2006年9月議会
8年間の市政とオリンピック問題で山崎市長を追及
2006年9月8日 星野みえ子議員
福岡市9月議会の一般質問で8日、星野みえ子議員は、オリンピック招致問題と、山崎市政の8年間についてただしました。
招致費用は4億円超える
オリンピック招致問題について、星野議員は「山崎市長が市民の声にまったく耳を貸さず、招致活動に突っ走った責任は重大だ」と追及しました。
招致費用は、予算オーバーで、他の予算からまたも流用して総額2億3300万円。専任職員21人の人件費を含めると4億3700万円にのぼることが明らかになりました。
山崎市長は「負担の少ない形のオリンピック開催計画を提案した。2億円かかったが、内容のある計画をつくった」と答弁。北嶋市民局長は「福岡市の知名度向上など大きな成果を得た」などと答弁しました。
星野議員は、落選決定後7割の人が「負けてよかった」と答えたRKBテレビの世論調査を示し、「オリンピック招致は市民のためではなく、須崎ふ頭再開発など財界の仕事づくりのためではないか」と追及。「市民の批判にも何の反省もない。市民の怒りはますます大きくなり、もうあなたにはやめてほしいと言っている。この際市長を辞任すべきだ」と迫りました。山崎市長は明言を避けたものの辞任する考えのないことを示しました。また市長は「財政が悪いことばかり市民に覚えられている」と市民敵視の発言をおこないました。
星野議員は、須崎ふ頭再開発がばく大な市費の投入となる無謀なものであり、きっぱり断念すべきだと要求しました。鹿野総務企画局長は「オリンピックという前提がなくなったので時間や手法が異なるが、須崎ふ頭のまちづくりについてしっかりと検討していく」と答弁し、あくまでも再開発事業を推進する姿勢を示しました。
市民無視の山崎市長は資格なし
星野議員は、8年間の山崎市政を(1)大型開発優先、(2)財政破たん、(3)汚職腐敗、(4)暮らし、福祉、教育の市民犠牲、(5)市民無視の行政運営、の5つの特徴をあげて批判しました。
星野議員は「8年前『開発行政からの転換』を公約に掲げたものの、市民を裏切って大型開発路線を進み、自民、公明、みらい、民主、社民などオール与党体制で、市民そっちのけの市政を続けてきた。市長自身が財界とつながって政治をゆがめ、汚職腐敗事件も後を絶たない。それに、人工島住民投票とオリンピック招致で、徹底して市民を無視した。このような政治姿勢では、市長としての資格がない」と厳しく追及しました。
山崎市長は「すべて公約違反だと言っていることはよくわからない。見解の相違だ」と述べ、「未来に向けてビジョンを持ち、引き続き改革を進め、財政健全化を進める」などと原稿棒読みの答弁で、反省なく開き直った態度に終始しました。
また、星野議員は「オリンピック招致の時には財政は大丈夫などと言う一方、財政悪化を理由に市民に負担増を押し付け、要求に背を向ける。市民は激怒している」と批判。この間、公共料金値上げで100億円の市民負担増、高齢者の福祉切り捨てで20億円、子ども施策の切りすてで15億円が強行されてきました。
「借金を減らし好転してきた」と言う市長に対し、借金残高は隠れ借金を含めて、8年間で5000億円以上増やして、2兆7500億円、市民一人あたり200万円にのぼること、借金依存度を示す「実質公債費比率」が増え続けていることを示して、「借金財政は深刻だ」とつめると、市長は反論しませんでした。
星野議員は、ムダな大型開発優先をやめ、財政再建をしつつ、暮らしや福祉・教育を充実する市政への転換こそ今求められていると主張しました。