2005年6月議会
新福岡空港に3000〜8000億円も
山崎市長「雁の巣案」は大型開発路線継続の表明
しんぶん赤旗2005年6月21日 倉元達朗議員の一般質問
開会中の福岡市議会で、山崎広太郎市長が打ち出した新福岡空港「雁の巣案」について論戦が行われています。日本共産党は無駄な大型開発である新空港建設の中止を求めています。
新福岡空港問題をめぐっては、新宮沖構想が白紙に戻り、国、県、市は2003年、新たに福岡空港連絡調整会議を設置、現空港の拡充、近隣空港との連携、新空港建設を総合的に調査しています。
市民の意見を募るパブリックインポルブメント(PI)が7月にも始まろうとしていた矢先、山崎広太郎市長が新空港「雁の巣案」を突然打ち出しました。人工島の北隣の福岡市東区雁の巣地区を国から購入し、陸続きに海を埋め立てるなどして空港を建設するというもので、建設費は3000億円から8000億円ともいわれます。市民の間には「ただでさえ市の財政は厳しいのに、また、こんな多額の税金を使うのか」と不安と不満が広がっています。
日本共産党の倉元達朗議員は質問で、現空港の離着陸回数は2004年まで3年連続で「容量限界」の目安としてきた14万回を割り込み、来年3月の新北九州空港の開港などを考えれば容量限界論は成り立たないと指摘しました。
「市長は次期市長選にむけて、これからも大型開発路線を続けますというメッセージを財界へ送るために『雁の巣案』を打ち出したのではないか。市長の個人的な思惑で市民の税金が何千億円も使われる。これでは市民はたまったもんではない。市長は新空港ありきの考え方を改めるべきだ」とのべ、「雁の巣案」を含め新空港建設をやめるよう求め、空港問題については近隣空港との連携、既存ストックの有効活用での解決を求めました。
山崎市長は「アジアを中心とした航空需要は必ず増大する」とのべ、新空港建設に固執しました。