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議会報告

2013年9月議会

9月議会を終えて

2013年9月28日 日本共産党福岡市議団

福岡市の9月議会が9月25日閉会しました。日本共産党市議団は、高島市長が提案した補正予算案など6件に反対しました。

宮本秀国議員は議案質疑で、人工島の道路整備費18億円を追加する補正予算について、つぎ込まれる税金は銀行への借金返済に充てられるなど破たん救済に他ならないと批判しました。ソフトバンクホークスの2・3軍の本拠地の人工島誘致については、安い借地料で土地を貸すことになれば人工島の資金計画に大穴が開くと警告し、税金投入につながるやり方はやめるべきだと述べました。また、生活保護の相談者に申請させずタライ回しする懸念のある「生活困窮者自立促進支援モデル事業」の実施をやめ、必要な人が保護を受けることができるよう求めました。

「空き家条例」に対する決議を提案し、可決

今回、議員提案で「空き家の倒壊等防止条例」が提案され、わが党市議団は、適正な管理がされていない危険家屋から市民の安全を守るために必要だとして賛成し、全会一致で可決されました。同時に、わが党は、空き家は壊せばいいという強権的なやり方ではなく、所有者や地域住民と一緒に合意をつくっていく行政の慎重な対応が必要であること、また空き家を「社会的資産」と位置付け、リフォームして活用するなど「ストック」重視の立場から、住宅リフォーム助成など公的支援が必要であることを主張しました。こうした条例案の不十分な点を補うため、決議案を提案し、一人を除く賛成多数で可決されたことは大事な成果です(星野美恵子議員が議案に対して討論、決議案を提案)。

中央保育園移転で疑惑深まる。100条委員会設置を要求

一般質問には中山いくみ議員が中央保育園移転問題、市立幼稚園廃園問題、非核・平和行政について、熊谷敦子議員が原発再稼働と避難計画、学校教室エアコン設置について、それぞれ取り上げました。

中山議員は、ラブホテルやパチンコ店の近隣に保育園を移転させることが風営法の趣旨に反すると高島市長を厳しく追及しました。移転先を決定した当時土地を所有していた「徳増興産」に市から何の打診も連絡もしていないことを暴露し、その後土地を取得した不動産会社「福住」が1億3300万円の転売益を得た不可解さを指摘。中山議員はこのカネが政治家に流れたのではないかとただしましたが市長は答弁しませんでした。ずさんな資料に基づく「移転決定」だったことが次々明らかになり、まさに「第二のケヤキ庭石事件」の様相を呈してきていることを受け、党市議団は疑惑解明のための100条調査委員会の設置を要求しました。保護者のみなさんは、住民監査請求に続く住民訴訟や刑事告発など、反対運動を展開しています。日本共産党はこうした運動と連携し、高島市長を徹底追及し、移転を断念させるまで全力をあげます。また、市長に対し、非核平和都市宣言を行うとともに、市役所ロビーでの原爆資料展、「はだしのゲン」上映会などの実施と、常設の原爆・平和資料館の設置を要求しました。

学校教室にエアコン設置を強く要求

熊谷議員は、福岡市が検討している原発事故の避難計画(素案)について、市内全域の避難には全く対応できないことをただすとともに、福島原発事故と汚染水問題の政府の対応について「科学的知見に基づく」などと評価する姿勢を示した高島市長を批判。玄海原発の再稼働の中止を国と九電に求めるよう迫りました。

また、猛暑の今夏、教育委員会の調査でも学校教室の温度が33度前後、40度を超した所もあり、熱中症で救急搬送された中学生が6人も発生しました。それでもエアコン設置を決断しない市長と教育委員会を熊谷議員が追及し、太陽光発電とセットでエアコンを設置した那珂川町の例を示して要求しました。

10月から6カ月間、議員報酬を1割減額することが決定されました。当初減額に抵抗していた自民党や社民党に対し、共産党は市民感情を踏まえた積極的な提案を出し、各派代表者会議の協議をリードした結果、全会派で合意されました。

非婚母子家庭の課税差別の解消を求める意見書を可決

共産党市議団が立案した「寡婦控除を非婚の母子家庭まで拡大することを求める意見書」は、公明、民主、社民など賛成31、反対29の僅差で可決されました。これを足掛かりに、婚姻歴がないという理由だけで課税や保育料なども差別されている問題を解消するため引き続きがんばります。また、消費税廃止各界連から請願が出されましたが、委員会でまとまらず、本会議で提案された「今秋の消費税率引上げ決定に反対する意見書」にわが党は賛成しましたが、自民、公明、民主、みらいなどの反対で否決されました。社民党が提案した「集団的自衛権に関する憲法解釈を変更することに反対する意見書」にわが党の綿貫英彦議員が賛成討論を行いましたが、自民、公明、みらいなどの反対で否決されました。民商婦人部から出された「所得税法第56条の廃止を求める意見書」の請願は継続となりました。

10月4日から決算議会が始まります(22日まで)。特別委員会総会は初めてインターネット中継が行われます。市民要求の実現へみなさんと力を合わせてがんばります。


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