トップ > 議会報告 > 2011年12月議会> 須崎ふ頭の土地売却、市民センターの指定管理者問題を追及
2011年12月議会
須崎ふ頭の土地売却、市民センターの指定管理者問題を追及
2011年12月13日 熊谷敦子市議の議案質疑
民間企業の指定管理 市が点検の改善を約束
12月13日から福岡市で定例議会が始まり、日本共産党の熊谷あつ子市議が同日、議案質疑に立ち、市が各区の市民センターに初めて指定管理者制度を導入し、すべて民間企業に管理運営させようとしている問題などをとりあげました。
民間企業のノウハウや経験をいかし、サービスが向上すると主張する市に対し、熊谷市議は「社会教育施設である市民センターにビル管理会社のどんなノウハウが活かせるというのか」と批判。直営を続けるよう要求しました。
また、「民間ノウハウの活用」や「経費削減」を看板にして、市が民間企業を指定管理者にしてきた博多・南の市民プールでは、毎月必要な水質検査を4カ月もおこなわず、受付に正社員を置く約束に背いて別会社に再委託していた実態を暴露。さらに経費削減どころか、修繕費を不当に水増ししていた実態が明らかになりました。にもかかわらず市長は「民間のノウハウを活用し経費節減に努める」などと現実を無視した答弁をおこないました。
こうした事態が起きない保障としてもうけられていた市によるモニタリング(監視)制度についても、抜き打ち検査などを一度もおこなっていないことが判明。「チェック機能がまったく働いていないではないか」とただすと、市は「今後改善していく」と答弁しました。
須崎ふ頭用地売却は疑惑まみれ
市は須崎ふ頭の倉庫を解体し、2社を立ち退きせて、1.2ヘクタールを、10億円をかけて更地にしてから日清製粉に12億円で売却するための議案を提出しました。しかし、市が日清製粉への誘致を焦るあまり、拙速な手続きや日清製粉への異常な優遇が生じた疑惑がもたれています。
熊谷市議は、もともとあった企業2社に市が立ち退きの協議をもちかけたのはいつかたずねると、立ち退かせる企業の移転補償費や更地にするための解体費用などの予算を市が組んだ後であったことが判明。「協議もせず予算を組むとはデタラメではないか」と批判しました。しかも最初に組んだ移転補償費では立ち退き企業と折り合いがつかず、さらに補償費が2億円もふくれあがった可能性が高いことが明らかになりました。
また、高島宗一郎市長が就任早々、日清製粉に対して売却予定地周辺を将来にわたって臨港地区として維持することを誓約。港湾局長も期日までの売却へ「全力を挙げて取り組んでまいります」とする文書を差し出していたこともわかり、「市は日清製粉のしもべか」とただしました。
市は異常にふくれあがった経費について、日清製粉側に新たな負担を求めるつもりはないことを答弁。市長も「今後とも積極的な企業誘致を進める」などと特定大企業への奉仕を改めるつもりがない姿勢をあらわにしました。