2006年9月議会
障害児の家庭の重い負担をやめよ
2006年9月 倉元たつお議員
日本共産党の倉元たつお市議は2006年9月の市議会で、障害児施設にかかわる条例改定、子どもの医療費助成の条例改定、そして補正予算案での西区のバス試運転などの議案について質疑をおこないました。
障害児の家庭に重い負担が
市は、障害者自立支援法によって障害児施設の利用が大幅にかわる条例の改定を提案。倉元市議はまずこの問題をただしました。
倉元市議は、まず、障害児施設を利用する場合、これまでは市が責任をもつ「措置制度」だったのに、個々人が契約をむすぶ制度に変わることによって市の責任が投げ捨てられるのではないかと指摘しました。
市は「これまでと変わらない」と答弁したものの、措置制度を契約制度に変えてしまうことは、障害者世帯にのみ責任を押しつけ、行政の責任を放棄するものだということは否定できませんでした。
さらに、この改定でこれまでお金を払える能力に応じて負担が決められていたのに、受けているサービスの量にしたがって負担が決まる「応益負担」が取り入れられます。倉元市議は「多大な負担で施設に通えなくなる子が出る」と批判。市が今年までとしている負担軽減制度を、来年度以降も続けるべきだと迫り、市は「検討する」と答えました。
また、この改定で、施設の報酬計算の方法が変わり、大幅な減収になる施設が…。倉元市議は、このままでは人員削減や労働条件の悪化をまねき、ひいては療育の質も落としかねないとして、施設の減収をおぎなう市の助成制度をつくれと求めました。
小学校入学前まで初診料を無料に
市が3歳までの初診料を無料にする条例を提案したことについて、倉元市議はわが党の質問で求めたことを具体化したものだと評価。そのうえで、3歳以上の小学校入学前の子どもの初診料が無料にならないという問題を追及しました。
3歳未満とした理由を市側は「県の改定にしたがったもの」「他市との均衡も考えた」などと答弁。倉元市議が、全国の政令市をみても異常なものであること、3億5200万円あれば実現できることを示すと、市は入学前までの無料化について「検討していきたい」と答えました。
昭和バス休廃止で住民の声反映を
昭和バスが6路線を休廃止するなか、下山門線については西鉄バスが代わりに乗入れますが、新路線は住民の要望が強い、下山門駅・姪浜駅への乗入れをしない案です。
倉元市議の質疑応答のなかで、西鉄バスが両駅への乗入れをする実験路線を走らせようとしていることを明らかにしました。
このほか、昭和バスの休廃止にともない、今宿校区と西陵校区の大谷地域を行き来する乗合タクシーの実験的な運行を市が始めることについても、倉元市議は試験後も市の責任で運行するよう求めました。