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議会報告

2010年予算議会

予算組み替え動議と子ども医療費助成条例修正案の提案理由説明

2010年3月25日 条例予算特別委員会総会 中山郁美議員

私は、日本共産党市議団を代表して、議案第28号、平成22年度福岡市一般会計予算案の組み替えを求める動議、及び、議案第61号、福岡市乳幼児医療費助成条例等の一部を改正する条例案に対する修正案について、その提案理由の説明を行います。


まず、議案第61号、福岡市乳幼児医療費助成条例等の一部を改正する条例案に対する修正案についてです。

市長が提出した原案は、子どもの医療費助成制度について、入院医療費のみ、小学校3年生まで拡大するものです。わが党市議団は、これを一歩前進と評価しつつ、医療費無料化を「入院・通院とも中学校3年生まで」に拡大することを求めて、修正案を提案するものであります。

理由の1点目は、子育てにかかる経済的負担のなかでも医療費の負担を軽減することが今強く求められているからであります。子育て世帯は比較的所得が低く、子育てにかかる経済的負担はたいへん重くなっており、なかでも子どもの医療費は重い負担となっています。そのことは、本市が昨年行った「次世代育成支援に関するアンケート調査」においても明瞭に示されています。この調査で、小学生の子を持つ親が「どのような子育て支援の充実を図ってほしいと期待しているか」との問いに対して、第1位は「安心して子どもが医療機関にかかれる体制を整備してほしい」で、50.3%を占めたという結果が出ており、報告書のまとめでは、「前回調査と比較して大きく伸びており、乳幼児医療費の無料化が就学前まで拡大されたことを反映している部分が大きい」と述べています。すなわち、子どもの医療費無料化は、子育て世帯の多数の要望となっているのであります。

2点目は、子どもの入院にかかる医療費は、高額療養費制度があるとは言え、保護者にとって重い負担であり、その無料化を小学校3年生までにとどめることに合理的根拠がないからです。政令市ではすでに、さいたま市、横浜市、川崎市、静岡市、浜松市、名古屋市、神戸市の7市が実施しているとおり、義務教育期間である中学校3年生まで無料化する必要があります。

3点目は、通院にかかる医療費についても、保護者にとっては日常的な負担となっており、義務教育期間である中学校3年生まで拡大すべきだからです。日本医師会は昨年10月14日、「日本医師会の提言-新政権に期待する-」を発表し、その中で、「患者一部負担割合は、外来、入院ともに高いが、まずは早期発見、早期治療が重要であり、そのために外来の引き下げを優先する。特に、子育ての心配をなくし、少子化対策を支援するため、義務教育修了までの外来医療費の無料化を目指す」と明確に述べています。本市が国に先駆けて子どもの医療費無料化を拡大するなら、通院も対象年齢を大幅に拡大すべきです。

4点目に、入院・通院ともに無料化することが全国の流れになっているからです。子どもの医療費助成制度は全国で広く実施されており、中学校3年生までの入院・通院医療費を助成対象としているのは345市区町村にのぼっています。政令市ではさいたま市がすでに実施しています。

したがって、医療費助成の対象年齢を、義務教育を受ける中学校卒業までのすべての子どもに拡大するとともに、助成の範囲を入院医療費に加え通院医療費にも拡大するため、原案の一部に修正を加えるものであります。


次に、議案第28号、平成22年度福岡市一般会計予算案の組み替えを求める動議について提案します。

吉田市長が編成した2010年度予算案は、人工島事業の推進に89億円もの予算を付けるなど大型開発を推進する一方、財政難を口実に、子どもの医療費助成制度の拡大を入院のみ小学校3年生までにとどめています。わが党は先程述べた通り、子どもの医療費無料化を入院、通院とも中学校3年生までにさらに拡充することを提案していますが、その実現のためには予算措置が必要であります。したがって、市長が2010年度一般会計予算案の組み替えを行い、再提出することを要求いたします。

組替えの基本方針についてですが、一般会計予算のうち、人工島関連事業など不要不急の大型開発5事業を推進するための歳出予算を削除し、それによって、市債発行を抑制しつつ、新たに生み出した財源を、子どもの入院及び通院医療費助成の中学校3年生までの拡大に係る予算に振り向けます。

第1に、人工島事業推進の約31億円、五ヶ山ダム建設関係7億円など、大型開発事業を凍結します。歳出予算の削減額は約41億円となり、関連歳入である市債21億7,000万円余、国庫支出金約11億8,000万円などを減額します。これによって約3億6,900万円の一般財源が確保できます。

第2に、子ども医療費助成にかかる予算を追加します。予算原案には小学校1年生から3年生の入院医療費の助成分約1億4,000万円が計上されていますが、さらに、小学校4年生から中学校3年生の入院医療費助成分と、小学校1年生から中学校3年生までの通院医療費助成分を追加します。その額は11億9,200万円ですが、関連歳入として高額療養費収入1億2,000万円が追加されるため、一般財源からの拠出は10億7,200万円となります。不足する7億円は財政調整基金から取り崩します。

なお、入院・通院とも医療費無料化を中学校3年生まで拡大するのに必要な費用は、通年にすれば約24億円ですが、この財源は、大型開発を推進する事業の凍結の他、開発破たんのための税金投入の中止、開発型外郭団体への補助金や出資金の見直し、同和対策の完全終結などによって不要不急の歳出を削減するとともに、家計を応援する経済・雇用対策の強化によって市税収入を増やすことなどを行えば確保できるものです。さらに、乳幼児医療費助成制度を国の制度とすることが求められていますが、これが実現されれば本市の負担が減り、その分を活用することができます。財源について、市職員の大幅削減や市民負担増の「行革」に頼るやり方はわが党の同意できないところです。


以上が予算組み替え動議と子ども医療費助成条例修正案の提案であります。市民の願いである子どもの医療費無料化の拡充を実現するため、わが党はその財源措置についても責任を持って提案しました。これは市民の理解を得られるものと確信するものであります。

議員各位のご賛同を宜しくお願いいたします。


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