トップ > 政策と活動 > 予算要望 > 2018年度予算要望

日本共産党福岡市議団の政策と活動

2018年度予算要望

2018年度予算編成に関する申し入れ

2017年12月11日

福岡市長  髙島宗一郎 様
福岡市教育長 星子明夫 様

日本共産党福岡市議団
団 長 中山 郁美
幹事長 倉元 達朗
星野美恵子
ひえじま俊和
熊谷 敦子
綿貫 英彦
堀内 徹夫

朝鮮半島で米朝間の緊張が高まり、数十万人が犠牲となりかねない危機が進行する中で、軍事力行使を含めた「すべての選択肢はテーブルの上にある」とする米・トランプ政権の立場を安倍政権は支持し、「対話否定」を繰り返しています。安保法制=戦争法の発動によって国民が知らないところで戦争に参加する危険も高まるとともに、憲法9条を改悪して海外での無制限の武力行使に道をひらこうとしています。

また、安倍政権はアベノミクスにみられるような大企業と一部の「お友達」の利権をはかる一方で、社会保障の自然増を徹底削減する方針をとり、経済とくらしを破壊する消費税の10%増税を実行しようとしています。さらに玄海原発などの再稼働を推し進め、国民の命と安全をおびやかしています。

安倍暴走政治は、憲法の保障する、平和のうちに生存する権利、幸福追求権、生命・財産の自由、健康で文化的な最低限度の生活をおくる権利を侵害しています。

こうした国の悪政が、福岡市民を直撃しようとするときに、自治体こそ悪政に対する防波堤となり、市民の「個人の尊厳」を守ることが求められています。

ところが、高島市長はそうした防波堤の役割を果たすどころか、平和の問題でもくらしの問題でも安倍政権に追随するとともに、ウォーターフロント再整備や「天神ビッグバン」、人工島事業などムダな大型開発をゴリ押しし、安倍政権と一体に「国家戦略特区」での規制緩和を推し進め、その財源づくりのための「財政運営プラン」にもとづく市民いじめをやろうとしています。

地方自治法第1条の定める「住民の福祉の増進を図ることを基本」とする立場にたって、憲法の保障する基本的人権を実現するために、福祉・子育て・教育の充実や地域経済・雇用対策、安心・安全なまちづくりと環境保全など、市民生活の応援を基本にした市政へと抜本的に転換することを強く要求します。

よって、貴職が2018年度予算編成にあたり、以下の重点要望を実現されるよう申し入れます。

↑ 上へ

2018年度福岡市予算編成に関する日本共産党の重点要望

1、安倍暴走政治への追随をやめ、憲法と地方自治法の精神に立った市民本位の行財政運営への転換を

(1)朝鮮半島で軍事緊張が激化し、当事者の意図に反して偶発や誤算で軍事衝突が起きればそれが戦争へと発展し、日本や本市に波及した場合、多くの市民が犠牲になるおそれがある。国に対して対話による平和的解決を働きかけるとともに、いかなる国の先制攻撃をも絶対に支持せず、重要影響事態法による戦争協力を拒否すること。国に対し、国民の知らないうちに戦争に参加するおそれのある安保法制、いわゆる戦争法の廃止を求めること。憲法改定、とりわけ海外への無制限の武力行使に道を開くことになる憲法第9条の改定に反対し、発議をしないよう国や国会に働きかけること。

(2)アベノミクスのもとで大企業や富裕層は空前の利益をあげる一方で国民は実質賃金や家計消費が落ち込み、格差と貧困は拡大している。くらしと経済を破壊する消費税10%への増税は国に対し中止を求めること。消費税に頼る道ではなく研究開発減税や受取配当金不算入制度を見直すなど大企業の法人実効税率(29.7%)を中小企業と同程度(37%)に引き上げることをはじめ大企業・大資産家に応分の負担をさせる税制改革を国に求めること。社会保障の自然増分を削減する路線を中止し、拡充へと転換するよう国に求めること。残業の上限を月45時間に制限するなど8時間働けばふつうに暮らせる社会へむけ真の働き方改革を国に求めること。地域経済の再生のために国の中小企業予算を1兆円に増額するよう国に求めること。

(3)国家戦略特区について

  • 福岡市版アベノミクスとして市長が推進する「グローバル創業・雇用創出特区」は、外国企業の呼び込みと創業促進を口実に、雇用など様々な市民を守るルールを壊す規制緩和を進め、また「天神ビッグバン」などと称して大規模なまちこわしを進めるものに他ならない。それどころか、市長は「お友達」と疑われる一部の企業などに、「特区」による規制緩和での新規ビジネス参入の便宜をはかってきたという疑惑が濃厚になってきた。市長は「都市の成長と暮らしの質の向上の好循環」などというが、市内大企業の内部留保が3339億円もふえる一方で市民の平均給与収入や市民1人あたりの家計の可処分所得がマイナスになっているというこの間の経済指標で明らかなように、「都市の成長」論は根拠がなく神話に過ぎないことが明白になった。市民を犠牲にして財界の儲けづくりに突き進むことは許されず、本市の特区を撤回し、推進をやめること。
  • 中間搾取をふせぐ労働基準法の賃金支払い原則を破壊し、貧困ビジネスを広げるおそれのある「賃金支払いの規制改革」に対する提案、いわゆる「給料前借特区」提案を取り下げること。
  • 「創業支援」を名目にして使用者(経営者)側に立って助言や指導を行うために設置され、実際に「解雇指南」を行ってきた「雇用労働相談センター」をただちに廃止すること。

(4)「行革」、民間参入について

  • 市長は、2016年までの「行財政改革プラン」によって、財源不足を理由に、子どもや低所得者を狙い撃ちにした市民サービスを切り捨てる行革を進め、市民の負担増を強行してきた。2017年からは「政策推進プラン」「行政運営プラン」「財政運営プラン」の新たな行革プランを策定し、さらに切り捨てを加速させてきている。特に、「配る福祉から支える福祉へ」といって、高齢者福祉の分野を標的に敬老金を廃止し、高齢者乗車券の縮小などを打ち出したことは、長年苦労を重ね、安心した老後を願う高齢者へのひどい仕打ちである。そもそも財政難は市民のせいではなく、歴代市政が市民の反対を押し切って人工島などの不要不急の大型開発に突き進み借金を膨らませたことにある。教育、福祉、医療、文化、交通など市民サービスを切り捨て、高齢者をはじめ市民に負担増を押し付けることは認められず、市民切り捨ての新たな行革プランを中止するとともに、無駄な大型開発をあらためて、暮らし応援と財政再建を両立させる道へと転換させること。
  • 公共施設は、教育、学習、福祉、文化、体育など市民の暮らしに欠かせない基本的人権の保障の場として、自治体が整備・管轄するものである。ところが、市長は、市民の貴重な財産である公共施設の整備・管理にPFI方式など民間手法を導入して、西鉄やJR九州、九州電力などに丸投げし、公的責任を完全に放棄しており、これは、大手ゼネコンなど大企業だけが儲けて地場中小企業に恩恵のないもので問題である。行政が直接責任を持ち、「住民が主人公」の活動の場としての公共施設の整備と管理・運営となるよう、あり方を抜本的に見直すこと。
  • 公の施設の指定管理者制度がすすむ中で、麻生グループや西鉄グループ、人材派遣会社パソナなど民間営利企業参入が推進され、公共性、公平性、非営利、人権保障、福祉的措置などの原則が歪められて、企業の儲け道具に変質させられているのが実態である。「民にできることは民に」といいながら、市民サービスの低下や不適切な管理・運営、現場労働者の非正規化・低賃金・人減らし・劣悪な労働条件など、行政の責任放棄とサービス低下は顕著となっている。指定管理者制度による営利企業参入を抜本的に見直して、原則直営に戻すとともに、新たな営利企業参入を中止すること。営利企業が指定管理者となっている施設に対して、抜き打ち点検や専門家による現場点検、現場労働者からの聞き取り調査も含めて公共性確保の観点から厳しくモニタリングを行い、問題があれば指定取り消しなど毅然と対処すること。問題のある企業は企業名を公表するとともに、他の施設を含め指定管理者の対象から除外すること。
  • 外郭団体・第3セクターの見直しについては、開発や呼び込みを推進するための団体や、市民生活に関わりがなく不必要な団体を廃止すること。「博多港開発株式会社」から出資を引き揚げ、解散させること。九電の利益を保障するために利潤分を上乗せし市財政を食い物にしている「株式会社福岡クリーンエナジー」を解散させ、東部清掃工場を直営化すること。「福岡アジア都市研究所」は市の100%出資で毎年1億円もの補助金を出しながら、役員の多くを財界関係者が務めてきており、今日においては天神ビッグバン等偽りの波及効果を示して市政を財界いいなりに誘導するブレーンの役割を果たしていると言わざるを得ず、解散させること。2017年12月に策定された「外郭団体のあり方に関する指針」はこうした不必要な団体の廃止にふみこんでおらず、逆に、教育振興会に滞納対策強化を唯一の成果指標として押しつけるなど、市民生活破壊の内容を盛り込んでおり、同指針を抜本的に見直すこと。

(5)市職員の配置と労働条件等について

  • 本市の市民1000人当たりの職員数は前年度同様6.0人となっており、引き続き政令市最下位である。すでに職員の労働強化と過重負担は深刻で、誇りとやりがいをもって市民のための仕事をしたくてもできない職場が多数あり、これ以上の削減は「過労死」をも生み出し、ひいては市民サービスを低下させるものに他ならない。区役所や福祉関係、教育、防災など必要な部署を増員し、2881人の嘱託員と、809人の臨時的任用職員を正規職員化すること。また、技能・労務職に対する退職不補充政策を改めること。さらに、若い職員の昇任の機会を奪う退職者役付再任用は無原則に拡大しないこと。
  • 市職員の長時間・過密労働の改善は急務である。残業時間を「年360時間以内」と定めている厚生労働大臣告示を超えて時間外勤務をおこなっている職員は714名に上り、慢性化している。サービス残業を根絶し、超過勤務手当は実態どおり支払うこと。
  • 区役所をはじめ各職場で派遣や業務委託など低賃金・不安定な非正規雇用への置き換えが進められているが、「官製ワーキングプア」を生み出すものであり許されない。行政職場でありながら非公務員である労働者を超低賃金で使い捨てて市外民間企業や人材派遣会社がボロ儲けし放題という異常事態となっている。行政責任を放棄する非正規への置き換え政策を改め、区役所などの派遣導入や業務委託の拡大を中止して正規職員を配置すること。継続する業務の部署の非常勤職員は正規職員にすること。
  • 税務職場等における派遣社員導入について「クーリング期間」を空けながら継続するやり方はまさに脱法行為であり、やめること。
  • 市職員給与については、これまで長年にわたって賃金引き下げ、抑制政策のもとにおかれてきた。このような状況は、公務員としてのモチベーションを低下させ、生活設計や地域の景気にも深刻な影響を与えている。臨時・非常勤職員を含む市職員給与の大幅賃上げで、地域経済に結びつく公務員賃金の改善を図ること。
  • ごみ清掃や下水道などの委託人件費は低水準に据え置かれており、算定にあたっては、委託労働者の基本給や各種手当を増額し、労働条件の改善を図るよう市が責任を持って委託企業を指導すること。
  • 防災や防犯の観点から警察と連携することは必要だが、市長就任時に64人だった県警OBの嘱託員は現在83名と異常に増え、生活保護の現場に配置され不当な市民監視を行うケースもある。市役所を県警の天下り先にすることは、やめること。

↑ 上へ

2、国保・医療・年金・介護・福祉・障害者施策など社会保障制度の充実を

安倍政権は社会保障費の自然増分を毎年5000億円に削減・抑制し続け、2018年度も6300億円と見込まれる自然増を抑えるために、各分野での削減、改悪路線を強行しようとしている。「財政健全化計画」における歳出削減の対象にもっぱら医療・年金・介護等社会保障を挙げるやり方は、憲法25条が全ての国民に保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を脅かし国民の暮らしと安心の土台を崩壊させるものである。「住民の福祉の増進を図ることを基本」とする地方自治体としてこのようなやり方を容認することは許されず、国に対しこのような路線を中止・転換するよう求めるとともに独自の役割を果たすことがまますます重要になっている。

(1)国民皆保険制度の根幹である国民健康保険制度の充実について

  • 新年度から導入されようとしている「都道府県単位化」は、「給付費の水準が高い自治体」「収納率が低い自治体」「一般会計からの法定外繰入で保険料を引き下げている自治体」等を浮き立たせ県から市町村に対する「指導」を強化することを狙いとしている。国保の構造問題を解決しないまま住民負担増や滞納制裁強化、一般会計繰入の抑制等につながる「都道府県単位化」については未だに詳細が示されておらず全国知事会も反発しており、中止するよう国に求めること。
  • 本市の国保世帯の平均所得は約73万円、所得200万円以下の低所得者がその約86%を占めるという貧困化の中、所得233万円の3人世帯で約42万円、122万円の1人世帯で約20万円等、異常に高い保険料が「払いたくても払えない」状況を生み出し、保険料滞納世帯が国保世帯の18.5%にのぼる等深刻な事態となっている。本市の保険料が異常に高くなっているのは、国の予算削減に加え保険料の未納見込み分や減免分等約27億円、高額所得者の賦課限度額の超過分57億円等を保険料に上乗せし、更に法定外繰入予算を最高時と比較し20億円以上も削減していることにある。国に対して、まずは、「応益割」部分を国の支出で1人1万円引き下げ、中・低所得者の負担軽減により逆進性を緩和し、その後は25%台に引き下げられた国庫負担割合を元に戻すよう要求すること。本市においては「上乗せ方式」をやめ繰入を大幅に増やし保険料を引き下げること。
  • 現在本市においては3人家族で所得609万円という到底高額所得者とは言えない世帯が年89万円もの保険料上限額を強いられている。賦課限度額の引き上げは止め、「応益割」偏重の是正等、逆進的な国保料を生み出している算定式の見直しこそ行うこと。
  • 治療費が窓口全額自己負担となる「資格証明書」交付世帯について本市においては約1万世帯、期限を区切った「短期証」の発行は約2万5000世帯に上る等、引き続き全国最悪レベルとなっている中、受診を我慢して重症化・死亡するなど許されない悪循環を引き起こしている。面談できないことを理由に「特別な事情」を調査しないまま保険料滞納世帯に対し機械的に資格証・短期証を発行するやり方は許されず、他都市の例にならい、資格証・短期証への切り替えをやめること。
  • 本市の保険料減免世帯比率はわずか4.1%に過ぎず、極めて低い水準にある。市独自減免制度については、当面、「所得の減収が前年比20%以上」に適用するよう元に戻して改善するとともに、所得減少の場合のみにとどめず中小零細業者や低所得者層の実態に即して、適用対象をひろげること。
  • 国民健康保険法44条に定める失業など所得減少世帯に対する窓口一部負担金減免制度について、本市では適用が5年連続0件という異常な事態となっている。数百件の適用をしている他の政令市の取り組みに学び、申請待ちではなく積極的に広報する対策を図り、必要な世帯の活用を促進するとともに国に対して厳しい基準を見直すよう求めること。
  • 本市における国保料滞納者に対する差し押さえは、2015年度5139件(約9億円)と件数においては3年間で2.15倍となり史上最高となった。中には僅かな預金を差し押さえる事例や公的手当が入る口座を狙い撃ちにしたものも含まれている等、なりふりかまわぬ異常なやり方に対し批判が高まっている。国会においては厚生労働大臣が「ぬくもりをもった行政を徹底していく」と答弁しており、公的手当をはじめ年金、子どもの学資保険さえも差し押さえる冷酷、異常、機械的なやり方はただちにやめること。
  • 建設国保等、国保組合が取り組んでいる独自給付事業は公的医療保険の本来の趣旨にかなったものであり、国庫補助を維持するよう国に求めること。

(2)後期高齢者医療制度について

  • 後期高齢者医療制度が強行されて以来、3回にわたる保険料値上げが行われ、4回目にあたる今期は剰余金を活用し若干引き下げられたものの福岡県の保険料は全国一高いままである。保険料が払えず滞納した本市のお年寄り3321人の内、1146人が正規の保険証を取り上げられ短期証となっている。61億円余積み立てられている財政安定化基金の活用等あらゆる手立てを取り保険料負担を軽減するとともに、滞納者を差別し屈辱を与える短期証発行はやめるよう広域連合に求めること。
  • 安倍内閣は今年度、保険料の「特例軽減」を打ち切り約6割の被保険者に負担増を押し付け、高額療養費制度の限度額も引き上げる等の大改悪を強行した。加えて窓口負担を2019年度から2割へと倍増させる等、更なる改悪に突き進もうとしている。低所得・低年金の高齢者世帯を狙い撃ちにした大負担増は許されず改悪を元に戻すとともに更なる負担増計画は中止し、高齢者を年齢で区切り、負担増と差別医療を押し付けている後期高齢者医療制度そのものを廃止し、元の老人保健制度へ戻すよう国に求めること。

(3)医療制度の改善について

  • 医療費負担の上限を定める「高額療養費制度」について安倍政権は今年8月より年収370万円以上の「現役並み」所得者に対し外来個人で月4万4400円から5万7600円、370万円未満の一般所得者に対し月1万2000円を1万4000円に引き上げたのを皮切りに新年度さらに大幅引き上げを強行しようとしている。また、今年10月から療養病床で医療の必要性が比較的低いとされた人の光熱費を1日320円から370円に、医療の必要性が高い人についてはこれまでの負担ゼロから200円に引き上げ、新年度からは更に370円にしようとしている。経済的な事情で医療を受ける権利を奪う負担増路線を中止するよう、国に求めること。
  • 2006年に医療型療養病床の大幅削減と介護型療養病床の全廃が決定されて以降、診療報酬の連続引き下げも行われる中、入院患者が医療機関から追い出される事態がひろがってきた。更に安倍政権が強行した「医療・介護総合法」を受け福岡県は2025年に向けて2900床の削減構想を打ち出した。市長は「医療難民」を増大させ、患者・家族、医療現場に多大な負担と困難を背負わせる強権的な病床削減、患者追い出し強化を止めるよう国と県に求めること。
  • 年間2.6兆円もの診療報酬削減が続けられてきたことにより、医療機関は経営危機に陥り、「医療崩壊」を引き起こす大きな要因となっている。削減路線をやめるとともに2002年以前の報酬水準に戻すよう国に求めること。
  • 歴代政権の失政により引き起こされている医師、看護師不足が「医療崩壊」の一因となり、本市においても産科、小児科等で顕著となり、住民の医療を受ける権利が脅かされ、急患診療所の運営にも影響を及ぼしてきた。市長は、「医師数抑制」路線を転換し大学等への医師増員、養成への支援強化を図るよう国に求めること。併せて地方の医師確保を困難にし、充実に逆行する「新専門医制度」については実施を延期するよう求めること。また、本市独自に医師、看護師増員対策を進めること。2017年9月22日に本市議会で採択された意見書にもとづき看護師の勤務環境の改善を国に求めること。
  • 無料低額診療は経済的困窮者にも医療を保障する重要な役割を果たしている。本市において実施する医療機関を増やすための取り組みを強め、制度の広報を充実させるとともに国に対して支援の強化を求めること。併せて国に対しては薬剤費への制度適用を求め、他都市にならい当面、本市独自に助成すること。
  • 安倍政権は「新成長戦略」に医療分野も位置づけ、「患者申出療養」を設け保険外治療を拡大、医療法人と社会福祉法人を統合した「持ち株会社型法人」の創設を可能とする医療法人制度への改変による大企業の手法持ち込み、医療への営利企業の参入など医療の安全や治療の平等を脅かす規制緩和を次々に進行させている。市長は日本の医療を日米大企業の新たな儲け口とするために国民の命と健康を犠牲にする医療の営利化・市場化につながるあらゆる動きに反対し、国民皆保険に基づく医療体制の維持・充実を図るよう国に求めること。
  • 今年3月に突然発表された「福岡市健康先進都市戦略」(「福岡100」)については、策定過程、内容ともに多くの問題をはらんでおり、現場に対し拙速に押しつけず、見直すこと。

(4)こども病院、市民病院について

  • 新こども病院においては、小児・周産期医療の拠点としての重要な役割を果たす一方、地方独立行政法人福岡市立病院機構の方針の下、採算性が優先され、職員の十分な合意もないまま「国際医療支援センター」等、新しい機能が次々と設置されたことにより、職員の負担増が生み出されて、勤続しづらい状況が拡大し、独法移行前と比較し看護師の平均勤続年数は半減し、平均年齢も7歳下がる事態となっている。また、病床数に照らして無理な患児受け入れが行われ、「詰め込み」とも言える状況となっており、職員のサービス残業を引き起こし、患児にも様々な影響も出ている。生命最優先の公立病院としての機能を果たすため、タイムカード設置は直ちに行い、職員の勤務諸条件を改善し、職員の合意を大切にする民主的な病院運営へと転換するよう指導すること。
  • 患者が新こども病院への通院に利用できる唯一の公共交通手段であるバスについては、ルートや便数の不足が顕著となっており患者、職員等に大きな不便をもたらしている。病院としてシャトルバスを運行する手立てをとり、駐車場の職員利用について拡充をはかるよう指導すること。また、市の責任でルートや便数を抜本的に増やすようバス事業者に強く要請すること。
  • こども病院、市民病院ともに医師、看護師等の不足が引き続き深刻となっており、職員を正規で増員すること。
  • 唐人町の旧こども病院の跡地については医療・福祉の拠点等、公共用地として活用できるように独法から取得すること。

(5)真に安心できる年金制度の確立

  • 年金保険料の際限ない値上げ、繰り返される給付削減、支給開始年齢の先送り等、年金制度の連続改悪の強行に加え、安倍政権が発動させた「マクロ経済スライド」により怒りはひろがり、訴訟も行われている。そのような中、昨年、安倍政権が臨時国会において強行した「年金カット法」によって賃金指標がマイナスになればひたすら低い方に合わせて年金を削る「賃金マイナススライド」と、「マクロ経済スライド」で削り残しが出た場合、翌年度以降物価や賃金が上がる年度にまとめて年金を削る「キャリーオーバー」という二つの改悪が施行されようとしている。市長は国に対し、保険料の引き上げをやめ、減らない年金制度へと転換するとともに、「年金カット法」は直ちに廃止するよう求めること。
  • 公的年金制度の中に最低保障の仕組みがないのは先進国では我が国だけであり、最低保障年金制度を確立するよう国に求めること。
  • 国民には年金支給削減や保険料引き上げを押し付けながら、「国民共通の財産」である年金積立金の株式運用を拡大し国民の将来を危機にさらすことは許されず、やめるよう国に求めること。

(6)介護保険制度の改善について

  • 2014年6月に可決された「医療・介護総合法」により要介護2以下の特養ホーム申し込みからの締め出し、一部利用者への利用料2割への引き上げ、低所得者の施設利用の際の「補足給付」の対象者絞り込みが強行実施され、今年度は更に条例によって「要支援1・2」と認定された人の訪問介護と通所介護が「総合支援事業」へと移行させられた。事業者は報酬の3割カットを強いられ経営危機に陥れられるなど、介護保険がまさに「保険あって介護なし」という崩壊の危機にさらされている。市長は、サービスを受けられなくなったり負担増となったりした利用者について市独自に従前までのサービスが負担増なしに受けられるよう手立てをとるとともに、条例については市独自に従前のサービスが維持できるように改定すること。
  • 国は、要介護1・2についても在宅サービスを保険給付から外し、生活援助や福祉用具貸与を原則10割自己負担にする、デイサービスを地域支援事業化する、介護保険の利用料を一律2割負担とする、「生活援助」に利用制限を導入する等、「国家的詐欺」とも言える大改悪案を検討している。さらに、介護の中身についても「『お世話型介護』から『自立支援介護』に切り替えていく」等として要介護度の改善を利用者と事業者に課し、介護度を改善させたり認定率を低下させたりした事業者や自治体にインセンティブを与える等、サービス取り上げ競争まで導入しようとしている。介護難民を大量に生み出す改悪案や検討内容に対し介護職員や福祉用具業者等、広範な関係団体からも中止要望や署名が出されており、検討を中止するよう国に強く求めること。
  • 本市の今期介護保険料は第5段階(基準額)では市民税本人非課税世帯でありながら年額6万9256円、第13段階では年額17万3140円等、その高い水準に悲鳴が上がっている。にもかかわらず、次期保険料については更に基準額において年間最大で6000円近く、第13段階においては1万5000円近くも引き上がる可能性も示されている。更なる引き上げは許されず、あらゆる手立てをとり大幅に引き下げること。また、保険料の減免制度を拡充し利用料については補助制度を創設するとともに国の制度として実効性のある保険料、利用料の減免制度をつくるよう求めること。
  • 本市の特別養護老人ホーム待機者は、直近の申し込みにおいても2194人も生み出され、老々介護や家族の介護離職を生み出すなど深刻な事態となっており、抜本的な増設が急がれている。しかし、申し込み者の数から「必要度の低い人」等と恣意的な判断によって人数を排除し必要整備量を絞り込み、来期(2018年度~20年度)における整備計画は278人分という極めて不十分なものとなっている。このようなやり方は許されず、希望者全員が速やかに入所できる計画へと見直し、小学校跡地等の公共用地を無償貸与し早急に待機者解消を図ること。また、生活支援ハウスの増設やグループホーム、宅老所などへの支援強化を図ること。
  • 特別養護老人ホーム等の居住費と食費を補助する「補足給付」の要件を厳しくする改悪によって対象者が狭められ、月5万円の国民年金しか収入が無いのに月13万円の利用料負担をせまられる等の事態まで生じ、配偶者や子どもの世帯まで共倒れするケースや、負担増に耐えられない入所者が退所等を余儀なくされる事態も生じている。国に対し、改悪前に戻すよう要求するとともに、当面本市独自の補助制度を設けて救済し、低所得者対策を拡充すること。
  • 介護労働者の平均賃金は月21万円足らずであり、全産業平均より10万円も低い中、安倍政権が介護報酬本体を4.48%も減額する等改悪を続けてきたことにより、更に深刻な状況となり離職者や事業所の廃業が相次いでいる。また、利用者へのサービス後退や事業所による追加徴収も生じるなど、その影響は深刻化している。市長は、次回改定における報酬引き下げに断固反対し大幅な引き上げを求めること。その際、保険料上昇につながらないよう引き続き国費で措置し増額するよう求めること。また、本市において介護施設職員の人件費に補助を行う独自制度を設けるなど介護人材確保のための方策を講じること。
  • 地域包括支援センターについては、設置箇所数を増やすとともに、職員の増員や支援の充実を図れるように委託料を引き上げること。
  • 「地域包括ケア強化法」によりこれまでの介護療養型病床を改変して設置するとされた「介護医療院」については、人員配置やサービス基準の緩和で介護・医療の質が低下することや病床削減の受け皿になりかねないことへの不安や懸念がひろがっている。医療的ケアを必要とする要介護者の受け皿としての機能・役割が果たせるのか監視し、必要な意見を国に上げること。

(7)高齢者など個人給付等の拡充について

  • 次期保健福祉総合計画においては「『配る福祉』から『支える福祉』へ」などとして、今年度より敬老金が冷たく廃止されたのに続き、今後高齢者それぞれの地域でのボランティア活動状況や健康に関する取り組み等によって「インセンティブ」と称し高齢者乗車券の額に格差をつけ全体として縮小する見直しが検討されている。財源不足を理由に高齢者の社会参加を支える施策を切り捨て、給付に格差をつけるやり方は絶対許されず、見直しを中止すること。また、老人医療費助成制度を復活するとともに、老人クラブの補助金を増額し活動を支援すること。
  • 高齢者乗車券は所得制限を撤廃し全ての高齢者に交付するとともに、タクシー利用者にバスや地下鉄との併用も可能にするようICカード化し一回500円までという制限を無くすこと。また、申請については窓口だけでなく郵送でも認め、広報も充実させ対象者全員が利用できるように改善すること。
  • 福祉バスの補助金については若干の拡充が図られたものの、未だ貸切バス料金の高騰に見合うものにはなっておらず、更なる引き上げを図ること。

(8)本市原爆被害者の相談事業や被爆証言活動が「原爆被害者の会」の会員減少等によって困難になってきており、維持・強化するための運営費補助を拡充するとともに、障害者と同様にふくふくプラザの駐車場使用料を全額免除すること。被爆者全員に市営地下鉄や渡船の福祉乗車(船)証を交付すること。また、国や県に対し、被爆二世の希望に応じて「被爆二世健康手帳」を交付し、被爆者援護法に定める健康管理手当支給の疾病について被爆二世の希望者に医療費の助成をおこなうとともに、原爆症認定を被爆者の実態にあった方法に改善するよう求めること。

(9)アスベスト(石綿)対策について

  • 今年10月、東京高裁が国の責任に加え、建材メーカー4社の責任を二審として初めて認め、3億7000万円の賠償を命じた。地裁では2008年の提訴以来、繰り返し国の責任が断罪されてきたが、アスベスト公害や被害者の根絶に向けた法令の改定はいまだ不十分である。アスベスト(石綿)はじん肺のほか、肺がんや中皮腫などを引き起こす原因物質であり、職業病としてだけでなく家族や付近住民など広く一般国民にも被害が及ぶため早急な対策が求められている。アスベスト曝露による健康被害を防ぐための安全確保の規制強化、労働災害認定基準の大幅緩和、さらに「建設アスベスト被害者の全面的、かつ早期解決に向け、国と建材メーカーなどが拠出する資金で、裁判によらず簡易・迅速に救済する「被害者補償基金制度」の創設などを国に要求すること。
  • 市の公共工事においてアスベスト使用建築物の解体、修理、廃棄物処理等々での徹底したアスベスト粉塵対策を取るとともに、廃棄場を確保すること。成形板をふくむアスベストの被害や対策について市民への周知や広報を強化すること。また地下鉄等のトンネル建設工事における労働時間については、トンネル建設に係る工事費積算基準の改正趣旨を踏まえ、発注者の責任において8時間を徹底させること。
  • 発注者の責任や立ち入り検査の徹底など、アスベスト除去や解体に伴う二次被害を阻止するために大気汚染防止法が改正されたが、改正の趣旨を実効あるものにするため関係業界、業者に対する監督・指導を強めるとともに、そのための体制を強化し、アスベスト使用の建物についてのハザードマップを作製すること。成形板をふくめアスベストを扱う建設労働者の防塵マスクの普及につとめ、市内業者への購入補助をおこなうこと。また国民健康保険の特定健康診査の問診において職種や経歴に応じて石綿被害を明らかにできるように対策をとること。

(10)生活保護行政の充実について

  • この間、安倍政権による史上最大規模の生活保護基準の切り下げが行われたために、「食事は1日2食」「風呂を我慢する」など本市の保護受給者は苦しい生活を強いられている。ところが厚労省は来年度さらに生活扶助を1割引き下げることや「母子加算」をはじめ子育て世代に支給される各種加算を軒並み切り下げることも検討し始めた。さらに「級地」の見直し方針も固めており、引き下げになった地域では支給額の減少は必至である。現在の生活保護でさえ「健康で文化的な最低限度の生活」を営む水準に達していないのに、これ以上の引き下げは絶対に許せない。国に対し、生活扶助費などの切り下げ、及び「級地」の見直しに反対するとともに、これまで切り下げた生活扶助費・住宅扶助費を元に戻すよう求めること。また、ナショナルミニマムにふさわしい水準への改善・向上を国に要望すること。
  • 日本の生活保護で、早急に解決がせまられているのは、収入が最低生活費未満の人が生活保護を受けている割合(捕捉率)が2割とあまりに低いという問題である。この数字から本市でも約13万世帯が生活保護を受けずに最低生活費未満で暮らしていることが推測される。このような膨大な漏給、低すぎる捕捉率こそ改善されなければならず、市政だよりへの掲載など制度の周知徹底を抜本的に強めるとともに捕捉率向上の年次計画を設定すること。申請の意思があるにもかかわらず「面接」「指導・助言」を口実に不当に保護申請を排除する「水際作戦」を厳しく戒めること。
  • 病気や年齢等を無視した就労の強要は止めること。また、「何でもいいから急いで就職を」と本人の意思とかけ離れた無理な就労指導は真の自立を遠ざけるため改めること。保護決定前から就職活動を要求し、その結果を決定の「要件」にしないこと。
  • 申請権を保障するために、必要な申請用紙を各区福祉事務所のカウンターおよび誰でも手に取れるわかりやすい場所に常設し、相談者にもれなく渡し、いつでも申請できるようにすること。また、保護決定は 14日以内の法定期限を厳守すること。
  • 「上下水道料金が倍になった」「子育て世帯ほど負担が大きくなる」など下水道料金減免廃止は深刻な影響をあたえている。減免制度を復活させること。
  • 生活保護の夏季一時扶助費の新設と期末一時扶助費の大幅増額、老齢加算の復活を国に求めること。国の低い基準を補うために市独自の「福祉手当」を創設し、夏期・年末にそれぞれ支給すること。
  • 「生活保護ホットライン」は「生活保護を必要とする人の情報を受け付け、適切な支援を行う」といいながら実際には、住民に互いの生活を監視させ、プライバシーの「密告」を奨励し、市民の分断を狙った卑劣なバッシングにつながるものであり直ちに廃止すること。
  • 本市のケースワーカーの平均担当世帯数は100を超えている。そのため、受給者の力になろうと思っても、忙しすぎて心寄せた対応にならないことが少なくない。慢性的なケースワーカー不足を放置することは許されず、ケースワーカー1人あたり80人という国の標準数を守るように職員を増員し過重な担当件数を減らすとともにケースワーカーの専門性を高め、生活困窮者にきめ細かな支援ができる体制をつくること。
  • ケースワーカーから言われなき中傷、人を貶める行為などを受けたという訴えが続いており、受給者の人権を侵害する行為は根絶すること。
  • 教育扶助費や公立高校の所要額を目安にしている「高校就学費用」は実態に照らせば大幅に不足しており抜本的に見直し増額を国に求めること。また、大学、専修学校等への進学者を強制的に世帯分離して保護を打ち切るやり方は進学をあきらめる子どもを生むと同時に新たな貧困を生み出すため、しくみを改めるよう国に要求すること。
  • 保護世帯がいつでもどこでも安心して医療を受けられるために、病院を選ぶ権利を保障すること。医療扶助適正化という名の下に受給者の医療機関を選ぶ権利、受診機会や後発医薬品(ジェネリック)使用の強制で薬を選ぶ権利を奪うことは改めること。また、医療機関への通院にかかる交通費について制度を周知し、実費を全額支給すること。
  • 行政の手抜かりや勝手な都合で、生活保護の「不正受給」扱いにされる不当なケースや保護費の過払いによるトラブルが後を絶たない。生活保護法78条に該当する、いわゆる「不正」の扱いについて行政側の誤り・行き過ぎがないか調査するとともに、保護行政全体に強権的な対応がないかチェックする第三者機関を設置すること。

(11)今年「ホームレス自立支援特別措置法」が延長されたことにともない、ホームレスに関する問題に引き続きとりくむこと。施設への入所を求めても、すぐに入所できず追い返して1~2週間も野宿を続けさせるような対応を改めること。あわせて民間ボランティアやNPO支援団体への補助金を大幅に増額すること。ホームレス患者を受け入れる医療機関への負担は大きく現行の入院協力金では不足しており増額すること。

(12)貧困対策について

  • 2015年国民生活基礎調査結果によると、貧困率は15.6%、子どもの貧困率は13.9%、ひとり親家庭の貧困率は50.8%と前回調査に比べると減少したものの、OECD平均11.3%と比べて高い水準にある。高齢者についても研究者の調査で27.4%に達するとされている。本市でも生活に困窮する人たちが相変わらずたくさん存在するといえる。しかし、本市は実態の把握さえおこなおうとしていない。市民全体の貧困実態・貧困率の調査をおこない、本市独自の目標・指標を定めて総合的な貧困削減計画をつくること。また、子どもの貧困対策については「子どもの貧困に関する実態調査」をおこなったが、貧困率について調査しておらず今後の具体的な目標も明確になっていない。他都市にならって子どもの貧困率を公表し、削減目標を立て母子家庭への直接給付など具体的な施策に取り掛かること。これらを推進するために、生活保護の担当部局とは別に、貧困・生活困窮対策の独自の部局をつくること。生活保護申請や生活困窮者相談を役所で待つのではなく、出前相談会など真に必要な人に支援が届くようにアウトリーチを強化すること。
  • 高齢者や障害者、ひとり親家庭に対して、水道・下水道・ごみなど公共料金等の福祉減免をおこなうこと。住民税や市営住宅の家賃などの減免制度を周知すること。
  • 必要な人が使える制度になっていないため利用者が激減している生活福祉資金貸付の総合支援資金は制度を使いやすくし、周知方法を見直すとともに無利子・無保証人にするなど抜本的に拡充するよう国と県に要望すること。
  • 水道料金、市営住宅家賃、住民税の滞納は生活困窮のシグナルと捉え、ライフライン事業者の協力や局を越えた連携をおこなうこととなっているが、そのシステムが形骸化していないか検証し、アウトリーチによって積極的な相談にのるなど、実効性あるしくみを構築すること。
  • 本市がおこなっている「子どもの食と居場所づくり支援事業」の予算を拡充すること。また、自主的に学習支援などをおこなっている活動団体へ財政的支援をおこなうこと。

(13)民生委員は児童委員を兼ねており、貧困・高齢世帯の見守りなど、地域福祉におけるその役割はますます重要になっているが、活動における負担は年々重くなり、担い手不足も深刻な問題となっている。民生委員の活動負担軽減が図られるように、業務量を抜本的に削減し、定数を大幅に増やすこと。選出における推薦に際して、町内会や地域団体に過度の負担を押しつけることのないようにするとともに、欠員等が生じた場合に市の責任で補充するしくみをつくること。また、活動費が引き上がるように措置すること。

(14)障害者施策について

  • 福岡市は「障がいを理由とする差別の解消を目的にする条例案」を明らかにしたが、当事者の思いや意見が完全に反映されたものにはなっていない。「基本給も残業代も健常者より低い」などの差別事例はいまだ数限りなく、お店や企業等の事業者に対して「合理的配慮」(障害者の人権を守るために行われる最善の配慮)を義務と定めていない。したがって原案に「何人も合理的配慮を行う必要がある」と盛り込むと同時に事業者の合理的配慮の提供は「努力義務」ではなく「義務」とすること。パブリックコメントにおいては関係団体や当事者への周知を徹底した上で、その意見を反映させること。差別禁止・合理的配慮について分野別にわかりやすく示し、市の支援や財政措置、法律の専門家や障害当事者などの人材を充てるワンストップの相談体制の整備、差別解消のための推進会議の設置などの規定を盛り込むこと。さらに、市の他の条例や施策を、この条例で定められる障害者差別禁止の点から見直すこと。
  • 「保健福祉総合計画」で障害者への手当について「個人給付事業なども含め、再構築の必要」「重度心身障がい者福祉手当のあり方について検討を行います」とされているが、現行施策の削減・廃止は許されない。本市における市独自の負担軽減制度や、重度心身障害者福祉手当を充実させること。重度心身障害者医療費助成制度は所得制限をすべてなくすこと。
  • 障害者が65歳になるとそれまでうけてきた障害者サービスではなく介護保険による給付に強制的に移行させられる。担当の介護ヘルパーが次々に変わるなどサービスが継承・継続されず利用者は肉体的にも精神的にも負担を増大させることとなっている。利用者が障害者総合支援法でのサービスと介護保険法でのサービスとの選択ができるようにすること。また、64歳まで障害者福祉サービスを給付され、65歳以降も同様のサービスを介護保険より受けている場合、新たに生じる利用料1割の自己負担は重く、住民税非課税の人については市が補助すること。
  • 療育センターを増やすとともに、児童発達支援センターについても希望者が通園できるよう増設計画を立てること。
  • 重度障害者入院時コミュニケーション支援事業は使いづらい。施設利用者にも適用できるようにするとともに、診療、治療の介助、食事・排せつ、書類作成、買い物にも利用できるよう対象を広げるなど、使いやすく改善すること。
  • 「手話言語条例」は13県を含む108自治体で制定され広がっている。手話についての理解や周知を深め、手話による意思疎通手段の選択、情報取得、利用機会の拡大・保障をめざす「条例」を本市でも制定すること。
  • 手話通訳者派遣事業の範囲は狭く限られており、実際に「社会生活上外出が必要不可欠なときにおいて、適当な付き添いが得られない場合」でも利用できないケースが少なくない。障害者差別解消法を踏まえ、派遣用件を大幅に緩和し利用しやすくすること。市長会見をはじめ市主催の行事の際には手話通訳者をつけること。
  • 聴覚障害者用の情報提供施設を少なくとも1つは福岡市内につくること。
  • 市は、障害者の地下鉄無料パスであった福祉乗車証を廃止し、補助上限のある福祉乗車券への統合を強行した。関係団体からまともな意見も聞かず、さらに十分な周知もされず当事者が知らないうちに制度を切り捨てられ怒りが広がっている。制度を元に戻すこと。
  • 西鉄が精神障害者に対する交通運賃割引を開始したようにJR等にも割引を実施するよう強く申し入れること。療育手帳を持っている小児の市営地下鉄の料金割引については、切符購入のたびに駅員を呼んでシステムを操作してもらわなければならず、合理的配慮の観点から直ちに改善すること。
  • 行動障害の強い自閉症者が利用できる短期入所施設を増やし、必要なときに必要なだけ利用できるようにすること。また、現在行っている「強度行動障害者集中支援モデル事業」を検証の上、本格実施して利用を広げること。
  • グループホームへの入居の希望が増え、入れない状態である。増設するため市が土地や建物の確保や新設時の改修費への補助の増額、運営費単価の加算を増額すること。また、国の家賃1万円は共有ルーム経費にあてられ、実質家賃補助にはなっておらず、市が独自に補助を出すこと。
  • 「親なきあと」問題は深刻化しており、不安を少しでも和らげるために、地域でも施設でも安心して暮らせるようにし、とりわけ地域に返すなどとして本人の意思に反して施設から追い出すことなく、施設も「終の住処」としても利用できるようにすること。
  • 全産業に比べて大幅に低い福祉労働者の抜本的な賃金引き上げや配置基準を見直した処遇改善をおこなうとともに日額払いから月額払いを基本とする報酬にして、正規職員の配置を中心とした雇用形態ができるよう国に要求するとともに、当面、本市として差額分を補助すること。
  • 障害者の雇用について、本市職員の採用を抜本的に増やすとともに、民間企業に採用増を要請し、そのための本市独自の補助制度をつくること。
  • 通所施設を利用する低所得の障害者の給食代負担軽減(食事提供体制加算)の廃止を厚労省が提案している。加算が廃止され利用者に全て転嫁されれば、負担増は1ヶ月で6000~7000円になり、一般企業への就労が困難な人が通う事業所で働く場合は、賃金が給食費に消えてしまうケースも予想される。廃止方針の撤回を国に求めること。
  • 障害児・者の日常生活・補装具の購入に対する国の給付が不十分な中、経済的負担は大きいものがあり、市民税非課税世帯以外にも市独自に支援制度を創設すること。また、車いす・杖・補装具等の申請・給付決定の手続きを簡素化するとともに、車いすの修理において行政の事務手続きにかかる時間を短縮すること。
  • ガイドヘルパーによる政治・宗教活動等の移動支援について他の自治体では認められているにもかかわらず本市では厳しく制限・排除している実態について、識者からも障害者に対する基本的人権侵害だとの厳しい批判の声が上がっている。プライバシー侵害にもあたる利用者の細かい利用報告書の提出義務付けを含め、異常なあり方を改善すること。また、就学している障害児をスクールバスの乗降場所まで送迎するさいに、移動支援事業を利用できるようにすること。
  • 自転車の危険走行等によって安全をおびやかされている視覚障害者等の安全を守る手立てを検討すること。誘導ブロック上の放置自転車は大変危険であり、この問題に特化したパトロールをおこなうこと。
  • 市内の無年金障害者の実態・生活を調査し、担当部局を設置すること。特別障害給付金をすべての無年金障害者に広げるよう国に求めるとともに、市として給付のない無年金障害者に対する施策の検討を行うこと。
  • 国の障害基礎年金が更新時に支給を打ち切られる事例が相次いでいる。不当な支給打ち切りをやめるよう国と年金機構に求めるとともに、要件緩和を国に求めること。

↑ 上へ

3、人工島・都市部など大型開発をやめ、防災・生活・安全優先のまちづくりへ転換を

(1)人工島事業について

  • 市長は土地分譲が順調に進んでいるかのように宣伝しているが、建設単価さえも下回る分譲単価の大幅引き下げ、土地を買ってくれた企業への数億円もの交付金の投げ渡しなどによって、ようやく売却し、税金を投入して公共施設を移転・誘致して穴埋めしてきたのが実態である。まちづくりエリアのセンター地区においては「東アジアなど広域から人が集まる賑わいとふれあいの場」を形成するなどとしていたものの、できたのはスーパー銭湯と調剤薬局であり、売却できたホテル予定地についても事業化の見通しが立っていない状況である。人工島事業は「1円の税金も使わない」という約束だったにもかかわらず、市と住宅供給公社が税金・公金で買い支えた金額は689億円にのぼり、土地分譲が計画どおりに進んでも最大421億円もの赤字となる見込みさえ、明らかになっている。これ以上の破たん救済は許されず、税金投入をやめること。
  • 博多港国際海上コンテナ取扱量については、2016年に89万7000TEUとなったものの、第9次福岡市基本計画で掲げた中間目標105万TEUを大きく下回っている。2016年7月には世界最大の海運会社である「マースク・ライン社」が撤退し、それ以後も再寄港のきざしもない。国が基幹航路の維持、拡充のために集中投資をしてきた京浜港や阪神港でさえ欧州航路が撤退した中で、博多港への大型コンテナ船の入港の見込みは全くなく、実際に人工島へは6万トン級以上のコンテナ船は、2014年以降1隻も入港していない。非現実的な目標である130万TEUを前提とした15メートル水深の人工島D岸壁の整備や大型コンテナ船対応のための東航路整備事業は税金の無駄使いでありやめること。
  • みなとづくりエリアの土地について、企業の進出計画を見ると、単なる倉庫・配送センター用地や事務所、新青果市場関係者事業用地である。港湾関連用地に大型物流センターを誘致し、「国際物流拠点にする」という計画は完全に破綻している。みなとづくり4工区において、今後見込まれる425億円の税金を投入する基盤整備、地盤改良などの事業は凍結すること。
  • 民間住宅や道路、下水道などに助成する「住宅市街地総合整備事業」について、2016年度の市全体の事業費の95%、5億5589万円が人工島に投入されている。これまでの事業費総額は309億円になっており、こうした特別扱いはやめること。
  • 人工島進出企業に対する企業立地交付金の額は見込みを含めて29社分、104億9000万円となっている。進出企業の29社の創業時の雇用計画人数の合計は1700人のうち862人が非正規となっている。雇用効果の薄い人工島進出企業への立地交付金をやめること。また、2016年3月末に人工島特別枠を終了したにもかかわらず、駆け込み申請をした企業に対し、後から交付することなど許されず、交付を中止すること。

(2)航空法では許されない高さのビル建設を、特例と称して天神や博多駅など人が集中するエリアで国に認めさせるなどは市民の安全を顧みない異常な姿勢である。「天神ビッグバン」構想は、大企業ビルの建替え促進のために法や条例を捻じ曲げ、高さ制限や容積率の規制を緩和し、床面積を1.7倍にまで増やしてやるなどの異常な財界・西鉄言いなりの開発計画に他ならない。天神の交通渋滞、避難場所不足、地価高騰による住民や商店追い出しなど、市民の命と暮らしを脅かすとともに、地下道の設置や新たな天神通線の整備等々への公費の投入で市民に莫大な借金を押し付け、市民生活にも市財政にも大変な悪影響を及ぼす。「天神ビッグバン構想」は、直ちに中止すること。また航空法上危険な高さ制限の緩和の適用は行わないこと。さらに今でも渋滞が深刻な天神地区の交通流入量抑制のため、パークアンドライドなどの対策を推進するとともに、公共交通機関への乗り換え促進をはじめ自動車交通の総量抑制に取り組むこと。

(3)市は、建築物の高さの緩和も行い、ウォーターフロントの再整備・大改造計画を推し進めている。その内容は大型クルーズ船が複数同時着岸できる岸壁、新たな埋立て、第2期展示場、立体駐車場、回遊のための巨大な歩道橋、都市計画道路、新たなホールやホテルづくりなどと大企業が喜ぶ大型公共施設建設と埋立てばかりであり、さらにロープウェイ構想まで報じられている。一方、市民が現に活用しているサンパレスや国際センターは壊すなど、まさにこの再整備計画は市民にとって不要不急のものである。総事業費を明らかにしないまま、莫大な市費を投入することは許されず、一部の開発企業のみを儲けさせ、市財政に破たんをもたらす再整備は直ちに中止すること。

(4)髙島市政は呼び込み型経済政策の一環として、率先して民泊容認の規制緩和を進めてきたが、そのもとで2000件に及ぶ違法・無許可民泊には実態把握もまともな対策もしてこなかった。その結果、市民の苦情は昨年度を上回る勢いで急増し、ついに女性への暴行事件まで起きた。周辺住民の住環境を守る立場から、京都市などの例にならい本市として独自に無許可民泊の実態を調査し、違法な経営をやめさせる手立てを取ること。規制緩和した旅館業法施行条例について、旅館施設と住居との混在を禁止する規定や簡易宿所においてフロントの設置を義務付ける規定を復活させること。また、住宅宿泊事業法にかかわる民泊についてもいまだに福岡市と福岡県のいずれが規制の責任を持つかさえ決まっておらず、同法の施行をいったん凍結することを国に求めるとともに、住居専用地域やマンションでの営業を原則として禁止するなど、旅館業法なみのルールとする条例規制を行うこと。

(5)福岡空港の乗降客数は、若干増えつつあるとはいえ2016年で2200万人であり、「2010年には2780万人に」なるとの滑走路増設計画当初の推計は全くのでたらめだったことは明らかである。しかも国内線をみれば、客数が増えても着陸回数は2013年をピークに減り続けており、客数増が滑走路増設の理由にならないことも明らかとなった。着陸回数増の要因は増減要素が不安定な国際線であり、朝夕のラッシュ時の「混雑」については、今後の誘導路増設等で、大幅な改善がなされる見込みである。国・市の財政状況、今後長期にわたる人口減予測、さらに少子高齢化の実態から見ても空港問題は、ラッシュ時間帯のダイヤ見直しや、近隣空港との連携等で解決すべきであり、不必要な滑走路増設を行うことはやめるよう国や県に要求するとともに、本市としてこの計画から早急に撤退すること。また滑走路を含む空港施設を民間委託することは、空港の安全性や公共性を脅かし、公的責任をあいまいにするものであり市長は民間委託に反対すること。

(6)都市高速道路延伸事業について、人工島延伸の総工費は2.5㎞で当初の250億円がすでに292億円に膨れ、しかも初めて有料道路事業以外のスキームで市費負担を増大する計画となっている。空港への延伸も同様の負担スキームであり、さらに水害常襲地帯での危険で無理なトンネル工事であり、わずか2㎞の延伸に当初で500億円、今後の増大も必至の莫大な経費をつぎ込む計画である。このようにわずか数分の時間短縮のため途方もない公費を投入するムダな高速道路延伸計画は直ちに中止すること。

(7)九州大学箱崎キャンパス跡地問題について

  • キャンパス跡地のまちづくりにおける都市基盤の整備手法・主体について、約20haの南ゾーンを「再開発方式」とし、「URとの土地の共有化」をおこなって速やかに基盤整備をおこない、約30haの北ゾーンについては福岡市による「土地区画整理事業」を実施するとしている。跡地を南北に分け、「URと共同の再開発」(南)と「区画整理」(北)に区分し、南から売却・基盤整備を急ぐというやり方は、住民要望を無視するやり方でありやめること。
  • 九州大学が募集した「箱崎キャンパス跡地に関する民間提案」の中にはイオンモールやイトーヨーカドーなどの企業も入っている。市は巨大商業施設が来たとしても、「周辺地域と調和・連携し、一体的に発展」できるかのように言っているが、巨大ショッピングモールが立地すれば、箱崎商店街など近隣の商店街に大きな打撃を与えるだけではなく、周辺の交通量は激増し住環境破壊になることは明らかである。地域住民が反対し、九大箱崎キャンパス跡地利用協議会で反対の声が出されている巨大ショッピングモールへの売却はしないように九州大学に要請すること。
  • 跡地利用計画については、キャンパス周辺の4校区(東箱崎、箱崎、松島、筥松)が長年にわたって、住民の要望をまとめた「九大跡地利用4校区協議会」の提案がいまだに具体化されていないばかりか、保存・活用を求めていた近代建築物は解体され、貴重な樹木も次々に伐採されている。4校区提案の方向性や精神を踏まえたものにするために、市が責任を持って土地を確保し子どもの文化ホールや児童館、保育園、子ども家庭支援センター、特養ホームなどの複合施設を整備すること。また、各種救難資材の備蓄施設をつくり、市民の避難場所として活用するとともに研究機能も備えた防災ステーション拠点を設置すること。九州大学総合科学博物館が管理している世界的に希少なアンモナイトの化石や昆虫など約750万点の研究資料について、箱崎キャンパスの歴史的建造物を生かして、保管・展示し市民に公開するよう手だてを取ること。また、近代建築物や樹木、住民からの保存要望のつよい六角堂を保存、活用すること。
  • 2016年9月に引き続き、2017年6月に箱崎キャンパスで出土した元寇防塁の跡とみられる石積み遺構について、九州大学の埋蔵文化財調査室は、「石積み遺構がつくられた時期の砂丘と当時の海岸線の位置が確認され、鎌倉時代の景観を再現できる手がかりが得られた」「石積み遺構のみならず周辺の生活遺構の状況などがわかった」など、これまでの元寇防塁の調査では確認されていないことなどを発表している。国指定の史跡に指定されるよう国に申請するとともに、地元住民が求めているように元寇防塁跡を保存、活用し全体を公園として整備すること。遺構を壊しかねない都市計画道路堅粕箱崎線について、その計画を見直すこと。
  • 土壌汚染問題について
    • 旧工学部2号館跡地、旧工学系実験施設、旧応用物質化学分子教室等跡地から指定基準を超えた、水銀、鉛、ヒ素、六価クロムが検出されている。キャンパス周辺の住民が安心して生活できるように地下水調査を実施すること。また、汚染箇所をコンクリートで固めたり、粘土質の土で覆ったりするなどして、有害物質が含まれる土や砂が周辺の住宅に飛散する事が絶対にないように、九州大学に対して、徹底した対策を取るよう指導すること。
    • 広範な区域が指定基準を超えた有害物質に汚染されていることが明らかになってきている。箱崎中学校や公園を含めた施設配置計画などのゾーニング論議は一旦中断し、キャンパス全体の土壌汚染調査と対策を最優先に行ない、箱崎中学や公園などは汚染されていない場所に配置を見直すこと。
    • 土壌汚染の調査結果や対策状況について、住民代表の入った箱崎キャンパス跡地利用協議会においても報告や説明がなく、九州大学が今年11月に行った箱崎キャンパス内での住民説明会でも参加者が少なく住民への説明が不十分な状況となっている。跡地利用協議会での説明を徹底するとともに、市が責任を持って、適宜、地域で住民説明会を行なうなど、地域住民への情報公開を徹底すること。
  • 昨年の10月の第9回箱崎キャンパス跡地利用協議会において、貝塚公園を分割し一部をキャンパス南エリアに新規整備する方針が明らかになったにも関わらず、1年以上も公園利用者や周辺4校区住民の意見を聞いていないなど、市民無視も甚だしい。市民を無視した分割、再整備は許されず、現在の方針を撤回すること。今後のあり方について、利用者や周辺4校区住民の意見を聞くこと。

(8)本来市民の財産である公共施設跡地を、民間売却や70年の長きに亘る定期借地として民間の利潤追求の場に提供することは許されず、公共施設の用地として活用すること。大名小学校跡地については、他の校区の小学校運動場同様の活用ができる「広場」の確保や、避難場所ともなる屋内スペース等、住民との約束の遵守に最後まで責任を持つとともに認可保育園や特別養護老人ホーム等々の公的活用を行うこと。青果市場跡地についても、住民要求にもとづき緑豊かでゆとりある広場など公的・公共的活用に責任を持つこと。

(9)公営・公的住宅行政について
貧困と格差の広がりの中、住まいの安定が損なわれる人たちが後を絶たない。重い家賃負担で生活苦に陥る低年金高齢者、低賃金のため実家から独立したくてもできない若者、防火の仕組みが万全でないアパート火災で犠牲になった人などもうまれている。市民の居住権を守るため、市場任せでなく国・自治体が介入し、民間住宅関連業者とも連携して、市民の居住生活の改善・向上の取り組みを積極的に進めなければならない。

  • 市営住宅の応募状況は、いまだに一般枠で14.35倍、単身の高齢者・身体障害者は32.55倍など、深刻な状況は改善されていない。必要な市民が入居できるよう、大幅な新規市営住宅建設計画をたてるとともに、当面建替え時に管理戸数を増やすこと。またUR賃貸住宅の空き家や、民間賃貸住宅を借り上げて市営住宅にするなど多様な供給方式の具体化を早急に行い、市営住宅を大幅に増やすこと。
  • 現行の入居基準の見直し等で、子育て世代の入居を促進するとともに、低所得の単身世帯枠をつくること。また、公営住宅への入居可能な収入階層世帯を目安に、民間賃貸住宅に居住する低所得者世帯への家賃補助制度をつくり、若者をはじめ低所得者が安心して暮らせるよう支援を強めること。
  • 法制度の改悪等で、市営住宅の高齢化が広がり自治会活動など、住民の共同活動も困難な状況となっている。共益費の徴収・管理等が困難な団地においては住民に押し付けるのではなく、市が責任を持つこと。
  • 市営住宅の建替えに伴う余剰地については、住生活基本計画に基づき民間売却ではなく住民要望を反映し、「高齢者福祉施設等の誘致」など公的に活用すること。また弥永住宅の余剰地には住民要望にそって、高齢者福祉施設や地域交流施設等を設置すること。
  • UR(都市機構)住宅居住者の高齢化と世帯収入の低下は一層すすんでいる。2017年に全国公団自治協が行ったアンケート結果によれば、65歳以上の世帯主が68.4%、家賃負担が重いと答えた世帯が77.0%だった。ところがURによる継続家賃の引き上げ拡大等の「家賃改定ルール」の見直しが強行された。家賃負担増や、「団地再生」の名による敷地の民間売却等で、住み慣れた団地を去らなければならない居住者が増えている。住み続けられる家賃にするため、低所得世帯(公営住宅入居対象世帯)の家賃は公営住宅の家賃制度(応能家賃)にすることを含めて検討を行うとともに、UR賃貸住宅の用途廃止計画を中止し、老朽化した団地についても、一律建て替えではなく、改修やリフォームなど多様な住宅改善をすすめ、だれもが戻って住み続けられるよう国に求めること。

(10)分譲マンションの共用部分のバリアフリー化、省エネ化、アスベストの除去などの支援とともに、大規模修繕など、マンションを長持ちさせるとりくみの支援を行うこと。また公共性を持つ集会所、通路、ゴミ置き場、遊び場などはすでにいくつもの自治体が実施しているように、固定資産税を減免し、維持管理費等の補助、防犯灯や受水槽の電気代等の補助などを行うこと。さらに住民の立場で活動するマンション管理士の育成や活用、管理組合団体などの自主的な助け合いのとりくみへの支援、行政の相談体制の整備などの支援体制を充実すること。

(11)中高層建築物等建設にかかる紛争について

  • 近年、住民の努力で守られてきた良好な住環境を破壊する強引な中高層住宅建設の深刻な事例が後を絶たない。開発規制を強化するために用途地域の見直しを行うとともに、用途地域変更の住民提案、建築協定、地区計画の積極的な周知と適用に努めること。
  • 高さ制限を強化するための「新高度地区の導入」についてはもともと市が提案し、市議会でも2012年に実行を求める請願が採択されたにもかかわらずいまだに何も具体化されていない。議会軽視は許されず、建築物の高さによる圧迫感の軽減、周辺環境と調和した街並みの形成等のためにも当初案を土台に早急に実施すること。
  • 本市には「建築紛争の予防と調整に関する条例」があるにもかかわらず、建築業者が実質的な話し合いに応じず、工事を強行する事態が後を絶たない。住環境を守る市民の願いに応え、他都市ですでに実施されている標識設置期間の延長や、近隣説明会の義務付けと範囲の拡大等々の改善は即時行うとともに、住民合意を前提にするなど、より実効性を持つ内容に抜本的に改定すること。また市の条例を実質無視する他都市の業者の深刻な実態もある。市は住民の立場で建築業者に対し、厳しく条例を遵守した真摯な話し合いを行い、住環境を守るよう指導すること。工事協定も結ばないまま一方的に工事強行を行うなど誠意がみられない業者に対しては、市工事の入札時にペナルティを課すなどの罰則規定を盛り込むこと。そのためにも都市計画・まちづくりに関し、自治体独自の条例制定権を全面的に認めるよう、国に対して法改正を要求すること。

(12)緑地保全(保全林)の地区指定は減る一方であり、指定を促進するとともに、予算を大幅に増額し、都市緑地の保全・買取を積極的に推進すること。併せて緑の再生にも計画的に取り組むこと。また緑地公園は都心の貴重な「森」であり市民や子どもたちが安心して活用できる場となるよう維持管理を徹底すること。貴重な緑である西区・愛宕山の緑地保全を行うこと。

(13)本来市民の憩いの場所であり、避難場所ともなる大切な市民の財産・水上公園を西鉄の営利目的のため不当に安い賃料で貸し付けたのは異常なことである。市民の批判で公園使用料の改定を行ったが、肝心の水上公園へはいまだに不当に低い引き上げ額すら適用されておらず、額も適用時期も西鉄言いなりの姿勢である。都心の土地に見合う賃貸料に早急に改定するとともに、遡及して徴収すること。また、今後このように民間企業の利潤追求のために公園を占有させないこと。

(14)公立博物館は無料制によってすべての人に教育の機会が与えられるように博物館法23条で「入館料その他博物館資料の利用に対する対価を徴収してはならない」ことを原則としている。動植物園について、この法の主旨に則り当面値上げ分を元に戻し、更なる負担軽減を図ること。

(15)交通対策について

  • 地下鉄七隈線延伸工事に伴う道路陥没事故に関する国の「検討委員会」は陥没の1番の原因はトンネル上部の岩盤層の強度について「バラツキの考慮が不充分なまま設計及び施工が行われ」たためだとし、工事再開については水や土砂を抜く時の危険性も厳しく指摘している。市はその後の本市の技術専門委員会の提言を受け、早くも工事再開を行おうとしているが、わずか半年ほどの検討で、これまで同様の非開削・ナトム工法で行うことに、市民の不安はぬぐえない。しかも信号機をはじめ様々なものが埋め込まれた地盤に地上から無数の穴を開けて地盤強化の薬液を注入する工法も試されずみとは言い難く、工事再開より前に、陥没に至るまでの設計、施工、管理体制等における市の責任と改善点、再発防止策を明らかにするとともに、必要な時間をかけて詳細な事前調査と準備等を行うこと。その際、常に市民に公開するとともに、誠実に被害者への補償を行うこと。
  • 住民の要望も聞かず一方的に強行されたJR香椎線の駅の無人化によって、利便性・安全性が大きく後退しただけでなく、障害者の利用制限や事故や犯罪の誘発など利用者の不安が高まっており、従前の有人駅に戻すようJR九州に強く働きかけること。
  • 公共交通不便地における生活交通対策として必要なコミュニティバスの運行は、全市的には極めて不十分である。交通不便地やそれに準ずる地域については市が積極的に市の制度の普及や要望の聞き取りをおこなうとともに、市が運行の主体となることや、財政措置を行うなどの支援を具体化し、本格的運行を促進すること。また高齢化と、近隣商店街の衰退等により、新たな買い物難民もうみ出されており、通院など含めた生活交通網の充実を図るため早急に生活交通条例の抜本的見直しを行うこと。
  • 連節バス62便による天神・博多駅・ウォーターフロント循環の高速輸送システム(BRT)の試行運行が強行されている。連接バス優先のため渡辺通り140便、大博通り200便の通常バスが削減され、待ち時間増や直通便削減等既存バス利用者に不便が押し付けられている。これ以上の導入はやめ、利用者の不便の改善を図るとともに、3億円もかけてのバス停整備などの公金投入は行わないこと。
  • 西鉄貝塚線と地下鉄との乗り継ぎを解消し、区間を三苫駅まで延伸する相互直通運転のために、西鉄との協議を急ぎ、早期に事業化すること。
  • 高齢者や障害者等が要望しているノンステップバスの導入率は未だ28.3%に過ぎず、2020年度までに導入率70%を目指すという国目標達成のため、本市においても実効性のある年度目標を定め、積極的に導入を図ること。
  • 市内のJR駅及び西鉄大牟田線のホームドアについては、新技術の活用を含めて直ちに設置するよう関係事業者に強く申し入れるとともに、推進のための協議会を設置すること。
  • 南区がんセンター入り口交差点・都市高速道路高架下の渋滞緩和対策を具体化すること。

(16)天神や博多駅周辺を、「歩いて出かけたくなるまち」などと称して、2017年4月から実施された駐車場の附置義務制度の規制緩和は、市長が進める「特区」を利用した新たな都心開発政策によって民間企業が大規模なビルを建てて集客するのに駐車場の設置義務を免除してやるという特別扱いのサービスである。このことによって、従来の最大40%まで駐車場台数を低減し、数千台もの車を締め出すものであり、こうした強引なやり方は、行き場を失った車で交通混雑を招くものであり、規制緩和を撤回して元に戻すこと。

(17)自転車対策について

  • 駐輪場の附置義務「見直し」実施についても、利用時間の制限や料金負担増につながり、逆に違法駐輪や放置自転車を増やすことになりかねず、直ちに影響調査を行い、設置基準を改善するとともに、市営駐輪場を増設すること。
  • 本市が、2014年3月に策定した「自転車通行空間ネットワーク整備計画」は、2022年までの10ヵ年で約100kmを追加整備するとしているが、もともとこの整備計画自体が不充分であり、現状は、わずか21 km(21%)と極めて遅れており、その整備を急ぐこと。併せて、歩道の自転車事故が増えており、指導員の増員配置を積極的に進めるなど、交通安全対策を強化すること。

(18)本市の「道路整備アクションプラン2016」における歩道のフラット化の目標値が31%、また、道路照明灯のLED化の進捗状況が34%と極めて低く、国の補助制度の大幅引き上げを要求するとともに、本市においても生活道路優先拡充の施策を抜本的に強化すること。

(19)水道事業について

  • 水道用水の1日最大給水量43万5800㎥に対し、施設能力77万7700㎥はすでに過大である。今後、ダムなどの不要不急の水源開発は止めること。
  • 本市をはじめ福岡都市圏に供給する筑後川水系の福岡導水管は、老朽・脆弱化して地震等による崩落の危険にさらされており、直ちに本格的な改修に着手するよう、国と県や(独)水資源機構及び福岡地区水道企業団に要求すること。
  • 総工費約562億円もの浄水場再編事業については、高宮浄水場の機能を縮小し、乙金浄水場に統合するにあたって、その跡地を安易に民間に売却することなく、市直営で管理・運営すること。
  • 当初、1日の生産水量5万トンで整備された海水淡水化施設(総事業費408億円)は、「水余り」のために、この5年間の実際の供給水量は、日量3万トン台から2万トン台に激減している。また、淡水化のコストは売価をはるかに超える莫大なものとなっており、この12年間で166億円余もの累計赤字を出している。これ以上の維持管理費や改良・更新費用の無駄遣いは許されず、海淡施設を廃止するよう、福岡地区水道企業団に強く求めること。

(20)防災の強化について

  • 2016年の熊本地震、2017年の九州北部豪雨など、全国各地で地震や台風、豪雨の被害、火山活動など、深刻な災害が相次いでいる。市民の生命、身体及び財産を災害から守ることは、災害対策基本法第1条で「国、地方公共団体及びその他の公共機関を通じて必要な体制を確立し、責任の所在を明確にする」と規定されているにもかかわらず、本市の「地域防災計画」においては、基本理念で「自助、共助」を強調して入れ込み、公的責任を放棄している。市民に防災の対策義務を押しつけるのではなく、市の責任で、地域防災力の向上を住民とともに取り組むよう「地域防災計画」を改めること。
  • 防災対策は、災害が発生した後の応急対策や復旧・復興対策だけでなく、災害の発生を抑え、被害の拡大を防止するための予防対策を重視した対策に転換する必要がある。熊本地震のように、震度7が連続するような被害想定への見直しをすること。九州で最も地震発生確率が高い警固断層が活動した場合でも、避難者を「2万5000人」しか想定しておらず、都心部の勤労者と来客者の増加に合わせて見直すこと。人口・都市膨張政策と無尽蔵の呼び込み政策は、災害被害を拡大するものであり、中止すること。
  • 住宅の耐震改修への市の助成制度を抜本拡充するとともに、木造戸建住宅では現在対象外とされている1981年以後の住宅でも、改修費を助成対象とすること。市内の共同住宅の耐震診断と耐震改修助成の制度については、助成要件も緩和して抜本的に助成金額を引き上げ、制度の周知・広報も強めること。また、人命確保のための耐震ドア、耐震ベッド、窓や屋根の補強だけでも活用できるようにすること。
  • 公共施設の耐震性を確保することは、地震に対する予防対策の基本である。ところが、本市の対応は、予防対策を後回しにし、防災の基本を逸脱している。2016年末時点で、4団地12棟1263戸の市営住宅、東部水処理センター、水道施設の40%、下水道施設の34%の耐震改修が残されたままであり、最優先で耐震改修を行うこと。
  • 国の被災者生活再建支援金の支給額300万円を500万円へ引き上げるとともに、対象を半壊などに広げるよう要求すること。避難所の必要物資を抜本的に増やし、避難者数に見合う数量の確保をすること。
  • 災害発生時に被災者救助の中心的役割を担う市の消防の体制は、国の指針に照らして、ポンプ車は3台、救急車は4台、人員は61人も不足しており、特に救急要員の充足率は90.1%となっている。市民の命を守る上で重要な消防力であるが、本市の市民一人当たりの消防費は2016年度決算額で政令市最低額となっており、予算を確保し国の指針を満たすよう早急に増車・増員すること。また、救急救命士も大幅に増員すること。消防水利の整備をすること。
  • 市職員の災害対策体制については、熊本地震や九州北部水害を受けて、新たな想定の下、主な災害の経験や訓練などを考慮の上、避難勧告・避難指示発令時に、実際に対応できるものとなっているか、毎年、検討すること。特に、2015年の台風15号において市政史上最大規模となる約4万人に福岡市が土砂・河川氾濫の避難指示を出したが実際には指示対象の0.2%しか避難しなかった教訓から、区役所の地域連絡・広報班は、水防第1・第2配備の体制を強めて、市民への広報活動が迅速に、広範囲に、行われるようにし、広報車については、一気に稼働できる体制を作ること。また、サイレンの鳴る防災無線や有線放送を、那珂川、室見川、瑞梅寺川、樋井川の各水系と、土砂災害特別警戒地域に設置すること。さらに、河川上流にある森林の管理状況については、防災の観点からも森林の再生を図り、これ以上荒廃させないこと。
  • 九州北部豪雨の被災地では、いまだに復旧のめどさえ立っていない手付かずの地域が多数残されたままであり、11月の時点でも、朝倉市から県などに要請した半数しか応援職員の派遣が行われていない実態が朝倉市長から明らかにされている。髙島市長は九州市長会防災部会長であり、福岡市はその事務局でありながら、このような状況を放置している責任は重大である。県などに対して被災自治体の職員派遣の要請に応えるよう申し入れるとともに、本市としても現地の要請に応え不足している職員の派遣を行うこと。
  • 火薬、爆薬、石油類、可燃性ガスなどの危険物貯蔵場等の施設の耐震化率は、10年前と変わらず約59%であり、早急に耐震化を完了させる手立てをとるとともに、安全性を緊急に確保すること。また、荒津の石油コンビナートや、西戸崎の石油タンク、東浜のガスタンク等の耐震化・液状化対策は、事業所まかせでなく、市として、国や関係行政機関と連携して、消防・防災体制と避難体制を抜本的に強化すること。
  • 「福岡県津波浸水想定」(2016年2月公表)によれば、従来、本市が想定していた最大津波高2m前後どころか、3.4mの水位が想定されている。津波ハザードマップの周知を急ぐとともに、津波の想定水位を表示し、市民に啓発すること。最悪の津波を想定し、津波避難ビルの必要数の確保、避難ビルの認証シールやオートロック対策など実効性ある対策を早急にとること。
  • 地域での高齢者・障害者などの「避難行動要支援者名簿」について、自治協議会などに管理を任せるだけにとどまらず、市が責任を持って、名簿登載者本人や家族の状況や特徴に合わせたきめ細かい一人ひとりの支援計画をつくり上げること。
  • 年々集中豪雨発生などによる危険が高まっているもとで、市内の急傾斜地崩壊危険区域の指定は31区域にすぎず不充分である。県と連携して、地権者の協力も得ながら、指定区域の拡大を求めるとともに、市としても積極的な取り組みをすすめること。
  • 現在有床診療所146施設のうち、スプリンクラーが設置されているのが54施設(2017年10月末時点)であり極めて遅れている状況である。早急に全診療所にスプリンクラーと火災自動通報装置を設置できるように国に予算の増額を求めるとともに市が独自支援をおこなって設置させること。併せて設置義務のない福祉・医療施設についても、市として独自の補助制度をつくること。
  • 市街地を流れる河川の浸水防止対策については、周船寺川の対策を前倒しすること。あわせて、必要な河川には、市有地や公園などの公的施設を活用して、地下貯水施設等を設置すること。また、調整池やバイパス雨水管などの整備、河床掘削や護岸整備を行うこと。
  • 今泉など天神周辺地区の浸水対策は緊急性が求められている。雨水整備レインボープランとして進められている雨水幹線整備や貯留施設、浸透施設等の前倒し整備を早急にかつ安全に行うこと。また下水道の分流化についても年次計画を立て事業を推進すること。
  • 九州北部豪雨では、朝倉市山田地区で3人が亡くなる等、45のため池が決壊して下流に流木や土砂が流れ込んだ。また、熊本地震では2か所のため池が決壊し、下流に洪水を引き起こした。市内300か所のため池について、耐震性や豪雨による洪水の危険性などの調査点検を行うとともに、ハザードマップの策定や暫定的な避難方法の住民周知をすること。

↑ 上へ

4、地球温暖化対策をはじめとする環境問題について

(1)地球温暖化対策について

  • 2017年の国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)では、2020年以降の温暖化対策の国際条約で、平均気温の上昇を1850年頃に比べて、1.5度に抑えることを目標に掲げた「パリ協定」(COP22)の運用ルールづくりの協議加速や温室効果ガス削減目標の上積みを促す仕組みなどについて合意された。しかしながら、日本は世界第5位の大量排出国でありながら、安倍政権の温室効果ガスの削減目標は、2030年までに「13年比26%削減」で、これは国際的な基準である1990年比に直すと18%減に過ぎない。また、原発と石炭火力発電を「重要なベースロード電源」と位置づけた2014年の基本計画は、世界の流れにも逆行するものである。EU並みに「1990年度比で40%削減」を目標にすることや同基本計画の撤回など、エネルギー政策の根本的な転換を国に求めること。
  • 2016年12月に策定された「福岡市地球温暖化対策実行計画」での温室効果ガスの削減目標については、2030年度で2013年度比28%に過ぎず、「1990年度比で40%削減」に準じた市全体の排出総量の積極的な削減目標に改めること。また、同計画に、天神やウォーターフロントなどの無計画な都市の乱開発を抑制する温暖化ガス削減への観点を盛り込むこと。

(2)原発について

安倍政権は、未だに福島原発事故原因の究明を放置したまま、原発を将来にわたって推進することを決め、再稼働への暴走を続けている。再稼動すれば、現実的な危険の上に、将来「核のゴミ」やプルトニウム再処理の深刻な問題も出て来るのは必至である。どんな世論調査でも再稼働反対は5割を超えている。日本中の原発が2年も停止した「稼働原発ゼロ」(2013年9月~15年8月)の体験を通じて、日本社会は原発なしでもやっていけることが国民的認識となった。電力需給の面でも、原発再稼働の必要はない。さらに、熊本地震をはじめ毎年のように起きる大きな地震に示されるように、日本で大地震が起きないといえる場所はなく、日本中のすべての原発の再稼働路線をきっぱり中止し、「原発ゼロの日本」に本格的に踏み出すべきである。

  • 九州電力は、川内原発に続き、玄海原発でも、緊急時対策所としての免震重要棟建設を撤回し、福島原発事故の教訓を無視して再稼働に突き進もうとしているが、あまりにも無責任である。玄海原発3・4号機の再稼動について、佐賀県知事が容認したが、周辺4自治体は明確に反対している。市長は「国の判断にゆだねる」とした安倍政権追随の姿勢を改め、九電と国に対して、玄海原発の3・4号機の再稼働中止と全機の早急な廃炉を強く要請するとともに、市として「脱原発宣言」を行うこと。
  • 九電と締結した「原子力安全協定」は、事故時に直接福岡市への連絡をさせるとともに、事故後対策だけでなく、再稼働や施設の変更にあたっての本市への事前説明・了解、立入調査などの内容を盛り込むよう見直しをすること。
  • 熊本地震では甚大な被害で屋外退避せざるをえない状況が出たが、原子力災害の避難計画は屋内退避を基本としており、複合的な災害によっては安全に避難できない。本市の避難計画では、155万市民が避難することは不可能であり、「原発なくそう!九州玄海訴訟福岡地区原告団・弁護団」が集めたアンケートで回答した42人の福岡市議会議員のうち、過半数の23人が福岡市の避難計画を「不十分」と回答している。250キロメートル圏内の住民が影響を受けるような最悪規模の事故も想定した地域防災計画・避難計画に抜本的に見直すこと。国まかせでなく市独自に避難指示が出せるよう専門機関を設置すること。

(3)再生可能エネルギーの推進について

  • 本市には太陽光・風力の市内利用可能量をすべて導入すれば市内全世帯の電力消費をまかなえる潜在能力がある。しかしながら、本市の「福岡市環境・エネルギー戦略」の再生可能エネルギー目標は、国の低い目標でさえ20%をめざしているのに、2030年で市内電力量のわずか8%を担うものでしかなく、市として2030年までに電力需要の4割を再生可能エネルギーと省エネルギー技術でまかなう目標を定めること。
  • 市有施設・市有地で太陽光、風レンズ風車などの風力、小水力などの発電の活用を前項の目標にふさわしく抜本的に拡大すること。その際は、環境保全や住民の健康に配慮すること。また、太陽光発電の「屋根貸し」を公共施設でもすすめるとともに、民間施設や個人住宅で普及するため、補助金制度を抜本的に充実すること。家庭や市民共同のとりくみに、適正な買い取り価格を保障するよう、国と電力会社に働きかけること。
  • 九州電力は「電力が不安定になる」と言って、再生可能エネルギー接続を制限・拒否し、政府もこうした電力会社の姿勢を容認・支援している。「原発固執政治」が、再生可能エネルギー普及の最大の障害となっている。再エネ電力の買取り制限をおこなわないように九電と国に求めること。併せて、2017年4月から再生可能エネルギー特措法(FIT法)が改悪施行され、電力会社に再生可能エネルギー発電と接続する義務づけ規定が削除されたために、いっそうの再エネの導入抑制がもたらされており、同規定を復活するとともに、既設の送電線の有効利用をすすめ再エネを優先的に接続するよう、要請すること。
  • 自治体による家庭等の低圧電力売買を主な目的として設立された日本初の事業会社・みやまスマートエネルギー株式会社や浜松新電力等を参考に、再生可能エネルギーを地産地消する地域エネルギー会社設立について、本市でも前向きに研究すること。

(4)大気汚染、騒音、水質等問題について

  • 微小粒子状物質、いわゆるPM2.5は粒径が非常に小さいため肺の奥深くまで入りやすく健康への影響が懸念されているが、本市では2016年度一測定局でしか環境基準を達成しておらず、依然として深刻な実態にある。本市でも観測・調査研究・周知などの取り組みが始まっているが、国内の自動車排ガスなどを含めた発生源研究、健康への影響調査をいっそう強化するとともに、黄砂の影響や大気汚染物質の排出量を減らすため国際的な協力について、強く国に要請すること。
  • 光化学オキシダントについては、2016年度も昨年度に続いて全測定局で環境基準を達成していないにも関わらず、その発生原因抑制の一つである本市の「自動車交通公害防止計画」を終了したまま放置している。光化学オキシダントの原因研究・調査をいっそう強化するとともに、少なくともその間、同計画を再び策定して、自動車交通の総量規制に万全を期すこと。併せて、市の公用車は全て電気自動車に切り替えていくこと。
  • 東区箱崎阿恵線の自動車交通騒音、永年にわたる博多区千代地域の国道3号線・都市高速2号線・JR新幹線・航空機などによる複合騒音によって、住民の健康や生活に深刻な被害が出ており、市として実効ある解消の対策を取ること。また、市が経年的に定点観測している常習騒音11地点でも昼間・夜間のいずれも環境基準を達成しておらず、住環境を破壊している。国、県とも図って、直ちに抜本的な改善対策を講じること。
  • 福岡貨物ターミナル駅(福岡市東区)の貨車と関連作業の深夜騒音は周辺住民に「夜、寝ることができない」「ノイローゼになりそうだ」などの深刻な影響を及ぼしている。住民が測定した騒音は深夜でありながら75デシベルから85デシベルとなっており、受忍限度を超えている。地域の自治会や小学校区の自治会連合会などからも貨車の運行時間を夜12時までに終了するよう変更を求めるなど4点にわたる申し入れをしているが、日本貨物鉄道株式会社は夜12時までの運行への変更を拒否するなどの回答を行い、まともな騒音軽減の対応をしていない。市として、日本貨物鉄道株式会社に対して、直ちに改善策を取るよう指導すること。

(5)和白干潟については、休息場や餌場として、クロツラヘラサギ、ミヤコドリなど多様な希少種が飛来し、国指定鳥獣保護区に指定されている。市長は、和白干潟・今津干潟や多々良川河口については、将来的な課題とせず、地域住民の理解を啓発促進して、「特別保護地区」指定を国に申請するとともに、ラムサール条約登録地に選ばれるよう積極的な取組みを行うこと。

(6)ごみ行政について

  • 本市のごみ処理量の状況は2012年度以降から増加傾向に転じ、「新循環のまち・ふくおか基本計画」の2016年度の中間目標は事業系も家庭系も達成し得ておらず、「計画」は破綻状況となっている。家庭の消費段階でごみを削減させるやり方は限界にきており、生産者が製品の生産・使用段階だけでなく廃棄・リサイクルまで責任を負う「拡大生産者責任」の立場で計画目標を抜本的に見直すこと。
  • 紙類は「燃えるゴミ」とはせずに、市の責任で分別収集すること。また、粗大ごみの屋外持ち出し料金について、高齢者や障害者は無料にすること。地域のミニリサイクルステーションを増設整備すること。
  • 「廃プラスチック類の取扱いについては、まず発生抑制を、次に再生利用を促進し、それでもなお残った廃プラスチック類については…熱回収を行うことが適当である」という環境省の基本指針があるにもかかわらず、本市はプラスチック製容器包装を分別せず、大型焼却炉を稼働させるために燃やしている。全国の市町村の7割が何らかの分別を行い、政令市の中でこうした分別をしていないのは、福岡市をふくめわずか3市のみである。環境省も焼却による熱回収よりも、リサイクルの方が「CO2の排出量は少ない」としており、本市もプラスチック製容器包装の分別を行い、その再資源化をめざすこと。併せて、「拡大生産者責任」の立場で、ペットボトルやプラスチックごみ発生を抑制する手だてをとること。

↑ 上へ

5、中小企業・小規模企業の営業を守る総合的施策、農林水産業の再建を

(1)中小企業・小規模事業者対策および経済対策について

中小企業は日本経済の根幹であり、「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献」(中小企業憲章)する存在である。本市でも企業の98.7%を占め、働く人の3人に2人が働いている。地域に根をおろし、モノづくりやサービスでの需要にこたえ雇用を生み出している中小企業の役割はますます大きくなっている。農林水産業の振興と結んだ自然エネルギーの利活用など、日本経済・産業の新しい方向を切り開くことが切実な課題となっており、地域に根ざした中小企業の役割がいっそう重要となっている。ところが、安倍自公政権のすすめてきた経済政策―いわゆるアベノミクスや消費税の大増税、社会保障の改悪は、中小企業にあらたな困難をつくりだしている。さらに、日銀の「異次元金融緩和」によってつくりだされた円安は、原材料費などの値上がりで中小企業の経営を圧迫している。資金繰りにおいても信用保証協会の保証が部分保証に改悪されるなど厳しさは続き、経営と存続が深刻な状況となっている。

  • 市長は中小企業のビジネスチャンスの拡大にもつながるとして、国家戦略特区を活用したスタートアップ都市づくりに35億円、観光・集客戦略の推進には20億円など企業や人を呼び込む施策には莫大な予算をつけて推し進めている。しかしながら、地元の中小企業・小規模事業者への経済波及効果はなく、経営と存続は深刻な状況である。中小企業・小規模事業者の振興予算は、融資と金融対策を除いて、わずか3億8000万円と極端に低いままである。福岡市の経済と雇用を支えている中小企業・小規模事業者の振興予算を抜本的に増やすこと。
  • 中小企業振興施策の策定、実施にあたっては、福岡市中小企業振興条例第4条2項に規定している、「中小企業者の実態の把握」を確実に行うために悉皆調査を実施すること。
  • 中小企業者や小規模事業者の意見を反映させるために、中小企業振興審議会の回数を増やし、部会を作るなどして、より専門的な活動ができるようにすること。
  • 景気回復のための経済対策には公共事業だけでなく、地場中小企業・小規模企業の仕事づくりにつながる民間需要の拡大が不可欠である。福岡市中小企業振興条例第14条で謳われている、「小規模事業者への配慮」項目の具体化として、中小業者の仕事おこし、地域経済の活性化とともに住宅の寿命をのばすなど環境対策としても効果が明らかとなっている住宅リフォーム助成制度を拒否し続ける異常な姿勢をやめ、対象工事を限定しない制度を本市でも創設すること。また、長年棚上げにされている、競争入札資格のない未登録業者に対して、自治体が建設工事や修繕工事等を発注する小規模工事登録制度を直ちに実施すること。
  • 官公需が地域の中小企業の仕事起こしに役立つよう運用状況を調査し、地元中小企業や小規模企業へ生活密着型の公共事業を優先して発注すること。その際、中小企業とは分けて小規模企業に対する官公需の発注状況についても把握すること。また、トライアル発注認定事業については「認定商品の販売場所がわからない」「実際に売り上げの向上につながっていない」などの声がだされており、広報などPR活動の改善・充実を図るとともに本市での購入を抜本的に増やすこと。
  • 建設産業では、若者の入職が減り、技術継承が危ぶまれている。この危機を打開するため、国交省が、公共工事設計労務単価を2012年度比で、34.7%(平均値)引き上げ、建設業団体にも賃上げ要請を行ってきた。しかしながら、現場労働者の賃金水準は、改善の傾向にあるものの、末端の労働者まで反映していない。市長は2017年3月1日付の「平成29年3月から適用する『公共工事設計労務単価』の運用に係る特例措置について」という通知で、下請業者に対し技能労働者への適切な水準の賃金の支払いを要請したが、未だ下請代金の未払いや大手ゼネコンによる低単価発注などをやめさせるためのルールが守られておらず、市として現場の下請け、孫請けの実際の賃金を調査し対策を講じること。また「公契約に関する基本法の制定を求める意見書」が本市議会で採択されるなど公契約法(条例)の制定を求める運動と世論は大きく広がるとともに、川崎市、相模原市などの政令指定都市を含む全国17自治体、福岡県内でも直方市で公契約条例が制定されている。自治体の仕事を受注する企業に人間らしく働ける賃金と労働条件を義務づける公契約条例の制定をすすめること。
  • 一般競争入札の運用にあたっては、地元中小企業・業者の仕事確保の観点から、一定額以下は大企業を排除する逆ランク制度を採用すること。
  • マイナンバー制度の施行で中小企業、小規模事業者は、従業員とその家族の番号管理に加え、パソコン管理においても番号の流出防止のためにインターネットから遮断し、専用のソフトまで購入しなければならないなど、費用負担及び実務が大変な状況である。本市が2017年5月に市内の事業所にマイナンバーの記載された個人市県民税の決定通知書を送付した際、16事業所、21人に誤送付され個人情報が漏洩する事故も発生した。マイナンバーをやめるよう国に求めること。
  • 国に対し全業種100%保証の「セーフティーネット融資」の復活を求めるとともに年利1%未満、保証料全額補助の恒常的な融資制度をつくること。また、市の融資制度で不必要な書類を強要しないよう、銀行や保証協会に対して改善をもとめるとともに、市が責任をもって、必要な融資が受けられるように銀行や保証協会に働きかけること。
  • 商店街の衰退が深刻な状況である。本市、中小企業振興審議会においても、商店街連合会の代表から、「業界にとって、アベノミクスがよい影響を与えている実感はない」等の意見が寄せられている。一方、市の商店街活力アップ支援事業、商店街空店舗等再生事業などの商店街支援策の活用は非常に少ないままである。地元商店街や商店を守るため、実態や要望を踏まえた十分な支援をおこなうとともに商店街対策予算の増額と体制強化を図ること。全国の55自治体で実施されている、店舗の新築、増築、リニューアルや備品購入などに対する助成を行う「商店リニューアル助成事業」を創設すること。また、作成された買い物支援マップを商店街に提供するなどして、買い物弱者対策を進めること。あわせて、2013年度から始まった「地域との共生を目指す元気商店街応援事業」について商店街などが支援を受けやすいように改善するとともに予算を抜本的に増やすこと。

(2)雇用・労働条件の改善について

  • 安倍政権は、「残業代ゼロ法案」と「残業時間の上限規制」法案を「一本化」した労働基準法改定案など8本の法律を一括改定する「働き方改革推進法案」を国会に提出しようとしている。労働基準法改定案に盛り込まれた「高度プロフェッショナル制度」(「残業代ゼロ」制度)については、すべての労働団体と、全国過労死を考える家族の会や弁護士団体などの広範な市民団体が「長時間労働と過労死を促進する」「『過労死防止法』の流れに逆行している。容認できない」などとつよく反対してきたものである。さらに「残業時間の上限規制」についても「月100時間残業合法化は許されない」と広範な労働組合と市民団体が反対し、法案の一本化についても、労働政策審議会労働条件分科会のなかで労働者代表委員がつよい反対意見を表明している。こうした労働法制の規制緩和を許せば、日本社会全体が、労働者を「使い捨て」「使いつぶし」にする総ブラック企業化し、「働く人が世界一住みにくい国」にされてしまうのは明らかである。国に対して、「働き方改革推進法案」の国会提出の断念を求めること。残業時間の上限を月45時間、インターバル規制を11時間にすることによって、過労死を生み出す長時間過密労働を解消するよう国に求めること。
  • 厚生労働省が、ホームページで残業代の不払いなど労働関係法令違反で送検した企業など、いわゆる「ブラック企業」名を公表した数は、2017年11月現在、494にのぼり、福岡市内でも7社が掲載されている。また、若者を「使いつぶす」ブラック企業のような違法・無法な働かせ方が学生アルバイトにも広がっている。共産党市議団のアンケート調査の結果、アルバイトする際に労働条件を文書で明示された事例は皆無といっていいほどなく、相当のトラブルが起こっていることは明らかである。したがって、過酷な労働条件、雇用環境で労働者を使い捨てにするブラック企業の根絶に向けて、福岡市として専門職員を配置した労働相談窓口を各区につくり、街頭相談や電話相談を行うとともに、労働者向け対策リーフレットを作成し、身近な所で入手できるように普及、啓発すること。また、ブラックバイトに関しては大学や高校と連携をして周知徹底と相談体制を構築すること。あわせて、ブラック企業規制条例を策定すること。
  • 国の2016年の労働力調査によると、役員を除く雇用者にしめる非正規雇用の割合が37.5%と調査開始以来、最も高くなっている。非正規から正規への流れをつくるため、労働者派遣法を抜本改正して、派遣労働は一時的・臨時的なものに制限することを国に求めること。本市では全国平均よりも高く労働者全体の4割にも及んでいる派遣労働者、契約社員やパート、期間社員などの非正規労働者は、正規労働者の6割弱という低賃金に加えて、短期・細切れの雇用契約の更新がくり返される等、つねに雇用不安をかかえて働いている。市長が直接地元財界や大企業に正規雇用の維持・拡大を強く要請すること。また、労働基準法、男女雇用機会均等法、パート労働法、派遣法などに「均等待遇」「同一労働同一賃金」の原則を明記し、格差をなくすことや中小企業への大胆な支援をはかりながら、ただちに最低賃金時給1000円を実現し、1500円以上をめざすことを国に要請すること。
  • 福岡市の発行している「働くあなたのガイドブック」は、ブラック企業やブラックバイトを根絶するためには大事な広報物である。しかしながら、2017年度には3000部作成しただけで、配布部数は大学846部、高校520部、専門学校817部、学校以外が992部の3175部となっている。市内11大学には7万人以上の学生が在籍し、高校生についても公立私立合わせて4万人以上在籍しており、全く行き渡っていない状況となっている。また、多くの若者が就職活動のために訪れるハローワークにも不足しているのが実態である。2018年2月の改訂版の発行では、若者の意見や実態を反映させ、事例もわかりやすく記述するなど内容を充実させるとともに、作成部数についても高校生や大学生、専門学校生に対して1人残らず行きわたるように抜本的に作成部数を増やし、高校の授業での活用、卒業生への配布の復活など積極的な活用を図ること。

(3)農林水産業の振興について

  • 安倍政権は、アメリカの離脱でとん挫したTPPの復活を画策し、米国を除くTPP参加11か国で新たな交渉を続けている。そこでは、農業者が激しく反対してきた農産物の関税の撤廃・削減について、何の修正も求めないと伝えられており、全国JA中央会も懸念を表明している。国会決議もみずからの公約も裏切って結んだ農業つぶしのTPPを、既定の路線として押し付けようとする行為は許されず、きっぱり断念しTPP水準を超える日米経済対話の中止、日欧EPAの大枠合意を撤回するよう国に求めること。また、来年から廃止される米の生産調整達成者への直接支払い交付金の廃止を撤回するとともに、卸売市場の公的な責任をなし崩しにし、大手流通資本による支配強化に道を開く卸売市場法の改悪をやめ、国民の立場での見直しをおこなうよう国に求めること。
  • 農産物の価格保障は、農業に豊凶変動や価格の乱高下が避けられないなかで、農業者に再生産を保障し、意欲と誇りを取り戻し、食料自給率を向上させる基礎的条件である。農畜産物の特性を踏まえて品目別の価格・経営安定制度の再建、現行制度の充実・改善ならびに国土や環境の保全など農業の多面的な機能を評価して、農地面積などを対象にした各種の直接支払い(所得補償)の抜本的な充実を国に求めること。また、本市において生産量が多い花卉、野菜の価格安定対策や助成制度の改善・拡充を国に要望するとともに、当面市の責任で拡充すること。
  • 市内で生産された農林水産物やその加工品などの生産拡大、消費拡大を目指すとして制定された「ふくおかさん家のうまかもん条例」については、2017年9月末の認定事業者数は234になっている。成果について検証するとともに、認定事業者に対する支援について、事業者の意見を踏まえ、グッズ配布やホームページなどのPRだけにとどまらない支援策を講じること。
  • 2014年に本市の農家の経営主の平均年齢が70歳を超え、農家戸数及び農業従事者数は減り続いている。一方で、農林業総合計画における本市の新規就農数の目標はわずか12人という極めて低い目標になっている。農業従事者が増加するような目標を設定し農家の後継者づくりについては、生活支援や資金、技術、農地の面での総合的な支援体制を整え、農業への新規参入者を増やすとともに、農業次世代人材投資事業を本市のような都市近郊農業にも充分に活用できるよう要件の緩和を国に要求すること。あわせて、本市として、アグリチャレンジ事業の定員の拡充を図ること。担い手を増やす施策を充実させ、これ以上耕作放棄地を増やさない手立てをとるとともに、現在の耕作放棄地の活用については市民農園や体験農業、学校農園、農業ボランティアなどさまざまなチャンネルで市民の多くが農業・農村にふれ、生産にかかわる取り組みができるようにすること。また株式会社への農地取得・利用を認める政府方針に反対すること。
  • 有害鳥獣による農作物への被害額について、大幅に減少しているものの2016年度は5700万円となっており、イノシシを中心にした被害は未だになくなってはいない。引き続きワイヤーメッシュ、電気柵の設置などを行うこと。また該当する鳥獣の生態や繁殖条件の調査、増えすぎる鳥獣を適正な密度に減らす地域や自治体の取り組みを支援するよう国に申し入れること。また、鳥獣が街中に下りずに生息できる森林環境の整備をはじめ国が鳥獣被害対策交付金を大幅に増やし、農家や自治体の防護柵・電気柵・わなの設置、捕獲物の利用などへの支援を強めるよう申し入れること。
  • 3市場を移転統合したベジフルスタジアム(新青果市場)について、人工島への移転に伴い、廃業も増えており、小売業者や生産者などの高速代及びガソリン代の負担が増えている。負担軽減策をつくること。南部中継所については早急な廃止はせずに、西部中継所も含めて、小売業者、生産者の要望を調査し、要望に応えるようにすること。
  • 林業は地場産業であるとともに、国土面積の3分の2を占める森林は、木材資源の供給とともに、国土や環境の保全、水資源の涵養、生物多様性の保全など、国民生活にとって欠かせないものとなっている。また、CO2の吸収・固定による地球温暖化防止への寄与など「低炭素社会」の実現にも欠かせない資源である。しかし、安い外材の影響で市内産木材の需要が伸びず、荒廃森林も増えている。市内産木材を使用した住宅建設や改修に対してインセンティブを与え、地元木材の利用・販売促進に努めること。また、「公共建築物木造利用推進法」が施行されて8年になるが、本市ではほとんどすすんでいないのが実態である。公共建築物や住宅、道路施設、土木事業等への市内産木材の使用を抜本的に広げること。あわせて、木質バイオマスエネルギー基礎調査の結果を踏まえ、小規模な熱供給と発電との併用利用や農業用ハウスボイラーでの活用に取り組むこと。また、農林水産政策研究所において、家庭導入効果や地元企業での利用は地域経済の活性化に効果があることが報告されている木質バイオマスが活用できるよう、早急に本市公共施設への器具の導入を図ること。
  • 漁業資源の減少や漁業従事者の減少・高齢化などで、2016年の日本の漁獲量は過去最低に落ち込むなど、漁業者の経営危機が深刻となっている。燃油や資材価格の上昇による経費増大と産地魚価の低迷が、漁業と漁民経営の存続を深刻に脅かしている。本市の沿岸漁業の漁家戸数、就業者数も年々減少し就業者の平均年齢も59歳弱と高止まりするなど後継者不足が深刻である。福岡市の漁業を守るため、漁民の所得保障と価格安定対策を国に求めるとともに、漁場環境の保全、改善や後継者問題に取り組むために振興策の充実をはかり予算を増やすこと。国の新規漁業就業者総合支援事業を充実・改善する事や若い新規就業者に一定の期間、生活費を補てんする制度を確立するとともに、石油価格や漁船・漁具、養殖用飼料の価格高騰による経営困難を打開するため、軽油引取税などの免税措置を恒久化し、資材価格の安定と省資源型漁船や漁法にたいする援助を強め、消費者価格の安定をはかるよう国に求めること。
  • 2017年4月25日箱崎ふ頭で発生した船舶火災及び沈没に伴う油流出事故において、福岡市漁協の漁船50隻が油回収に協力をしたが、その際、油回収作業等に要した経費や漁業被害額は約2500万円にものぼっている。博多湾で発生する事故に伴う、漁協被害や油回収作業等の経費については、原因者に負担させることを原則としつつ、事故船舶の貨物保険でまかなえない時には、漁協の不利益にならないように市が補填すること。また、今回の事故を教訓に「流出油防除マニュアル」について見直すとともに、今後の事故に備えて、漁協との協力体制について協議を進め、油吸着マットなどの資材の備蓄や職員の実地訓練、関係機関との連携等を進めること。

↑ 上へ

6、憲法と子どもの権利条約を生かし、子どもの成長・発達を中心にすえた教育・文化行政の推進を

日本はGDPに対する公財政教育支出の割合がOECD34カ国中ワースト1となる中、国民は異常な高学費、低水準の教育条件に苦しめられている。同時に安倍政権は「道徳の教科化」「教育委員会制度の改悪」など教育への政治的介入を次々に行い道徳の教科書では、愛国心の観点からパン屋が和菓子屋に書き換えさせられ国民的な批判にさらされた。この様な教育介入の本質は「戦争する国」「弱肉強食の経済社会」という「国策」に従う人づくりに他ならない。市長はこれら政権の動きに追随し教育予算を最低水準に抑制し続け、教職員の多忙化に拍車をかけるだけでなく、市立幼稚園全廃や給食の民営化、学校用務員の拠点校化等の行革を強行し現場の困難をひろげ「グローバル教育」「起業家教育」偏重へと教育内容にも介入し歪めている。今こそ平和と民主主義を土台とした憲法と子どもの権利条約を生かし、全ての子どもの「人格の完成」を目指し一人一人を人間として尊重する教育への抜本転換が求められている。

(1)一般会計の6~7%台で推移し史上最低水準となっている本市の教育予算は、抜本的に増額すること。

(2)「新しいふくおかの教育計画」等について

  • 本市の教育計画は、「世界に羽ばたく人材育成」などとして、英語教育をことさら強調し低学年に拡大するなど財界要求に基づき各教科のバランスを壊し、発達段階を無視する歪んだ内容となっている。また、「あいさつ・掃除、自学、立志」という「福岡スタンダード」は特定の価値観を子どもと教職員に押し付けるものであり教育の目的からも逸脱するものである。子どもの発達と人格の完成を土台に据えたものへと抜本的に見直すこと。
  • 後を絶たないいじめの根絶に向けて、いじめは人権侵害であると位置づけ、学校及び教育行政の子どもに対する安全配慮義務、集団的に対応する学校の責務、いじめられた子、いじめた子に対する徹底したケア、被害者の「知る権利」を保障することを原則として取り組むこと。「いじめ防止対策推進委員会」は実効性を持たせること。
  • 子どもと学校間の競争を激化し、教職員の困難を増大させている一斉学力テストは、やめること。
  • 「グローバルチャレンジ」等、選抜された生徒のみに公費投入する事業は問題であり中止すること。
  • 道徳の教科化を見直すよう、国に対して求めるとともに、本市としては評価を強制しない手だてをとること。
  • 中学校における職場体験学習の受け入れ先に自衛隊を選定する事態について全国的に問題になっている中、本市においても昨年度6校62人が自衛隊で戦闘機や装甲車の見学など重大な体験をしていることが確認されている。自衛隊はその存在そのものについて「違憲」「合憲」の議論が分かれているばかりでなく、自殺率が高く、労働権も認められていないなど、他の一般の職業とは同列視できない異質のものである。更に、集団的自衛権行使容認と「戦争法」強行によって「駆けつけ警護」等の新任務を付与され戦闘地域に派遣され「殺し」「殺される」軍隊に変えられようとしている。この自衛隊を一職場として「職場体験」先に選定することは生徒の発達上問題がある。憲法の精神にも反するものであり、やめるよう指導すること。
  • 学校・子ども・保護者に対して日の丸掲揚、君が代斉唱を実質強制しているやり方を改めること。
  • 新指導要領においては中学校体育の武道の項目に銃剣道が明記され、国民的な批判が広がっており、本市においては導入しない方針を明確にすること。
  • 相次ぐ体罰の根源にある要因を教育委員会として解明し、根絶のために取り組むこと。
  • 中学校部活動においては、子どもや保護者の願いに反して、顧問が確保できないこと等を理由に廃止が相次いでいる。当面補助指導員の更なる充実のための予算増額を図り、顧問の確保・育成のための抜本的な方策を検討すること。また市大会、県大会等上位大会出場旅費も不足している事態を解消するため関連予算を増額すること。過度な練習による成長期の子どもへの影響、顧問教師の長時間労働の実態等を考慮し関係者の意見を踏まえながら週2回の休養日を設けるとともに、部活動の位置づけや指導体制については関係者や学識者の意見を踏まえ抜本的な検討を行うこと。
  • 教科書採択方法については現場教師の意見が重視されるよう当面元に戻し、より民主的な方法へと改善すること。教育委員会会議については完全公開とすること。
  • 中学校や高校の「制服」については、「価格が高すぎる」「LGBTの子どもたちの権利を侵害している」等の問題が深刻化し、そのあり方が議論となっている。当事者や現場の意見を尊重しつつ、教育委員会として廃止も含め検討すること。

(3)教育条件、教職員体制の整備・充実について

  • 本市における35人以下学級は小学校4年生までで打ち切られ、中学校は1年生のみ選択制となっている。教育委員会が行った「教育意識調査」においても教職員、保護者ともに全学年での35人学級実施が多数の願いとなっていることが浮き彫りとなっており「新しいふくおかの教育計画」を理由に効果が実証されている少人数学級を拡充しない姿勢は異常であり許されない。教員採用の権限移譲が実現した今、その条件を生かし全ての学年、学校に拡充すること。
  • 教職員は休みたくても休めず慢性的な長時間過密労働を強いられ、精神疾患等による休職者は減らない等、健康破壊が深刻である。実態調査においても月80時間を超える勤務時間外の活動が明らかになっており、「校務支援システム」では抜本的な対策にはなっていない。加えて、昨今「教師・講師不足」が深刻となり、その穴埋めのために持ち時間数が増える等、悪循環を引き起こしている。過重・超過勤務の抜本是正のため、正規採用を大幅に増やし、講師頼みでない人事政策へと転換すること。
  • いじめや不登校をはじめとする諸問題を改善するために、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、学校司書等の専門職員の位置づけはますます重要になっており、現場の願いも切実である。これら専門職員を正規化し全校配置するとともに養護教諭の複数配置をひろげること。
  • 教職員の「全体の奉仕者」としての責務や勤務実態を無視した給与等削減をやめるとともに、地域行事等勤務時間外の活動への参加押し付けは行わないよう学校現場を指導すること。
  • 常勤講師について、権限委譲に伴い廃止した退職手当、大幅に縮減した夏期休暇日数、1年を半年に短縮した採用期間等、改悪内容を元に戻すとともに、常勤講師・非常勤講師ともに賃上げ・勤務条件の改善を図ること。
  • 過度な競争や管理教育ではなく一人一人の子どもの人権・命を大切にする教育を推進するために、教職員の人権研修は同和偏重からこどもの権利条約等の関係法令や発達の観点、LGBTなどを学び生かす研修へと改め充実させること。
  • 土曜授業の実施や夏休みの短縮は、子どもから休息や自由な時間を奪い、教職員の多忙化に拍車をかけ、地域行事や子どもたちの習い事・自主活動にも影響を与えており、見直すこと。
  • 「学校規模適正化」とした学校統廃合については子どもを中心に考え、情報の公開と住民合意を基本に据え、一方的な押し付けを行わないこと。曲渕小学校の休校問題については山っこスクールの児童や保護者の意向を尊重し拙速な決定をしないこと。
  • 危険な通学路について専門家による実態調査を行い、住民要望を踏まえ、関係局と共に歩車分離信号設置や「ゾーン30」の設定などの改善策を早期に完了させること。

(4)教育を受ける権利の保障について

  • 貧困と格差の拡大の下、給食費さえ払えない低所得の保護者も生み出される中、本市の就学援助の基準改悪が強行され本来の対象者が締め出される事態が深刻になっている。「生活保護基準に連動させないよう」との国の通知の趣旨を踏まえ、基準を元に戻すとともに、クラブ活動費・生徒会費・PTA会費について項目に加え、国に対して財政措置を求めること。入学準備金を必要実態に合わせ更に引き上げること。
  • 義務教育無償の原則にもとづき、他都市にならい給食費を無料化すること。
  • 不登校生に対応するまつかぜ・はまかぜ学級と同様の施設を増設するとともに民間のフリースクールへの助成を行うこと。
  • 議会請願もなされる等、要望が強い市立夜間中学を本市に設置すること。

(5)学校教育施設について

  • 学校施設の老朽化が進む中で改修費は現状維持に留まっている。校舎校地等維持補修費を増額して学校施設の改修を大幅に進めること。施設・設備をはじめとする学校環境・安全点検は現場だけに押し付けず、予算を組んで専門家により少なくとも年1回は行うとともに築30年以上の大規模改造未実施校について全て来年度着手すること。また、プールについては財政負担を理由に改築しない方針を撤回し必要な改修・改築は速やかに実施すること。
  • 学校用務員の拠点校方式によって、施設及び設備の維持管理に不十分な点が目立っていると同時に修繕の対応に時間がかかるようになっている。各学校に用務員が常駐しておらず、人の数も減って現場ではすでに不都合が生じており、用務員を各校1人は配置すること。
  • エアコン使用について冬は「10度を下回る」、夏は「28度を上回る」場合などの不当な干渉はやめ、国の学校環境衛生基準やそのマニュアル通り「児童生徒等に生理的、心理的に負担をかけない最も学習に望ましい条件、冬期18度から20度、夏期25度から28度」の環境を保つよう学校現場の裁量に任せること。また、理科室などの特別教室や、不登校ぎみの生徒のためのステップルームへのエアコン設置をおこなうこと。市立高校のエアコン電気代は市が負担すること。
  • 用具室やボイラー室など校舎以外の施設にスレート板やPタイル等、アスベスト含有が疑われる建材が使用されているという長年の指摘にもかかわらず、調査もおこなわず、教育委員会はまともに受け止めていない。学校からアスベストを全て撤去する指針を策定し、当面の取り扱いについては緊急対策を図るとともに、対処後の報告を義務付けること。
  • トイレが不足している学校については増設を行うとともに「臭い」「汚い」「暗い」「プライバシーが守れない」等の問題について早急に解消すること。洋式トイレの増設を急ぐこと。
  • 生徒数が1000名を超えている実質過大規模校が増えている。教室不足等の問題を放置することは許されず、地域コミュニティに混乱をもたらす校区調整ではなく、早急に分離・新設を行い、当面教室の増設等、緊急の対応を行うこと。また、教育環境整備の観点から人口の流入抑制等の対策を他局とも協議し行うこと。
  • 学校の樹木の整備についてはPTAや地域ボランティア頼みになっている学校もある。専門業者が入った点検、剪定の回数を増やし、せめて1年に一度のペースに引き上げるなど樹木の適正な管理をおこなうこと。

(6)おいしく、安全な給食のために

  • 学校給食センター再整備については学校給食公社の廃止・職員リストラ、企業の儲けづくりを一体として進めるPFI手法により強行される中、異物混入も後を絶たないなど、質においても問題が浮上している。また小学校給食においても嘱託調理員のリストラと一体に民間委託が拡大されている。給食センター再整備についてはPFI手法を中止し、公社方式を存続するとともに小学校給食の民間委託は中止し現行の非常勤職員制度を改め、文部科学省基準以上の人員を市の正規職員で配置し、責任を持った調理を直営で行うこと。また、狭隘化や老朽化をはじめ労働環境が劣悪となっている給食室・控室については大規模改造を待たず直ちに改善すること。
  • 第三給食センター用地の取得の経緯は、特定業者に多額の利益をもたらすための出来レースだった疑惑があり、工事は一旦中止して徹底調査をおこなうこと。

(7)特別支援教育について

  • 通常学級で学ぶLD(学習障害)やADHD(注意欠陥多動性障害)など発達障害児に対応する支援体制の遅れにより、困難が拡大している。通級指導教室を増設するとともに、「介助員」「支援員」を大幅に増員して必要な児童・生徒に行き届くようにすること。「支援員」については、2ヶ月という短期の臨時的任用という配置は問題であり、安定・継続できる雇用体系を原則とすること。
  • 東福岡と生の松原特別支援学校は増築が着手されたものの、他校でも教室不足や狭隘化が想定される。今後の生徒数を見据え、学校増設、教室増設に先手を打って取り組むこと。
  • 博多高等学園は依然、選抜により入学できない生徒が生み出されている。希望する全員が入学できるように増築や増設、定員増をはかること。また、特別支援学校を卒業した生徒の希望する進路保障に向けた対策を抜本的に強化すること。

(8)高校・大学等の教育について

  • 「市立高等学校活性化に向けた取組方針」には、部活動の大会やコンテスト出場、加入率など学校を正当に評価するにあたらない詳細な成果指標が定められている。「方針」は撤回し、特色ある教育の推進は現場での民主的な議論に基づく自主性に任せること。本市独自の私学助成は拡充を図ること。
  • 18歳選挙権の実施に伴い、高校における自主的な政治活動に干渉をしないこと。主権者教育においては規制強化ではなく教材の援助を含め、現場での教育が自由闊達に行えるよう支援すること。
  • 重要な役割を果たしている市教育振興会高校奨学金は希望者全員が借りられるよう改善するとともに、給付制の奨学金を創設すること。併せて国に対し、奨学金制度については給付制を一部にとどめるのではなく希望者全てにひろげるよう求めること。
  • 日本政府も承認した国際人権規約の「大学教育の段階的無償化」を具体化するために、大学学費を国公立、私立ともに10年間で半分に引き下げられるよう国に求めること。

(9)幼稚園教育について

  • 私立幼稚園の運営は幼児の減少や人件費の負担増などで極めて厳しい状況にある一方、障害児の受け入れ、預かり保育の実施による対応にも苦慮しており、教諭の待遇改善を図るためにも、運営費補助等を大幅に増額すること。
  • 医療的ケアが必要な子どもに対して看護師や教員を配置できるようにすること。

(10)本市の住民100人あたりの図書館蔵書数は政令市最低レベルであり、予算を増やし総合図書館及び分館等の蔵書充実を図るとともに、地域による格差を是正するため、図書館増設を急ぎ、当面「移動図書館」(仮称)を実施すること。また、司書は正規職員として増員すること。図書館を営利追求の場に変質させる指定管理者制度はやめ直営に戻すとともに、運営への民間営利企業の参入を進めないこと。

(11)社会教育等施設について

  • 公民館に対し「自治協議会のセンター」などとして仕事が押し付けられており、社会教育施設としての責任を果たせない事態をも生み出している。本来の役割を果たすため必要な人員を確保できるよう予算を増額すること。公民館の利用については、社会教育法第23条に基づく禁止事項以外であれば、幅広く市民の使用ができるものであるにもかかわらず、市民の利用にあたって、活動への行き過ぎた干渉や、誤った対応が行われているケースが散見されており、館長や主事に対し、適切な対応のあり方について徹底すること。
  • 公民館の目的外利用料を元に戻すこと。
  • 早良区に建設予定の地域交流センターの整備にあたっては、ホールをはじめ諸室の設計に利用者の声を取り入れるとともに、早良区北部南部双方向から乗り換えなしで行けるバス路線の充実を図ること。南区における整備計画も急ぐこと。

(12)文化行政について

芸術・文化は、人々に生きる力を与え、心豊かなくらしに欠かすことができないものであり、文化を創造し、享受することは国民の権利となっている。2017年6月には国会で16年ぶりに「文化芸術振興基本法」が改正され、「文化芸術基本法」になり、前文に「表現の自由」が初めて明記された。しなしながら、安倍政権は、「稼ぐ文化」をめざし、芸術・文化に「経済効果」や「効率」を求めており、市長もインバウンド対策としての文化財の観光資源化などを強調している。文化芸術は、観光、まちづくりなどと関連する部分もあり、連携を進めること自体はあり得ることであるが、観光やまちづくりの名のもとに、文化財の保存が曖昧にされ、文化行政がゆがめられてはならない。

  • 市内における演劇等の専門性に対応できる中規模ホールが不足している。拠点文化施設整備だけに終わらせずに800席の劇場型ホールを建設すること。また800席の子どものための劇場型ホールを公共用地跡地などに建設すること。
  • 市民会館の建て替えに関わって、2016年8月に策定された「福岡市拠点文化施設基本計画」には、「文化を創造し発信する施設にしてほしい」「練習室の増設」などの市民意見が反映されておらず、文化団体、利用者団体や幅広い市民の参画のもと、基本計画を見直すこと。拠点文化施設については、2012年に制定された劇場、音楽堂等の活性化に関する法律を踏まえ、社会包摂の場としての役割を果たすよう検討を行なうこととともに、洗練された舞台芸術を「観る」ことだけではなく、北九州芸術劇場のように、舞台作品の創造、舞台芸術をささえる人材育成など本市における文化の拠点にすること。
  • 2016年6月に供用が開始された千早音楽・演劇練習場の稼働率は当初の目標60%を大きく上回る85.4%となっている。一方、千代、大橋、祇園の3施設についても8割から9割の高い稼動率を維持している。市は長年、増設を「検討する」と口にしながら、実際にはまともに検討せず、高い稼働率で、利用しづらい状況を放置することは許されない。音楽・演劇練習場がない西部地域に早急に施設を設置するととともに、すべての行政区に設置すること。また、ぽんプラザホールも稼働率が高く、利用しづらい状況にあり、同様の小劇場を増設すること。
  • 「子どもたちの7人に1人が貧困」という調査結果もあるほど、子どもの貧困が進んでおり、子どもたちの心豊かな成長のために、どの子にも芸術・文化を創造、鑑賞できる条件を整えることがますます重要となっている。しかしながら、本市において、各小中学校にダンス、演劇、伝統芸能等のアーティストを派遣し、子どもたちが文化芸術を鑑賞、体験する機会を創出する、子ども文化芸術魅力発見事業の実施校は2017年で41校に過ぎない。すべての小中学生が1年に1度は文化芸術に触れる機会をつくるために事業を拡充すること。

(13)文化財について

埋蔵文化財の活用については、文化庁が求めているように地域に親しまれた財産とすることや学校教育、生涯学習の場で活用するように抜本的に改善し、関係予算を増額すること。埋蔵文化財センターの収蔵物の活用にあたっては、市民への展示・公開を積極的に行う展示スペースを確保すること。また文化財を調査・研究、保存・管理していく体制を充実させること。

(14)スポーツ行政の推進について

スポーツ基本法は、「スポーツは国民の権利」という基本理念を明確に位置づけ、地方自治体のスポーツ振興の責務を明記している。本市におけるスポーツ行政は、福岡の都市を売り込むことなどを目当てに、呼び込み型のスポーツイベントの誘致や派手な事業に予算をつぎ込むなど、後退とゆがみが生じている。市民のスポーツ実施状況の現状は、週1日以上の実施者は 59.3%にとどまっており、スポーツ活動の多面的な発展をはかる条件を整備することが求められている。

  • 各区体育館、市民プールなど老朽化しているスポーツ施設は増築・改善・充実をすること。また身近なところで気軽に使える運動場や各種スポーツ施設、運動公園を新・増設すること。その際、スポーツをギャンブル化する「スポーツ振興くじ助成金」の収益金に頼る財源をあらため、市として財政措置を取るとともに、国に対して、公共スポーツ施設整備費の復活・増額を図るよう求めること。
  • 障害のある人もない人も、スポーツできる権利を保障するための身近な環境整備やバリアフリー化、運動広場の改良は、自治体の義務である。障害者がスポーツ・レクリエーション等の活動を通して、障害者スポーツの振興と障害者の心身の健康増進、社会参加推進を図り、障害の有無にかかわらずスポーツを行うことができる本市のスポーツ環境を作ること。特に、拠点施設である「障がい者スポーツセンター」は、老朽・危険個所が施設内に数多くあり、「冬は寒く、夏は蒸し暑い」と多くの利用者がアンケートに記すなど、スポーツ施設として極めて問題がある。施設の改修や要望にすみやかにこたえて改善するとともに、学校跡地や市有地を使って絶対的に足りていない「障がい者スポーツセンター」の増設計画を立てること。
  • 住民のスポーツ参加を増進するための施策をすすめる専門職員の確保、指導者の配置を行うこと。担い手としての活動を支えるために、スポーツ推進委員の位置づけを高め、研修費や必要経費への補助金を充実させ、地域でのスポーツ振興への支援や奨励をおこなうこと。
  • 千代町の市民体育館については、人工島の拠点体育館建設後も、当面は耐震改修等をおこなって使用をすること。九電記念体育館と弓道場は存続させること。
  • 本市の体育館やプールなどのスポーツ施設の管理については、指定管理者制度の導入により民間管理会社などがおこなっているところがあるが、利用者から「照明が暗い」など、経費節減の対応に不満の声があがっている。利用者の立場にたった運営のために、指定管理者制度をやめ、直営にもどすこと。

↑ 上へ

7、一人ひとりの子どもが大切にされ、安心して子育てできる市政に

(1)「中学生までの医療費無料化」を求める市民の声に押され、入院は中学3年生まで無料化されたものの、通院については自己負担が導入されている。3歳以上から就学前まではこれまで無料だったのに年間数千円から1万円以上の新たな負担増が押しつけられ、受診抑制の危惧が広がっており、ただちに無料に戻すこと。子どもの医療費無料化は中学卒業までを対象にしている自治体が1005、高校卒業までが379にのぼるなど、中3まで無料は当たり前である。小学6年生にとどまっている本市は非常に遅れており、通院についても中学卒業まで、自己負担をやめ完全に無料にすること。あわせて、必要なすべての子どものメガネ・コンタクトにかかる費用も助成対象とすること。

(2)保育行政について

  • 髙島市政発足前は1104人だった未入所児童は今や1812人と大幅に増加し、年度当初の未入所児童数としては過去最多になっており(4月1日時点)、市長はこの間の定員増をことさら強調しているが、依然として保育所は足りていない状況である。これは国のやり方の域を出ない詰め込みや認可以外の保育施設で対応する市長の小手先のやり方が完全に破綻したことを示している。学校跡地など公共用地を活用して、適正規模の認可保育所を新築中心に抜本的に増やし、保育所に入れない子どもをなくすこと。特に大名小と青果市場跡地の保育所建設は請願も出されており、住民要望通り新設すること。また、減らし続けてきた公立保育所を増やすこと。
  • 専門職にもかかわらず保育士の給料は他の職種よりも月額11万円も低く、保育士不足を深刻化させる要因となっている。少なくとも「福祉職俸給表」のもとで働く公務労働者と同水準の賃金、諸手当、一時金を実現するよう予算措置をすること。家賃補助は少なくとも毎月3万円に引き上げるとともに、非正規職員にも適用し期限をなくすこと。長時間保育手当、研修費、被服費など保育協会への補助金を復活させること。また、非正規職員の賃金を時間額1500円以上にし、フルタイムで働く非正規職員を正規職員にするために、財政措置をおこなうこと。年休の消化や休憩の代替のための人員を確保できるように本市独自の手だてを講じること。
  • 新制度においては、保育標準時間認定対応の常勤保育士等の人件費の追加や加算の新設など、市町村からの委託料は増額されたものの、早朝や延長の保育で交代の保育士を実際に増やして対応するためには不十分であり、実態に見合うよう運営費すなわち公定価格の引き上げを国に求めること。
  • 今年度から国が始めた保育士の処遇改善策は職員不足で多忙な保育士に60時間もの研修を課すなど、現実的ではない上に、一部の職員にだけ月4万円の昇給を義務付けるため、所長や主任保育士との逆転を起こすなど現場に混乱を持ち込み、他の職員との格差をつけるもので問題がある。制度の見直しとともに、すべての保育士の賃金引き上げのための手立てを国に求めること。
  • 民間の保育職場の調理員は保育士と比べても賃金の格差があり、ベテラン調理員が若い保育士よりも低いケースもある。アレルギー食や宗教食への対応など、過密で専門性が高くなっている調理員の処遇改善を国に求めること。調理業務の特殊性に見合う手当を新設するなど、調理員の格付けを保育士並みにするよう、本市独自の手だてをとること。 アレルギー食、宗教食に対応する給食の実施においては、特別な食材の購入など独自の負担となっており、保育所に対し除去食用食材等を購入するための補助を行うこと。
  • 西鉄は月決め保育と一時保育を行ってきた「にしてつ保育園ピコラン」の全3施設の営業を「周辺に保育施設が増えたことで競争が激化、利用者減により収益性が厳しくなった」などとして、2018年2月で終了すると一方的に発表した。しかし、2016年度も約7300人の利用者がある中で利用者減を理由にした撤退はあり得ない。西鉄は補助金を受け取りながら「営業利益が目標の3割に低迷した」などと保育をもうけの道具にし、撤退することは許されない。地場大手企業としての社会的責任を果たし、事業を継続するよう西鉄に要請すること。
  • 本市の認可外保育所への補助は職員の健診費用などわずか1500万円となっており、仙台市の10億円などと比べると極めて低い額になっている。24時間保育や、一時・休日・延長保育、障害児保育など、市民の多様な保育要求に応え、地域の子育て支援、家族支援に大きく貢献し、保育行政の補完的役割を果たしている認可外保育所の職員給与・修繕費・管理費への補助を創設すること。併せて、認可化をめざしているところには、財政支援をさらに増やすこと。
  • 本市の保育料は子育て世代にとって重い負担となっている。市費繰入を増やし、保育料を引き下げること。併せて「待機児童支援事業」については保護者への補助限度額をさらに引き上げて負担を軽減すること。同制度の周知を図るとともに申込み期限は撤廃すること。生活保護世帯に支給されている実費徴収補足給付は基準額上限が月2500円しかなく、文房具・制服・遠足・行事参加をまかなうことは到底できず、国に引き上げを求めるとともに、市独自に上乗せをすること。
  • 認可保育所は現行基準でも狭いうえに、市が詰め込みを押し付けている中で、現場からは「かみつきも多く、ゆったりした環境であればトラブルも減る」などと抜本的な改善を求める声があがっている。厚生労働省は「保育の実施は定員の範囲内で行うことが原則」としており、保育環境を悪化させ、現場の混乱を増大させる詰め込み強要をやめること。本市の面積基準は諸外国と比較しても低い水準で、上乗せは乳児室だけにとどまっており、ほふく室も含め、保育所の面積基準を抜本的に引きあげるとともに、財政措置を拡充すること。
  • 全国の認可保育所の定員は平均110.2人であり、本市の現場からも90人を適正規模とするよう要望が出ている。本市では300人もの定員を擁する認可保育所も存在しており、「マンモス園」を適正な規模へ解消する手だてをとること。
  • 保育施設の職員配置基準については、子どもの安全を確保するため、保育士対子どもの人数を0歳児は1対2、1歳児は1対4、2歳児は1対5、3歳児は1対10、4・5歳児は1対15へと改善をすること。病気の発症しやすい幼児のために看護師等を配置するなど財政的補助をおこなうこと。
  • 障害児を受け入れる保育所全てに正規の保育士を配置できるだけの十分な補助を行うこと。未就学の医療的ケアが必要な子どもの発達を保障するため、医療的ケア児を受け入れる保育所への看護師の配置や保育士の加配、研修のための助成等を行うこと。また、通園施設を抜本的に整備・拡充するとともに、単独通園施設に申し込んで入れなかった場合でも、空きがあるうちに保育所へも申込みができるように、単独通園施設の決定時期を前倒しすること。
  • 小規模保育事業など、保育所以外の施設・事業においては、保育基準が条例化されているものの園庭の設置義務がなく、職員全員が保育士の有資格者でなくてもいい等とされているため、保育所との間で保育の質に格差が生じるなど、課題が明らかとなっている。すべての子どもの最善の利益と発達の権利を保障するため、条例をみなおし、保育基準を認可保育所と同等に引き上げること。
  • 本市において、株式会社等営利企業が運営する保育所については、審査を慎重にするとともに、もうけ本位の運営になっていないか検証すること。
  • 3歳以上児の主食を含めた完全給食を実施すること。自園調理であっても外部委託であれば、豊かな「食育」としての給食には不十分であり、給食は外部委託ではなく、直営方式とすること。
  • 政令市のほとんどが実施している産休明け保育を、本市においても市の責任で早急に実施すること。また、保育ニーズを踏まえて、休日保育、病児・病後児デイケア事業など特別保育事業を拡充させること。

(3)留守家庭子ども会について

  • 留守家庭子ども会の支援単位は国が示している努力義務では不十分であり、必ず40人以下とするとともに、各単位に主任支援員を複数配置すること。支援単位ごとに専用の設備と専用室を備えること。
  • 施設の面積基準である子ども1人あたり1.65㎡を確実に保障し、児童数(会員数)の変動で狭隘施設が生じないよう、十分な余裕をもって改善すること。設備については条例の基準では不十分であり、豊かな保育ができるよう見直すとともに、「静養するための機能を備えた区画」を、8㎡以上を確保した専用室とすること。保育室以外に職員室、調理室、ホール(集会室)を備えるようにすること。
  • 子どもの成長・発達のためにも経験豊かな主任支援員・支援員こそ必要である。主任支援員については、嘱託員制度の枠組で考えることにそもそも問題があり、長く見通しをもって続けられるよう定年までの継続雇用をするとともに、年功給・一時金・退職金制度を導入すること。専門職にふさわしく、主任支援員・支援員・補助支援員の賃金を大幅に引き上げること。超過勤務分や勤務日以外の行事参加の手当については賃金保障をすること。支援員については任期付き雇用を撤廃し、希望する職員については、そのまま採用すること。
  • 現在の勤務時間体系では子どもがいる保育時間中から事務作業などを始めねばならず、引き継ぎ時間も確保されていない。嘱託員制度を理由に勤務時間を見直さないことは許されず、主任支援員については1日5時間45分以上の勤務時間を確保できるようにすること。
  • 利用料と運営費の保護者負担をさらに軽減すること。
  • 障害認定がなくても配慮が必要な子どもは増えており、特別な配慮を必要とする子ども1〜2人につき1人の支援員を配置すること。

(4)社会福祉法人が学童保育所を運営し、独自の努力によって「発達段階に応じた主体的な遊びや生活が可能となるよう…児童の健全な育成」(本市条例)を図っている。東区の社会福祉法人が運営している学童保育は現在55名の児童が在籍している。障害児も4名受け入れており、指導員も8名配置している。補助がないために、予算不足など運営は困難を極めており、利用者の負担も重いために退所せざるを得ない子どももいるのが実態である。社会福祉法人が行っている学童保育所の役割を明確にし、支援をすること。

(5)放課後等デイサービスは、福祉の市場化のいっそうの進行のもとで、子どもたちも職員も不安定な状況にさらされている。障害児ひとりひとりのニーズにあった発達支援がおこなわれているのか、適正な人員配置がおこなわれているのか、公的責任のもとで指導監査を強化し、併せて従業者向けの専門的な研修制度も充実させること。

(6)児童館の利用者数は2015年度の8万5508人から18万5633人、2.2倍へと大幅に増加している。その内訳をみると、中央区在住者が約半数となっているが利便性の観点からすると当然のことであり、「行政の公平性」などというのであれば、専門職員のいる児童館こそ早急に少なくともすべての行政区に1つは設置し、公有地を活用して計画的に増やすこと。特に中高生の利用は中学生が1000人から3181人と3倍、高校生が330人から3154人と10倍にもなっていることは、中高生の居場所が求められていることを示している。中高生の居場所づくりにも真剣に取り組み、中高生が気軽に使える施設を計画的につくること。早良区の地域交流センターは、中高生の居場所を求める住民要望を無視することは許されず、そのためのスペースを設置し、専門職員を配置すること。

(7)児童虐待防止について

  • 本市の児童虐待の相談は過去最多となった2016年度の756件から1144件と1.5倍に増えており、深刻な状況である。親身な相談活動ができるように専門職である児童福祉司、児童心理司、弁護士資格をもつ職員を大幅に増員すること。経験年数が2〜3年の職員が多数という状況を改め、職員の継続性と専門性を高めること。
  • 児童養護施設の職員配置基準について条例を改善し、人員増をはかること。職員確保のための本市独自の支援補助制度を拡充するとともに、国に対しても措置単価引き上げを要求すること。
  • ユニット型の児童養護施設を増設すること。新設される「児童心理治療施設」は民間委託ではなく、市直営で運営すること。また「児童心理治療施設」の設置によって児童相談所の一時保護所が不足することは明らかであり、一時保護所の不足解消をふくめ児童相談所を増設すること。

(8)現在、養育・専門里親には高校進学までは里親手当、生活費や教育費等「措置費」が支給されているが、大学進学にあたっては「支度金」が一度支給されるだけで、進学支援というには程遠い。大学進学についても、少なくとも高校進学までと同程度の学費等に対する支援を行うよう国に求めるとともに、本市においても独自に支援を行うこと。

(9)ひとり親家庭への支援について

福岡市のひとり親家庭は2万2681世帯にのぼり、20年前のおよそ1.3倍にもなっている。特に母子家庭の状況は深刻で、86.8%の世帯が働いているが、その52.1%が非正規労働者であり、平均手取り収入は月15万7000円、45%が年収200万円未満となっている(2016年度「福岡市ひとり親家庭実態調査結果」)。経済的支援の拡充は喫緊の課題である。

  • ひとり親家庭の入院・通院にかかる医療費について所得制限を外し、18歳まで完全に無料にすること。
  • 福岡市の母子家庭の46%が民間アパート・借家に住んでおり、ひとり親家庭に対して家賃補助を行うこと。
  • ひとり親家庭の命綱である児童扶養手当の支給額を第一子から抜本的に拡充し、所得制限を見直すとともに、支給開始5年後に半減する措置をやめるよう国に求めること。年3回のまとめ支給を見直し、毎月支給するよう求めること。あわせて、結婚歴のないシングルマザーにも、死別・離婚の場合と同じように寡婦控除が適用されるよう、所得税法改正を求めること。

↑ 上へ

8、清潔・公正、平和と民主主義を尊重する市政を

(1)市長の政治姿勢について

  • 市長の政治資金管理団体「アジアリーダー都市研究会」の2015年報告内容によれば、政治資金パーティで約3300万円余の収益を上げ、市長就任後の5年間の合計金額は約1億4000万円に達し、直近ではこの12月にもおこなっている。財界関係者などから巨額の政治資金を受け取ること自体、市政を歪めるものであり、さらに参加者に市の受注業者が含まれていることは税金の還流に他ならず、政治資金パーティはやめること。
  • 市長は「活力ある福岡空港づくり基金条例案」の議決に対して「異議がある」として再議に付し、市幹部も動員して賛成議員に対する不当な圧力、切り崩し工作に狂奔し、議会でどれだけ質問しても同じ答弁を繰り返し、第3委員会への出席要請も拒否するなど、2元代表制の精神を踏みにじった。議会を冒涜した横暴な独断専行の態度は改めること。
  • フジテレビが放映した屋台問題をめぐる報道で、本市は放送局へ番組放映の中止を求める脅迫めいた抗議文をおくり、それがとおらなければBPOの放送倫理検証委員会に審議・審理を申し立てた。専門家からは放送のご意見番に対して権力を行使する自治体が申し立てをすることは異例だと指摘さえされている。これまでも市長は、市政を批判するものだけでなく客観的に報道しているものすら気に食わない記事に対してメディアや記者に圧力をかける異常な態度をとり続けてきたが、報道の自由をも奪うこのようなやりかたは言語道断であり、メディア規制をやめること。
  • 釜山広域市の日本総事館前に設置された「慰安婦」像に関し、市長はウィーン条約に反するなどと言って、昨年から9回も局長などを協議に参加させ、事実上撤去を求めるよう圧力をかけている。性奴隷とされた「慰安婦」問題は歴史上の真実である。また、姉妹都市提携はさまざまな考えの違いを超えて親善交流を強める意思の下に成り立つものである。「政治的な考え方」の違いを理由にこのような圧力をかけ、長年築いてきた両都市の文化交流や親善の歴史を無にすることは暴挙でありこの間の行動や発言を撤回すること。

(2)市民団体が夏に開いた「平和のための戦争展」については、昨年に引き続き今年度も名義後援をおこなわなかった。本来名義後援は、市民の自主的な活動を後援することを通じて市の事業目的を実現させるものであるが、後援しない理由に「特定の主義主張に立脚した内容が含まれている」としている。しかし特定の主義主張にあたらない意見などはありえず、様々な意見の自由を積極的に保障する姿勢こそが行政の中立にあたるものである。市民の自由な表現・言論活動を委縮させ、名義後援制度の意義を失わせる「名義後援の承諾に関する取扱い要領」を抜本的に見直し、広く市民の自主活動を応援すること。また「なみきスクエア」においては、市民団体がロビーなどを利用する際には名義後援がなければ貸せないとしているが、「普通地方公共団体は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない」「住民が公の施設を利用することについて、不当な差別的取扱いをしてはならない」とする地方自治法244条の精神に反するものであり、このような運用は改めること。

(3)2016年度本市が実施したパブリックコメントは14事案であるが、意見提出件数は多いもので142件、中にはわずか3件という事案もあり、市民の意見を広く聞こうとするなら、募集内容・期間などを広く知らせ多くの意見募集をおこなうこと。また形だけは市民意見を聞くかのようにしながら、市の方針に反対する意見は取り入れず、都合のいい意見だけを取り入れるやり方は改め、要望を政策決定に取り入れること。あわせて各種審議会など委員の市民公募枠を新設・拡大すること。

(4)現在本市の総合評価方式入札は、技術提案能力や施工能力などで対応できない地場中小企業者の受注機会が少なく、結果的に大手ゼネコンに有利になっており、地場中小企業の受注機会を確保する方式にするなど抜本的な見直しをおこなうこと。また評価内容について「知的財産権保護の立場から公表できない」などとして議会にも明らかにしていないが、施工能力が低いところも選ばれるなど選定が適正に行われているのかが疑問視されており、評価内容の公開を行うこと。併せてこの方式による受注工事は財政局で一本化されており、所管の委員会での説明が不十分であるためチェックできない状態であり、改善をおこなうこと。また特命随意契約やプロポーザル方式の在り方については、特定業者との癒着構造によって入札の公正・公平さが失われかねず、制度の総点検を行い抜本的な見直しをおこなうこと。

(5)本市の消費生活センターは、相談業務が営利企業に委託され、啓発や事業者指導をおこなう行政担当職員との円滑なコミュニケーションができず、消費者安全法が求める消費生活センターとは大きくかけ離れている。また2017年度の人口1人あたりの消費者行政予算は政令市ではワースト3位となっている。現在の相談員体制は9人で過重負担となっており、相談員の増加や研修体制の強化のためにも予算を大幅に増やすこと。また消費者相談業務を民間に委託している地方自治体は渋谷区と本市しかなく、県弁護士会からは「営利団体への業務委託は不適切である」との意見書も提出されており、業務委託ではなく市直営でおこなうこと。

(6)NPOは、福祉や社会教育、文化、芸術、環境保全などの分野で社会貢献の重要な役割を果たしており、とりわけ自然災害が増えているもとで積極的な役割が発揮されている。そのような中、当事者の団体からは、資金や活動場所の提供、優遇税制の維持発展をはじめとして、様々な要望が出されている。空き店舗の借り上げや空き教室の活用など活動場所の提供を進めるとともに、人件費も含む事務局の経費への支援など、自由度・柔軟度の高い補助・助成をすること。併せて認定NPO法人の優遇税制の維持発展をおこなうよう国に求めること。

(7)刑法の性犯罪規定が110年ぶりに改正され、性犯罪を非親告罪とする一方で、強制性交等・強制わいせつ罪の「暴行・脅迫要件」などが残されており、この要件をやめるよう国に申し入れること。また内閣府調査では、異性から無理やり性交された被害者の7割もの人がどこにも誰にも相談しなかったと答えている。性暴力被害者を受け止め、相談、心身のケア、証拠採取が1か所で行えるワンストップ支援センターを国連が求める「女性20万人に1か所」に見合う規模に増設すること。

(8)労働における女性差別について

  • 「福岡市働く女性の活躍推進計画」のうたう「女性活躍推進」は、安倍政権が掲げるものと同様、その要となる男女の賃金格差の是正や女性に対する差別の撤廃の計画がなく、もっぱら財界・大企業が要求する「成長戦略」のために、都合よく「女性を活用」するというものでしかない。男女賃金格差・昇進昇格差別などの是正をはかる指標を盛り込むなど、職場での男女平等をすすめる立場で計画を抜本的に見直すこと。
  • 政府は2020年までに指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度とする目標を掲げているにもかかわらず、市役所などを対象にする福岡市特定事業主行動計画においては2020年までに課長級以上全体に占める女性の割合を15%程度とするなど目標数値が低いものとなっており、引き上げること。現状では12.8%と国の目標数値に比べても低くなっている実態を踏まえ、女性の採用、管理職への登用を抜本的に強め、昇任などの差別を一掃する手立てをとること。仕事と家庭の両立支援に加え、ロールモデルの確立や、能力に応じた登用の機会の拡大等、実効性ある取り組みを進めること。また、政策方針決定への女性の参画を促進するために、審議会等委員の改選時において各種審議会の女性参画率40%の目標を達成すること。
  • 自営業・農業において、妻など家族従業者への給与を必要経費として認めない所得税法56条は、封建的な「家父長制度」の名残である。国連女性差別撤廃委員会の「最終見解」が初めて所得税法56条を取り上げ、「配偶者や家族の所得を必要経費と認めていないことが女性の経済的独立を妨げている」として見直しを求めており、全国でも485自治体、福岡県内でも23自治体が「所得税法第56条の廃止」を求める意見書を採択している。国に対して同法56条を廃止するよう求めること。

(9)憲法24条は「個人の尊厳と両性の本質的平等」をうたっているが、いまだ民法に差別的規定が残されている。選択的夫婦別姓の導入、男女で異なる結婚最低年齢を18歳に統一する、女性の再婚禁止期間を廃止する、戸籍法に残る婚外子とその母親への差別規定を撤廃するなど、家族に関する法律上の差別を全面的になくすため、民法の改正をおこなうことを国に求めること。

(10)「九州レインボープライド」が福岡市で開かれのべ7000人が来場、約500人がパレードに参加し、LGBT関連の市民団体が共同で市長に対して支援の申し入れをおこなうなど、性的少数者が生きやすい社会を求める福岡市での運動は画期的な広がりを見せている。市としてこの声に応え、その基本的人権を保障する支援策を進めることは喫緊の課題である。福岡市としてLGBTなど性的少数者の人権と個性が尊重され、差別を許さずに支援をしていく立場を内外に宣言すること。性的少数者のパートナーも異性パートナーと同様の行政サービスを受けられるよう「パートナーシップ条例」を制定すること。LGBTなど性的少数者の相談窓口を設置すること。市職員・企業・医療従事者に性的少数者の人権に関するについての研修を充実させるとともに、市民に対する啓発を強めること。LGBTなど性的少数者の権利に関連する市民団体と市・行政機関・医療機関・司法機関・法曹団体などとの定期的意見交換の場をもうけるよう手立てを取ること。

(11)セクハラやマタハラなどは女性をはじめとする労働者の人権と働く権利を傷つける重大な行為である。セクハラや女性労働者の様々な訴えに対し、民民の関係として放置するのでなく、被害者の保護、助言・指導・勧告が効果的に行えるよう、市としても相談・苦情処理・紛争解決のできる専門の窓口を各区に設置すること。

(12)DV被害の防止、被害者の保護と自立支援について

  • 本市への2016年度のDV相談は3464件と依然として多く、早急な対策が必要であり各区の子育て支援課に臨床心理士を配置するとともに、アミカスを含めて子連れの相談者のために保育士や学習援助者の体制をつくること。また相談支援体制の充実及び関係機関の連携強化を図り休日・夜間の相談体制を整え、切れ目のない支援に取り組むこと。
  • 自立に要する費用の補助、2施設しかない母子寮の増設、2つの民間シェルターへの補助金など支援の拡充、中長期滞在できる中間的施設(ステップハウス)の開設・運営への助成など生活再建のための支援を強めること。
  • 男性DV被害者は「DVは女性が被害にあう」という固定観念のもとで相談できないのが実態である。「DV被害者が男性であるのは特別でない」という発信をし、広く社会全体に認知をはかるとともに、気軽に相談できる体制の強化をはかること。

(13)同和事業が集結し一般事業へと移行したにもかかわらず、本市がいまだに続けている部落解放同盟福岡市協議会への1600万円もの補助金の支出と特別扱いをやめること。本市の「人権教育・啓発基本計画」は、「同和問題の解決に向けた取り組みの手法・成果を生かす」などとして、実質同和問題や差別の問題のみに矮小化しており、このように人権を侵し、差別を温存する同和行政・同和教育の延長となるニセ「人権教育」の押し付けはやめ、憲法で保障された幅広い人権を取り扱うものに改善すること。市職員の研修、校区の人権尊重推進協議会などの学習会での同和・部落差別問題の押しつけはやめること。学校研修、連絡会等を通じての解放同盟の教育介入を排除し、学校やPTAへの「同和研修」の強要、解放同盟の運動や主張に加担する「研修」名目での職員の出張及び加配教員の偏重配置をやめること。特に、「部落差別解消法」の運用において、「同和」の特別対策の復活や、人権侵害を生み出しかねない特別な教育啓発や実態調査を実施するようなことがないよう、参議院の付帯決議を厳守すること。「人権のまちづくり館」10館については、防災計画の一時避難所に選定すること。

(14)「祖国へ帰れ」などと在日韓国・朝鮮人や中国人を罵倒するヘイトスピーチとデモは、本市においても観光客や外国人が多い天神などの街頭で行われている。民族差別をあおるヘイトスピーチを根絶するため、断固たる立場にたつとともに、ヘイトスピーチが行われないように条例制定をすること。ヘイトスピーチは集会の自由・表現の自由として保障すべきものではなく、繰り返す団体に対して公園や公共施設の使用を認めないなど適切な対応をとること。

(15)地域コミュニティ活動について

  • 本市のまちづくりの基本点として、「公助」を明確に打ち出すこと。市が自治会・町内会にさせている業務を抜本的に見直すこと。自治協議会が主体的に決定できるようにするためにも、福岡市自治協議会共創補助金交付要綱で、補助対象事業の「その全てを実施しなければならない」という箇所を削除すること。
  • 自治会が行っている防犯灯の維持管理については、もともと行政が行うべき社会インフラである。自治会の意見を聞きながら、LED化にともなって、徐々に市に移管すること。

(16)投票率向上の取り組みについて

  • 投票区を距離や地形などを総合的に判断して小分けするなどして、投票所を抜本的に増やすこと。また、在宅投票制度、郵便投票の制度を周知徹底すること。投票所への送迎のための巡回バスを運行すること。
  • 期日前投票所のニーズは高く、2017年総選挙では行列ができ、1時間近くも並ばなければ投票できない事態にもなった。市内の大学や高校内、来客の多い博多駅やキャナルシティなどの商業施設内、地下鉄構内などに期日前投票所を設置すること。病院や高齢者福祉施設への入院患者、入所者が施設内において不在者投票ができるように改善すること。
  • これまでの選挙において、選挙公報の配布が全市的に遅く、中には投票日前日にしか届かなかったという例もある。印刷、配布が迅速にできるよう、委託業者数を抜本的に増やし、手立てをとること。

(17)平和行政と基地問題について

  • 日本の被爆者をはじめ「核兵器のない世界」を求める諸国政府と市民社会の長年にわたる活動が、2017年7月、国連で核兵器を人類史上初めて違法とする「核兵器禁止条約」を生み出した。そして、ノーベル平和賞を核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)が受賞し、条約そのものと、条約採択にあたっての活動が評価された。市長は、条約に背を向ける政府に対して、条約を批准するよう要請すること。「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」(「ヒバクシャ国際署名」)が、世界で数億を目標に行われている。平和首長会議に参加する本市においても、署名用紙を市役所や区役所、市民センターなどの玄関に置き、市民に署名を呼びかけること。
  • トランプ米大統領は、北朝鮮に対して先制的な軍事攻撃も含め「すべての選択肢がテーブルの上にある」と述べている。福岡空港は都市の中心部に存在するにもかかわらず、米軍基地が残っており、空港に米軍基地がある福岡市民の不安は高まっている。市長は、米軍板付基地の即時全面返還を国と米軍に対して強く要求するとともに福岡空港の軍事利用に反対すること。博多港への米軍艦及び自衛隊艦船の入港を拒否するとともに、「非核神戸方式」を導入すること。
  • 毎年、市民から市議会に、「非核平和都市宣言の早期実現について」を求める請願が出されており、市長は、議会が議決した「平和都市宣言に関する決議」だけでよしとせず、被爆者が多く居住する本市として非核自治体宣言を行うこと。
  • 広島、長崎の被爆から72年を経て、核兵器の禁止・廃絶へ、世界が大きく動こうとしている。若い世代に戦争の悲惨さ・被爆の実相を伝えていくためにも、国連の軍縮大使や各国政府代表などが参加している原水爆禁止世界大会や、広島市や長崎市の原爆資料館などに、高校生をはじめ、若者の派遣をおこなうとともに、原爆資料展をおこなうこと。
  • 博多港引揚げに関する資料収集を再開し、保管場所の設置や大々的な展示会を実施すること。博多港引揚げの史実を学校教育の課題に位置付け、子どもたちに戦争の悲惨さと平和の大切さを教える教材として使うこと。引揚げ記念碑「那の津往還」と記念樹については、昨年度、市民から請願も出されており、移転することなく、維持すること。福岡大空襲や原爆、引揚げなどに関する常設の平和資料館を設置すること。こうした総合的な平和事業や平和啓発活動をおこなうための予算を大幅に増やすこと。
  • 自衛隊が導入する新型輸送機MV22オスプレイを佐賀空港に配備する計画をめぐり、周辺住民から騒音や米海兵隊による同機の使用には不安や怒りの声が上がっている。2016年12月に沖縄県名護市沖に不時着・大破した事故が発生、2017年8月には岩国基地から沖縄へ向かっていた同機がエンジントラブルで大分空港に緊急着陸した。また、今年、オーストラリアでは3名が死亡する事故も起きている。オスプレイが佐賀空港へ配備されれば、自衛隊春日基地や福岡空港へ飛来することが想定され、市民への危険性が危惧される。オスプレイの佐賀空港への配備ならびに、県内上空での訓練など一切やめるよう国に要求すること。

以上

↑ 上へ

>>>「申し入れ」一覧に戻る
>>>「声明」一覧へ
>>>「政策と活動」トップへ

PageTop