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2008年12月議会
意見書について
日本共産党は「急激な大量失業への対策強化を求める意見書」案を提案しました(本文参照)。これは政府に対して大量解雇防止対策や内定取り消しの中止、失業者への生活・住宅援助制度の創設、失業手当の改善などの対策を求めるもので、まさに時機にかなったものでした。各会派に賛同を呼びかけた結果、民主、ネットワーク、社民との共同提案となりましたが、自民が「政府による雇用対策の動向を見守りたい」などと党略的立場をむき出しにして反対、公明、みらい、福政も反対したため、残念ながら否決されました。
その他、「福岡県に『食の安心・安全条例』制定を求める意見書」「地方消費者行政の抜本的拡充に必要な法制度の整備及び財政措置を求める意見書」「森林・林業・木材産業施策の積極的な展開を求める意見書」「安心の介護サービスの確保を求める意見書」がいずれも全会一致で可決されました。また、自民、公明、民主などが提案した「道路整備の着実な推進に関する意見書」は賛成多数で可決されましたが、道路特定財源の一般財源化に逆らう内容だったため、日本共産党は反対しました。
急激な大量失業への対策強化を求める意見書案
大企業が派遣社員や期間社員等の非正規雇用の労働者を大量に解雇する計画を次々に発表しています。
厚生労働省は先月、企業からの聞き取り調査として、本年10月から来年3月までに、中途での契約解除による解雇や期間満了後の契約更新がされない見通しの非正規労働者が3万67人に上ると公表しました。こうした「派遣切り」「雇止め」による非正規労働者の解雇は実際は更に多いとも指摘されており、深刻な社会問題になっています。
とりわけ、突然解雇され住んでいた寮を奪われる労働者にとっては死活問題であり、冬を迎えるこの時期に新たにホームレスやネットカフェ難民を生み出すような大量解雇は許しがたいものです。
企業が経営上の都合を理由に労働者を解雇する場合、人員削減の必要性など「整理解雇の四要件」を満たさなければ無効となることは、労働契約法に定められ、判例でも確定しています。これは非正規の労働者にも適用されます。減益とは言え、利益をあげ、株主配当も行い、内部留保も持っている大企業による解雇は法的根拠がありません。
また、大学生や高校生等の就職内定の取消しや辞退強要が多発していることも深刻です。
よって、福岡市議会は、国会及び政府が、大量解雇防止の対策を講じるとともに、再就職先のあっせんや再就職までの生活資金や住居の保障、内定取消しの中止など、労働者の生活と再就職への責任を果たさせるよう実効ある措置をとること、また、雇用保険未加入となっている非正規労働を含めた失業者への生活援助制度、住宅援助制度の創設、雇用保険の受給資格の見直しや給付期間の延長など失業給付の改善、「緊急地域雇用特別交付金」の復活・拡充を含め地方自治体の雇用創出策支援など、失業者対策を抜本的に拡充されるよう強く要請します。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。