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議会報告

2008年2月議会

2月補正予算・議案に対する日本共産党の反対討論

2008年2月21日 ひえじま俊和議員

私は、日本共産党市議団を代表して、本議会に提案されている諸議案のうち、議案第1号および4号、6号、8号ないし15号、23号ならびに26号に反対し、討論を行います。

まず、議案第26号、埋立造成地の処分についてです。

本議案は、人工島の埋立事業において造成した土地のうち、市1工区の港湾関連用地4万3,803平方メートルを、物流・倉庫業のイヌイ建物に56億5,070万円余で売却処分するというものです。イヌイ建物は、延べ床面積約15万平方メートルの賃貸型「大規模複合型物流センター」を建設する予定とされています。

市長は、人工島事業の「検証・検討」で国際物流拠点機能の強化をめざし企業立地を促進するため、企業立地交付金制度を大幅に拡充するなどの誘導策を打ち出しました。港づくりエリアの立地交付金制度は、新規に工場や施設を建設する企業に対し、土地取得費と建設事業費の合計の5%、上限10億円の交付金で、これまでの2倍に拡充されようとしています。この制度が今回イヌイ建物の建設する「大規模複合型物流センター」に対して適用されようとしていますが、市長が自らイヌイ建物との商談に奔走されたことを見ても、同社のために制度の拡充を約束したと言わざるを得ません。

さらに、イヌイ建物は物流センターの建設、運営について特定目的会社・SPCを設立することを検討していますが、現行の交付金制度では適用対象にならず、市は制度を変えてまでも適用させようとしており、まさに税金丸投げの優遇ぶりであります。SPCは登録免許税や不動産取得税が免除されるものであり、二重に便宜を図るものであります。

また、この物流センターは賃貸型であり、テナントが入らなければ成り立ちません。港湾関連用地の分譲が困難を極めているのに賃貸にすれば企業が進出してくるという見通しは甚だ疑問です。港湾局がイヌイ建物以外の企業にも75回も面接していますが、テナント探しまで買って出たということに他なりません。

そもそも交付金を付けなければ売れないような需要も必要性もない人工島の埋立を続けてきた歴代市長の無責任な姿勢こそ問題であり、ムダづかいの破たんを救済するための税金投入は断じて許されないのであります。

したがって、今回土地処分は、立地交付金制度の拡充がなければ成立しなかったものであり、企業に巨額の税金を投げわたすなど至れり尽くせりで需要のない土地を売るやり方は全く道理がなく、わが党は反対するものであります。

次に、議案第1号、一般会計補正予算案のうち、九州新幹線博多駅整備事業負担金の追加についてです。

これは、現在工事が進められている九州新幹線博多駅の駅舎整備について、その事業費270億円のうち国が180億円、県が54億円、本市が36億円を負担するもので、JRの負担は一円もありません。本市は今回補正5,500万円を含めればすでに14億7,700万円を負担しているのであります。この根拠とされている全国新幹線鉄道整備法は2002年に改悪され、地方自治体と住民の負担が増やされた一方で、JRは負担しなくてもよいという仕組みがつくられましたが、こうした無責任な財源スキームそのものに問題があり、本市が負担金を拠出することはわが党の認めがたいところであります。

次に、議案第4号、介護保険事業特別会計補正予算案についてです。

今回補正には、福祉用具購入費等の減額が含まれています。これは、国による介護認定の改悪によって、要介護1または要支援と認定された人が、これまで給付されてきた介護ベッドや車イスなどの福祉用具を使うことが出来なくなったり、家事援助サービスが減らされたりしたもので、かねてよりわが党はこうした「介護とりあげ」をやめるよう指摘し、本市独自の支援策を要求してきましたが、市長はそれに応じませんでした。介護を必要とする高齢者とその家族に冷たいこうした介護保険改悪は許されません。

最後に、わが党が賛成する議案のうち、生活保護に関してであります。

今回、昨年発覚した本市職員による生活保護費詐取事件2件に関わり、不当に着服された保護費の損害賠償を求める訴えの提起が提案されています。城南区の件は、主査が被保護世帯の中から辞退届を出させて保護を打ち切り、書類上は継続させることで保護費を着服し、5年間で3,000万円も横領したものです。再発防止に全力をあげることは当然です。しかし、問題はこうした事件が起きる背景にある本市の冷たい保護行政を改めるのかどうかであります。貧困と格差が拡大するなかでいっそう必要となっているのに、生活保護を抑制することが評価されるようなあり方は根本的に改善しなければなりません。すべての国民が人間として最低限度の生活を営むことができるとした生存権を保障するため、生活保護を必要とする誰もが申請できるようにし、また被保護世帯に対して無理な就労指導や辞退届の強要はやめるべきであります。

また、要保護世帯向け長期生活資金の減額が提案されていますが、このいわゆる「リバースモーゲージ制度」は、持ち家の評価額に応じてそれを担保に社会福祉協議会が生活資金を融資するもので、国はこの制度を生活保護に優先させるとしており、本市も適用をすすめようとしたものの見込みを大幅に下回ったものであります。生活保護を受ける65歳以上の高齢者がほんの僅かな不動産を奪われ住み慣れた家から追い出されることに強い不安を抱くのは当然です。もともと無理のあるリバースモーゲージ制度の一律適用はやめるべきです。

以上でわが党の討論を終わります。

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