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議会報告

2008年度予算議会

議会運営委員会委員長不信任の動議

2008年3月25日 星野美恵子議員

私は、日本共産党市議団を代表して、議会運営委員会おばた久弥委員長に対する不信任案を提案するものであります。

ただ今議題となっております議案第102号「福岡市議会委員会条例の一部を改正する条例案」にかかわる議会運営委員会での協議の経過は、各会派の合意にもとづく議会運営のために協議を尽くし、議会の円滑な運営を図るという議会運営委員会のあり方に著しく反するものであり、議会運営委員長の責任が問われるものであります。以下、不信任を行う理由について述べます。

第1の理由は、おばた議会運営委員長は、地方議会議員の中心的責務であり、議案の実質的な審議については、委員会中心主義をとっている本市議会における重要な常任委員会の所管換えについて、疑問や反対の声があるにもかかわらず、充分論議を深めるよう促すこともなく、かつその時間の保障も行わなかったことであります。

今回の所管換えは、市の局再編を契機に行われるものであります。しかしながら、局再編の中心は第4委員会にかかわる、都市整備局と建築局との統合、さらに、第5委員会にかかわる、土木局と下水道局の統合が中心であり、内容的には今回の市議会常任委員会の所管換えと何ら関係のないものであります。今回の所管換えは、本年1月15日の議会運営委員会で各会派の主張からも明らかなように5つの常任委員会の中で比較的過重となっている「第1委員会の負担軽減」が目的でした。さらに基本的には4年間の会期の途中であり、大幅な変更を行うべきでないことなどが確認され、論議がなされてきたものであります。

この中で、自民党から「第1委員会の教育委員会とこども未来局を第2委員会へ、第2委員会の交通局を第4委員会、環境局を第5委員会へ」との提案がなされ、共産党からは当初、「第1委員会の市民局を第2委員会へ、第2委員会の交通局を第4委員会へ」との提案を行いました。共産党は論議の中で、自民党提案について「環境局を第5委員会へ」は賛同してもよいなど、真摯な対応を行ってきました。さらに、自民党提案の内容について具体的に、「教育委員会とこども未来局の第2委員会への移管については、前期4年間の実績でみると、付託案件も、報告案件も第2委員会の負担が激増し、請願件数や協議会報告件数は1.5倍近くになること。一方第1委員会は半減あるいは3分の1となること」などを資料をもとに指摘し、自民党提案では不均衡是正の改善になるどころか、逆に格差を拡大することを指摘しました。またこれは大幅な変更であり当初の申し合わせと違うこと。なにより、保健福祉局、教育委員会そしてこども未来局の3局をひとつの委員会にすれば、住民の立場で市政を質すことに支障が出かねないこと等を主張し、引き続く充分な論議の必要性を述べてきたところであります。

ところがおばた議運委員長は第2委員会の付託件数が1.5倍になるような変更で本当に良いのか等について、充分な論議の保障を行わず、常任委員会としての審議が十分保障されるかの検証も行わないまま、論議の終結を強行し、あまりに不均衡な常任委員会構成にしようとしているのであります。これはまさに、常任委員会の審議を軽視するものであり、審議の実があがる議会運営に責任を持つべき議会運営委員長として極めて不適格と言わざるを得ないのであります。

不信任の第2の理由は、おばた議運委員長が、本市議会のこれまでの慣行や慣例を踏みにじり、議会の民主的運営や議会制民主主義を破壊する委員会運営を行ったことであります。議会が、円滑に運営されるよう協議することを目的とした議会運営委員会において、委員長は公正公平に各会派の意見の一致をみるための調整を行うべきであります。

わが会派は、もともと4月からの当局の所管の変更は第4・第5委員会にかかわるものであり、第1・第2委員会の所管換えをどうしても4月当初にする必要はなく、充分な審議時間を保障することは可能であること、さらにこの問題は政策上の問題ではなく、あくまで議会運営上の問題であり、各会派の合意と納得が可能な問題であることを主張してきました。そしてこれだけの重要な案件で、しかも公明党、社民市政クラブ、日本共産党から異論が出されている中で、今議会中の決定を急ぐ必要はなく合意が得られなければ、今回は当局要請の局名の変更等にとどめ、所管換えについては充分論議し、合意の上、実施すべきことを提言しました。

ところがおばた議運委員長は、社民市政クラブや日本共産党から反対の声が上がっていたにもかかわらず、本日、わずか2ヶ月余で審議の打ち切りを強行したのであります。そして、そのことによって本日提案されているように、議会運営のための条例案でありながら、議員間で一致していない案が提出されるにいたっており、その責任は重大であります。

本来、議会運営委員会は議会の円滑な運営のための協議を行う場であります。だからこそ議会運営委員会は全会一致を原則とし、意見が一致しない問題についても協議を尽くして、各会派が了解をして初めて議会の運営が行われてきたところであります。議会運営委員長が最大会派である自民党から各会派の了解を得て選出されていることは、もともと議会の円滑な運営を保障するためであったはずであります。議会運営委員長が議会運営委員会の運営に当たって、すべての会派の意見を尊重した全会一致の原則を踏みにじるならば議会の円滑な運営が保障されないことは明らかであります。しかるに今回の議会運営委員会における強引な協議の打切りは、十分協議して円滑な議会運営を行うという民主的運営を根本から破壊するものと言わざるを得ないのであります。

しかも今期、おばた議会運営委員長のもとでの、このような議会運営は今回だけではありません。無所属議員や少数会派の質問時間の縮減や、本会議場への日の丸の掲揚についても、まさに議論をつくさず、多数決のごり押しを行ったのであります。

以上の事実は、本市議会のルールを踏みにじると同時に、議会運営委員長として協議を尽くし、円滑な運営を図るという民主的な運営に著しく反し、さらに議会制民主主義を破壊する行為と断ぜざるを得ないのであります。よって、議会運営委員長としては不適格と判断し、ここにおばた議会運営委員長の不信任案を提案するものであります。

議員各位の御賛同をお願いして、提案理由の説明を終わります。

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