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議会報告

2010年6月議会

6月議会を終えて

2010年6月23日 日本共産党福岡市議団

福岡市議会の6月定例会が23日閉会しました。日本共産党市議団は吉田市長が提出した議案のうち、国民健康保険条例一部改正の専決処分、地方独立行政法人福岡市立病院機構中期計画の認可に関する専決処分、人工島関連工事請負契約に反対しました(星野美恵子議員の議案質疑、ひえじま俊和議員の反対討論)。


国保料「所得が減ったから保険料をあげる」と料率アップ。
抗議し引き上げ中止を要求しました

国保については、保険料の賦課限度額を4万円引き上げ63万円(介護分を含めると73万円)にするものでした。賦課限度額とは高額所得世帯に適用されるものですが、福岡市では所得が470万円で限度額に達します。千葉市の807万円、静岡市の802万円などと比べて異常です。「高額所得」とは程遠い世帯に高い保険料を課すことは余りにも酷です。

市当局は、賦課限度額の引き上げについて、今年1月の国保運営協議会での審議の際、「中間所得世帯の負担軽減のため」と、あたかも新年度国保料を引き下げるかのような説明をしました。ところが、実際の所得割料率は引き下げどころか、逆に0・73ポイントも引き上げました。賦課限度額の引き上げによる負担軽減効果を帳消しにする料率アップを強行したからです。これによって、所得200万円の3人世帯の場合、介護分を含め1万5900円引き上げられて44万500円になります。しかも料率アップの理由について、市当局は「国保加入世帯の所得総額が前年度に比べ減少したため」と答弁しました。ただでさえ低所得者の多い国保世帯に対し、「所得が減ったから保険料を上げる」と言う市長に、わが党は断固抗議しました。今からでも補正予算を組んで、今年度の国保料が引き上げにならない措置を図るよう要求しました。


こども病院・市民病院の独法化を元に戻せ、人工島移転やめよ

市長が強行した市立病院の独法化に伴う議案にわが党は反対し、直営に戻すよう求めました。

こども病院と市民病院は、今年4月1日に独法化されましたが、その計画では「効率性」が強調されているのが特徴です。わが党は、質の高い医療を担ってきた医師と看護師が、独法化に伴い非公務員とされ、労働条件が悪化するなかで、退職せざるを得なくなることを指摘してきました。市当局は、独法化後2か月経った6月1日時点で、医師は8名も不足し、しかもこの1年間で2割も退職したことを明らかにしました。看護師についても、独法化を前に50名も退職し、今年4月採用の3分の1は新人のため、ベテラン看護師に過剰業務が強いられているのが実態です。さらに短時間勤務・有期雇用の看護師の導入や、外来受付の職員削減によって、現場では混乱も生じ、患者サービスの低下も懸念されています。また、すでに市民病院では給食の外部委託が行われ、経費削減を強いる結果、おかずが一品減ったり、ほうれん草のおひたしが干からびていたりなど問題が起きています。

こども病院の人工島移転をめぐっては、決定過程に重大な疑惑・瑕疵があるとして、住民監査請求がなされ、結論が出なかったため、吉田市長を被告とした住民訴訟へと進んでいます。市長が移転先を人工島に決定する根拠とした現地建て替え試算に関わる公文書破棄問題について、市情報公開審査会は「本来残されるべきであった情報が『個人的なメモ等』の形のまま破棄されてしまったことは、条例の本旨にもとる」と厳しい答申を市長に対して行いました。こども病院人工島移転に反対する世論はますます高まっており、これを無視して強行することは許されません。


保育、水道など暮らしにかかわる問題をとりあげました

一般質問では、倉元達朗議員が待機児解消について「詰め込み」ではなく保育所新設を要求し、保育制度改悪反対を市長に迫りました。また、HTLV-1、細菌性髄膜炎、子宮頸がんのワクチン接種や検査の公費負担による実施を求めました。宮本秀国議員は、福岡市の水道料金が高い原因を追及し、無駄なダム開発の中止と剰余金の活用による料金引き下げを要求。また、UR(旧公団)住宅の建て替え計画に関して安心して住み続けられるよう求めました。市の開発型第三セクター「都市未来ふくおか」の解散にあたって税金無駄遣いをただしました。


B型肝炎訴訟解決など意見書が採択されました

6月議会では5つの意見書が可決されました。わが党は「B型肝炎訴訟の早期全面解決を求める意見書」と「『新たな保育制度』に反対する意見書」を提案しました。どちらも関係者から切実な声があがっている国政の重要問題です。「B型肝炎」意見書については自民党が「感染経路が明らかでないから」などと驚くべき理由を持ち出して反対、みらい福岡も反対しました。「保育」意見書については6月に市保育協会が決起大会を開きましたが、公明党、民主党が反対しました。これらの党が市民の声を国政に届ける姿勢を持たないことと対照的に日本共産党の値打ちが浮き彫りになりました。


明日、参議院選挙が公示されます。日本共産党市議団は、消費税増税反対、大企業応援から国民生活応援への経済政策への切り換え、アメリカいいなり政治からの脱却など、国民の主人公の政治へ前へ進めるため全力を尽くす決意です。


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