした責任についてです。「行革プラン素案」は税収が伸びない一方で社会保障関係費や老朽化した公共施設の維持経費が増加するとして「このままでは重要事業の推進や新たな課題への対応のために使える財源が大幅に減少する見込み」と述べています。しかしながら、市債残高2兆4480億円、市民一人あたり167万円もの借金を作り出したのは一体誰か。人工島を始めムダな大型開発を推進してきた歴代市長と議会の推進勢力の責任であります。借金財政の総括も反省もないまま、851億円の財源不足などと脅して、市民に犠牲を押し付けるやり方はまさに無責任で、道理がないと思いますが、市長の所見を伺います。

3点めに、行革による財源づくりは何のためなのかということです。市長は「ビルドアンドスクラップ」などと述べ、「行革プラン素案」は「福岡市の成長戦略を実現するために必要な財源を確保する」としています。成長戦略と言えば、大型公共事業や法人減税など大企業の応援ばかりであります。市長が推進する行革は市民のためではなく、大型開発プロジェクトの財源づくり、すなわち財界に奉仕するというのが真の狙いではありませんか、市長の明確な答弁を求めます。

4点めに、人件費の抑制についてです。安倍政権が地方公務員給与の削減を要請したことに対し、全国市長会は抗議する緊急アピールを出しました。にもかかわらず、高島市長は削減要請をいち早く受け入れる態度を表明しました。そして新年度、本市職員の退職手当の段階的引き下げと、持ち家にかかる住宅手当の引き下げ・廃止を強行しようとしています。職員給与はすでにこの10年間で一般職員で年間54万円も減らされ、生活設計は大きく狂わされており、これに加えて退職金までカットされれば、少ない人員で多忙化を極めながらも住民奉仕の仕事に尽力されている職員のモチベーション低下は避けられません。さらに、公務員給与の引き下げは民間賃金にも連動し、デフレ不況を加速するものです。したがって、職員給与、退職金、手当の引き下げはやめるとともに、職員削減と非正規への置き換え政策を改めるべきだと思いますが、所見を伺うものです。


(2)

次に、医療、介護、生活保護、障害者福祉など社会保障の改善についてです。


第一は、国民健康保険の問題です。

本市の国保世帯の平均所得は減り続け、所得200万円以下が85%を占める中、保険料は所得の2割を超えるなど未だ払える限界を超えております。しかし、市長は新年度、法定外繰り入れを就任前と比べ25億円も減らし、保険料について介護分を一人あたり2500円引き上げるなど、多くの世帯の負担を増やそうとしております。こんなやり方は許されず、繰り入れを大幅に増やし保険料を引き下げるとともに、国庫負担を削減前に戻すよう国に求めるべきではありませんか答弁を求めます。また、17,000世帯に上る全国最多の保険証取り上げや、過酷な差し押さえは医療を受ける権利や最低限度の生活を奪うものでありやめるべきではありませんかお尋ねいたします。


第二は、高齢者の医療と年金についてです。

高齢者を差別する後期高齢者医療制度は未だ廃止されず、保険料は今年度5000円も引き上げられる中、保険料が払えず滞納によって医療証を短期証に切り替えられた高齢者は市内で1000人を超え、重い窓口負担による受診抑制さえ生み出されるなど、医療を受ける権利が不当に奪われております。市長は後期高齢者医療を直ちに廃止し、元の老人保健制度に戻すよう国に求めるとともに、短期証発行をやめるよう広域連合に求め、市として独自減免を行うべきではありませんか。あわせて、当面65歳以上の窓口負担は1割にするなど、独自に軽減策を実施すべきではありませんか、お尋ねいたします。また、年金制度については保険料の際限ない値上げ、繰り返される給付削減、支給開始年齢の先送りなど連続改悪が強行される中、不信が広がっております。保険料の引き上げをやめ、減らない年金制度を確立するよう国に求めるべきではありませんか、お尋ねいたします。


第三は、介護保険制度の改善等についてです。

高い保険料が払えず滞納している高齢者が約1万人に上る中、今年度から保険料が25%、最高5万円以上引き上げられ悲鳴が上がっています。また、機械的でサービス抑制の手段となっている要介護認定や高い利用料負担、利用限度額等により必要な介護を受けられない事態となっています。加えて昨年4月からは、生活援助時間短縮と介護報酬2割引き下げが強行され、利用者の生活困難を拡大し生きがいを奪い、介護労働者の労働条件の切り下げ等深刻な影響も出ております。市長は介護保険料引き下げのために必要な手立てをとるとともに、利用料助成を行うべきではありませんか。また、国に対しては「生活援助」等改悪された制度を元に戻し、要介護認定ではなく現場の専門家の判断で必要なサービスを受けられるよう改善し、介護職員の処遇改善を図り、2014年度からの更なる改悪計画は中止するよう求めるべきではありませんか、あわせてお尋ねいたします。さらに、特別養護老人ホームの整備計画、実際の整備数ともに実態とかけ離れており大幅に引き上げるべきだと思いますが答弁を求めます。行革プランで検討している公共施設利用料における高齢者減免の廃止は撤回すべきではありませんか、お尋ねいたします。あわせて、グループホームで発生した火災事故を踏まえて、スプリンクラーの設置を促進すべきだと思いますが答弁を求めます。


第四は生活保護についてです。

貧困と格差が大きな問題となる中、本市においても保護世帯が増え続けており、生存権保障のための保護制度はますます重要になっております。市長は住民の福祉の増進に責任を持つ首長として、国が進めている基準改悪に断固反対し、制度充実を求めるべきではありませんか、お尋ねいたします。また、ケースワーカー不足により未だ一人あたり110ケース以上を担当している事態は異常であり、大幅な増員を図り申請希望者や相談者、受給者に親身かつ丁寧に対応できる条件を整備すべきではありませんか。あわせて無理な就労や転職の強要等、人権侵害にあたる対応を現場から根絶するよう取り組みを強めるとともに、必要な人が受けられるよう権利としての生活保護制度の広報を充実させるべきではありませんか、お尋ねいたします。


第五は障害者施策についてです。

昨年6月に成立した障害者総合支援法は応益負担が残されるなど、当事者の意見が反映されておらず、いわゆる「骨格提言」を生かし抜本的に見直した障害者総合福祉法を制定するよう国に求めるべきではありませんか。また、新法施行までの間、本市独自の負担軽減制度を継続拡充するとともに、重度障害者医療費助成制度の所得制限はやめ、移動支援、バリアフリー対策、就労支援、障害者施設への人件費等補助などを抜本的に充実させるべきではありませんか、あわせて答弁を求めます。また、行革プランに基づく現行障害者施策の削減・廃止の検討はやめるべきだと思いますが、御所見を伺います。


第六は、こども病院の人工島移転問題です。

市長がこども病院の人工島移転を決定したことを受け、昨年12月に着工が強行されました。一方小児二次医療連絡協議会では人工島に移転した場合、西部地域からの患者が24%へと激減する試算が示されるなど、これまでの説明は崩れ、市長が市民に約束した「現地での新しい小児科整備」も何も具体化しておらず、市民を欺くやり方に怒りの声が上がっています。災害に最も弱い人工島にこのまま移転を強行することは許されず、市長は現地周辺での整備計画へ変更するよう病院機構に指示すべきではありませんか、答弁を求めます。


第七は、原発事故の被災者・避難者支援についてです。

昨年6月に原発事故子ども・被災者支援法が成立したものの、いまだ基本方針もつくられていません。市長は国に対し、同法にもとづく支援策の早急な具体化、および支援対象地域を年間の追加放射線量1ミリシーベルト以上の地域とするよう求めるとともに、国待ちにならず本市として市営住宅への無償入居の継続、保育・就労の支援などを強化すべきではありませんか、あわせて、自主避難者に対しても、ワンストップの相談窓口を設けてその声を聞き、市独自の支援をおこなうべきではありませんか、答弁を求めます。


(3)

次に、子ども・子育て支援、教育、文化・スポーツ行政についてお尋ねします。


第一は、保育行政についてです。

一点目は保育所の待機児童解消についてです。市長は市政運営方針で「平成26年度当初の待機児童解消」をめざすとして新年度1900人分の整備をうたっております。しかし、これまで定員増による詰め込み中心のやり方にしがみつき、現場には多大な困難をおしつけてきました。待機児童は解消どころか、逆に1月時点で1363人と過去最悪になっています。市有地の無償貸与などで新築中心の整備に転換し、早急に待機児童をゼロにすべきではありませんか。あわせて、保育士不足解消へ、賃上げなど待遇改善の抜本的手だてをとるべきと考えますが、ご所見をお伺いします。また、他の政令市と比べて高い、低所得者階層の保育料を引き下げるとともに、非婚の母子家庭の保育料について寡婦控除が適用されたものとみなして引き下げるべきだと思いますが、答弁を求めます。保育所の面積、人員配置の基準を定めた条例を大幅に充実させるべきではありませんか、ご所見を伺います。

二点目は、「子ども・子育て新システム」についてです。同システムは、時間認定でバラバラな保育になること、保育士が次々入れ替わるおそれがあること、施設整備費がなくなるなど、多くの問題をかかえたままです。市長は国に対し新システム関連法の実施をやめるよう求めるべきではありませんか、答弁を求めます。


第二は、子どもの医療費無料化についてです。

一昨年4月時点で中学生までは通院で全国37.5%の自治体、入院では過半数の自治体で無料化されています。全国、近隣の自治体の動きにならって、早急に、入通院ともに中学卒業まで医療費を無料にすべきではありませんか、答弁を求めます。


第三は、留守家庭子ども会についてです。

児童数が70人をこえる子ども会が82カ所、狭隘化施設が12カ所、老朽化施設が16カ所もあるなど、早急に施設の改善をおこなうとともに、指導員の賃金の引き上げをおこない、あわせて児童数41人以上の子ども会には3名以上の指導員を配置するなど充実させるべきだと思いますが、答弁を求めます。


第四は、児童館についてです。

0歳から18歳までの子どもたちが自由に使える専門職員のいる児童館は「公民館」や「子どもプラザ」で肩代わりできる施設ではありません。小学校区ごとの設置をめざし、まずは各区に早急に設置すべきと思いますが、答弁を求めます。あわせて、中央児童会館の建て替えにあたっては、官民協働事業、いわゆるPPPという手法で、コスト削減と民間の利潤確保を最優先することは許されず、子どもと市民の声を反映して、建て替え計画を抜本的に見直すべきではありませんか、ご所見をお伺いします。また、青年センターの廃止計画を撤回すべきだと思いますが、答弁を求めます。


第五は、児童虐待についてです。

子育て世代において貧困や社会的孤立が進む中、児童虐待は依然あとを絶ちません。新年度の児童福祉司2名、児童心理司1名の増員ではとうてい足りず、こうした職員を大幅に増やすとともに、児童相談所を増設すべきではありませんか、お尋ねいたします。


第六は、教育行政についてであります。

今日、いじめや「体罰」を受けた児童・生徒が自ら命を絶つ事件が相次ぎ、その背景にある教育体制の深刻な行き詰まりを打開することが求められております。そこでまず、今こそ憲法と子どもの権利条約の立場に立ち、全ての子どもの「人格の完成」を目指す教育を前進させるべきだと思いますが、教育長のご所見を伺います。また、教育行政にあたっては不当な干渉に屈することなく、子どもの成長を歪め、その異常さが国際機関から厳しく指摘されている過度の「競争」や非人間的な「管理」教育を是正するとともに、学校における子どもの命最優先の原則を確立することが求められると思いますが、答弁を求めます。また、いかなる「体罰」も暴力であり、いじめとともに学校・スポーツ界から無くさなければならないと思いますが、ご所見を伺います。


2点目は義務教育の指導内容と体制についてであります。

まず、少人数学級の拡充についてです。本市においては小学校4年生までと中学校1年生の一部で35人学級を実施しているものの、「ガイドライン」において他の学年には拡充しないとされております。「少人数指導」や小学校における一部教科担任制の実施を少人数学級を拡げない理由にすることは許されず、全学年で35人学級を実施すべきではありませんかお尋ねいたします。あわせて、国と県に対して早急な30人学級実施を求めるべきだと思いますがお尋ねいたします。今日、教育現場では多忙化が進み、教職員の健康破壊も深刻となり、休職、中途退職者も後を絶ちません。学校カウンセラーやスクールソーシャルワーカー、図書司書等の専門職員を大幅に正規で増員し、児童・生徒の「荒れ」等、課題が多い学校に対しては教員の緊急加配をするなど、教職員の抜本的増員を図るべきではありませんか、答弁を求めます。また、学校間の競争を激化させ、子どもと教職員の困難を増大させている一斉学力テストヘの全校参加と市独自実施は、やめるべきではありませんか、答弁を求めます。

特別支援教育については、教職員の大幅な増員を国・県に求めるとともに、支援学校の大規模化の解消、支援学級の全校設置、肢体不自由児の通う全校へのエレベーター設置、支援員、介助員の増員・正規化を行うべきだと思いますがご所見を求めます。また、特別支援学校の送迎バスについては専門性、安全性の後退につながる民間委託はやめ、便数を増やすべきではありませんか、お尋ねします。


3点目は学校の施設整備についてであります。

わが党が繰り返し求めてきた耐震対策・窓サッシ改善は完了したものの、今度は外壁等の落下事故が相次ぐ等、こどもの命を脅かし、負傷させる事態も起きています。3年に一度という施設・設備の点検内容・体制を抜本的に改善するとともに、危険箇所については、ただちに改善するよう対応を改めるべきではありませんかお尋ね致します。築30年以上で大規模改造未着手の全ての学校校舎とプール改築について、新年度着手すべきではありませんか、お尋ねいたします。学校環境衛生基準に違反している教室温度改善は喫緊の課題であり、全ての学校、幼稚園の教室にエアコンを設置すべきだと思いますが、お尋ね致します。また、児童・生徒数が1,000人を超えている学校は、校区調整でなく早急に分離・新設計画を立てるとともに、教室不足に陥っている学校については増設等、緊急対策を図るべきではありませんか、答弁を求めます。PFI手法、学校給食公社の大規模なリストラで進めようとしている給食センターの再整備計画は一箇所13,000食をまかなうという異常な大規模化を進め食育にも逆行する大問題であり、白紙に戻し自校方式に転換すべきだと思いますが答弁を求めます。また、試行を始めた小学校給食の民間委託計画は給食の安全を脅かし雇用を壊すものであり中止すべきではありませんか、答弁を求めます。


4点目は教育を受ける権利の保障についてであります。経済・雇用情勢の引き続く悪化により、経済的理由で給食費の支払いや就学さえ困難となる子どもが生み出されています。就学援助は適用基準を緩和し項目を増やすとともに、国に対して十分な財政措置を求めるべきではありませんか、お尋ねいたします。行革プランにおける市立幼稚園廃止並びに私学助成、朝鮮学校補助金廃止は許されず、撤回すべきではありませんか、答弁を求めます。


以上、山積する課題解決のための抜本的な取り組みが求められておりますが、市長提案の教育費は一般会計のわずか6.1%と史上最低水準であります。こんなことは許されず、大幅な増額を図るべきだと思いますが、市長の答弁を求めます。


第七は、文化行政についてです。

六本松九大跡地に移転する少年科学文化会館に文化ホールを求める市民の請願署名は5万筆をこえ、全国の著名人・文化団体からも存続への賛同が百数十に及んでいます。ところが、市長はその声をふみにじり、文化ホールをなくして科学館に特化させ、民間ビルの賃貸で施設をつくる案が報道されましたが、到底許されるものではありません。市が六本松に土地を取得し、責任をもって文化ホール機能をもつ施設をつくるべきではありませんか、答弁を求めます。あわせて、市民会館の建て替えに伴う拠点文化施設の基本計画策定にあたっては、文化団体・市民・利用者の幅広い参加のもとで具体化すべきではありませんか、答弁を求めます。また、行革プランでかかげた九州交響楽団への補助金削減の検討をやめるべきではありませんか、お尋ねいたします。


第八は、スポーツ行政についてです。

本市の市民に身近なスポーツ施設は「なんど応募しても当らない」と言われるほど倍率が高く、また地区体育館や市民プールなどは老朽化しており、運動場や各区のスポーツ施設の改善とともに、更に施設を増やすべきではありませんか。また現在の市民体育館は耐震補強して使用するとともに、九電体育館の使用期間の延長を協議すべきではありませんかお尋ねいたします。あわせて金鷲旗玉竜旗高校柔剣道大会などスポーツ大会開催補助金の削減ならびに施設の駐車場の有料化をやめるべきだと思いますが答弁を求めます。


(4)

次に、中小企業対策、産業振興、雇用対策について質問します。


第一は雇用対策、就職活動支援についてです。

2012年12月末の福岡地区の有効求人倍率は0.79倍と全国平均を下回り、新規学卒者の就職内定率も福岡県の大学生が58.5%、福岡地区の高校生は79.4%と極めて厳しい状況であります。しかしながら、新年度も雇用改善の具体的な手立ては取られていません。市長は福祉、教育、防災など深刻な人手不足になっている部署については正規職員を増員すべきではありませんか、答弁を求めます。雇用の実態は労働者の35%、若者や女性では半数が非正規労働者となっています。とりわけ本市においては市長が先頭に立って非正規を増やしている事は問題であります。国に「働くルール」の確立、労働者派遣法の抜本改正、最低賃金の大幅引き上げを求めるべきではありませんか答弁を求めます。あわせて、市長が直接地元財界や大企業に正規雇用の拡大と賃上げを強く要請すべきではありませんか答弁を求めるものです。


第二は、「住宅リフォーム助成制度」の創設についてです。

本市で住宅リフォーム助成制度を導入した場合、予算投入額の24倍の経済波及効果があることが市の試算でも明らかとなりました。地域経済の活性化や地場の中小零細建設業や関連業種の仕事づくりとしても効果があり、福岡県内16市町村、全国4県533市区町村と広がっています。従って抜群の効果が見込まれ幅広い分野から要望の上がっている住宅リフォーム助成制度を創設すべきだと思いますが、答弁を求めるものです。


第三は、生活に密着した公共事業、公契約条例についてです。

保育所や特別養護老人ホームの整備などの公共事業は福祉の充実だけでなく、雇用や地元企業の仕事づくりになるなど大きな経済効果をもたらします。したがって国の元気臨時交付金を活用して生活に密着した公共事業を抜本的に拡充すべきだと思いますが、答弁を求めるものです。また、中小零細建設業の仕事づくりのための小規模工事登録制度を早期に制度化し実施すべきだと思いますが答弁を求めるものです。あわせて、自治体の仕事を受注する企業に、人間らしく働ける適正賃金等のルールを定める「公契約」条例の制定をすすめるべきではありませんか、お尋ねします。

第四は、中小企業対策、商店街支援についてであります。

本市の全企業の99.7%を占め、雇用の7割をになう中小企業・自営業者の経営と存続が深刻な状況となっております。今年2月の景気動向調査でも業況が好転したとこたえたのは3つの業界、悪化と答えたのが14業界となっています。しかしながら、新年度、本市の中小企業対策予算はわずか25億5800万円であり、一般会計の0・32%にすぎません。市長は福岡市の発展に貢献してきた地場中小零細企業を差別することなく中小企業予算を大幅に増加すべきだと思いますが、答弁を求めます。この10年間に本市の小規模小売業の数は4分の1減っております。商店街振興対策予算を大幅に増やし「空き店舗」の借り上げ、改装費などへの補助を拡充し商店街支援を強化するとともに、市内で広がっている「買い物難民」について実態を調査し、買い物難民対策をすすめている自治会や商店街などを支援すべきだと思いますが答弁を求めます。


第五は、農林水産業の振興についてであります。

本市農林水産業は農産物価格、魚価、木材価格が低迷する中、飼料や燃料価格の高騰などで所得が減少し経営も苦しくなっております。農業については農産物の価格保障を中心に所得補償を組み合わせ、生産コストをカバーする施策を国に求めるとともに、国に青年就農給付金の要件緩和を求め、本市でも定年退職者など農業就業希望者に対する支援を強めるべきと思いますがご所見をお伺いいたします。また深刻化している有害鳥獣による農産物被害を減らすために、国に対して鳥獣被害交付金を大幅に増やすことを求めるべきだと思いますが答弁を求めます。漁業については漁民の所得補償と価格安定対策を国に求めると同時に、漁場環境の保全、改善や後継者問題に取り組むために予算を増やして振興策を充実すべきだと思いますが答弁を求めます。また、漁業用軽油にかかる軽油引取税の免除措置の恒久化を国に要求すべきだと思いますがご所見をお伺いいたします。林業については公共施設・設備に市内産木材を積極的に使用すると同時に住宅建設や改修に市内産木材を使用した場合に助成するなど利用、販売促進に努めるべきだと思いますがご所見をお伺いいたします。本市、農林水産業予算を削減する事は許されず、農林水産業者の切実な要求に応えられるよう大幅に増やすべきだと思いますが答弁を求めるものです。


(5)

次に、人工島事業など大型開発のムダづかいについて質問します。


第一は、人工島事業についてです。

1点目はみなとづくりエリアの破綻についてです。博多港コンテナ取扱量は2012年、85 万TEUと前年から横ばいとなりましたが、当局が目標とする100万TEUの達成は程遠く、また人工島に着岸する大型コンテナ船も増えていないのが実態です。こうした中、港湾関連用地はこの5年間、民間に売れたのはわずか2件だけで、イヌイ倉庫に売却した土地も更地のままとなっています。市長の思惑に反して港湾関連用地の需要はないというのが現実であります。したがって、売れない土地を造ることは許されず、市4工区の埋立て工事を即時凍結するとともに、必要性のないD岸壁整備はやめるべきだと思いますが答弁を求めます。


2点目はまちづくりエリアの破綻救済についてです。住宅関連用地は2年連続して公募すらできない事態となったように、需要のなさはますます深刻です。もともと、まちづくりエリアは計画通り土地処分が進まず、公園や病院用地の購入など税金で穴埋めしてきましたが、いよいよ行き詰まり、用途変更して体育館建設を決定し、さらに鉄軌道の導入や大型コンベンション施設の建設なども浮上しています。破たん救済のための公的施設導入など、税金・公金の投入はやめるべきだと思いますが、答弁を求めます。


3点目は資金計画、事業計画の破たんについてです。人工島事業は造った土地の需要がなく、計画が破たんしてはその救済のための事業計画と資金計画の見直しが繰り返され、これまで莫大な税金が投入されてきました。高島市長は土地単価の引き下げや定期借地方式の導入など5回目の事業見直しをしましたが、土地処分は全く進まず、1年目から資金計画は大きく狂い、最終収支の160億円の赤字はさらに膨れ上がることが明らかになったのであります。こうした人工島事業を推進する高島市長の責任は重いと思いますが答弁を求めるものです。あわせて、港湾特別会計への破たん救済の税金投入はやめるとともに、人工島事業を抜本的に見直すべきだと思いますが、答弁を求めます。


4点目は企業立地交付金についてです。市長は人工島の破たん救済のために産業界の要求をのんで、人工島に進出する企業に対する交付金を最大30億円へ大幅拡充しましたが、255億円もの税金を投げ渡す計画は税金のムダづかいであり、制度を廃止すべきだと思いますが所見を伺います。


5点目は博多港長期構想についてです。同構想は、20~30年かけて須崎ふ頭の港湾施設・物流機能を、人工島と箱崎ふ頭に集中させ、須崎ふ頭や中央・博多ふ頭に人が集まるように公園・巨大歩道橋・幹線道路の整備・LRT等を導入するなど、新たな埋め立ても含め、博多港を大改造しようというものです。数千億円規模を要する博多港長期構想の具体化をやめるべきだと思いますが答弁を求めるものです。


第二は、水受給計画とダム建設についてです。

本市の水需給計画では施設供給能力が供給水量の約2倍になっており、まさに過大であり新たな水源開発は必要ありません。しかも大山ダム完成に伴う筑後川からの本市の一日取水量は増えるどころか逆に現状よりも一万五千㎥も減少します。したがって、新たな水源開発である五ケ山ダム建設は県や国に中止を求めるとともに、本市の水需給計画を抜本的に見直すべきだと思いますがご所見をお伺いします。


第三は、空港問題についてです。

福岡空港の乗降客数は、2001年の約8割しかなく漸減傾向です。発着回数は乗客減による飛行機の小型化で、近年若干増加しています。これまでの1時間当たり32回・年14.5万回といわれる「処理容量の限界」は、7割が大型機であることを前提とした試算です。しかしいまや大型飛行機の占める割合は全体のわずか25.4%しかなく、この実態で試算すれば対応可能なことは明白です。朝夕の過密解消は、誘導路の増設で十分であり、空港問題は、既存ストックの有効活用や、近隣空港との連携等で解決すべきであり、不必要な滑走路増設のために1800億円もの公金をつぎ込むことは許されず、やめるよう国や県に要求するとともに、本市としてこの計画から撤退すべきだと思いますが、答弁を求めます。


第四は、都心部の再開発推進の問題についてです。

市長は「国際競争力の強化を図る」ためにと国の特定都市再生緊急整備地域指定を受け、九電、福銀等の七社会を中心に県や三菱地所などとともに、天神、博多駅、ウオーターフロントエリアの都市再生を進めようとしています。企業ビル等の新築・改築に際し、規制緩和や認定の迅速化、税制の優遇、金融支援を行うとともに、官民共同で推進する新たな展示場やホテルの立地、天神通線などの幹線道路整備等々に、国や市の莫大な公金を投入し、銀行やゼネコン、財界のもうけづくりを進めることはやめるべきだと思いますが、答弁を求めます。


(6)

次に、安心・安全で生活・環境優先の都市づくりについて質問します。


第一は、地域防災計画についてです。

1点目は地震・水害対策についてです。本市の地域防災計画では地震想定規模を最大マグニチュード7.2としていますが、本年2月に出された政府の長期評価では、地震の想定規模が最大マグニチュード7.7に見直される結果となり、新たな数値のもとで想定規模を見直し、抜本的な対策をとるべきではないかと思いますが答弁を求めます。また地震対策では、遅れている戸建住宅の耐震化を促進するため、耐震改修補助額の抜本的な引き上げとともに、要件緩和や広報の強化をすべきではありませんか。また市営住宅をはじめとする市有建築物の耐震化は喫緊の課題であり、計画を前倒しし、早急に取り組むべきだと思いますが答弁を求めます。また水害対策については、那珂川・樋井川・周船寺川・須恵川などの対策は喫緊の課題であり、河床掘削・護岸整備などの事業期間を短縮し、早期に完了するよう県・国に強く要求するとともに、公的施設を活用した地下貯留施設やバイパス雨水管等の整備を早期に具体化すべきだと思いますが答弁を求めます。

2点目は原子力災害対策についてです。本市は玄海原発から40キロメートル圏内にあり、ひとたび事故が起きれば、深刻な被害を受けます。現在計画されている本市の事故想定は事実上福島級にとどまっており、原子炉が破裂する過酷事故を想定すべきではありませんか、答弁を求めます。


第二は、公営住宅の問題についてです。

本市では長年、新規市営住宅建設ゼロのため、今や最高倍率は183倍に及び、何十回申し込んでも入居できない深刻な事態となっています。冷たい建設抑制政策を改め、大幅な新規建設計画をたてるとともに、喫緊の課題である老朽化した住宅の建て替えや改修を急ぐべきだと思いますが答弁を求めます。また民間住宅を借り上げて公営住宅とすることを含め、新婚・子育て世帯への居住支援枠を大幅に拡充すべきだと思いますがご所見をお伺いします。


第三は、九大移転跡地など公共用地の活用についてです。

六本松の九大移転は地元の中小商店に大打撃を与えており、跡地は大型商業施設やマンション建設ではなく、切実な住民要求に応え、緑と公園、文化ホール等地域の営業と暮らしを守るための活用を市が責任を持って行うべきであり、周辺道路の改善も含め、住民の声を十分反映させるべきだと思いますが、ご所見をお伺いします。また、箱崎の九大跡地については箱崎中学の移転、総合研究博物館、研究機能を備えた総合環境・防災ステーションなど4校区協議会提案にある地元住民の要望を反映した利用計画を市が責任を持ってたてるべきだと思いますが答弁を求めます。

また学校統廃合による跡地は、都心部の貴重な公用地であり保育所や特別養護老人ホーム等公的活用を図るとともに、美しい近代建築様式の大名小学校校舎は現地保存をすべきだと思いますが答弁を求めます。セントラルパーク構想については、市民の意見を聞いて計画をたてるべきであり、「観光資源」などとして過大でムダな事業費の投入はやめるべきだと思いますがご所見をお伺いします。西部市場跡地は地元住民の強い要望である近隣公園にすべきだと思いますが、あわせてご所見をお伺いします。


第四は、住環境を守る問題についてです。

本市では、近年良好な戸建て住宅地域に中高層住宅が建設されるなどの住環境破壊が深刻になっています。開発規制を強化するために用途地域の見直しを行うとともに、用途地域変更の住民提案、建築協定、地区計画の周知と積極的適用を行うべきだと思いますが、答弁を求めます。また、いまだにマンション建築紛争は後を絶たず、住環境と良好な近隣関係を守るためにも、工事協定や周辺の家屋調査もないままの一方的な建築確認申請や工事強行は許されず、紛争予防条例に近隣住民の同意を得ることや罰則規定などを盛り込み、建築主に対して遵守を強く指導すべきだと思いますが、ご所見をお伺いします。


第五は、バスを含めた公共交通の問題についてです。

新たな公共交通空白地をつくらないため、西鉄等に路線廃止を行わないよう強く要求すべきだと思いますが、答弁を求めます。また高齢者が多い公共交通不便地については、住民に責任を押しつけることなく、市が実施主体となって、コミュニティバスを運行させるなど、高齢者等の生活交通網を早急に充実すべきだと思いますがご所見をお伺いします。あわせて志賀島航路などの市営渡船事業は、住民の生活交通として重要な役割を果たしており、行革プランによる便数削減は許されず充実を図るべきだと思いますが、答弁を求めます。


第六は、再生可能エネルギー対策及びごみ行政、環境保全についてです。

1点目は、再生可能エネルギー対策についてです。原発のない社会を目指し、地球温暖化対策の一層の促進のためにも、再生可能エネルギー発電の普及が求められています。市有地や施設での太陽光、風レンズ風車や、小水力などの活用を推進するとともに、九州大学と共同開発している風レンズ風車や浮体式洋上発電への支援策の充実を図るべきだと思いますが所見をお伺いします。

2点目は、ごみ対策についてです。事業系ごみの排出量は全国平均を上回っており、企業まかせでなくごみ減量対策の強化を図るとともに、家庭系及び事業系の可燃性ごみの分別収集を拡大すべきだと思いますが答弁を求めます。

3点目は、環境保全対策についてです。問題となっている微小粒子状物質PM2.5の環境基準値を超過する日が発生するなど深刻化しており、測定体制及び情報提供などの対策の強化や、健康被害を防止する方策を確立すべきだと思いますが答弁を求めます。また、森林の間伐の強化や緑地保全林地区指定の拡大など森林と緑の保全に積極的に取り組むべきだと思いますが所見をお伺いします。


(7)

次に、民主的で公正、清潔、平和の行政運営についてお尋ねします。


第一は、市長の政治姿勢についてです。

これまでの開発行政のもとで本市における政官業の構造的癒着は一掃されていません。こうした中、高島市長は昨年に引き続き今年の1月に政治資金パーティを開催しました。財界との癒着につながる実質政治献金である政治資金パーティはやめるべきだと思いますが答弁を求めます。また市長の独断的な市政運営は、職員の人権救済申し立てにまでに至った「禁酒令」や男女差別と厳しい批判を受けた「カワイイ区」などにおよび、市民からは「軽率なパフォーマンスだ」「トップダウンのやりかただ」と批判を浴びる結果となっています。このような独断的な市政運営は改めるべきではないかと思いますが答弁を求めます。あわせて、先日報道された三役人事について市長の説明を求めるものです。


第二は、市民参加の市政運営についてです。

市長はさも市民の意見を聴くかのように装って、「第三者委員会」の設置やパブリックコメントをおこなっていますが、当局にとって都合のいい意見だけは取り入れ、他は無視するという態度は許されません。反対意見を無視せず政策決定に積極的に反映させ、各種審議会の委員については市民公募枠を拡大し、また重要な問題は住民投票で決めるべきだと思いますがお尋ねします。


第三は、住民自治の確立についてです。

市長は、新年度予算に新たなコミュニティ関連促進事業を盛り込んでいます。しかしながら、これまで「共働」と称して本来市がおこなうべきことを補助金をテコに地域に押し付けてきたのであります。こうしたやりかたを改めて、地域の自主活動を応援することこそ必要だと思いますが、答弁を求めます。


第四は、男女平等の推進についてです。

妊娠・出産による退職勧奨やパートへの転換など女性の雇用状況は深刻さを増しており、市として市内企業などへ指導を行うべきではないかと思いますが答弁を求めます。また増加するDV被害救済のため、関係諸機関と連携協力しネットワークを構築するとともに、相談者に対する切れ目のない支援をおこなうために専門職員の増員や親身な相談体制をさらに充実させるべきだと思いますが答弁を求めます。あわせて、行革プランで廃止が打ち出された婦人会館は事業を継続すべきだと思いますが、所見を伺います。


第五は、同和行政についてであります。

部落解放同盟福岡市協議会に対する補助金が新年度予算にも引き続き計上されていることは問題であり、補助金はただちにやめるべきではないかと思いますが、答弁を求めます。


最後に、平和行政についてであります。

港湾管理責任者である市長は、博多港への米軍艦船等の入港をいかなる名目であれ拒否すべきだと思いますが所見をお伺いします。また、福岡空港の軍事利用に反対するとともに、米軍板付基地の即時全面返還を国と米軍に対して強く求めるべきではありませんか。あわせて福岡市として非核自治体宣言を行うべきだと思いますが、ご所見をお伺いします。


以上、私は市民の切実な要求である、暮らし、福祉、経済対策、雇用、教育、子育て、まちづくりなどの問題についてただしてまいりました。市長並びに教育長の誠意あるかつ明確な答弁を求めるものです。長時間のご静聴に感謝し、日本共産党市議団の代表質問を終わります。


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