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議会報告

2006年6月議会

公立保育所民営化方針の中止を迫る

2006年6月13日 倉元達朗議員の議案質疑

倉元達朗議員の議案質疑

福岡市の6月議会で倉元たつお議員は、公立東住吉保育所を民営化したことによる建物の譲渡の議案に関連して、民営化による影響についてただしました。

福岡市は21カ所あった公立保育所を7カ所まで減らす民営化方針を打ち出し、昨年4月に板付保育所、今年、飯盛保育所と東住吉保育所を民営化し、いずれも社会福祉法人が運営しています。

公立保育所の民営化をめぐっては、5月に横浜地裁が、横浜市の性急な民営化は違法だとの判決を下したばかり。市が保護者と合意のないまま民営化を決定し、子どもが通っている途中で保育士全員を入れ替えたことなどは、行政の裁量をこえたものだと断じました。

倉元議員は、この判決の主旨をふまえ、あらためて福岡市における公立保育所の民営化問題を調査。3カ所とも、民営化によって正規の保育士が入れ替わり、臨時職員だった保育士が残ったところでも数人だけ。移管先法人の選定には保護者の意見が反映されず、保育方針に不満でやめていったり、別の公立保育所に移っていったりする子どもも続出しています。保育士が子どもの成長を全面的に捉えるために公立では当たり前だった家庭訪問がなくなったことなど、民営化の前後で問題や混乱が起きていることがわかりました。

「良好に運営されている」という荒瀬こども未来局長に対し、事実を示して「これでどうして問題ないと言えるのか」と詰め寄る倉元議員。民営化による深刻な影響を見ようとしない市当局を批判しました。そして、若い人からベテランまで多彩な保育士を配置し、研修も十分に保障できる公立保育所を維持・発展することが、保育の行政責任だと述べて、民営化方針の中止を迫りました。

局長は「民間保育所は歴史もあり保育水準の向上に寄与している」などと問題をすり替える答弁をしました。山崎市長は、民営化しても保育の質の低下にはならないと強弁し、「民営化にあたっては子どもたちへの影響がないよう保護者との話し合いを進めていく」と述べました。


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