2008年度決算特別委員会(2009年10月)
住宅リフォーム助成の実現をぜひ
市長も「経済効果ある」と認める
2009年10月8日 倉元達朗議員の決算特別委員会総会質疑
日本共産党の倉元達朗市議は10月8日決算特別委員会総会で、中小業者の仕事づくりについて質疑しました。
倉元市議はまず、昨年の倒産のうち建設業が4分の1をしめる53件にものぼっていること、新設住宅着工戸数も建設業従業者数も大きく減っていることを指摘。市保健福祉局長は、今年3月以降に生活保護を申請したホームレス867人のうち半数以上が日雇いだったことを明らかにしました。倉元市議が「建設不況が新たな貧困を生み出している。仕事がない、見通しがない、下請けたたきなどルールがない。建設業を取り巻く環境は極めて悪い」と述べたのに対し、経済振興局長は「引き続き厳しい状況」との認識を示しました。
倉元市議は中小建設業者の仕事づくりとして「住宅リフォーム助成」を提案してきたと述べ、概要以下のように、市長に実現を迫りました。
倉元市議 市長は住宅リフォーム助成をやろうとしない。深刻な状況に陥っている建設業に対して何もしないのと同じではないか。
経済振興局長 資金繰り対策として融資枠を確保するなど経営支援に努める。公共工事の分離分割発注など中小業者の仕事確保に努める。
倉元 公共事業は限りがあり、融資は借りたくても借りられないのが現状だ。民間需要を拡大する施策が求められているのではないか。
局長 民需を支援するというのは公平性や財源に問題がある。
倉元 私は先日、明石市を訪ね、住宅リフォーム助成事業について調査してきた。2000年から5年間、8290万円の助成額で、16億円から18億円の仕事があった。リフォームに伴っての物品購入額が6166万円。あわせて約20倍の波及効果だ。住宅リフォーム助成は大きな経済効果を生み出すと思うがどうか。
局長 調査していない。一定の効果はあると思う。
倉元 そんなつまらない答弁をせずに数字をちゃんと見てください。明石市のアンケートによると、約半数の人が助成金をきっかけに工事をしたと回答していて、「市民の住宅改修への意欲を喚起する効果を生み出している」と市長さんも言われている。建設業者も助成制度を紹介しながら営業するなど元気が出てきた。他都市に学んで本市でも実施すべきではないか。
局長 特定の目的のない住宅リフォームへの助成事業を経済対策として行うことはふさわしくない。
倉元 市長、毎年3万人が自殺しているが、建設業が13%でトップ、14.5%も増えている。何か手を打たないかんと思いませんか。市長のやる気次第で住宅リフォーム助成事業はできる。苦しみ喘ぐ建設業者のためにも、景気回復のためにも、市民の住環境向上のためにも、住宅リフォーム助成事業を創設すべきだと思いますが市長の答弁を求める。
吉田市長 明石市の説明を聞き、リフォームは経済効果があることは分かった。ならばやればいいではないかということでしょうが。特定の目的のない住宅リフォームへの助成を行うことは、他の業種もある中でふさわしいとは言えない。
質問後、倉元市議は「昨年12月議会から続けて3回めでようやく、経済効果があると市長に認めさせました。傍聴に来られた業者のみなさんの思いをぶつけることができてよかった。実現へさらにがんばります」と語りました。