2012年9月議会
いじめ問題、生活保護行政について
2012年9月11日 中山いくみ市議の一般質問
2012年9月11日、日本共産党の中山いくみ市議は福岡市議会本会議で一般質問に立ち、子どものいじめ問題、生活保護行政についてただしました。
いじめ問題──少人数学級、スクールカウンセラーは「重要」と答弁
子どものいじめ問題で中山市議は、子どものサインを見逃さず、いじめが放置されないよう、教員が子どもに向き合う余裕が不可欠だとして、教員の多忙化解消を求めました。また、いじめ発生時に集団での対応と同時に、臨床心理等の専門家であるスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの力が欠かせないとを強調。小学校・中学校への全校配置を迫りました。
中山市議は「40人学級では、子ども一人ひとりの行動の背景や思いを受け止めることが十分できない」として、教員の増員と少人数学級の拡充を求めると、教育長はいじめ対策のうえで少人数学級やスクールカウンセラーの配置を「重要」だとする認識を示し、「国に要望していく」と答弁しました。
また、学校と保護者の双方からの情報を冷静にとらえる第三者機関の設置を要求したのに対して、教育長は「重要」「検討していく」と答えました。
中山市議は、市長が教育予算を削減する一方、「人材教育」などと言って一部の選ばれた子どもだけに特化する教育をしていると批判。市長が「学長」をつとめる「中高生夢チャレンジ大学」は1万4000円払った150人のみを選抜して1人あたり13万円もの公費を投入するもので、誤った教育観で教育に干渉し子どもたちに競争をあおるのをやめよと迫りました。
生活保護「不正受給」の大半は行政側の対応の遅れや周知不足
生活保護行政については、芸能人の扶養問題をきっかけに生活保護バッシングが行われているとして、この事例は不正受給にあたるのか質問。市側は「不正受給であるとは解せない」と答弁しました。中山市議が、福岡市の「不正受給」の内訳の多くは稼働収入や年金の無申告であり、届けたのに算定されなかったケースなど行政側の対応の遅れや周知不足を原因としているものが大部分ではないかとただしましたが、保健福祉局長は「不正受給とならないようつとめている」と答えただけでした。
中山市議は国の試算を活用し、福岡市では生活保護水準以下なのに受けていない家庭が数万世帯にのぼるとして、広報などでの制度の周知を求めるとともに、受給申請を妨害する窓口での不適切な対応をやめるよう迫りました。
また、非正規雇用増大によるワーキングプアや、低年金の高齢者など、年齢を問わず困窮世帯が増えている中で、生活保護基準が高すぎるかのような論調がふりまかれています。中山市議は、基準改悪や老齢加算廃止をやめるよう国に求めるとともに、エアコンが生活保護費に算入されておらず、熱中症のリスクも高まる中、市として独自に加算の手だてをとるべきだと要求しました。
以上