2003年9月議会
御笠川大水害 雨水貯留など総合治水対策を提案
しんぶん赤旗2003年9月13日 比江嶋俊和議員
福岡市9月議会が11日開会し、日本共産党の比江嶋俊和市議が、7・19豪雨水害間題で議案質疑に立ちました。
今回の大水害は、4年前の福岡大水害と同様の個所で氾濫(はんらん)・決壊し、あふれた濁流で博多駅周辺が冠水するなど、多くの浸水被害を引き起こしました。改修工事がほぼ完成していたところからも氾濫しており、「4年前の教訓が生かされていない」と、市民から批判もあがっています。
比江嶋議員はこれらを指摘しながら、(1)水害の行政責任(2)御笠川の激甚災害対策特別緊急事業の見直しと、総合的な治水対策づくり(3)水害常襲地域への対策強化(4)被災者の生活・営業支援の充実などについて質問しました。
比江嶋議員は、博多駅周辺地域での護岸のかさ上げや、常襲地帯への排水ポンプ場やサイレンの設置などを急ぐよう要求しました。また、急速な市街地開発と近年の異常豪雨が相次ぐなか、都市の水害対策は従来の河川改修方式では限界があることを指摘。横浜市や名古屋市では深刻な水害をうけ遊水池や調節池などを設置して計画的に流域対策をおこなっていることを紹介し、御笠川流域の学校や公園を示して「地下雨水貯留施設を整備していくことが求められる」とのべ、総台治水対策について建設的提案をしました。
山崎広太郎市長は、激特事業の見直しを県に要請すると約束したものの、水害の行政責任は認めず、被災者救済の拡充に対しても背を向けた答弁をしました。