2013年予算議会
人工島土地分譲計画の破綻を追及、生活保護の切り下げに反対せよ
2013年2月18日 熊谷あつ子市議の議案質疑
2013年2月18日、2月市議会が始まり、日本共産党の熊谷あつ子市議が議案質疑に立ちました。
高島宗一郎市長は人工島事業のみなとづくりエリアのうち市1工区の港湾関連用地7.2ヘクタール、まちづくりエリアの市5工区の集合住宅用地0.9ヘクタール、複合交流施設用地2.3ヘクタールが売れずに、売却収入と基金積立を減額する補正予算案を提案しました。当初予算案では115億円を見込んでいましたが、売れたのは40億円にとどまりました。
みなとづくりエリアの土地について、市の計画では「先進的な国際物流施設」「6階建ての大型施設で全国最大規模」でしたが、ニューシティコーポレーションが契約を破棄。2年にわたり先送りとなり、ついに同社への売却をあきらめ、今回、別の山九という企業にその一部を切り売りするハメになったものです。
熊谷市議は計画の63%も売り残した責任を追及。人工島の港湾関連用地の需要はないのではないかとただしました。港湾局長は「着実に成果があがっている」などと強弁しました。
また、1件も売れなかったまちづくりエリアについても、熊谷市議は昨年港湾局長が「2012年度には分譲する」と断言していた責任を追及。不動産業界59社と156回も協議していたのにこうした事態になったことをとりあげ、そもそも住宅の需要がないことを明らかにしました。これに対し、局長は「住宅需要は底堅い」と無責任にくり返し、「早期に分譲することで責任を果たす」などと開き直りました。
熊谷市議は、見直したばかりの事業計画と資金計画がいきなり狂い、最終年度160億円の赤字はさらに大きくふくらむのではないかと警告。破綻救済の税金投入をやめるよう求めました。市長は「事業を着実に推進していく」と無反省な態度に終始しました。
熊谷市議は、生活保護の増額補正予算に関連し、国の社会保障審議会でも複数の学者が憲法25条にもとづく最低生活費を算出し、現在の生活保護基準がそれ以下であるとしていることや、党市議団への相談のなかで生活保護バッシングで受給申請すらできなくなっている事例や、窓口で申請させない冷たい対応をしている事例などを紹介。自民・公明政権が生活保護の切り下げをうちだす中で、切り下げの不当性を暴露し、逆に、基準の引き上げや必要な人が受けられていない事態の改善こそが求められることを明らかにしました。
そのうえで、熊谷市議は、権利の根本をふくめた制度のいっそうの周知、ケースワーカーの増員、窓口対応の改善を求めるとともに、基準引き下げに反対するよう市長に迫りました。