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2008年度予算議会
福岡空港と博多港の軍事利用許すな
2008年3月19日 ひえじま俊和市議の総括質疑
3月19日、福岡市議会の条例予算特別委員会総会質疑で、日本共産党のひえじま俊和議員が質問に立ち、福岡空港や博多港の軍事利用問題を取り上げ、吉田宏市長の平和行政について質しました。
民間空港である福岡空港には、日米安保条約の地位協定による米軍板付基地が未だ現存しています。そのため、米軍輸送機C-130が4日に1回の頻度で飛来して、積みおろされた物資が原子力空母の寄港地である佐世保基地に陸送されております。
また、同空港は自衛隊イラク派兵の中継基地となったり、昨年9月、米軍F16戦闘機2機が緊急着陸するなど、市民の平和と安全を脅かしています。
ひえじま市議はこれらの実態を告発し、市長が国と米軍に対して抗議するよう追及しましたが、市当局は、十分に実態を把握しておらず、しかるべき抗議すらしておりません。この1月には、同基地内の2万2,275㎡の米軍専用区域の建物が解体される計画が持ち上がっており、同市議がこの際、基地の全面返還を求めるよう要求したのに対し、市長は、「市民・超党派で構成する板付基地返還促進協議会を通じて要望していきたい」と答弁しました。
さらに、この2月11日、博多港に、市長が「友好・親善」として許可した米ミサイル巡洋艦「プリンストン」の入港に対して、ひえじま市議は「この米軍艦が、原子力空母ニミッツ空母打撃群に随行してペルシャ湾でイラクやアフガニスタン戦争に加わってきた艦船であり、一方で血にまみれた手で他方で握手を求めるような態度は許せない」と厳しく指摘するとともに、前日起きた沖縄の米海兵隊員による女子中学生暴行事件に関して、市長が市役所に表敬訪問したプリンストン艦長に何ら抗議することもなく、市民の安全対策もとらなかったことを批判しました。
これまでも米軍艦の入港に際しては、博多港の軍事機能調査が行われている事実が、公開された米太平洋艦隊諜報センターの資料でも明らかになっており、同市議は、入港の真の目的は「友好・親善」どころか軍事調査だと断じました。しかも、「博多港港湾施設管理条例」では、爆発物等を積載する船の入港は許可されないことになっており、このことからしても、入港を許可した吉田市長は同条例違反だと追及しました。
これに対し、市当局は「この条例は商船だけに適用されるものだ」との詭弁を弄しました。
ひえじま市議は、非核証明書を提出しない軍艦の入港を拒否している「非核神戸方式」を博多港にも適用するよう強く求めましたが、吉田市長は「米軍艦の入港は国の非核三原則で措置されている」として国の専管事項を楯に、140万市民の安全・平和に背を向ける姿勢に終始し、多くの傍聴者から怒りの声が出されました。