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2008年12月議会
雇用対策は国まかせではなく、市長先頭に調査、対策を
2008年12月12日 熊谷敦子市議の一般質問
日本共産党の熊谷敦子市議は12月議会の一般質問で、雇用問題についてとりあげました。
雇用を守り、失業者救済を
急激な景気悪化を理由に大企業が「派遣切り」「内定取り消し」など大量解雇をすすめていますが、熊谷市議は市長に対し、実態を把握するとともに、市長自ら解雇中止・雇用拡大を企業に要請すべきだと迫りました。また、失業者救済のための相談窓口の拡充、市営住宅の活用、市独自の生活資金の支給や貸付、生活保護の積極的活用などを要求しました。
経済振興局長は「雇用確保について県や国の福岡労働局、ハローワークなどと連携して対応していく」と答弁。保健福祉局長は失業者救済について現行制度を説明するにとどまりました。靏川副市長は「公営住宅の入居相談にきめ細かに応じていきたい」と答弁しました。
人間らしく働けるルールを
熊谷市議は、日本共産党がとりくんだ「青年おしごとアンケート」で明らかになった、サービス残業や賃金ピンハネ、有給休暇取り上げなどの労働法違反の実態について、青年から寄せられた声も示して紹介しました。また、低賃金と長時間労働、非正規雇用など、不安定な雇用の実態をくわしく述べました。
そのうえで、青年が労働者の権利を知ることで不利益を回避できると指摘し、市が改訂・増刷した「働くあなたのガイドブック」を広く青年に届けて雇用のルールを知らせ、企業に守らせるキャンペーンを展開すべきだと要求しました。また、労働・雇用に関する窓口を市として設置すること、立地交付金として市から補助金を受けた企業に正規雇用の拡大を義務付けることなどを要求しました。
市民局長はガイドブックを市内の高校41校の来春卒業予定者に学校を通じて配布し授業等で活用していることを明らかにしました。
質問が市を動かし始めた
吉田市長は雇用問題について、「たいへん憂慮すべき事態」などと述べるだけで具体的な対策を示しませんでした。その後、17日には市長が福岡商工会議所を訪問し会頭に雇用の確保を求めました。
さらに市は、解雇等により寮などの退去を余儀なくされる人への市営住宅の提供を始めることを決めました。熊谷市議の要求が実りつつあります。