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議会報告

2012年9月議会

9月議会を終えて

2012年9月20日 日本共産党福岡市議団

福岡市の9月議会が20日閉会しました。日本共産党市議団は、高島市長が提案した議案38件のうち、28件について賛成し、10件について反対しました。

いじめ対策、就農支援、住宅リフォーム助成……切実な市民要求かかげ

今議会も日本共産党市議団は市民のみなさんの切実な願いの実現へむけて奮闘しました。

子どものいじめ対策では、中山郁美市議が一般質問で、教員の多忙化の解消と増員、スクールカウンセラー(SC)の全校配置などを提案し、教育長は少人数学級やSCの配置について「重要」「国へ要望する」と答弁。わが党が提案した、当事者間の調停役となる第三者機関の設置についても、教育長は「いじめ問題を解決できるという意味で重要」と答弁し、設置方針を打ち出しました。SCなどの全校配置を求める国への意見書(共産党立案)が全会一致で採択されるなど、わが党市議団はいじめ対策を前に進める積極的な役割を果たしました。

就農支援では、熊谷敦子市議が農協関係者への調査をもとに、国の青年就農給付金だけでは本市の実態にあわないことを指摘し、市として独自の支援策を求めました。市は中高年の就農支援について「検討する」と答弁しました。

また、星野美恵子市議が一般質問で住宅リフォーム助成制度導入による経済効果が投入予算額の24倍にもなることを産業連関表にもとづく本格的試算(福岡県自治体問題研究所発表)で明らかにし、福岡市でも導入するよう要求しました。

保育所整備についても、熊谷市議が議案質疑の中で、市長が組んだ補正予算では待機児は解消しないことを指摘し、保育需要を低く見積って新築を押さえ込む市の計画の破綻を暴露しました。そのうえで、待機児を半減させた他市の例を紹介し、新築中心の整備方針への転換、土地の無償貸与や賃料補助などを求め、待機児解消を迫りました。

生活保護行政について、中山市議が質問し、「不正受給」とされているものは、行政側の対応の遅れや周知不足を原因としているものが大部分であり、それどころか必要な人が保護を受けられていないとして、窓口での対応の是正、ライフライン業者との連携を求めました。また、保護基準の改悪反対やエアコン購入費の算入を国に求めるよう市長に迫りました。

少年文化ホールの存続を求め徹底論戦──住民の声を代弁

少年科学文化会館の移転にともない、市民や文化団体から文化ホールを残せと運動が広がっており、わが党市議団は事前に懇談会も開き、市民の立場での論戦を展開しました。子どもにとっての文化の意義、少年文化ホールの果たしてきた役割、市方針が「科学館」に特化した経緯、代わりになる中規模ホールが市中心部にないことなど、星野市議は多角的・広範囲に問題を明らかにし、文化ホールを残すよう市長を追及しました。

また、建築物の絶対高さ制限の導入を求める住民請願について、わが党は他市の例を紹介し、札幌市、横浜市、京都市などでは、絶対的な高さ制限をもうけた高度地区の指定が9割を超えている現状が明らかになりました。わが党市議団は住環境を守り、多発するマンション紛争を減らすため福岡市でもこうした制限をもうけるべきだと主張し、請願が採択されました。

市政のムダづかい、まちがいを厳しくチェック

市長は人工島の臨港道路を整備する補正予算(1.2億円)を提案しましたが、熊谷市議が議案質疑に立ち、つながる道路や周辺の土地利用が1年半も先であり、事業の緊急性がないことを浮き彫りにしました。同時に、この事業の大もとにある物流拠点づくりについて、人工島への大型コンテナ船着岸も当局の思惑通り伸びていない事実などを示して不要不急の事業を中止するよう求めました。また、新たに箱崎ふ頭に大型クルーズ船を係留する施設を整備するための補正予算(7,500万円)も提案されましたが、大型クルーズ船の寄港が増え続けるというのは勝手な皮算用だと批判し、場当たり的な税金投入をやめよと迫りました。

市は多くの保護者の声を無視し、中学校の学校給食センター再編計画をすすめていますが、取得用地のフッ素汚染の除去費用を修正する議案が出されました。わが党は杜撰な概算、余計な利子負担を批判する立場から、この専決処分に反対しました。

オスプレイ配備を容認した自民・公明・民主などの責任は厳しく問われる

わが党市議団が立案した「九州北部豪雨災害に対する支援の強化に関する意見書」が全会一致で採択されました。

米軍のオスプレイ配備などに反対する意見書案を、わが党市議団は社民・市政クラブと共同して立案し、綿貫英彦市議が賛成討論を行いましたが、自民党・公明党・みらい福岡・民主市民クラブなどの反対で否決されました。危険な構造的欠陥を持つ輸送機の配備に多くの国民が危惧を抱き、下関市沖での試験飛行を目の前にする中で、米軍の自由勝手を追認したこれら諸党の責任は厳しく問われねばなりません。

今議会に自民党から尖閣諸島にかかわる意見書が提案されましたが、わが党からは宮本秀国市議が討論に立ち、同諸島が国際法上も歴史的にも領有の正当性があることを詳しく述べた上で、冷静な外交交渉で解決にあたり緊張を高めないことが大事だと指摘しました。そのうえで、8月に国会で領海警備の法改正が全会一致でおこなわれており、同意見書が現行以上の「法整備」を要求することは軍事力増強につながるものとなり、緊張を激化させ、問題解決を遠ざけるものであるとして反対しました。


10月は決算議会が開かれます。わが党市議団は、市民の要求実現、市政の厳しいチェックへ全力をあげる決意です。


以上


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