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議会報告

2013年予算議会

政務調査費条例改正案に対する反対討論

2013年2月21日 宮本秀国議員

私は日本共産党市議団を代表して、ただいま上程されました議案第30号、福岡市政務調査費の交付に関する条例の一部を改正する条例案に反対し、討論を行います。

本条例改正案は、地方自治法の一部改正にともない、本市の政務調査費の名称を政務活動費に改めるとともに、交付対象経費の範囲等を定めるものですが、現行政務調査費の交付対象にはない「要請・陳情活動費」及び「会議費」が、交付対象に新たに付け加えられる内容となっています。すなわち、これまで政務調査費を使うことが認められなかった要請・陳情活動に係る旅費、交通費、打ち合わせ会議経費が、新たな政務活動費では使えるように拡大するというものです。

わが党は、こうした政務調査費の使途基準を拡大する改正について、市民に知らせることもなく、意見を聞くこともせずに、議会の会派間で協議するだけで決めてしまっていいのか、有権者の理解は得られないのではないか、ということをこの間の各派代表者会議において問題提起してきました。

そもそも、国会における政務調査費から政務活動費への改定は、地方自治法改正の審議の最終日に突然、追加修正が議員提案されたもので、国民には知らされないまま成立に至ったものです。その最大の問題点は、政務活動費の使途に「その他の活動」を付け加えて拡大することでした。全国各地の地方議会で税金を充てるべきでないものに政務調査費が使われて問題となり、住民監査請求や住民訴訟の対象となるなど、住民の信頼が損なわれている時に、こうした使途拡大は国民の理解を得られないとして、わが党は法案に反対しました。国会審議においては、「その他の活動」の範囲を各地方議会で条例化するにあたって、有権者の前で議論して決めるべきだという政府見解が示されました。政務調査費問題を追及してきた「全国市民オンブズマン連絡会議」は、3月1日までの条例改正は名称変更にとどめ、使途基準の内容については十分な時間をとって、市民の意見を募って決める方法をとるよう求める声明を発表し、本市議会議長あてにも届けられています。

こうした経過を踏まえ、政務調査費の使途基準の厳格化と、情報公開・透明化を一貫して主張してきたわが党として、今回条例改正は政務活動費への名称変更のみにとどめ、「要請・陳情活動費」及び「会議費」の項を削除する修正案を提案しました。これは、本市が政務調査費返還請求住民訴訟の係争中であることを考慮し、使途内容を拡大することは極めて慎重でなければならず、また、改正の手続きにおいて、徹底した公開と市民参加の措置を講じることは不可欠であるからであります。さらに、政務活動費の使途内容の拡大については、市民参加のもとに決定する措置として、一定の期間をかけて、市議会としての提案内容を市民に広く説明するとともに、市民意見募集を行うことを提案しました。福岡市議会においては、多額の税金を使った議員の海外視察も含め、市民の厳しい目が根強いだけに、当然の提案だったのであります。

しかしながら、自民党、公明党、民主市民クラブ、みらい福岡、社民市政クラブ、福岡維新無所属の会の各会派は、わが党の提案をまともに検討することもなく、原案に固執したのであります。これらの会派に対しては有権者から厳しい目が向けられるであろうことを指摘しなければなりません。

したがって、わが党は本条例改正案に反対致します。

以上でわが党の反対討論を終わります。


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