2012年予算議会
教室にエアコン設置を 市費15億円でできる
2012年3月8日 熊谷敦子市議の補足質疑
日本共産党の熊谷敦子市議は3月8日、代表質問の補足質疑を行い、小中学校の教室にエアコン設置を要求しました。
代表質問に対する教育委員会の答弁は「エアコンに比べ環境への影響や経済性においてすぐれている扇風機の設置を今年度完了する。今後も教室の温度調査を実施し、暑熱対策を検討していく」というもの。
熊谷市議はすでに市教委が昨年7、9月に行った教室温度調査の結果を示し、「ほとんど毎日30度以上。36度というのもある。扇風機を付けても温度は下がっていない。異常ではないか」と指摘。30度以下が望ましく、25~28度が最も望ましいと定めた文科省の学校環境衛生基準に違反しており、「エアコン以外に教室温度を適正に保つ方法はない」と迫りました。
教育長は「屋上散水など検討する」と苦しい答弁を繰り返しました。
冬季については基準では「児童生徒に生理的、心理的に負担をかけない最も学習に望ましい条件は18度から20度」とされていますが、市教委の調査ではわずか7%しかクリアしていないことを熊谷市議が暴露。インフルエンザなど感染症予防や、教室が大規模災害時に避難所になることなどの観点からも暖房の必要性を説きました。
市が「経済性」を口実にしていることに対して、熊谷市議は全教室へのエアコン設置費用は90億円だが、国の補助金活用などで市の一般財源による負担は15億円だと指摘。「今年度完了する学校耐震化にあててきた予算の一部を使えばすぐにでもできる」と、高島市長に予算措置を要求しました。
市長は「財政負担が大きく、逼迫する電力事情や環境負荷の観点から慎重に検討する必要がある」などと述べ、児童生徒の願いに背を向けました。
他に、熊谷市議は、地場中小業者の仕事おこしと景気対策として住宅リフォーム助成制度の創設、介護保険料の値上げ中止を要求しました。