2008年9月議会
介護保険 サービス抑制中止、負担軽減を
2008年9月17日 倉元達朗議員の一般質問
倉元達朗市議は9月17日の一般質問で、介護保険制度について改善を求めました。
1つは、「適正化」の名で進められている介護サービス給付の削減をやめることです。
倉元市議は「今まで受けていたサービスが受けられなくなったという声が後を絶たない」と述べ、その原因として市の間違った指導があると指摘。訪問介護のうちの炊事等の生活援助サービスについて、家族による家事が困難な場合はサービス利用が認められているのに、市が介護事業所に出した通知には「同居家族がいる場合原則できない」と書かれ、さらに「同一マンションで別な部屋の場合」「近隣に居住する場合」も「同居」と見なすことまで指示していることを暴露しました。
倉元市議は厚生労働省が「同居の有無のみを判断基準として機械的に判断しないように」と指導していることを示して、「これに反する利用抑制の通知は撤回し、必要な人が必要なサービスが受けられるようにすべきだ」とただしました。保健福祉局長は「同居家族があっても適切に判断されるべきだ。説明を補足するなど徹底したい」と答弁しました。
2つは、介護保険料の低所得者の減免制度の充実です。倉元市議は、介護保険事業会計は今期3年間で 10億円の剰余金が出ており、この黒字分を活用して保険料の負担軽減をすべきだと主張。国庫負担を元に戻すよう求めるとともに、市として保険料の減免制度を充実し、利用料助成制度もつくるよう要求しました。
3つは、深刻な介護の人材不足を解決するための対策です。
倉元市議は、平均2年7ヵ月で職員が辞めていき求人を出しても集まらないという市内のある介護事業所の事例を示し、「希望に燃えて介護職に就いた青年たちが、仕事がきつい割に給料が安い、と無念の思いで職場を去っている」と述べ、年収200万円以下の低賃金と不安定雇用の「官製ワーキングプア」が原因だと指摘。介護労働者の待遇改善のために、国に対して介護報酬の引き上げを求め、市としても独自に人件費補助をすることを提案しました。