トップ > 議会報告 > 2007年度予算議会> 福岡市の2007年度予算議会を終えて

議会報告

2007年度予算議会

福岡市の2007年度予算議会を終えて

2007年3月14日 日本共産党福岡市議団

福岡市議会の2007年度予算議会が3月12日閉会しました。

日本共産党福岡市議団は、吉田市長初の予算案に対し、市民の利益から見て「良いものには賛成、悪いものには反対」の立場で臨みました。

予算議会の結果は、市民の願いにこたえる役割を果たしてがんばる日本共産党の値打ちがますます光り輝くものとなりました。


(1)市民とわが党の共同によって、切実な要求が実現しました。

乳幼児医療費の無料化は、長年の運動と議会論戦がついに市を大きく動かし、政令市で最も進んだ、「就学前までの完全無料」が8月からスタートします。

また少人数学級は、署名運動とともに拡充を求めてきましたが、新年度小学3年生でも実施されます。

さらに障害者自立支援法によって負担が増えた障害者に対する負担軽減措置が延長されます。

いずれも市民の願いにこたえた一歩前進であり、わが党はいっそうの拡充・前進を求めて市民と力をあわせてがんばります。


(2)市長が提案した予算案は、

  1. 市長公約である児童館整備や高齢者負担軽減策を具体化していない、
  2. 住民税の定率減税の廃止による増税を含むなど市民に重い負担を強いる、
  3. 「大規模開発を厳しく見直す」との公約に反して、人工島に前年度を上回る226億円もの予算を付けるなどムダな大型開発を推進する、
  4. 市債残高は2兆6189億円、市民一人あたり189万円と依然として深刻、

など市長公約と市民の願いに反する内容でした。


そこでわが党は、市長案そのままでは賛成できないことを表明し、市長公約を実行する限られた範囲で、開発推進の予算を削除して、福祉にふりむける「一般会計予算の組替えを求める動議」を提案しました。

その内容は、人工島など大型開発3事業を凍結し(約70億円)、新たな借金づくりを抑え、高齢者・障害者に対する公共料金の福祉減免(約10億円)を実現するものです。

こうした道理ある予算組替え動議を提案したのは日本共産党だけでした。


(3)人工島見直しに対する政党・議員の態度が問われました。

日本共産党は、ムダな大水深岸壁づくりや、博多港開発の破たん救済への税金投入を進める市長を批判し、こども病院・市民病院の統合移転もきっぱりやめるよう迫りました。

一方、自民、公明、みらい福岡、民主、社民はこぞって人工島を推進しました。

それは、これらの議員が人工島予算を削除する予算組替えに反対したことに鮮明に表れました。

まさに前山崎市政時代の「オール与党」への逆戻りに他なりません。

自民は、226億円の予算でも足りないとばかりに、人工島へのこども病院・市民病院の統合移転を推進せよと市長に迫りました。

民主は、あたかも人工島見直しを進めているかのような宣伝をしていますが、226億円もの人工島予算に諸手を挙げて賛成しました。

公明は「着実な基盤整備を」「人工島を市民の財産に」、社民は「将来を担う重要な事業」などと主張しました。


(4)暮らしの問題でも、自民、公明、みらい、民主、社民は、市長公約の実行を阻み市民の願いに背を向ける姿勢をあらわにしました。

市長公約の「学童保育無料化」を具体化する留守家庭子ども会条例改正案は、市民からその成立が強く期待され、わが党も賛成しましたが、自民、みらいの反対によって否決されました。

これらの議員が、市長選挙の審判に何の反省もしていないことの表れであり、その反市民性は重大です。

とりわけ、無料化を「高所得者へのバラマキだ」とする批判は、子育て家庭の現実を全く見ないものであると同時に、海外視察に税金100万円を使った自民、みらいの議員にこそ向けられなければならないものです。

わが党は、留守家庭子ども会の利用料廃止をめざして奮闘します。

児童館設置について市長が自らの公約であることを否定したことは大問題です。

民主が児童館について一言も述べなかったのも無責任です。

わが党は、専門職員のいる児童館の校区ごとの設置の実現へひきつづきがんばります。

わが党が提案した、高齢者・障害者に対する公共料金の福祉減免は、所得税・住民税の増税や障害者自立支援法による負担増などに苦しむ高齢者・障害者の世帯の水道・下水道・家庭ごみの一定の減免を行うものですが、自民、公明、みらい、民主、社民が拒否したことは、市民の願いに背くものです。


(5)また、わが党は予算議会前に議員の海外視察問題を提起しましたが、海外視察を行った自民、公明、みらい、民主、社民、ネットワーク、無所属(みどり)の議員はだんまりを通しました。

市民が増税・負担増や福祉切り捨てに苦しめられる今、議員特権として一人100万円の税金を使って海外に行くことが許されるのか、その正当性を強く問いかけたものですが、これを改めようと提案したのは日本共産党だけでした。

わが党以外の政党・議員の無反省ぶりは問題です。


(6)予算議会は、自民、公明、みらい、民主、社民の旧「オール与党」がこぞって、人工島などムダな大型開発を推進し、市民の暮らしの願いには背を向ける姿がはっきりしました。

市民の願いにこたえる市議会へと変えるには、日本共産党を伸ばす以外にないことが鮮明になりました。

日本共産党は、きたる市議選で、過去最高の8議席を必ずかちとる決意です。


>>>「2007年度予算議会」トップへ戻る

>>>「議会報告」一覧ページへ戻る

政策と活動
議員の紹介
トピックス
議会報告
市議会ニュース
リンク
お問い合せ

↑上へ