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2005年12月議会
福岡市の偽装見逃し追及 市長が謝罪
しんぶん赤旗2005年12月15日 比江嶋俊和議員の一般質問
福岡市内でも耐震強度偽装マンションが明らかになり、日本共産党の比江嶋俊和市議は、ただちに現地調査し、それをもとに9日の福岡市議会でとりあげ、市内マンションの徹底調査と被害住民への支援を急ぐよう求めました。
福岡市が構造計算書に偽造があったと発表したマンションは「ダイナコートエスタディオ県庁前」(博多区千代三)。姉歯秀次元一級建築士の関与で木村建設が施工し、福岡市が建築確認審査の際、偽装を見逃したものです。
比江嶋市議は、発表された翌日7日、大島久代県議候補らとともに、そのマンションを訪問、住民から要望を聞きました。
入居者の若い男性は「紹介先からは補償すると言われたが、何をどこまで補償してもらえるのか聞いてない。この先、安心して暮らせるのか、仕事に影響ないか不安でいっぱい」と話しました。同地域は福岡県西方沖地震で銭湯の煙突が倒壊したところ、今度地震があったらマンションが倒壊するのではとの不安の声も寄せられました。
福岡市議会で比江嶋市議は、「構造計算書の数値を丹念に追えば建築確認検査でチェックできたはずだ」とのべ、見逃した福岡市の責任をただし、抜本的改善を求めました。
山崎広太郎市長は「偽装を見抜けず、居住者に多大な影響を与えたことを深くおわびします。実態解明と不安解消に最大限努力します」とのべ、検査体制の改善を図ると答えました。
また比江嶋市議は、糟屋郡篠栗町のマンション住民から耐震偽装で訴訟を起こされている設計事務所「サムシング」(1999年に倒産)が福岡市内でも一時期6割の物件に関与していたとされている問題をとりあげ、同社が担当した全物件について総点検をするよう求めました。
これに建築局は「係争中なので慎重に対応したい」と答えました。