2008年6月議会
市営住宅の家賃値上げ、追い出しやめよ
2008年6月12日 星野美恵子市議の議案質疑
星野美恵子市議は6月12日の本会議議案質疑で、家賃値上げなどの市営住宅条例改正案について質問しました。
今回の条例改正案は、公営住宅法施行令の改悪によって公営住宅の家賃が値上げされるのと同時に、市営住宅にも適用して、家賃の値上げや入居収入基準の引き下げを行うためのものです。
星野市議は、当局の資料をもとに、市営住宅入居世帯のうち約2割に当たる6,500世帯が最高15,000円、平均3,200円の家賃値上げとなることを明らかにしました。雇用不安や増税の影響で低所得者の収入は減る一方で、今でも毎年100件ほどが家賃を払えず退去せざるを得ない事態となっている中、こうした値上げは許されないと追及しました。
住宅都市局長は「多くの世帯は負担増がない。家賃が増える世帯でも5年間の激変緩和があり、大きく変わらない」などと冷たい答弁に終始しました。
星野市議は、国が決める家賃算定のなかで市が独自に決めることのできる「利便性係数」を引き下げて、家賃値上げにならないようにすべきだと要求しました。
また、入居収入基準が月収20万円から15万8000円へ引き下げられますが、これによって、収入が変わらないのに「収入基準を超過している」とされる世帯が明け渡しを迫られることになります。市営住宅では2,700世帯が該当する見込みで、経過措置はわずか5年間です。さらに、入居収入基準が引き下がることによって低所得者が入りたくても入れない「門前払い」となります。
住宅都市局長が「より困窮した人への対応」などと答弁したのに対し、星野市議は市営住宅の応募倍率が24.5倍へと急増しているにもかかわらず市が3年間1戸も新設していないことを挙げ、「今住んでいる人を追い出すのではなく、市営住宅を増やしてこそ、低所得の人が安心して入居できる」と述べ、明け渡し強要をやめ、市営住宅を増やすよう要求しました。
同条例改正案は日本共産党以外の賛成多数で可決されましたが、市営住宅の家賃値上げや追い出しの中止を求めて引き続きがんばります。