2013年9月議会
教室冷暖房実施、玄海原発再再稼働ストップ、原発事故の避難計画について
2013年9月18日 熊谷あつ子市議の質問
福島の原発事故を受け、地域防災計画見直し検討委員会で検討がすすめられている福岡市の原子力災害避難計画(素案)。この計画案では市内全域避難にはまったく対応できない――日本共産党の熊谷あつ子市議の質問で明らかになりました。
熊谷市議は9月18日に開かれた市議会で、この問題を質問。素案では福島原発事故と同様の事故が玄海原発で起きた場合、放射能を帯びた雲(プルーム)が福岡市に到達し市内の放射線量が高くなることを想定。その場合、特に区域を定めず、避難する措置を記述しています。
熊谷市議は、仮に市内全域で避難が必要になった場合、避難の広報はどうするのか、避難道路は渋滞するのではないかと質問。また、市が想定している避難所は市内にある小中学校など最大でも3万6,000人分しかないうえに、全域避難となった場合はまったく対応できないではないかと追及しました。
これらについて市民局長は「インターネットや広報車などで広報する」「渋滞しないよう適切に誘導する」「国や県に避難所の確保を要請する」などと答弁。何の具体性もないことが明らかになりました。
また、福島原発の放射能汚染水の事態について、安倍首相が「コントロールされている」「完全にブロックされている」などと発言したことについて高島市長の認識をただすと「科学的知見にもとづく」「様々なことをふまえて判断された」と評価する姿勢を表明。格納容器の設計基準の見直しすらせず、批判の声があがっている政府の原発の新規制基準についても「世界最高レベル」などと持ち上げました。
熊谷市議は、この避難計画では150万市民の命と健康は守れず、玄海原発の再稼働をやめるよう国・九電に求めることを市長に迫りました。
この他、熊谷市議は小中学校の普通教室へのエアコン設置について質問。
熊谷市議の質問で、福岡市の教室温度が41度にもなった学校があることが判明。6人が救急搬送されており、エアコンの設置は急務です。
全国の政令市のうち京都・さいたま・川崎・横浜・大阪・広島・名古屋などで導入、その動きがあることが市の答弁で明らかになりました。熊谷市議は太陽光発電によって学校の冷暖房を担っている那珂川町に出かけ、現場の教頭先生の声やほとんど電気代が不要の実態を質問の中でとりあげ、この経験に学んで福岡市でも導入するよう求めました。教育長は「幅広く検討する」とのべるにとどまりました。