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議会報告

2009年度予算議会

破棄されたメモは、規則に定められた「公文書」だった
建て替え試算1.5倍の説明に新たな不可解さ

2009年3月23日 宮本秀国議員

日本共産党の宮本秀国市議は3月23日の条例予算特別委員会の総会質疑で、こども病院人工島移転問題をとりあげました。

「検証チーム」による現地建て替え試算1.5倍問題について、ゼネコンからのヒアリングを受けて作成されたメモは明らかな公文書であることがはっきりしました。また、新たに1.5倍の内訳が説明されたものの不可解さが浮き彫りになりました。

質疑応答の要点は以下の通りです(会議録ではありません。ご了承ください)。


宮本
検証チームの職員がゼネコンからヒアリングした際に作成したメモは公文書でないとして廃棄処分された。このメモは誰が何の目的で作成し、どのように用いられたのか。
総務企画局長
担当者が個人の備忘録として検証・検討の作業に資するために作成したもの。第17回の検証・検討チーム会議において事務局からメモにしたためたヒアリング内容を口頭で説明して、建設関係者からの意見ということで、工程が複雑なることによる工期の期間の延長、耐震を強化することによる非免震構造から中間免震へ変更することについての事業費アップ、こういうものについて第 17回会議で説明した。
宮本
ということは、事務局の会議で説明内容を作って会議に臨んだということか。
局長
ヒアリング内容を資料に反映させたということだ。
宮本
事務局会議でどういう取り扱いをしたか。
局長
メモは個人の備忘録として作成したもので、事務局会議ではそのメモをもとに会議資料を作成して検証・検討チーム会議での報告を行った。会議でメモは配布していない。
宮本
市長、よく聞いてくださいよ。メモをもとに作成したと。局長は非常に微妙な言い回しをした。それは犯罪行為を構成する危険性があるからだ。では、「福岡市公文書の管理に関する規則」等を具体的に説明した「文書事務の手引」の中で「職員が職務上作成した文書等」とはどういうものか。
局長
組織供用文書と呼んでいるが、職務上の内部検討に付された時点以降のもので、組織において利用可能な状態で保有されているもの。具体例として、決済・供覧の手続きが完了した文書、決済・供覧の手続きの途中であっても課長等の関与を経ている文書、課長等を含む内部検討に付された段階の素案等、その他、庁内の組織間での事務説明用に提出された資料、局をまたがる関係部課長会その他課長以上の組織をまたがる会議、打ち合わせ等に提出された資料である。
宮本
「職務上の内部検討に付された時点以降のもの」として、「① 『職務上の内部検討』とは、課長等一定の権限を有する者を含めて行われる内部検討をいう。②課長等を含む内部検討に付されていないものであっても、台帳類・帳簿類及び簡易又は定型的な文書等であって、当該組織において利用するために作成されたものは、職務上の内部検討に付されたものとみなす」とある。立派な公文書じゃないか。その公文書を処分した。重大な問題だと思うが、市長の答弁を求める。
局長
メモは先ほどから説明している通り個人の備忘録として作成したものである。福岡市公文書の管理に関する規則及び情報公開条例に定める公文書に該当しない。公文書を破棄したものではないと判断している。
宮本
市長に聞いている。
吉田市長
メモは担当者の備忘録である。福岡市公文書の管理に関する規則及び情報公開条例に定める公文書には該当しない。検証検討チームの事務局が廃止されるまでの間に、整理していく段階で廃棄された。
宮本
今の答弁は今後問題になる。市民は怒りの声をあげており、市長の不誠実な姿勢を許さないと思う。次に、現地建て替えの建設費を1.5倍にした問題について。PwC報告書でも、検証検討チームの試算でも、内訳が示されている。まず、病院本体の建設費はそれぞれいくらか。
靏川副市長
73億6,000万円と、84億6,000万円。
宮本
なぜ違うのか。
副市長
建設関係者からの意見では、工程が複雑なことによる工期の延長、耐震を強化することによる非免震から中間免震への変更による新築価格の増加等に15%アップするということ。
宮本
11億円の差、15%アップした根拠は何か。
副市長
建設関係のゼネコンに聞いた。
宮本
今まで15%アップという説明はなかった。では、解体や仮設建物などローリング費用についてどうか。
副市長
5割以上見込むべきという意見をいただいた。
宮本
PwCはローリング費用を11億円としている。5割増しなら17億円程度だが、42億円にしているのはなぜか。
副市長
敷地が不整形であること、診療中であることを勘案すると現地建替えは5割くらいかかるというのがゼネコン関係者の意見だった。
宮本
本体は15%アップといった。ローリング費用は合計額の50%増しという。話にならない。
副市長
本体の15%アップとは工期延長や耐震強化による。5割増しとは現地建て替えの特殊性、困難性から全体に対しての5割増しだ。
宮本
そんな馬鹿な話はない。市長はどう思うか。
副市長
新病院の詳細は未定であり、建て替え手順も具体的な段階でないことから、通常の設計で行うような積み上げによる算出は困難であったため、概算の算出を検討した。
宮本
15%アップや5割増しなど言われたが、それはメモに書かれていたのか。
副市長
備忘録の中身については詳細に承知していない。
総務企画局長
事業費アップやローリング費用がかかること、こうしたことはメモの中にしたためてあったと聞いている。
宮本
結局根拠もなく、人工島移転先にありきで、つじつま合わせ、都合のよい数字を作り出したということだ。いっそう疑惑は深まった。市長は責任を取るべきだと思うがどうか。
吉田市長
私はゼロベースからと言ってきた。きちんと検証検討した結果だ。
宮本
記録もなく市民に説明しようがないのに、何が検証か。市長は選挙公約で「市民から遠く離れたところで決まってしまう」と前市政を批判し、行政の透明性を約束した。ヒアリング先であるゼネコン名を公表すべきではないか。
吉田市長
公表しないことを前提にお願いした。その後再度確認したが了承を得られなかったので、公表は差し控えたい。
宮本
市長はゼネコンには信義がある。市民との約束はどうなるのか。公約を守れないなら市長たる資格がない。委員長、疑惑がいっそう鮮明になったので特別委員会の設置を議長に申し立てるよう求めます。

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