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議会報告

2006年6月議会

意見書について

2006年6月議会では、4つの意見書が提案され、いずれも全会一致で可決されました。

このうち2つの意見書を紹介します。

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出資法及び貸金業規制法の改正を求める意見書

破産申立件数は、平成14年に20万件を突破して以来、今日も依然として高い水準にあります。消費者金融等で多額の債務を負い、返済困難に陥った破産者や多重債務者の問題は、自殺や犯罪等につながるケースも多く、深刻な社会問題となっています。このような問題を生み出す大きな要因の一つとして、高金利が挙げられます。

公定歩合が年0.1%という超低金利状況下であるにもかかわらず、現在、ほとんどの貸金業者が、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(以下「出資法」という。)の上限金利である年29.2%で営業しています。この出資法の上限金利については、平成15年7月、ヤミ金融対策法(貸金業の規制等に関する法律(以下「貸金業規制法」という。)及び出資法の一部改正法)の制定の際、同法施行後3年をめどに見直すこととされ、その時期は平成19年1月とされているところです。

また、貸金業規制法のみなし弁済規定は、一定の要件を満たした場合には、利息制限法の制限金利(年15〜20%)を超える利息の支払を有効な弁済とみなすものですが、利息制限法の例外を認めるこの規定の存在が貸金業者の高金利での貸付けを助長し、多くの破産者や多重債務者を生み出しています。

さらに、出資法の日賦貸金業者の規定は、年54.75%という高金利を特例として認めるものですが、今日、その規定の必要性は失われているとともに、悪質な貸付けや取立てが横行する温床にもなっています。また、同様に年 54.75%の高金利を認める電話担保金融の規定についても、今日、その規定の必要性は極めて低いものと言えます。

よって、福岡市議会は、国会及び政府が、出資法及び貸金業規制法を次のとおり改正されるよう強く要請します。


  1. 出資法の上限金利を利息制限法の制限金利まで引き下げること。
  2. 出資法の日賦貸金業者及び電話担保金融に対する特例金利を廃止すること。
  3. 貸金業規制法のみなし弁済規定を廃止すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

平成 年 月 日

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
金融担当大臣
総務大臣
法務大臣 あて

議長名

(全会一致)

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少子化対策に国が本格的に取り組むことを求める意見書

2005年の日本の合計特殊出生率が1.25と過去最低を更新し、とりわけ福岡県では1.21と非常に深刻で、憂慮すべき事態となっています。少子化の進行は、日本社会の基盤を揺るがす大問題です。

少子化は欧米諸国においても共通の課題となっていますが、近年、様々な政策によって出生率を回復させている国もあります。

この2年間で出生率を1.75まで回復させたスウェーデンでは、男性の育児休暇取得率が約8割にも上ります。

また、出生率1.94とヨーロッパ最高水準のフランスでは、所得制限なしに20歳前後まで支給される家族手当や、3人以上の子どものいる家庭には鉄道運賃・家庭用備品・日常サービス・ホテル宿泊や映画などが割引される「大家族カード」の創設を始め家族政策が充実しています。

日本でも、こうした事例に学び、労働政策、家族政策、男女同権政策など、小泉首相が「最重要課題」と述べたように、様々な面で国が本腰を入れた対策に取り組むことが必要です。

よって、福岡市議会は、国会及び政府が、以下の項目に取り組まれるよう強く要請します。


  1. 子育ての見通しが持てるよう、長時間労働の是正や違法な「サービス残業」の根絶など仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)のとれた働き方の見直しや、若年層の安定した雇用の確保、派遣・契約・アルバイト・パートなどへの格差・差別の解消、均等待遇を図ること。
  2. 男女ともに子育てしやすいように、育児休業制度の一層の充実や取得率の向上を図るとともに、延長保育など保育サービスの充実に努めること。
  3. 乳幼児医療費無料化を国の制度にするとともに、児童手当の拡充、保育料徴収基準の見直しにおいて自治体や保護者への負担増とならないよう配慮すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

平成 年 月 日

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
少子化・男女共同参画担当大臣
総務大臣
厚生労働大臣 あて

議長名

(全会一致)

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