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日本共産党福岡市議団の政策と活動

2016年度予算要望

2016年度予算編成に関する申し入れ

2015年12月7日

福岡市長 髙島宗一郎 様
福岡市教育委員長  八尾坂修 様

日本共産党福岡市議団
団 長 星野美恵子
幹事長 中山 郁美
ひえじま俊和
倉元 達朗
熊谷 敦子
綿貫 英彦
堀内 徹夫

安倍政権はかつてない国民の反対運動を踏みにじり、憲法違反の「戦争法」を強行採決したのに続き、沖縄辺野古の新基地建設、原発再稼働、TPP、消費税増税などに突き進んでいますが、憲法の民主主義の精神にも国民世論にも反する暴走政治は許されません。打ち上げたアベノミクス「新3本の矢」「1億総活躍社会」などの経済政策にも批判が強く、安倍政権は大きな矛盾に直面しています。日本の政治に民主主義・立憲主義・平和主義を取り戻し、個人の尊厳が大切にされる政治を実現するため、「戦争法廃止の国民連合政府」の樹立が強く求められています。

このように、安倍政権に代わる新しい政治を求める国民運動が広がっているにもかかわらず、高島市政は安倍政権とアベノミクスに追随・一体化する姿勢をますます強めています。規制緩和や公的サービスの産業化を盛り込む「骨太の方針」「地方創生」に便乗し、国家戦略特区に名乗りをあげました。国民の長年のたたかいによって確立してきた雇用や福祉を守る規制を「岩盤規制の突破」などと言って大企業に都合が良いように改悪することを狙い、また「成長戦略」「アジアのリーダー都市へ」などと言って呼び込み型の政策、巨大開発の推進に人もカネもつぎこむなど、露骨な大企業応援政治を推進しています。その一方で、市民の暮らし、福祉、教育の分野では、「行革」の名で次々と切り捨てを進め、また行政責任を放棄して営利企業の儲けづくりに邁進しています。

本来、地方自治体の役割は住民の生活と福祉を守ることです。国の悪政に対し市民の立場からきっぱりモノを言い、市民生活を守る防波堤となること、また、市民の暮らしと中小企業・業者の営業を支える景気対策で地域経済を活性化させることこそ、いま求められています。わが党は、憲法と地方自治法の精神に立って、福祉・子育て・教育の充実や地域経済・雇用対策、安心・安全なまちづくりと環境保全など、市民生活の応援を基本にした市政へと抜本的に転換することを強く要求するものです。

よって、貴職が2016年度予算編成にあたり、以下の重点要望を実現されるよう申し入れます。

以上


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2016年度福岡市予算編成に関する日本共産党の重点要望

1、安倍政権追随を改め、市民本位の市政運営へ転換を

(1)自民・公明両与党と安倍政権が9月19日に強行採決した戦争法(安保法制)は、「戦闘地域」での兵站、戦乱が続く地域での治安活動、米軍防護の武器使用、集団的自衛権の行使など、憲法9条を蹂躙して自衛隊の海外での武力行使に道をひらくもので、日本国憲法に真っ向から背く違憲立法であり、日本の平和と国民の命を危険にさらすものに他ならない。すでに戦争法と新ガイドラインの具体化として、米軍と自衛隊の「軍軍間の調整所」の設置など軍事一体化がいっそう強化されつつある。圧倒的多数の憲法学者や歴代の内閣法制局長官、元最高裁判所長官などから憲法違反と批判され、成立後も国民の多数が反対している戦争法は、一刻たりとも放置するわけにはいかない。市長は「国の専管事項」などという安倍政権に追随する姿勢を改め、立憲主義・民主主義を取り戻し、また憲法9条の精神を生かしてアジア諸国をはじめ世界との平和友好関係を発展させていく立場に立ち、戦争法廃止の意思表示を行うこと。

(2)3年近くにわたった「アベノミクス」の結果、大企業の利益は史上最高水準に達しているが、大企業の内部留保が増えただけで、賃金の上昇や雇用の拡大は進まず、設備投資にも回らず、貧困と格差を拡大したというのが現実である。GDPの2期連続マイナスに示されるように「アベノミクス」の破綻は深刻である。ところが安倍政権は「1億総活躍社会」「新3本の矢」などといって大企業最優先の経済政策を推進し、法人税減税のいっそうの拡大、2017年4月からの消費税10%への引き上げを進めようとしている。大企業優先から国民の暮らし第一へ経済政策を切り替えることこそ求められており、市長は、国民犠牲のアベノミクスの礼賛・追随の姿勢をきっぱりと改めるとともに、消費税増税の中止を強く要求すること。

(3)国家戦略特区について

  • 国家戦略特区は安倍政権がアベノミクスの「第3の矢」として大企業応援の「成長戦略」の柱にすえたものであり、特区を突破口にして大企業の儲け拡大のじゃまになる規制を取り払い、全国に広げるのが狙いである。高島市長が打ち出した「グローバル創業・雇用創出特区」は、外国企業の呼び込みと企業の創業を促すとされているが、市民を守るルールを壊す規制緩和など重大な市民犠牲の危険をはらんだものであり、さらに大企業優遇の法人税減税まで企んでいる。したがって、市長が一方的に進めることは許されず「グローバル創業・雇用創出特区」を撤回すること。
  • 設置された「雇用労働相談センター」は、昨年末のセミナーで代表弁護士が「解雇指南」とも言うべき内容の講演を行っていたことが国会でも問題となったように、使用者(経営者)側に立って助言や指導を行うものとなっている。「創業支援」を名目にして、事実上の「首切り自由化」「総ブラック企業化」に道を開くやり方は許されない。雇用のルールをないがしろにし、非正規雇用を拡大する「雇用労働相談センター」をただちに廃止すること。

(4)「行財政改革プラン」と民間参入について

  • 2016年度までの「行財政改革プラン」は、高島市長が推進する財界奉仕の大型開発プロジェクトや呼び込み路線の財源を確保するために、教育、福祉、医療、文化、交通などありとあらゆる市民サービスを「スリム化、効率化」の名で切り捨て、高齢者や障害者などに負担増を押し付けるものに他ならない。財政再建は不要不急の大型開発のムダづかいを一掃するなど市民本位で行うべきであり、市民が納得していない「行財政改革プラン」は撤回して、その具体化を中止すること
  • 受益者負担の見直しと称して行革プランで検討している、市民センター、体育施設、文化施設、公園、動植物園、美術館、博物館など市民利用施設の使用料値上げ・高齢者利用料減免の廃止・付設駐車場の有料化をしないこと
  • 公共施設の整備・管理(中央児童会館、美術館、科学館、総合体育館など)について、PFI方式など民間への丸投げが高島市政のもとで加速されている。市民の財産である貴重な公有地・公共施設を西鉄やJR九州などに投げ渡して、公的責任を完全に放棄すると同時に、大手ゼネコンなど大企業だけが儲けて地場中小企業に恩恵のないやり方は問題である。今後、必要な公共施設の整備にあたっては、PFI方式など民間丸投げ・利益保障のやり方を改め、行政が直接責任を持ち、利用者の要望に沿った整備と管理・運営となるよう抜本的に見直すこと
  • 公の施設の指定管理者制度について、市長は公募と民間営利企業の参入を推進しているが、公共性、公平性、非営利、人権保障、福祉的措置などの原則が歪められ、企業の儲け道具に変質させられると同時に、市民サービスの低下や不適切な管理・運営、現場労働者の非正規化・低賃金・人減らし・劣悪な労働条件など問題も多い。民間だからと言って行政や議会がチェックできない仕組みとなっていることは重大である。福祉団体やシルバー人材センターが競争にさらされて結果的に仕事を奪われていることも問題である。指定管理者制度による営利企業参入を抜本的に見直して、原則直営に戻すこと。行革プランで検討されている、博物館、美術館、アジア美術館、総合図書館・東図書館をはじめ公共施設への新たな営利企業参入を中止し、直営で事業を充実させること。また、とくに営利企業が指定管理者となっている施設に対して、おざなりなモニタリングは許されず、抜き打ち点検や専門家による現場点検も含めて公共性確保の観点から厳しくモニタリングを行い、問題があれば指定取り消しなど毅然と対処すること。事業主だけでなく現場労働者からの聞き取り調査も実施すること
  • 外郭団体・第3セクターの見直しについては、開発や呼び込みを推進するための団体や、市民生活に関わりがなく不必要な団体を廃止すること。「博多港開発株式会社」から出資を引き揚げ、解散させること。九電の利益を保障するために利潤分を上乗せし市財政を食い物にしている「株式会社福岡クリーンエナジー」を解散させ、東部清掃工場を直営化すること。

(5)市職員の配置と労働条件等について

  • 本市職員数は人口あたりで政令市最低となっており、すでに職員の労働強化と過重負担は深刻である。人口が増えるなかこれ以上職員数を削減すれば危機的な事態を招き、ひいては市民サービスを低下させるものに他ならず、職員削減を中止すること。また、技能労務職関係業務の退職不補充を改めること
  • 市職員の長時間・過密労働、精神疾患の多発の原因は、慢性的な人員不足にあり、改善は急務である。職員が「全体の奉仕者」として公正で民主的な行政業務に専念し、心と体の健康を保持できるよう、区役所や福祉関係、教育、防災など必要な部署を増員し、嘱託・臨時職員を定数化するとともに、サービス残業を根絶し、超過勤務手当は実態どおり支払うなど、賃金・労働時間などの労働条件を改善すること
  • 区役所をはじめ各職場で職員削減と一体に、派遣や業務委託など低賃金・不安定な非正規雇用への置き換えが進められているが、「官製ワーキングプア」を生み出すものであり許されない。行政職場でありながら非公務員である労働者を超低賃金で使い捨てて市外民間企業や人材派遣会社がボロ儲けし放題という異常事態となっている。行政責任を放棄する非正規への置き換え政策を改め、区役所などの派遣導入や業務委託の拡大を中止して正規職員を配置すること
  • 税務職場等における派遣社員導入について「クーリング期間」を空けながら継続することは派遣法に抵触する行為であり、派遣社員導入をただちに中止し、本市正規職員を配置すること
  • 市職員給与については、これまで長年にわたって賃金引き下げ、抑制政策が続けられており、これ以上引き下げれば、市民奉仕の重責を担う公務員としてのモチベーションに影響するばかりか、生活設計や地域の景気にも深刻な影響を与えることになる。国に準じて実施しようとしている「給与制度の総合的見直し」については、強引な進め方は許されず、賃金の引き上げを図ること
  • ごみ清掃や下水道などの委託人件費は低水準に据え置かれており、算定にあたっては、委託労働者の基本給や各種手当を増額し、労働条件の改善を図るよう市が責任を持って委託企業を指導すること。

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2、国保・医療・年金・介護・福祉・障害者施策など社会保障制度の改悪を中止し充実を

安倍政権は2016年度予算編成における概算要求において社会保障費の伸びを前年度要求より1600億円も抑え込み僅か6700億円の増加しか認めていない。さらに財務相の諮問機関である財政制度審議会はこの伸びをさらに削り5000億円弱の増に圧縮することを要求している。社会保障費の「自然増」を「聖域なく」見直すとしている「財政健全化計画」に基づき歳出削減の対象にもっぱら社会保障を挙げるやり方は、憲法25条が全ての国民に保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を脅かし国民の暮らしと安心の土台を危機にさらすものである。「住民の福祉の増進を図ることを基本」とする地方自治体として国のこのようなやり方を容認することは許されず、地方から声を上げるとともに独自の役割を果たすことがまますます重要になっている。

(1)国民皆保険制度の根幹である国民健康保険制度の充実について

  • 本市の国保世帯の平均所得は約87万円、所得200万円以下の低所得者がその約86%を占める中、所得233万円の3人世帯で42万円等、異常に高い保険料が「払いたくても払えない」事態を生み出し、保険料滞納世帯が国保世帯の20.4%にのぼる等深刻な事態となっている。本市の保険料が異常に高くなっているのは、保険料の未納見込み分27億円、高額所得者の賦課限度額の超過額56億円等を保険料に上乗せしていることに加え、法定外繰り入れを最高時と比較し約40億円も削減していることにある。「上乗せ方式」をやめ繰り入れを大幅に増やし保険料を引き下げること
  • 国に対して、まずは、「応益割」部分を国の支出で1人1万円引き下げ、中・低所得者の負担軽減により逆進性を緩和し、その後は25%台に引き下げられた国庫負担割合を元に戻すよう要求すること
  • 現在本市においては3人家族で所得605万円という到底高額所得者とは言えない世帯が年85万円もの保険料上限額を強いられている。賦課限度額の引き上げは止め、「応益割」偏重の是正等、逆進的な国保料を生み出している算定式の見直しこそ行うこと。
  • 治療費が窓口全額自己負担となる「資格証明書」交付世帯について本市においては10,298世帯で加入世帯の4.5%、期限を区切った「短期証」の発行は28,917世帯で加入世帯の12.7%にも上り全国最悪となる中、受診を我慢して重症化・死亡する等許されない事態を引き起こしている。面談できないことを理由に「特別な事情」を調査しないまま保険料滞納世帯に対し機械的に資格証・短期証を発行するやり方は許されず、全ての国保世帯に保険証を交付して医療を受ける権利を保障するとともに、制裁措置を規定した国保法9条の改正を国に求めること
  • 本市の保険料減免世帯比率はわずか4.5%に過ぎず、極めて低い水準にある。市独自減免制度については、当面、「所得の減収が前年比20%以上」に適用するよう元に戻して改善するとともに、所得減少の場合のみにとどめず中小零細業者や低所得者層の実態に即して、適用対象をひろげること。
  • 国民健康保険法44条に定める失業など所得減少世帯に対する窓口一部負担金減免制度について、本市では適用が3年連続0件という異常な事態となっている。担当部署に対する周知徹底、医療機関への要請や市政だより等の活用による広報等について抜本的な対策を図り、必要な世帯の活用を促進するとともに国に対して厳しい基準を見直すよう求めること。
  • 本市における国保料滞納者に対する差し押さえは、2014年度4833件(約9億7000万円)と件数においては一気に前年の2倍以上、金額においては1.5倍と過去最高となった。中には僅か3円の預金を差し押さえる事例や公的手当が入る口座を狙い撃ちにしたものも含まれている等、そのなりふりかまわぬ異常なやり方に対し批判が高まっている。国会においては厚生労働大臣が「ぬくもりをもった行政を徹底していく」と答弁しており、公的手当をはじめ年金、子どもの学資保険さえも差し押さえる冷酷、異常、機械的なやり方はただちにやめること。
  • 「国保の構造問題」を解決しないまま住民負担増や滞納制裁強化につながる「都道府県単位化」については全国知事会も反発しており、進めないよう国に求めること。
  • 建設国保等、国保組合が取り組んでいる独自給付事業は公的医療保険の本来の趣旨にかなったものであり、国庫補助を維持するよう国に求めること。

(2)後期高齢者医療制度について

  • 後期高齢者医療制度が強行されて以来、既に3回にわたる保険料値上げが行われ、全国一高い保険料が払えず滞納したお年寄り3,521人の内、1,203人が正規の保険証を取り上げられ短期証となっている。150億円に上る剰余金や61億円余積み立てられている財政安定化基金の活用等あらゆる手立てを取り保険料負担を軽減するとともに、お年寄りを医療から排除する短期証発行はやめるよう広域連合に求めること
  • 安倍内閣は新年度、保険料の「特例軽減」を打ち切り現在の2倍、3倍、5倍、10倍の保険料負担となる世帯を生み出すなど、約6割の被保険者に負担増を押し付けようとしている。低所得・低年金の高齢者世帯を狙い撃ちにした大負担増は許されず計画を撤回するとともに、高齢者を年齢で区切り、負担増と差別医療を押し付けている後期高齢者医療制度そのものをただちに廃止し元の老人保健制度へ戻すよう国に求めること。

(3)医療制度の改善について

  • 2006年に医療型療養病床の大幅削減と介護型療養病床の全廃が決定されて以降、診療報酬の連続引き下げも行われる中、入院患者が医療機関から追い出される事態がひろがってきた。安倍政権は更に昨年6月に強行可決した「医療・介護総合法」によって都道府県が主導し病床を一層削減させる「病床機能報告制度」を導入するとともに国が医療給付費を削減するために都道府県に策定させている「医療費適正化計画」を見直し新たな「支出目標」を持たせようとしている。市長は「医療難民」「介護難民」を増大させ、患者・家族、医療現場に多大な負担と困難を背負わせる強権的な病床削減、「患者追い出し」強化を止めるよう国に求めること
  • 年間2.6兆円もの診療報酬削減が続けられてきたことにより、医療機関は経営危機に陥り、「医療崩壊」を引き起こす大きな要因となってきた。加えて2014年度に「基準の厳格化」が行われたことにより病院は更なる経営悪化へと追い込まれ、7対1看護を実施する病床が16,500床も減少し必要な医療提供が困難となっている。このような中、国は新年度、更なる診療報酬削減を強行しようとしており、関係団体から厳しい批判の声が上がっている。市長は、診療報酬の更なる削減計画を中止し、2002年からの連続削減以前の水準に戻すよう国に求めること
  • 歴代政権の失政により引き起こされている医師、看護師不足が「医療崩壊」の一因となり、本市においても産科、小児科等で顕著となり、住民の医療を受ける権利が脅かされており、急患診療所の運営にも影響を及ぼしている。市長は、「医師数抑制」路線を転換し大学等への医師増員、養成への支援強化を行うとともに「行革」による看護学校の切り捨てを止め「看護師確保緊急計画」を策定し抜本的な対策に乗り出すよう国に求めるとともに本市独自に医師、看護師増員対策を進めること
  • 本市において無料低額診療を実施する医療機関を増やし、制度の広報を充実させるとともに国に対して支援の強化を求めること。併せて国に対しては薬剤費への制度適用を求め、他都市にならい当面、本市独自に助成すること
  • 安倍政権は「新成長戦略」に医療分野も位置づけることにより、「患者申出療養制度(仮称)」を設け保険外治療を拡大、医療法人と社会福祉法人を統合した「持ち株会社型法人」の創設を可能とする医療法人制度への改変による大企業の手法持ち込み、TPP参加による「混合診療」の解禁や薬価の高騰、医療への営利企業の参入など医療の安全や治療の平等を脅かす規制緩和を次々に進めようとしている。市長は日本の医療を日米大企業の新たな儲け口とするために国民の命と健康を犠牲にする医療の営利化・市場化につながるあらゆる動き及びTPPに反対し、国民皆保険に基づく医療体制の充実を図るよう国に求めること
  • 国の規制改革で掲げられた「国際医療拠点における外国医師の診察、外国看護師の業務解禁」については、医療関連産業分野での創業支援、外国企業の呼び込み等に医療を利用し、特定地域、特定医療機関において国内医療関連法からの逸脱を認め、医療・看護の質に格差を生じさせるものである。関係団体からも国家試験や在留資格、日本語能力等の問題においても懸念、反対の意見が表明されているやり方について拙速に導入することは許されず、本市における実施を中止すること。

(4)こども病院、市民病院について

  • 市長がこども病院の人工島移転を強行した結果、西南部地域の子どもたちがかかりたくてもかかれない事態を大量に生み出し、大学病院等の受け皿確保も極めて不十分なままとなっている。市民との約束を裏切ることは許されず、市長は約束通り唐人町の旧こども病院の跡地に西部地域の小児医療を守る「新しい小児科」設置を行うとともに医療・福祉の拠点等、公共用地としての活用を具体化すること
  • 患者が新こども病院への通院に利用できる唯一の公共交通手段であるバスについては、ルートや便数の不足が顕著となっており患者、職員等に大きな不便をもたらしている。病院としてシャトルバスを運行する手立てをとるとともに、当面ルートや便数を増やすようバス事業者に強く要請すること。駐車場の職員利用については拡充をはかること
  • 新こども病院においては、医師、職員不足が引き続き深刻となっている。職員を正規で増員すること。また、国の適時調査を受け指摘を受けている「改善」事項については、その内容及び責任を明確にするとともに、再発防止策を含め公表すること。患者に関する診療費の誤請求が頻発している問題についても原因を解明し再発防止を図ること
  • 市民病院における契約に関して業者との癒着・契約に係る不正が明らかとなり処分を受けた機構部長の事案については、市の責任の下に徹底糾明を図り再発防止策を図るとともに、他の契約や勤務状況についても問題がないか機構全体について総ざらいし、公表すること
  • 市立病院機構においては市民病院職員の雇止めに対して「不当解雇」として訴訟となっている問題をはじめ、職員の処遇や運営をめぐって強権的なあり方やタイムカードの不設置など労務管理の問題が顕著となっている。麻生グループ主導の経営手法や人事のあり方を排し、公立病院本来のあり方に立ち返るよう指導すること。

(5)真に安心できる年金制度の確立

  • 年金保険料の際限ない値上げ、繰り返される給付削減、支給開始年齢の先送り等、年金制度の連続改悪の強行に加え、安倍政権が発動させた「マクロ経済スライド」により怒りはひろがり、訴訟も開始されるに至った。市長は国に対し、保険料の引き上げをやめ、減らない年金制度へと転換するよう求めること
  • 公的年金制度の中に最低保障の仕組みがないのは先進国では我が国だけであり、財源は消費税増税ではなく無駄の一掃、富裕層・大企業への優遇是正、応能負担の原則に立った所得税の累進課税の強化等によって確保し最低保障年金制度を確立するよう国に求めること
  • 受給資格期間の25年から10年への短縮について、早期に行うよう国に求めること
  • 「国民共通の財産」である年金積立金の株式運用拡大によって今年7~9月期の運用損益は7兆8,899億円の赤字となった。国民の将来を不安にさらす「投機」拡大方針を転換するよう国に求めること。

(6)介護保険制度の改善について

  • 昨年6月に可決された「医療・介護総合法」により今年度から要介護2以下が特養ホーム申し込みから締め出されたのに続き、8月より一部利用者への利用料2割への引き上げ、低所得者の施設利用の際の「補足給付」の対象者絞り込みが強行実施されている。さらに要支援サービスの自治体への押し付け方針に基づく準備が本市においても進められている。市長は、これら改悪を中止・撤回するよう国に求めること。また、サービスを受けられなくなったり負担増となった利用者については当面市独自に従前までのサービスが負担増なしに受けられるよう手立てをとること
  • 今年度からの介護保険料は第1段階(旧第1、第2段階)のみ年間1200円程度の引き下げになったものの、その他の階層では軒並み引き上がり第4段階(基準額)では市民税本人非課税世帯でありながら年額,69,256円となり約5000円、第12段階では年額160,860円と12,000円以上の引き上げとなった。一般会計からの繰り入れも行い保険料の引き下げを図るとともに、当面市独自の利用料減免・助成制度を設けること。併せて国庫負担割合について消費税増税を財源にすることなくただちに10%引き上げるとともに、国の制度として低所得者のための保険料、利用料の減免制度をつくるよう求めること
  • 本市の特別養護老人ホーム待機者は、依然6,509人も生み出されており、抜本的な増設が急がれている。しかし、今期整備計画においては僅か804人分にとどめるという極めて不十分なものとなっている。市長は希望者全員が速やかに入所できる計画へと見直し、小学校跡地等の公共用地を無償貸与し早急に待機者解消を図ること。また、生活支援ハウスの増設やグループホーム、宅老所などへの支援強化を図ること
  • 特別養護老人ホーム等の居住費と食費の全額自己負担によって入所者が負担増に耐えられず、退所等を余儀なくされる事態も生じている。国に対し、こうした利用者負担を軽減するよう要求するとともに、本市では特養施設や小規模多機能施設、ショートステイ、デイサービス等の食費等に対する減免制度を設けて救済するなど、低所得者対策を拡充すること
  • 安倍政権による介護報酬の改悪によって、現場の介護労働者の待遇悪化は深刻となり離職者や事業所の廃業が相次ぐなど、本市においても介護崩壊の危機に直面している。市長は、国の介護報酬引き下げに反対し大幅な引き上げを求めること。その際、保険料上昇につながらないよう引き続き国費で措置し増額するよう求めること。また、本市において介護施設職員の人件費に補助を行う独自制度を設けるなど介護人材確保のための方策を講じること。

(7)高齢者など個人給付等の拡充について

  • 次期保健福祉総合計画策定に向けた検討においては「『配る福祉』から『支える福祉へ』」などとして、高齢者乗車券や敬老金・祝品の縮小・廃止等が検討されている。財源不足を理由に高齢者の社会参加を支える施策を切り捨てることは許されず、見直しを中止すること。また、老人医療費助成制度を復活するとともに、老人クラブの補助金を増額すること
  • 現行の高齢者乗車券は所得制限を撤廃し全ての高齢者に交付するとともに、タクシー利用はバスや地下鉄との併用も可能にすること。また、申請については窓口だけでなく郵送でも認め、広報も充実させ対象者全員が利用できるように改善すること。

(8)本市原爆被害者の相談事業を維持・強化するための運営費補助を拡充するとともに、ふくふくプラザの駐車場使用料を全額免除すること。被爆者全員に市営地下鉄や渡船の福祉乗車(船)証を交付すること。また、国や県に対し、被爆二世の希望に応じて「被爆二世健康手帳」を交付し、被爆者援護法に定める健康管理手当支給の疾病について被爆二世の希望者に医療費の助成をおこなうとともに、原爆症認定を被爆者の実態にあった方法に改善するよう求めること。

(9)薬害C型肝炎に関し、カルテの有無等で救済対象を限定するなどの対応を改めすべての被害者の救済をはかり、製薬企業にも謝罪・補償・再発防止をおこなわせるなど、全面解決にとりくむよう、国に求めること。薬害B型肝炎に関しては、体制を整備し大幅に遅れている和解金支払いを急ぐとともにすべての被害者救済を進め、治療費助成を創設するよう求めること。併せてウィルス性肝炎患者の治療推進と生活支援に向け、肝炎対策基本法の更なる充実と「肝炎治療7カ年計画」の拡充を求めること。

(10)アスベスト(石綿)対策について

「石綿による健康被害の救済に関する法律」が施行され7年半が経過し、昨年10月にはアスベスト訴訟において、最高裁でも「労働者の生命や健康を守るための粉じん対策を怠った」として国の賠償責任を認める判決が言い渡されている。アスベスト(石綿)は肺がんや中皮腫などを引き起こす原因物質であり、職業病としてだけでなく家族や付近住民など広く一般国民にも被害が及ぶため早急な対策が求められている。

  • アスベストの和解手続き促進のための厚生労働省ポスター等を市庁舎や病院等へ掲示し、積極的に被害者救済の広報に努めること。市の公共工事においてアスベスト使用建築物の解体、修理、廃棄物処理等々での徹底したアスベスト粉塵対策を取るとともに、廃棄場を確保すること。成形板をふくむアスベストの被害や対策について市民への周知や広報を強化すること
  • 発注者の責任や立ち入り検査の徹底など、アスベスト除去や解体に伴う二次被害を阻止するために大気汚染防止法が改正されたが、改正の趣旨を実効あるものにするため関係業界、業者に対する監督・指導を強めるとともに、そのための体制を強化すること。成形板をふくめアスベストを扱う建設労働者の防塵マスクの普及につとめ、市内業者への購入補助をおこなうこと。また国民健康保険の特定健康診査の問診において職種や経歴に応じて石綿被害を明らかにできるように対策をとること。

(11)生活保護行政の充実について

  • アベノミクスと髙島市政のもとで貧困と格差はさらに拡大し、本市において生活保護世帯は今年度平均33,124世帯(7月分)となり増え続けている。しかしながら、生活保護世帯の捕捉率は2割とも言われており、本市でも約13万世帯が生活保護を受けずに最低生活基準以下で暮らしていることが推測される。このような膨大な漏給、低すぎる捕捉率こそ改善されなければならない。したがって、市政だよりへの掲載など制度の周知徹底を抜本的に強めること。申請の意思があるにもかかわらず「面接」「指導・助言」を口実に不当に保護申請を排除する「水際作戦」を厳しく戒めること。捕捉率向上の年次計画を設定すること
  • 申請権を保障するために、必要な申請用紙を各区福祉事務所のカウンターおよび誰でも手に取れるわかりやすい場所に常設し、相談者にもれなく申請用紙を渡して、いつでも申請できるようにすること。また、だれでも無条件に申請できる権利があることを必ず告げること。資産調査のさいの本人・家族の同意書は一括としないこと、およびそのような改善を国に求めること
  • 病気や年齢等を無視した就労強要指導、扶養義務や辞退届けを「協力」の名で行政側が強要したり、保護決定前から就職活動を要求し、事実上それを決定の「要件」にしているケースなど、人権無視の対応が依然続発している。研修などによって、憲法・生活保護法および 2010年4月14日付通知の趣旨に沿った対応を徹底すること。また保護決定は 14日以内の法定期限を厳守するとともに、保護費の支給明細書を受給者本人に分かるように改善すること
  • 平均6.5%という制度始まって以来最大の生活扶助水準引き下げと住宅扶助水準の引き下げがなされ、11月からは冬季加算の減額もおこなわれた。本市の生活保護利用者が国の制度改悪で苦しい生活を強いられている状況を放置することは許されず、福岡市として国に生活扶助費、住宅扶助費の引き下げ、冬季加算の減額の撤回を求めるとともに、ナショナルミニマムにふさわしい水準への改善・向上を要望すること。また、老齢加算の復活を国に求めること
  • 住宅扶助基準の引き下げで「ケースワーカーに転居を迫られた」など利用者の間に不安が広がっている。「例外措置」などを示した厚生労働省「通知」を周知徹底するとともに、居住実態を尊重して無理な転宅強要はおこなわないこと
  • 人権侵害を引き起こしている「生活保護ホットライン」は市民の分断を狙った卑劣なバッシングにつながるものであり直ちに廃止すること
  • 本市のケースワーカーの平均担当世帯数は100を超え、なかには130を超えるケースを持つ職員もいる。国が定める標準を大きく上回っており、多忙を極めているため、受給者の力になろうと思っても、忙しすぎて心寄せた対応にならないことが少なくない。慢性的なケースワーカー不足を放置することは許されず、ただちに正規職員を増員して利用者や相談者に親身に相談に乗れるようにし、生活に困窮している全ての人に救済の手が差し伸べられるようにすること
  • 経験3年未満のケースワーカーが8割を超え、4年以上のキャリアを持つケースワーカーは1割に満たないという歪な体制を改め、経験が生かされる福祉の専門家集団を養うよう人事・組織のあり方を見直すこと
  • ケースワーカーから言われなき中傷、人を貶める行為などを受けたという訴えがいくつも寄せられており、受給者の人権を侵害する行為は根絶すること
  • 生活保護受給世帯の下水道使用料金について、生活扶助費に含まれているとして減免の見直しが検討されている。生活保護受給世帯の負担増につながる下水道使用料金の減免制度を廃止しないこと
  • 公立高校の所要額を目安にしている「高校就学費用」は極めて不十分であり、私立高校への進学を困難にするばかりか、授業料・入学準備金・修学旅行費など不足額を「生活扶助費」やアルバイト料等で補填しなければならないのが実態である。国に対し、基準を抜本的に見直し増額するとともに、大学、専修学校等への進学者については強制的に世帯分離して保護を打ち切るやり方をやめるよう要求すること
  • 生活保護の夏季一時扶助費の新設と期末一時扶助費の大幅増額を求めるとともに、それが実現していない現状では、国の生活保護とは別に、市独自の「福祉手当」を創設し、夏期・年末にそれぞれ支給すること。また、生活保護世帯のエアコン購入のための一時扶助を支給するよう国に求めること
  • 保護世帯がいつでもどこでも安心して医療を受けられるために、病院を選ぶ権利を保障するとともに、通院が月15日以上の患者へのしめつけをやめ、長期入院被保護者の実態を無視した6か月以内の強制退院を強要しないよう国に求めること。また、医療でのジェネリック(後発医薬品)の使用義務づけは多くの学識者から「尊厳を傷つける」との緊急共同声明が出されており、市として強要をやめ、国にも求めること
  • 求職活動の交通費は無条件に支給すること。また、医療機関への通院にかかる交通費について、実費に対してケースワーカーが勝手に費用を算出して「抑制」したり、本人の実態を無視して医療機関をかえさせたりするケースが増えており、本人の意思を尊重し、医療をうける権利を阻害することのないように支給すること
  • 行政の手抜かりや勝手な都合で、生活保護の「不正受給」扱いにされる不当なケースや保護費の過払いによるトラブルが後を絶たない。生活保護法78条に該当する、いわゆる「不正」の扱いについて行政側の誤り・行き過ぎがないか調査するとともに、保護行政全体に強権的な対応がないかチェックする第三者機関を設置すること。

(12)ホームレスには病気で集団生活ができない人などがいるため「いったん施設に入り、そこで一般就労を確保できた者のみがアパートに移行できる」ことを前提としている現行の支援制度だけでは不十分である。「まず安定した住まいを確保した上で支援をおこなう」という「ハウジングファースト・アプローチ」は東京都でも一定の成果を出しており本市も導入を検討すること。また、施設入所を申し込んでもすぐに入所することはできず、その間の生活費や宿泊費を扶助すること。あわせて民間ボランティアやNPO支援団体への補助金を大幅に増額すること。またホームレス保護受給者を食い物にする「貧困ビジネス」(囲い屋)等については、実態を調査・把握し適正に対処すること。あわせて急迫保護入院の場合、退院即打ち切りでなく、療養が継続できるよう居宅の確保や就労の斡旋などの抜本的な自立支援策を講じること。ホームレス患者受け入れ医療機関への入院協力金を増額すること。

(13)貧困対策について

  • 生活保護世帯が過去最多になるなど貧困の広がりが進んでいる。しかし、本市は実態の把握さえおこなおうとしていない。市民全体の貧困実態・貧困率の調査をおこない、本市独自の目標・指標を定めて総合的な貧困削減計画をつくること。子どもの貧困対策については「第4次福岡市こども総合計画」で位置づけられているものの具体的な数値や目標はない。他都市にならって子どもの貧困率を公表し、削減目標を立て具体的な施策に取り掛かること。これらを推進するために、生活保護の担当部局とは別に、貧困・生活困窮対策の独自の部局をつくること。生活保護申請や生活困窮者相談を役所で待つのではなく、真に必要な人に支援が届くようにアウトリーチを強化すること
  • 高齢者や障害者、ひとり親家庭に対して、水道・下水道・ごみなど公共料金等の福祉減免をおこなうこと。低所得者に対する住民税などの独自減免を促進すること
  • 生活困窮者への対策として、生活福祉資金貸付制度や緊急小口資金貸付制度を無利子・無保証人にするなど抜本的に拡充すること。申し込みから貸付まで2、3ヶ月かかったり、厳しい条件がある個人向け・離職者向け・個人事業者向けのセーフティーネット貸出制度は使いやすくなるよう改善、拡充すること
  • 水道料金の滞納による給水停止は生活困窮のシグナルと捉え、滞納世帯に「生活保護のしおり」などを届け、アウトリーチによって積極的な相談に乗り出す体制をつくること
  • 本市がおこなっている「子どもの学びと居場所づくり」の場所と予算の拡充をすること。また、自主的に学習支援などをおこなっている活動団体へ財政的支援をおこなうこと。

(14)高齢者や生活困窮の世帯の孤立化をふせぐ重要な役割を担っている地域の民生委員・児童委員を増員するとともに、費用弁償の抜本的増額を国に求め、当面市独自の上乗せ分を増額するなど待遇の改善を図ること。また、民生委員・児童委員が中途で辞めたり、後継者づくりに困難が生じており、仕事や負担を軽減し人材確保に努めること。

(15)障害者施策について

  • 障害を理由とする差別の解消に向けた、政府の政策の総合的かつ一体的な実施に関する基本的な考え方である「基本方針」が示された。このなかで「対応要領」の作成について「積極的に取り込むことが望まれる」とあり、さらに条例について「新たに制定することも制限される事はなく…取り組みの推進が望まれる」と自治体のあり方を明記している。本市でも障害者44団体が「福岡市に障害者差別禁止条例をつくる会」を結成し、たくさんの差別事例を集めた報告書をまとめ、同条例の制定にむけて運動を広げている。同趣旨の条例を制定する動きが他の政令市に広がる中、本市でも実効ある障害者差別禁止条例を早急に制定すること
  • 「行財政改革プラン」で障害者施策について「個人給付から事業への転換などを検討」とされているが、現行施策の削減・廃止はせず、本市における市独自の負担軽減制度や、重度心身障害者福祉手当を充実させること。重度心身障害者医療費助成制度は所得制限をすべてなくすこと
  • 障害者が65歳になるとそれまでうけてきた障害者サービスではなく介護保険による給付に強制的に移行させられる。担当の介護ヘルパーが次々に変わるなどサービスが継承・継続されていない事例もあり、利用者が障害者総合支援法でのサービスと介護保険法でのサービスとの選択ができるようにすること。また、64歳まで障害者福祉サービスを給付され、65歳以降も同様のサービスを介護保険より受けている場合、新たに生じる利用料1割の自己負担は重く、住民税非課税の者については福岡市が補助すること
  • 重度障害者入院時コミュニケーション支援事業は、施設利用者にも適用し、利用者の意見を反映して対象事業を拡大すること。就学前障害児のホームヘルプ利用についても厳しい要件審査を止めて改善すること
  • 手話についての理解や周知を深め、手話による意思疎通手段の選択、情報取得、利用機会の拡大・保障をめざす「福岡市手話言語条例」を制定すること
  • 手話通訳者派遣は、医療機関や公共職業安定所などを利用する場合、公的機関等が主催・共催する講演、会議等に出席する場合などに限らず、派遣用件を大幅に緩和すること
  • 聴覚障害者用ビデオテープの制作・貸出などをおこなう情報提供施設を市内につくること
  • 視覚障害者の同行援護事業の利用上限時間や利用条件を緩和すること
  • 精神障害者に対する交通運賃割引をおこなうようJRや西鉄等に強く申し入れること。本市が渡船の運賃割引を行わないのは許されず、ただちに実施すること
  • 行動障害の強い自閉症者が利用できる短期入所施設を増やし、必要なときに必要なだけ利用できるようにすること
  • 精神科病院の病棟・病床の一部を「居住系施設」に転換することは、障害者権利条約第19条に定める居住地選択の権利、「特定の生活施設で生活する義務を負わない」とする定めに反するものであり、このような転換をやめるよう国に求めること
  • 地域生活に移行するための大切な「受け皿」となる障害者グループホーム等への設置費、運営費補助は実態にあっておらず、大幅に増額して施設増設を推進すること
  • 「親よりも子どもに先に死んでほしい」という声が出るほど障害者を持つ親は、自分が死んだ後、子どもの面倒を見てやれない不安を常に持っている。このような不安を少しでも和らげるために、地域でも施設でも安心して暮らせるようにし、とりわけ地域に返すなどとして本人の意思に反して施設から追い出すことなく、施設も「終の住処」としても利用できるようにすること
  • 障害者の雇用について、本市職員の採用を抜本的に増やすとともに、民間企業に採用増を要請し、そのための本市独自の補助制度をつくること
  • 障害児・者の日常生活・補装具の購入に対する国の給付が不十分な中、経済的負担は大きいものがあり、市独自に支援制度を創設すること。また、車いす・杖・補装具等の申請・給付決定の手続きを簡素化するとともに、車いすの修理において行政の事務手続きにかかる時間を短縮すること
  • ガイドヘルパーによる病院内移動や散歩、政治活動、宗教活動等の移動支援について他の自治体では認められているにもかかわらず本市では厳しく制限・排除している実態について、識者からも障害者に対する基本的人権侵害だとの厳しい批判の声が上がっている。プライバシー侵害にもあたる利用者の細かい利用報告書の提出義務付けを含め、異常なあり方を改善すること。また、就学している障害児をスクールバスの乗降場所まで送迎するさいに、移動支援事業を利用できるようにすること
  • 自転車の危険走行等によって安全をおびやかされている視覚障害者等の安全を守る手立てを検討すること。誘導ブロック上の放置自転車は大変危険であり、この問題に特化したパトロールをおこなうこと
  • 市内の無年金障害者の実態・生活を調査し、担当部局を設置すること。特別障害給付金をすべての無年金障害者に広げるよう国に求めるとともに、その実現までの間、市として給付のない無年金障害者に対する施策の検討を行うこと
  • 国の障害基礎年金が更新時に支給を打ち切られる事例が相次いでいる。不当な支給打ち切りをやめるよう国と年金機構に求めるとともに、要件緩和を国に求めること。

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3、人工島・都心部など大型開発をやめ、防災・生活・安全優先のまちづくりへ転換を

(1)人工島事業について

  • 人工島事業は「1円の税金も使わない」という約束が反故にされ、これまでの土地分譲収入1231億円のうち市と住宅供給公社が買った金額は664億円と半分以上を占めている。3年間の土地分譲の実態を見ると、民間に売れないために、こども病院・新青果市場・拠点体育館などの公共施設を強引に誘致し、その用地を市が購入しているのが実態である。高島市長は定期借地方式の導入や大幅な土地分譲単価の引き下げなどの事業計画見直しを行った結果、土地分譲が計画どおりにいっても160億円から421億円もの最終赤字となる。毎年100億円もの事業推進予算は税金の無駄使いの最たるものであり税金の投入をやめること
  • 人工島への6万トン以上のコンテナ船の着岸状況は、2014年はゼロとなっており、2015年についても1隻も入港していない。国は国際コンテナ戦略港湾に指定した京浜港や阪神港への基幹航路の維持拡大を目的に集中投資をしている。こうしたなか博多港への大型コンテナ船の入港の見込みはなく、人工島D岸壁の整備は税金の無駄使いであり、やめること
  • みなとづくりエリアの土地について、当初は港湾関連用地として大型物流センターを誘致するとしていたが、何年間もかけて完成したのは2階の長屋倉庫や住宅会社の資材倉庫など「国際物流拠点にする」という計画は破綻している。これ以上、港湾関連用地の需要はなく、今後さらに540億円もの税金を投入する、4工区の埋め立て事業は凍結すること
  • 民間が建てる住宅に助成する「住宅市街地総合整備事業」は、高島市長就任後、115億円が人工島に投入されている。多額の公金を人工島の民間住宅に投入する特別扱いはやめること
  • 人工島進出企業に対する企業立地交付金額が見込みを含めて25社、130億円となっているが、進出企業の操業開始後の雇用人数も把握していないなど許されず、人工島進出企業への立地交付金をやめること。また雇用される正社員の数も税収効果についても不明確な立地交付金制度そのものについて、税金の無駄使いであり廃止すること。

(2)「天神ビッグバン」は、一方で地場業者の追い出しまで伴う大企業のビルの建替えに、容積率の規制緩和や税制の優遇、金融支援を行うとともに、市として地下道の設置や新たな天神通線の整備、さらに連節バス導入等々至れり尽くせりを準備している。銀行やゼネコン等のもうけづくりのために、さまざまな手法で、莫大な公金投入の計画をつくることは異常であり、このような都心の大型開発路線を止めること。

(3)賑わいや観光集客を名目にしたウォーターフロントの再整備計画は、第2期展示場、立体駐車場、都市計画道路や歩行者専用道路等々への約150億円にとどまらずサンパレスの廃止、整備にかかわる用地の取得、港の整備等々、莫大な市費投入になることは明らかである。にもかかわらず、市長は市民生活を顧みることもなく、また経費についてもいっさい市民に明らかにしないまま計画を強行しようとしている。集客・商業施設の誘致を含むこのような大規模な再整備は一部の開発企業のみを儲けさせ、市民生活の向上どころか市財政に破たんをもたらすものであり、こうした再整備計画は直ちに中止すること。

(4)国土交通省は来年3月から福岡空港を「混雑空港」に指定し、発着回数の制限を行う方針である。しかし2014年度をみると、乗降客数は前年度比3.7%増え2000万人を超えているが、着陸回数は逆に87,123回が85,608回へと1.7%減っているのが実態である。容量は誘導路増設等で、これまでの年14.5万回を17万回へと大幅に修正しており、さらにヘリコプターの離着陸機能もほかに移す計画であり、滑走路増設の必要性がないのは更に明白になっている。国・市の財政状況から見ても空港問題は、ラッシュ時間帯のダイヤ見直しや、近隣空港との連携等で解決すべきであり、不必要な滑走路増設を行うことはやめるよう国や県に要求するとともに、本市としてこの計画から撤退すること。また国は西鉄などの財界要求に従い2019年度をめどに、滑走路を含む空港施設を民間委託する方針を発表したが、これは、空港の安全性や公共性を脅かし、公的責任をあいまいにするものであり市長は民間委託に反対すること。

(5)わずか10分前後の時間短縮のために人工島への延伸は290億円、空港への延伸では500億円もの経費を要し、莫大な公費投入になる都市高速道路延伸事業は行わないこと。

(6)九州大学箱崎キャンパス跡地問題について

  • 九州大学が募集した「箱崎キャンパス跡地に関する民間提案」の中にはイオンモールやイトーヨーカドーなどの企業も入っている。巨大ショッピングモールが立地すれば、箱崎商店街など近隣の商店街に大きな打撃を与えるだけではなく、周辺の交通量が激増し住環境破壊になることは明らかである。地域住民が反対し、九大箱崎キャンパス跡地利用協議会での反対の声が出されている、住民要望とはかけ離れた巨大ショッピングモールへの売却はしないように九州大学に要請すること
  • 九州大学箱崎キャンパス跡地利用計画については、周辺の4校区(東箱崎、箱崎、松島、筥松)が長年にわたって、住民の要望をまとめた「九大跡地利用4校区協議会」の提案の方向性や精神をしっかりと踏まえたものにし、市が責任を持って土地を確保し、子どもの文化ホールや児童館、保育園、子ども家庭支援センター、特養ホームなどの複合施設設置や箱崎中学の移転をすること。また、各種救難資材の備蓄施設をつくり、市民の避難場所として活用するとともに研究機能も備えた防災ステーション拠点を設置すること。九州大学総合科学博物館が管理している、世界的に希少なアンモナイトの化石や昆虫など約750万点の研究資料について、箱崎キャンパスの歴史的建造物を生かして、保管・展示し市民に公開するよう手だてを取ること。

(7)大名・簀子小学校などの跡地は市民の貴重な財産であり、民間売却でなく保育園や特別養護老人ホーム、文化施設、公園、避難場所等々、地域に必要な公的活用を行うこと。東部・青果両市場跡地については、民間売却でなく公的に活用すること。

(8)香椎駅周辺地区土地区画整理事業については、住民や商店街等との話し合いを促進し、商店街の活性化につながるまちづくり計画にむけて住民参加で見直すこと。

(9)公営・公的住宅行政について

我が国の住宅政策は、長い間持ち家支援策が優先され、全住宅の61%を占めており、公的賃貸住宅はわずか6%にすぎない。住生活基本法等で、低所得者や高齢者などの「居住の安定の確保」を謳ったものの「居住の権利」は明記せず、逆に公営住宅の削減と入居階層の貧困層の限定化をすすめてきた。さらに、建物の安全検査の民間まかせと安上がり競争を奨励した建築行政によって、耐震強度・杭工事偽装事件や欠陥エレベーターの死亡事故等々、住宅の安心・安全が脅かされる事態となっている。格差と貧困が広がるなか、市民の居住権を守るために、民間住宅関連業者とも連携して、市民の居住生活の改善・向上の取り組みを進めなければならない。

  • 市営住宅の応募状況は、2014年度1万3082件もの申し込みがあるにもかかわらず入居はわずか919戸しかできず、一般枠の倍率は17倍、単身高齢者は30倍にものぼり、何十回応募しても入居できない深刻な事態が続いている。このため市長室の市民相談で市役所業務に関する「問合せ・相談」が例年ずば抜けて多いのが市営住宅入居についてである。市民の要望は切実であり、必要な市民が入居できるよう、大幅な新規市営住宅建設計画をたてるとともに、当面建替え時に管理戸数を増やすこと。また民間へ返還予定のUR住宅の活用や、民間賃貸住宅を借り上げて公営住宅にするなど多様な供給方式の具体化を早急に行い、公営住宅を大幅に増やすこと
  • 市営住宅の建替えに伴う余剰地については、民間売却でなく住民要望を反映し、公的に活用すること。また弥永住宅の余剰地には住民要望にそって、特別養護老人ホームや児童館等を設置すること
  • 従来、特別随時募集制度等で救済されていた「家主の都合により突然の退去要求を受けた世帯」については、新制度では救済されない。高齢者等だけでなく一般の低所得世帯にとっても結局路頭に迷わざるを得ない深刻な問題である。住宅に真に困窮したこれらの世帯の救済策を早急に講じること
  • 市営住宅における低所得の若年世帯(単身を含む)枠を拡大するとともに、特定優良賃貸住宅だけでなく、一般の民間住宅入居に際しての家賃補助制度をつくること
  • 自治会役員の高齢化等で市営住宅内の公園などの管理について、実質的に困難な団地が出てきている。このような団地については、無理な押し付けを行うのではなく、市が責任を持って管理すること。また住民トラブルのもととなっている共益費の徴収については、自治会からの申し出があれば、市が徴収すること
  • 市内UR賃貸住宅の居住者の過半数が65歳以上の高齢世帯であり、また年収251万円未満の低所得世帯である。公営住宅の代わりとして貴重な役割を果たしているにもかかわらず、家賃はすでに市場家賃のレベルにあり、高家賃政策が居住者の追い出し、空き家の増大を促しているのが実態である。こうした中で、安倍内閣が家賃引き上げ幅の拡大等の改定ルールをうちだしたことに全国で大きな反対の声が起こっている。住民無視のルール作りをやめ、所得に応じた家賃制度、減免・補助制度こそ実施するよう国に求めること。市内で約3700戸に及ぶUR賃貸住宅の用途廃止計画は、本市の住宅政策に深刻な影響を及ぼすものであり、計画を中止し、公共住宅として守り充実させるよう国に求めること。また、「家賃の4倍以上の収入」という入居要件は単身の生活保護世帯の排除につながっており、入居要件を緩和し、必要としている人が入居できるよう国に要求すること。

(10)横浜市の大型マンションの傾きに端を発して明らかになった杭打ち工事のデータ偽装問題は、公営住宅や学校などの公共施設にまで波及し、国民は不安を募らせている。徹底した調査・解明、重層下請けの是正、さらに再発防止にむけて安全性確保のための建築確認検査についての体制の強化をおこなうとともに、中立・公正な第三者による検査体制の確立など抜本的改善を図るよう国に要求すること。

(11)分譲マンションの共用部分のバリアフリー化、省エネ化、アスベストの除去などの支援とともに、大規模修繕など、マンションを長持ちさせるとりくみの支援を行うこと。また、すでにいくつもの自治体が実施しているように集会所、通路、ゴミ置き場、公園などは、その公共性にふさわしく固定資産税を減免し、維持管理費等の補助、防犯灯や受水槽の電気代等の補助などを行うこと。

(12)空き家の倒壊等による被害の防止のため、市の体制強化をはかるとともに、空き家を貴重な社会的資産にするために空き家情報の提供、住宅の改修への様々な公的支援など必要な施策を早急に実施すること。

(13)中高層建築物等建設にかかる紛争について

  • 近年、住民の努力で守られてきた良好な住環境を破壊する強引な中高層住宅建設の深刻な事例が後を絶たない。開発規制を強化するために用途地域の見直しを行うとともに、用途地域変更の住民提案、建築協定、地区計画の周知と積極的適用に努めること
  • 市が提案し、実行を求める請願が2012年に市議会で採択された「新高度地区の導入」について、これ以上の先延ばしは許されず、建築物の高さによる圧迫感の軽減、周辺環境と調和した街並みの形成等のためにも当初案を土台に早急に実施すること
  • 本市には「建築紛争の予防と調整に関する条例」があるにもかかわらず、建築業者が実質的な話し合いに応じず、工事を強行する事態が後を絶たない。市が「検討」を言い訳に条例改定を何年も引き延ばしていることは、住環境保全を願う市民の願いを踏みにじることに他ならず、他都市ですでに実施されている標識設置期間の延長や、近隣説明会の義務付けと範囲の拡大等々の改善は即時行うとともに、住民合意を前提にするなどより実効性を持つ内容に抜本的に改定すること。また市は住民の立場で建築業者に対し、条例を遵守した真摯な話し合いを行い、住環境を守るよう強く指導すること。また工事協定も結ばないまま一方的に工事強行を行うなど誠意がみられない業者に対しては、市工事の入札時にペナルティを課すなどの罰則規定を盛り込むこと。また、そのためにも都市計画・まちづくりに関し、自治体独自の条例制定権を全面的に認めるよう、国に対して法改正を要求すること。

(14)緑地保全(保全林)の地区指定を促進するとともに、予算を大幅に増額し、都市緑地の保全・買取を積極的に推進すること。併せて緑の再生にも計画的に取り組むこと。保存樹事業については、所有者の負担軽減策を講じること。また貴重な緑である西区・愛宕山の緑地保全を行うこと。

(15)より市民に親しまれる動物園とするため、動物園再生計画の実施にあたっては市民や飼育職員の意見も十分反映させ、計画的に予算を確保し、植物園エリアとの相互活用も含めてよりよい整備計画とすること。また既存の施設についてもより動物本来の自然生態を魅せる展示方法の導入や飼育環境の改善などの工夫を行うとともに、改修計画を前倒しして推進すること。あわせて動物園は博物館法にもとづく種の保存と保護、教育、調査・研究などの重要な役割を担う施設であり、多くの方の利用によってこそその役割を果たすことができるものである。受益者負担などとして入場料の値上げを行うことは収入増どころか入場者を減らすことにつながることは明らかであり、行わないこと。また子どもや高齢者の入場料の有料化はおこなわないこと。

(16)交通対策について

  • 住民の要望も聞かず一方的に強行されたJR香椎線の駅の無人化によって、利便性・安全性が大きく後退しただけでなく、障害者の利用制限や事故や犯罪の誘発など利用者の不安が高まっており、従前の有人駅に戻すようJR九州に働きかけること
  • 公共交通不便地における生活交通対策として必要なコミュニティバスの運行について、南区柏原地区で長年の地元のみなさんの努力でやっと本格運行になり、今年度東区美和台での試行運行が始まったが、全市的には極めて不十分である。市が主体となることや、財政措置を行うなどの支援を具体化し、本格的運行を促進すること。また高齢化と、近隣商店街の衰退等により、新たな買い物難民もうみ出されており、通院など含めた生活交通網の充実を図るため早急に生活交通条例の抜本的見直しを行うこと
  • 天神地区を中心に都心部への交通流入量を抑制する対策の具体化が求められており、パークアンドライドなど対策を推進していくとともに、公共交通機関への乗り換え促進をはじめ自動車交通の総量抑制などに取り組むこと
  • 市長は西鉄の要請を受け、連節バスを使い天神・博多駅・ウォーターフロント循環の高速輸送システム(BRT)を導入する計画である。しかしながら連節バスが、車両の流れを妨げ、より交通渋滞を引き起こすことは必至であり導入をやめること。あわせて3億円もかけてのバス停整備などの公金投入は行わないこと
  • 西鉄貝塚線と地下鉄との乗り継ぎを解消し、区間を三苫駅まで延伸する相互直通運転のために、西鉄との協議を急ぎ、早期に事業化すること
  • 高齢者や障害者等が要望しているノンステップバスの導入率は未だ16.7%であり、2020年度までに導入率70%を目指すという国目標達成には、毎年140台の導入が必要である。本市においても実効性のある年度目標を定め、積極的に導入を図ること。また、市内のJR駅及び西鉄大牟田線のホームドアについては、新技術の活用を含めて直ちに設置するよう関係事業者に申し入れるとともに、推進のための協議会を設置すること
  • 南区がんセンター入り口交差点・都市高速道路高架下の渋滞緩和対策を具体化すること。

(17)自転車対策について

経済的で、健康維持にも、環境にも優しい最適な交通手段として、自転車利用と愛好者が増える一方、自転車対歩行者の事故も増加傾向にある。2015年6月1日には、改正道路交通法が施行され、自転車の危険運転の取り締まりが強化されているが、日本の道交法は複雑で、自転車の交通環境は整備が遅れている。本市が、2014年3月に策定した「福岡市自転車空間ネットワーク整備計画」は、2022年までに約100キロメートルを整備するとしているが、もともとこの整備計画自体が不充分であり、現状は67.2キロメートルと極めて遅れている。従って、自転車レーン整備については、その整備を急ぐとともに、指導員の配置など積極的に進めること、放置自転車対策のため駐輪場の整備をすすめ、交通安全の講習会の実施を強化するなど、目標と計画を明確にして取り組みを進めること。

(18)水道事業について

  • 水道用水の1日最大給水量(43万5800立法メートル)に対し、施設能力(77万7700立法メートル)はすでに過大であり、さらに増やす整備計画は抜本的に見直すとともに、渇水や治水対策として必要のない五ケ山ダム建設の中止を県と国に要求すること
  • 乙金浄水場については民間委託化をせず、従来方式により市直営で運営・管理すること。

(19)原発ゼロについて

安倍政権は、周辺住民はもとより、本市市民を初めとする多くの国民が強い不安を抱いていることを無視して、九州電力川内原発の1号基と2号基を再稼働した。昨年、原発の運転差止を命じた福井地裁判決において、事故によって原発から250km圏内の住民の人格権が侵害される恐れがあることを認めたように、本市市役所から約200kmの距離にある川内原発の再稼働は、まさに本市市民の安全にかかわる重大な問題である。九電と経産省・原子力規制庁は「地元の理解を得られるようにする」と言いながら、昨年9月の再稼働認可後、公開の場での住民説明会を一度も主体的に開かないまま再稼働を強行した。このようなやり方は、「やらせメール」で世論の厳しい指弾をうけた九電の「安全神話」体質が何も変わっていないことを示している。日本中の原発が停止した“原発稼働ゼロ”の期間は約2年、九州では3年9か月に及んだ。原発がなくても電力が足りていることは、この月日が証明している。「原発なくそう!九州玄海訴訟」の原告が1万人を超えたように、原発ゼロを求める世論と運動は画期的な高まりを見せている。川内原発はただちに停止の措置をとるとともに、玄海原発をはじめ日本中のすべての原発は再稼働をすることなく、即時廃炉のプロセスに入るべきである。また、福島原発事故を経験した日本が今とりくむべきことは、省エネの徹底と再生可能エネルギーの計画的かつ大量の導入に精力的に取り組み、「原発ゼロの日本」を実現することである。

  • 高島市長は原発再稼働については「国の判断にゆだねる」とするなど、安倍政権追随の姿勢であり、150万市民の長としてこんな無責任な態度は到底許されない。市として「脱原発宣言」を行うこと
  • 市として九電と国に対して、玄海原発の2号基~4号基の再稼働中止と早急な廃炉を強く要請すること
  • 本市の避難計画では150万市民が避難することは不可能であり、250キロメートル圏内の住民が影響を受けるような最悪規模の事故も想定した地域防災計画・避難計画を策定するとともに、国まかせでなく市独自に避難指示が出せるよう専門機関を設置すること
  • 九電と締結した原子力安全協定は、事故時に直接福岡市への連絡をさせるとともに、事故後対策だけでなく、再稼働や施設の変更にあたっての本市への事前説明・了解、立入調査などの内容を盛り込むよう見直しをすること。

(20)再生可能エネルギーについて

  • 国は、電力会社が太陽光などの電力の買い取りをいつでも制限できるなど制度の抜本的な見直しの方針をしめし、それを受け九州電力は今年1月中旬より条件付きでの買い取りをおこなうと発表している。これによりメガソーラー計画をする自治体や事業者、市民からは不安と怒りの声があがっている。電力買取り制限をおこなわないように九電と国に求めること
  • 本市には太陽光・風力の市内利用可能量をすべて導入すれば市内全世帯の電力消費をまかなえる潜在能力がある。しかし本市の「福岡市環境・エネルギー戦略有識者会議」の提言で出されている再可能生エネルギーの目標は2030年で市内電力量の8%を担うものでしかなく、市として2020年までに市内の一次エネルギーの2割、30年までに3割を再生可能エネルギーと省エネルギー技術でまかなう目標を定めること
  • 市有施設・市有地で太陽光、風レンズ風車などの風力、小水力などの発電の活用を前項の目標にふさわしく抜本的に拡大すること。太陽光発電の「屋根貸し」を公共施設でもすすめるとともに、民間施設や個人住宅で普及するため市が積極的な支援をおこなうこと
  • 住宅用太陽光発電システム設置を飛躍的に増やしていくために補助金制度を抜本的に充実すること。

(21)原発事故子ども・被災者支援法は具体化されたが、支援対象者は福島県の中でも限定されており、内容も原発被災者の実態にあったものになっていない。同法の支援対象地域を狭めないよう国に求めるとともに、法の対象から除外された自主避難者が相談できる部署の設置をおこなうこと。

(22)災害に強い街づくり(地震、津波、急傾斜地、消防、火災、河川水害)について

  • 2014年末時点で、7団地21棟2482戸の市営住宅、既存公共施設4施設(中部水処理センター、教育センター、東部水処理センター、博多区役所)の耐震改修が残されており、とりわけ水道施設は耐震改修の進捗率が73%、下水道施設は50%など公共土木構造物の耐震改修は遅れている。早急に、耐震改修を行うこと
  • 災害発生時には被災者救助の中心的役割を担う市の消防の体制は、国の指針に照らして救急車は4台不足し、人員は57人も不足しており、特に救急要員の充足率は90.2%となっている。市民の命を守る上で重要な消防力であり、国の指針を満たすよう早急に増車・増員すること、救急救命士も大幅に増員すること
  • 市職員の災害対策体制については、主な災害の経験や訓練などを考慮の上、避難勧告・避難指示発令時に、実際に対応できるものとなっているか、毎年、検討するとともに、特に、区役所の地域連絡・広報班は、水防第1・第2配備の体制を強めて、市民への広報活動が迅速に、広範囲に、行われるようにすること。特に、広報車については、一気に稼働できる体制を作ること。また、サイレンの鳴る防災無線や有線放送を、那珂川、室見川、瑞梅寺川、樋井川の各水系と、土砂災害特別警戒地域に設置すること
  • 荒津の石油コンビナートや、西戸崎の石油タンク、東浜のガスタンク等の震災時の安全が懸念されているにもかかわらず、地盤の耐震化、液状化対策も不十分なまま放置されている。大規模災害が発生した際の労働者・住民の安全、ライフラインの確保だけでなく、応急対策をすすめるうえでも臨海部の安全対策はとりわけ急務である。事業所まかせでなく、市として、国や関係行政機関と事業所と連携して、消防・防災体制と避難体制を抜本的に強化すること。また、危険物貯蔵所施設の耐震化状況を早急に調査し、耐震対策と津波対策を徹底し、安全性を確保すること
  • 民間建築物耐震化促進事業の耐震改修助成を抜本的に引き上げ、住宅の耐震化目標を前倒しして実現すること。助成要件も緩和して、人命確保のための耐震ドア、耐震ベッド、窓や屋根の補強だけでも活用できるようにすること。また制度の周知・広報も強めること
  • 本市に影響を及ぼす地震・津波として、警固活断層や菊川断層、西山断層を震源・波源とする地震・津波に対する想定外を想定し、最悪の事態に備える見直しをただちに行うこと
  • 最悪の津波を想定し、津波避難ビルの必要数の確保、避難ビルの認証シールやオートロック対策など実効性ある対策を早急にとること
  • 地域での高齢者などの要援護者の避難支援体制を、自主防災組織任せにせずに、市が責任を持ってつくり上げること
  • 市内にある757か所の急傾斜地崩壊危険箇所については、年々集中豪雨発生などによる危険が高まっている。地権者の協力も得ながら、県に指定区域の拡大を求めるとともに、市としても積極的な取り組みをすすめること
  • 現在有床診療所154施設のうち、スプリンクラーが設置されているのが34施設であり極めて遅れている状況である。早急に全診療所にスプリンクラーと火災自動通報装置を設置できるように国に予算の増額を求めるとともに市が独自支援をおこなって設置させること。併せてすべての福祉・医療施設についても、国と市の責任で設置をすすめること
  • 河川水害対策について
    • 市街地を流れる那珂川の水害対策等については、「広域基幹河川整備事業」を早期に完成させるよう県と国に要求すること。
    • 若久川については、護岸の嵩上げや河床掘削、雨水幹線の整備、治水池の新開池・上芋池の改良・整備、若久団地内に調整池の整備など浸水防止対策を具体化し、早期に事業化を図ること。
    • 樋井川の浸水対策については、護岸整備・嵩上げなどの補強を急ぐように県へ要求すること。当仁中学校跡地や小学校、公園などの公的施設を活用して、地下貯水施設等を早期に設置すること。また、浸水被害にあった田島、鳥飼、長尾地域での浚渫など改修を急ぐとともに、上流域での浸水対策については、公共施設などを活用した調整池やバイパス雨水管などの整備を早急に具体化させること。
    • 周船寺川の河川改修事業については、計画の前倒しで河床掘削や護岸整備を急ぐこと。
    • 須恵川流域の松島校区については、2012年度に完了したとされる浸水対策では不十分であり、河床掘削など抜本的な河川改修事業を改めて県に要求すること。
    • 今泉など天神周辺地区の浸水対策は緊急性が求められている。雨水整備レインボープランとして進められている雨水幹線整備や貯留施設、浸透施設等の前倒し整備を早急に行うこと。また下水道の分流化についても年次計画を立て事業を推進すること。

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4、地球温暖化対策をはじめとする環境問題について

(1)地球温暖化対策について

  • 深刻な気候変動や生態系破壊を引き起こしている地球温暖化防止に取り組むことは、「全人類共通の課題」(地球温暖化対策推進法1条)であるが、日本政府がCOP21で示している「2030年度までに26%削減(13年度比)」という目標はEUやアメリカにくらべても低く、国際合意ともなっている「気温上昇を産業革命(1850年頃)以前から2度未満におさえる」ことには貢献できないので、EU並みに「1990年度比で40%削減」を目標にするよう国に求めること
  • 現在着手されている「福岡市地球温暖化対策実行計画」(仮称)の策定にあたり市として以下の立場で臨むべきである。東京都が国よりもいっそう踏み込んだ削減目標を決めたように、国の低い削減目標に従属することをやめるとともに、従来の計画でとってきた世帯・床面積当たり等の「原単位」での削減目標だけを定めるやり方を改め、「1990年度比で40%削減」に準じた市全体の排出総量の積極的な削減目標を定めること。そのさい基準年度を2004年度にせず、国際基準である1990年度にすること。そのために最大の排出部門である業務部門での削減をすすめるため大規模事業所に総量削減を義務づける手だてをとること。温暖化ガス削減へ天神やウォーターフロントなどの開発を抑制する観点を盛り込むこと。原発ゼロでも温室効果ガスは減っており、原発再稼働を前提とせずに再生可能エネルギーと省エネルギーを推進するため2020年に市内一次エネルギーの2割を担う目標を「計画」にも盛り込むこと。

(2)微小粒子状物質、いわゆるPM2.5は粒径が非常に小さいため肺の奥深くまで入りやすく健康への影響が懸念されているが、本市では2014年度全測定局で環境基準を達成していない。本市でも観測・調査研究・周知などの取り組みが始まっているが、国内の自動車排ガスなどを含めた発生源研究、健康への影響調査をいっそう強化するとともに、黄砂の影響や大気汚染物質の排出量を減らすため国際的な協力について市としても検討すること。

(3)光化学オキシダントについては、2014年度も昨年に続いて全測定局で環境基準値を達成していないもとで、市も「光化学オキシダントは、自動車や工場・事業所などから排出される窒素酸化物と、ガソリンや用材等に含まれる揮発性有機化合物が、太陽の紫外線によって光化学反応をおこして生成されます」(市のリーフレット)として市民に自動車利用の抑制を求めているにもかかわらず、「福岡市自動車交通公害防止計画」の策定を終了してしまった。光化学オキシダントの原因についての研究・調査を強化するとともに、少なくとも究明されるまでの間、「自動車交通公害防止計画」を再び策定して自動車交通の総量抑制に努めること。

(4)現在、新しい「博多湾環境保全計画」の策定が着手され、「計画推進委員会」でも、海の生物の大量死などをもたらす貧酸素水塊の発生が「なかなか解決されない」「大命題」と議論されている。貧酸素水塊が発生していない洞海湾についての研究を参考にするとともに、下水処理水の海底放流の実験、施策対象範囲としての「浅海域」概念の拡大などを新計画策定において検討すること。

(5)和白干潟については、休息場や餌場として、クロツラヘラサギ、ミヤコドリなど多様な希少種が飛来し、国指定鳥獣保護区に指定されている。市長は、和白干潟・多々良川河口については、「特別保護区」指定を国に働きかけるとともに、ラムサール条約登録地に選ばれるよう積極的な取組みを行うこと。

(6)ごみ行政について

  • 本市のごみ処理量の状況は2012年度以降から増加傾向に転じ、このままでは「新循環のまち・ふくおか基本計画」の2015年度の中間目標は達成困難な見通しであり、「計画」はいきなり破たん状況となった。家庭の消費段階でごみを削減させるやり方は限界にきており、生産者が製品の生産・使用段階だけでなく廃棄・リサイクルまで責任を負う「拡大生産者責任」の立場で計画を抜本的に見直すこと
  • 「廃プラスチック類の取扱いについては、まず発生抑制を、次に再生利用を促進し、それでもなお残った廃プラスチック類については…熱回収を行うことが適当である」という環境省の基本指針があるにもかかわらず、本市はプラスチック製容器包装を分別せず、大型焼却炉を稼働させるために燃やしている。全国の市町村の7割が何らかの分別を行い、政令市の中でこうした分別をしていないのは、福岡市をふくめわずか3市のみである。環境省も焼却による熱回収よりも、リサイクルの方が「CO2の排出量は少ない」としており、本市もプラスチック製容器包装の分別を行い、その再資源化をめざすこと。あわせて、「拡大生産者責任」の立場で、プラスチックごみ発生を抑制する手だてをとること
  • 紙類を「燃えるごみ」とせず、分別収集すること。

(7)産業廃棄物の投棄によって引き起こされている環境汚染は深刻な社会問題となっている。「福岡市産業廃棄物処理施設の設置に係わる紛争の予防及び調整に関する要綱」を条例化し、違反者への罰則規定を強化すること。

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5、中小企業・小規模企業の営業を守る総合的施策、農林水産業の再建を

(1)中小企業・業者対策および経済対策について

中小企業は日本経済の根幹であり、「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献」(中小企業憲章)する存在であり、本市では企業の98.7%、働く人の72%を占めており、雇用の担い手となっている。いま消費税増税やアベノミクスのもとで、中小企業・自営業者は経営と存続が深刻な状況となっている。

  • 福岡市中小企業振興条例は助成や融資などの根拠条例にすぎず理念がないものになっており、大企業の責務、市の責務、小規模企業への配慮などの規定を含めた、条例に改定すること
  • 2014年6月、国において小規模企業振興基本法が制定された。「小規模企業者」とは、おおむね常時使用する従業員の数が20人、商業又はサービス業は5人以下の事業者だと定義されている。小規模企業振興基本法は、「成長発展」だけではなく、「事業の持続的発展」の重要性を明確にし、国、地方自治体に施策の策定と関係団体との連携を責務としている。小規模企業振興基本法の意義を踏まえ、中小企業とは分けて、小規模企業の経営状況などの実態を把握すること。その際、全事業所調査、いわゆる悉皆調査を実施すること
  • 中小企業、小規模企業の実態を踏まえ、振興施策を策定するうえで、中小企業者や小規模事業者、業界団体とともに市も入った一体的な組織をつくり、必要に応じて会議をもつなど、実効性のある組織を立ち上げること
  • 高島市長のすすめる、国家戦略特区を活用したスタートアップ都市づくりに30億円、観光・集客戦略の推進21億円、コンテンツを核とした国際ビジネスの振興3億8000万円など企業や人を呼び込む予算を増額する一方で、中小企業・小規模事業者の振興予算は、融資と金融対策を除いて2億3700万円と極端に予算が低いままである。福岡市の経済と雇用を支えている中小企業・小規模事業者の振興予算を抜本的に増やすこと
  • 景気回復のための経済対策には公共事業だけでなく、地場中小企業・小規模企業の仕事づくりにつながる民間需要の拡大が不可欠である。住宅リフォーム助成制度は中小業者の仕事おこし、地域経済の活性化とともに住宅の寿命をのばすなど環境対策としても効果が明らかとなっており、福岡県内で23市町村、全国では6県628市区町村の自治体が実施してきた。住宅リフォーム助成制度の創設を拒否し続ける異常な姿勢をやめ、地場中小企業・小規模企業の仕事づくりになる、対象工事を限定しない制度を本市でも創設すること。あわせて商店リフォーム制度についても創設すること。また、長年棚上げにされている、競争入札資格のない未登録業者に、自治体が建設工事や修繕工事等を発注する小規模工事登録制度を直ちに実施すること
  • 官公需が地域の中小企業の仕事起こしに役立つよう、運用状況を調査し、地元中小企業や小規模企業へ生活密着型の公共事業を優先して発注すること。その際、中小企業とは分けて小規模企業に対する官公需の発注状況についても把握すること。また、トライアル発注認定事業の改善・充実をはかること
  • 建設業界では低賃金などの理由で若者の入職が減り、技術継承が危ぶまれる事態となっている。今年度、公共工事設計労務単価が全国平均で4.2%、福岡県で4.8%引き上げられた。高島市長は2015年2月9日に「技能労働者への適切な賃金水準の確保について」という通知で、下請業者に対し技能労働者への適切な水準の賃金の支払いを要請したが、共産党福岡市議団が実施した、公共工事現場での実態調査では、労働者への賃金引き上げに反映されていない事が明らかになった。下請代金の未払いや大手ゼネコンによる低単価発注などをやめさせるためのルールが守られておらず、実態を調査し対策を講じること。また「公契約に関する基本法の制定を求める意見書」が本市議会で採択されるなど公契約法(条例)の制定を求める運動と世論は大きく広がっている。川崎市、相模原市などの政令指定都市を含む全国16自治体に広がり、福岡県内でも直方市で公契約条例が制定された。自治体の仕事を受注する企業に人間らしく働ける賃金と労働条件を義務づける「公契約」条例の制定をすすめること
  • 一般競争入札の運用にあたっては、地元中小企業・業者の仕事確保の観点から、一定額以下は大企業を排除する逆ランク制度を採用すること
  • 国に対し全業種100%保証の「セーフティーネット融資」の復活を求めるとともに年利1%未満、保証料全額補助の恒常的な融資制度をつくること。また、市の融資制度で不必要な書類など強要しないよう、銀行や保証協会に対して改善を求めること。あわせて、福岡市市民福祉プラザに一本化された生活福祉資金貸付金の窓口を各区の社会福祉協議会に戻すこと
  • 2013年度に本市が実施した商店街実態調査結果に見られる商店街の状況について、2009年度に比べ、1商店街当たりの平均空き店舗数は増加している。さらに、商店街の会員や役員の平均年齢も50歳代から60歳代が7割を超えているなど、商店街の実態は依然として厳しい状況に置かれている。一方、市の商店街活力アップ支援事業、商店街空店舗等再生事業などの商店街支援策の活用は非常に少ないままである。地元商店街や商店を守るため、実態や要望を踏まえた十分な支援をおこなうとともに商店街対策予算の増額と体制強化を図ること。また、スーパーなどの店舗の撤退などによって、市内でも買い物弱者が広がり続けている。市として、高齢者の人口分布や徒歩での行動範囲、生鮮食料品を取り扱う店舗の分布など、高齢者の買い物支援を考えるために必要な情報を集約、分析し、その情報を商店街などに提供すること。あわせて、2013年度から始まった「地域との共生を目指す元気商店街応援事業」について商店街などが支援を受けやすいように改善するとともに予算を抜本的に増やすこと
  • 2016年度末に営業期限が切れる生活再建屋台(旧名義貸し屋台)は、長年福岡市を訪れる観光客や市民に親しまれ、博多の屋台文化にも貢献してきた。高島市長が行おうとしている屋台公募により排除されれば、営業者の仕事が奪われ生活ができなくなることは明らかである。屋台営業者の仕事を奪うことは許されず、営業権を保障すること。

(2)雇用の改善について

  • 安倍内閣は9月に派遣労働の期間制限をなくし、「正社員ゼロ」社会に道を開く労働者派遣法改悪案を強行成立させた。さらに新たに打ち出した「1億総活躍社会」の内容は、大企業応援の経済成長に向けて、女性や高齢者らを安価な労働力として活用するなど、“1億総働け”社会を目指す狙いが浮き彫りとなりつつある。厚生労働省はこの構想実現に向けて、過労死を野放しにする「残業代ゼロ制度」の導入など、労働法制の規制緩和による「生産性向上」を明言している。さらに安倍内閣は裁判で不当解雇となっても、会社が金を払えば復職させずにすむ「解雇の金銭解決制度」の導入について論議も始めている。こうした労働法制の規制緩和を許せば、日本社会全体が、労働者を「使い捨て」「使いつぶし」にする総ブラック企業化し、「働く人が世界一住みにくい国」にされてしまうのは明らかである。労働法制の規制緩和をやめるよう国に要請することとともに改悪された労働者派遣法を抜本的に改正し派遣労働者保護法をつくるよう求めること
  • 若者を大量に採用し、過重労働、違法労働によって使い潰すブラック企業、さらに大学生、高校生を違法、無法な働かせ方で酷使し、勉学もままならない状態にさせるブラックバイト問題が深刻化している。2014年、厚生労働省は、5000をこえる事業所に調査に入り、82%の事業所が法令違反を犯していたことを明らかにした。さらに今年、厚生労働省がアルバイト経験のある学生1000人を対象に初の実態調査を行い、回答者の6割が何らかの労働条件上のトラブルを経験したと答えている。問題となっているコンビニエンスストア、学習塾、居酒屋などは本市にも多く、相当のトラブルが発生しているのは明らかである。過酷な労働条件、雇用環境で労働者を使い捨てにするブラック企業の根絶に向けて、福岡市として専門職員を配置した労働相談窓口を各区につくり、街頭相談や電話相談を行うこととともに、労働者向け対策リーフレットを作成し、身近な所で入手できるように普及、啓発すること。また、ブラックバイトに関しては大学や高校と連携をして周知徹底と相談体制を構築すること。あわせて、ブラック企業規制条例を策定すること
  • 毎年、多くの高校生や大学生が就職先が決まらずに卒業を迎えている。本市として学生の就職難打開の手だて、就活支援をいっそう強化すること
  • 厚生労働省が発表した2014年「就業形態の多様化に関する総合実態調査」で、労働者全体に占めるパートや派遣など非正規雇用の割合は、各種調査のなか初めて4割に達した。非正規雇用労働者のうち月収20万円未満は78.2%であり、男性で6割近く、女性では9割近くになり賃金の実態は深刻となっている。全国よりも福岡市内の非正規労働者数の労働者数全体に占める割合はすでに4割を超えていた。あわせて市長が直接地元財界や大企業に正規雇用の維持・拡大を強く要請すること。また、最低賃金を中小企業への大胆な支援をはかりながら、早急に時給1000円以上への引き上げることを国に要請すること
  • 福岡市の発行している「働くあなたのガイドブック」は、ブラック企業やブラックバイトを根絶するためには大事な広報物である。しかしながら、2013年度に1万部作成しただけで、市内の高校生や大学生に行き渡らず、専門学校には全く配布されていない状況である。さらに、多くの若者が就職活動のために訪れるハローワークにも不足しているのが実態である。改訂・作成される際にはブラック企業対策にかんする記述を増やし、作成部数についても高校生や大学生、専門学校生に対して1人残らず行きわたるように抜本的に作成部数を増やすこと。また、高校生向けガイドブックを作成すること。あわせて、高校の授業での活用、卒業生への配布の復活など積極的な活用を図ること。

(3)農林水産業の振興について

  • 安倍政権がアメリカなどと「大筋合意」したとする環太平洋連携協定(TPP)に対し、JAは全国各地で国会批准阻止に向けた反対運動に取り組み、国民の中からも不安と批判が広がっている。とりわけ焦点となった農林水産物の分野で大幅に譲歩し、国会決議に違反し、国益を踏みにじったことがいよいよ明らかになっている。国会決議で「引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とする」としてきたコメ、麦、牛肉・豚肉などの重要5項目についても、輸入枠を大幅に増やすとともに関税は引き下げる事になった。さらに、これまでに関税を撤廃したことがない農林水産品834品目の半分以上の関税を、即時にあるいは一定の期間で撤廃するという驚くべき内容となっている。農林水産物の関税撤廃や輸入拡大は、関連する人々の意欲を奪い農山漁村をいっそう衰退させ、日本農業に壊滅的打撃を与えるだけではなく食品の安心、安全にとっても重大な影響を与えることは明らかである。協定文の作成や調印はこれからであり、市長は調印への反対を表明するとともに、政府に対して協定文作りから撤退し、調印の中止を求めること
  • 食料自給率向上のためには農業の振興が不可欠であるが、農業所得については米価の低下傾向にあり、稲作の収益率が悪化する中、農産物価格保障対策や経営安定政策が不十分で農業従事者が安心して農業に励むことができない。米だけでなく、本市において生産量が多い花卉、野菜の価格安定対策や助成制度の改善・拡充することを国に要望するとともに地産地消の取り組みを強化し本市農業を守ること
  • 燃油や飼料などの生産資材価格の高騰が経営に与える影響の大きい施設園芸や畜産などには直接補てん措置が不可欠であり、市独自の制度をつくること
  • 耕作放棄地の増加で農地の荒廃が広がっており、これ以上増やさないことは、国土の保全のためにも重要な課題である。市民農園や体験農業、学校農園、農業ボランティアなどさまざまなチャンネルで市民の多くが農業・農村にふれ、生産にかかわる取り組みも重視することとともに市民参加型の生産について市がイニシアチブをとること
  • 2014年における本市の農家の経営主の平均年齢は70.2歳となった。農業従事者は2013年と2014年を比較すると178人も減少している一方で、農林業総合計画における本市の新規就農数の目標は8人であり、極めて低い目標になっている。農業従事者が増加するような目標を設定し農家の後継者づくりについては、生活支援や資金、技術、農地の面での総合的な支援体制を整え、農業への新規参入者を増やすことと同時に青年就農給付金制度を本市のような都市近郊農業にも充分に活用できるよう要件の緩和を国に要求すること。あわせて、ふくおか農業塾の定員の拡充を図ること。また株式会社への農地取得・利用を認める政府方針に反対すること
  • 有害鳥獣による農作物への被害額について、大幅に減少しているものの2014年度は7198万円となっており、被害は未だになくなってはいない。引き続きワイヤーメッシュ、電気柵の設置などを行うこと。また該当する鳥獣の生態や繁殖条件の調査、増えすぎる鳥獣を適正な密度に減らす地域や自治体の取り組みを支援するよう国に申し入れること。また、鳥獣が街中に下りずに生息できる森林環境の整備をはじめ国が鳥獣被害対策交付金を大幅に増やし、農家や自治体の防護柵・電気柵・わなの設置、捕獲物の利用などへの支援を強めるよう申し入れること
  • 林業は地場産業であるとともに、森林は、木材資源の供給とともに、国土や環境の保全、水資源の涵養、生物多様性の保全など、国民生活にとって欠かせないものとなっている。また、低炭素社会にむけた大きな可能性を持っており育成していかなければならない。しかし、安い外材の影響で市内産木材の需要が伸びず、荒廃森林も増えている。市内産木材を使用した住宅建設や改修に対してインセンティブを与え、地元木材の利用・販売促進に努めること。公共建築物や住宅、道路施設、土木事業等への市内産木材の使用を広げること。あわせて、木質バイオマスエネルギー基礎調査の結果を踏まえ、小規模な熱供給と発電との併用利用や農業用ハウスボイラーでの活用に取り組むこと、また公共施設への木質バイオマスを燃料とする器具の導入を図ること
  • 燃油や資材価格の上昇による経費増大と産地魚価の低迷が、漁業と漁民経営の存続を深刻に脅かしている。本市の沿岸漁業の漁家戸数、就業者数も年々減少し就業者の平均年齢も58.5歳となり後継者不足が深刻である。福岡市の漁業を守るため、漁民の所得保障と価格安定対策を国に求めるとともに、漁場環境の保全、改善や後継者問題に取り組むために振興策の充実をはかり予算を増やすこと。同時に新規就業者に一定期間、生活費を補てんする制度を国の制度とし確立する事を求めること。また、石油価格や漁船・漁具、養殖用飼料の価格高騰による経営困難を打開するため、軽油引取税などの免税措置を恒久化し、資材価格の安定と省資源型漁船や漁法にたいする援助を強め、消費者価格の安定をはかるよう国に求めること。

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6、憲法と子どもの権利条約を生かし、子どもの成長・発達を中心にすえた教育・文化行政の推進を

今日、家庭の経済状態による教育格差拡大、いじめや体罰・暴力、その異常さが国際機関から厳しく指摘されている過度の「競争」や「管理」等、様々な問題に多くの国民が心を痛めており、教育の深刻な行き詰まりの打開が求められている。しかし安倍政権は「海外で戦争する国」を加速させる軍拡予算を過去最大にする一方、教育予算を切り縮めようとしている。また、「グローバル人材の育成」という財界要求に沿った人づくりのため道徳の教科化と英語偏重教育を強行し、18歳選挙権の実施に伴い教職員と生徒の政治的自由を奪おうとする等、教育の分野でも暴走している。高島市長はこれら政権の動きに追随し教育予算を最低水準に抑制し続け、関係者の反対の声を踏みにじり市立幼稚園を全廃させる一方「グローバル教育」「企業家教育」偏重へと歪めようとしている。今こそ平和と民主主義を土台とした憲法と子どもの権利条約を生かし、全ての子どもの「人格の完成」を目指し一人一人が大切にされる教育の再建こそが急がれている。

(1)​一般会計の6~7%台で推移し史上最低水準となっている本市の教育予算は、抜本的に増額すること。

(2)「新しいふくおかの教育計画」について

  • 本市の教育計画は、財界要求に基づき「世界に羽ばたく人材育成」などとして、英語教育をことさら強調するなど歪んだ内容となっている。「グローバルチャレンジ・イン釜山」等、一部の生徒への公費投入は中止し、全ての児童・生徒の人格の完成を基本に据えた計画へと改めること
  • 子どもと学校間の競争を激化し、教職員の困難を増大させている一斉学力テストは、やめること
  • 中学校における職場体験学習の受け入れ先に自衛隊を選定する事態について全国的に問題になっている中、本市においても昨年度5校50人が自衛隊でヘリへの試乗など重大な体験をしていることも確認されている。昨年の集団的自衛権行使容認の閣議決定、今年の「戦争法」可決によって自衛隊が「殺し」「殺される」軍隊に変えられる危険性が高まっている。また、自衛隊はその存在そのものについて「違憲」「合憲」の議論が分かれているばかりでなく、自殺率が高く、労働権も認められていないなど、他の一般の職業とは同列視できない異質のものである。この自衛隊を「体験学習」先に選定することは生徒の発達上問題があり、憲法の精神にも反するものでありやめるよう指導すること
  • 学校に対する日の丸掲揚、君が代斉唱の強制をやめること
  • 相次ぐ体罰の根源にある要因を教育委員会として解明し、根絶のために取り組むこと
  • 部活動及び授業における柔道指導や体育会・運動会におけるピラミッド等の組体操において、死亡をはじめ重大な事故が多発している。危険を伴う無理な指導を行わないようにすること。

(3)教育条件、体制の整備・充実について

  • 35人以下学級拡充が4年生までで打ち切られ、5年生では1学級の児童数が40人近くになることにより、「一人一人に目が行き届かない」等、困難がひろがる問題が顕著になっている。全学年での35人学級実施が長年の現場の切実な願いとなっており、独自の「ガイドライン」を理由に拡充しない姿勢は異常であり許されない。ガイドラインは破棄し当面本市独自の常勤講師の採用等必要な手立てをとり、全ての学年、学校に拡充するとともに国・県に定数改善を強く要求すること。また、教職員給与の政令市移管の検討状況についての情報は適宜現場に広報するとともに、給与水準等が後退しない手だてをとるよう国、県に求めること
  • 「教育課程の見直し」と称する土曜授業の実施や夏休みの短縮については教職員の多数が反対している中、当事者である子どもの意見さえまともに聴くことなく強行することは子どもの「意見表明権」「休息し余暇を持つ権利」「遊ぶ権利」等を侵害するやり方であり許されない。子どもから更にゆとりを奪い、教職員の多忙化に拍車をかけ、地域行事にも影響を与える等の弊害も指摘されている実施方針は撤回すること
  • 後を絶たないいじめの根絶に向けて、いじめは人権侵害であると位置づけ、学校及び教育行政の子どもに対する安全配慮義務、集団的に対応する学校の責務、いじめられた子、いじめた子に対する徹底したケア、被害者の真相を「知る権利」を保障することを原則として取り組むこと。「いじめ防止対策推進委員会」は実効性を持たせること
  • 貧困と格差の拡大の下、給食費さえ払えない低所得の保護者も生み出される中、就学援助の基準改悪が強行され、1700人の子どもたちが適用外にされようとしていることに怒りが広がっている。「生活保護基準に連動させないよう」との国の通知の趣旨を踏まえ、基準を元に戻すとともに、クラブ活動費・生徒会費・PTA会費について項目に加え、国に対して財政措置を求めること。また、他都市に習い給食費無料化への検討を始めること
  • 不登校生に対応するまつかぜ・はまかぜ学級と同様の施設を増設するとともに民間のフリースクールへの助成を行うこと
  • 中学校部活動の相次ぐ廃止に歯止めをかけるために、当面補助指導員の更なる充実のための予算増額を図り、顧問の確保・育成のための抜本的な方策を検討すること。また市大会、県大会等上位大会出場旅費も不足している事態を解消するため関連予算を増額すること
  • 「学校規模適正化」については子どもを中心に考え、情報の公開と住民合意を基本に据え、一方的な押し付けを行わないこと。また、一人あたりの校地面積の縮減による詰め込みにならないよう配慮すること
  • 小中連携教育は、教職員の過度の負担につながらないよう人的配置を充実させるとともに、様々な問題が指摘されている「一貫教育」への移行は行わないこと
  • 危険な通学路について専門家による実態調査を行い、住民要望を踏まえ関係局と共に改善に向けた年次計画を立て、早急に完了すること
  • 教育委員会会議については完全公開とすること
  • 自然教室等のバス不足問題については子どもと教職員に多大な迷惑をかけており、市長部局とも協議し解決をはかること
  • 廃止された朝鮮学校への補助金を復活させること。

(4)教職員体制について

  • 教職員は休みたくても休めず慢性的な長時間過密労働を強いられ、精神疾患等による休職者は減らない等、健康破壊が深刻である。「校務支援システム」では抜本的な対策にはなり得ておらず、過重・超過勤務の抜本是正のため、人的加配など実効性ある措置を取るとともに、休暇を取りやすい環境を整え教職員の休憩室については法令通り適正に設置すること。教職員の「全体の奉仕者」としての責務や勤務実態を無視した給与等削減をやめるとともに非常勤講師等の賃上げを図ること。また、異常な非正規化を改め、必要な人員は正規で採用するとともに、地域行事等勤務時間外の活動への参加押し付けは行わないよう指導すること
  • 過度な競争や管理教育ではなく一人一人の子どもの人権・命を大切にする教育を推進することは、いじめ・体罰根絶にとっても重要である。教職員研修は同和偏重からこどもの権利条約等の関係法令や発達の観点などを学び生かす研修へと改め充実させること
  • いじめや不登校をはじめとする諸問題を改善するためにも、専門のカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、学校司書を正規化し全校配置するとともに養護教諭の複数配置をひろげること
  • 教職員の採用は定数内講師ではなく正規を基本に拡充するよう県に強く求めること。教員免許更新制をやめるよう国に求めること。

(5)学校教育施設について

  • 施設・設備をはじめとする学校環境・安全点検は現場だけに押し付けず、予算を組んで専門家により少なくとも年1回は行うとともに築30年以上の大規模改造未実施校について全て来年度着手するとともにプールについては財政負担を理由に改築しない方針を撤回し必要な改修・改築は速やかに実施すること
  • 教室の温度について、夏期は30℃以下、冬期は10℃以上とされている国の環境衛生基準違反状態を続けることは許されず冬期もエアコンの活用を認めるとともに、特別教室についても設置計画をつくること
  • 学校のいたる所にスレート板やPタイル等、アスベスト含有材が使用されており、破損時には飛散し危険であるにもかかわらず、対処方法等について学校への周知は不十分である。学校からアスベストを全て撤去する指針を策定し、当面の取り扱いについては緊急対策を図るとともに、対処後の報告を義務付けること
  • トイレが不足している学校については増設を行うとともに「臭い」「汚い」「暗い」「プライバシーが守れない」等の問題等について早急に解消すること
  • 生徒数が1,000名を超えている実質過大規模校における教室不足等の問題を放置することは許されず、地域コミュニティに混乱をもたらす校区調整ではなく、早急に分離・新設を行い、当面教室の増設等、緊急の対応を行うこと。また、教育環境整備の観点から人口の流入抑制等の対策を他局とも協議し行うこと。

(6)教育を民間の儲けの道具にする異常なPFI、指定管理者手法について

  • 学校給食センター再整備については学校給食公社の廃止・職員リストラ、麻生グループ等大企業の儲けづくりを一体として進めるPFI手法により強行される中、異物混入も後を絶たないなど、質においても問題が浮上している。また小学校給食においても嘱託調理員のリストラと一体に民間委託が拡大されている。給食センター再整備についてはPFI手法を中止し、公社方式を存続するとともに小学校給食の民間委託は中止し現行の非常勤職員制度を改め、文部科学省基準以上の人員を市の正規職員で配置し、責任を持った調理を直営で行うこと。また、狭隘化や老朽化をはじめ労働環境が劣悪となっている給食室・控室については大規模改造を待たず直ちに改善すること
  • 脊振少年自然の家、海の中道青少年海の家に指定管理者制度が強行導入されたのに続き、総合図書館及び新東図書館にも指定管理者が導入されようとしており関係者や利用者から厳しい反対の意見が寄せられている。パブリックコメントで寄せられた意見の大多数も反対であったことを踏まえ、図書館を民間の儲けの道具にし、その機能を後退、変質させる指定管理者制度の導入は中止すること。

(7)行財政改革プランに基づく教育切り捨てについて

  • 請願署名、地域説明会やパブリックコメントにおける累計9万筆に及ぶ反対意見を踏みにじり市立幼稚園の廃止条例が可決されたことに関係者の怒りはひろがっている。全ての子どもに幼児教育を保障すべき教育委員会が幼児教育から撤退するなど言語道断であり、公的幼稚園教育を存続・充実させる手立てをとること
  • 学校用務員については「拠点校方式」の導入により学校施設の維持管理・補修に支障をきたすだけでなく、教職員の多忙に拍車をかけ職員集団機能を低下させるものとなっている。「不補充」方針を撤回し、必要数の採用を行い全校への配置に戻すこと。

(8)特別支援教育について 

  • 通常学級で学ぶLD(学習障害)やADHD(注意欠陥多動性障害)など発達障害児に対応する支援体制の遅れにより、困難が拡大している。通級指導教室を増設するとともに、「介助員」「支援員」を大幅に増員して必要な児童・生徒に行き届くようにすること。「支援員」については、2ヶ月という短期の臨時的任用という配置は問題であり、安定・継続できる雇用体系とすること
  • 特別支援学校については児童・生徒数が増え、教室不足や職員室の狭隘化に陥り現場でのやりくりでは限界に達しており、今後の生徒数を見据え、学校増設、教室増設の抜本的な計画を立て準備に入ること
  • 博多高等学園については入学希望者が増え選抜により入学できない生徒が生み出されている。希望する全員が入学できるように増築や増設、定員増をはかること。また、特別支援学校を卒業した生徒の希望する進路保障に向けた対策を抜本的に強化すること。

(9)高等教育について

  • 実質教育委員会からの押し付けとなっている「市立高等学校活性化に向けた取組方針」は撤回し、特色ある教育の推進は現場での民主的な議論に基づく自主性に任せること。本市独自の私学助成は拡充を図ること
  • 18歳選挙権が実施されることとなり、高校における主権者教育は益々重要になっており、規制強化ではなく教材の援助を含め、現場での教育が自由闊達に行えるよう支援すること
  • 重要な役割を果たしている市教育振興会高校奨学金は入学支度金の貸付時期の前倒しが図られるものの、所得要件や定員により希望しても借りられない事態を生み出している。希望者全員が借りられるよう改善するとともに、給付制の奨学金を創設すること。併せて国に対し、奨学金の無利子化と給付制の奨学金創設について求めること。

(10)幼稚園教育について

私立幼稚園の運営は幼児の減少や人件費の負担増などで極めて厳しい状況にある一方、障害児の受け入れ、預かり保育の実施による対応にも苦慮しており、教諭の待遇改善を図るためにも、運営費補助等を大幅に増額すること。

(11)人権・同和教育について

本市の「人権教育・啓発基本計画」は、「同和問題の解決に向けた取り組みの手法・成果を生かす」などとして、実質同和問題や差別の問題のみに矮小化しており、このように人権を侵し、差別を温存する同和教育の延長となるニセ「人権教育」の押し付けはやめ、憲法で保障された幅広い人権を取り扱うものに改善すること。学校研修、連絡会等を通じての解放同盟の教育介入を排除し「全市一斉人権教育研修会」については廃止するとともに、学校やPTAへの「同和研修」の強要、解放同盟の運動や主張に加担する「研修」名目での職員の出張及び加配教員の偏重配置をやめること。

(12)図書館について

予算を増額し、総合図書館及び分館等の蔵書充実を図るとともに、地域による格差を是正するため、図書館増設を急ぐとともに当面「移動図書館」(仮称)を実施すること。また、司書は正規職員として増員すること。

(13)社会教育施設及び地域交流センター、青年センターについて

  • 公民館に対し「自治協議会のセンター」などとして仕事が押し付けられており、社会教育施設としての責任を果たせない事態をも生み出している。本来の役割を果たすため必要な人員を確保できるよう予算を増額すること。大幅に引き上げられた利用料について、利用者から悲鳴が上がっており、元に戻すこと。利用申し込みにあたって活動への行き過ぎた干渉や、誤った対応が行われているケースが散見されており、館長や主事に対し、適切な対応のあり方について徹底すること
  • 早良区と南区で要望が強く、行政サービス向上と地域住民の自主活動の促進に役立つ「地域交流センター」を早期に整備すること
  • 今日、青年は自己責任論で苦しめられ、孤立化が進む一方、ボランティアや地域貢献に対する意識は高まり、交流や連帯の場はますます重要になっている。青年が、仕事帰りにも気軽に集える施設としての青年センターを廃止することは許されず存続させること。

(14)文化行政について

  • 市内における演劇等の専門性に対応できる中規模ホールが不足している。拠点文化施設整備だけに終わらせずに800席の劇場型ホールを建設すること。また800席の子どものための劇場型ホールを小学校、中学校跡地などに建設すること
  • 2015年度中に策定される予定の拠点文化施設の基本計画にあたっては、ホールの設計やあり方等について文化団体、利用団体や幅広い市民の参画のもと具体化すること。また拠点文化施設の活動については、洗練された舞台芸術を「観る」ことだけではなく、北九州芸術劇場のように、舞台作品の創造、舞台芸術をささえる人材育成など、福岡市における文化の拠点にすること
  • 2014年度の音楽・演劇練習場の稼働率は千代、大橋、祇園の3施設とも8割から9割の稼動となっており、利用しづらい状況となっている。2016年6月に4箇所目の音楽・演劇練習場が東区の香椎副都心公共施設に設置されるが、依然として西南部地域には音楽・演劇練習場は1箇所もない状態である。早急に西南部地域に施設を設置すること。また、ぽんプラザホールも稼働率が高く、利用しづらい状況にあり、同様の小劇場を増設すること
  • 美術館は本来、市民の文化教養、芸術文化の発展に寄与するための社会教育施設である。ところが市は「民間ノウハウの活用」などと言ってリニューアル事業にPFIを導入し、株式会社大林組九州支店を代表企業とするグループに任せようとしているが、美術館を大企業の儲け道具に変質させかねない。PFI方式はやめ、直営で行うこと
  • 1953年に創立された九州交響楽団は、九州唯一のプロオーケストラであり、依頼演奏会、巡回演奏会、移動音楽教室等の活動を通じて、青少年育成や地方音楽文化の振興に寄与しており、九州各地で年間約130回の演奏会を行っている。高島市長は行財政改革プランで本市の文化芸術の振興に大きな役割を果たしている九州交響楽団への補助金を見直そうとしている。楽団員の給与について、2014年度に募集したバイオリン奏者の給与が30歳モデルで350万円となっており、補助金の削減で演奏家の確保や演奏活動に影響を及ぼすのは明らかである。九州交響楽団の補助金について行革からはずすこと。

(15)文化財について

  • 埋蔵文化財行政の拡充を図るためにも関連予算の増額と専門職員の増員を含め体制強化を図ること。埋蔵文化財センターの収蔵スペースの不足に対応するため、旧福岡政府倉庫を取得することが決定された。活用にあたっては、市民への展示・公開を積極的に行う展示スペースの確保を行う事や文化財を調査・研究、保存・管理していく本格的体制の構築を図ること
  • 福岡城址の整備に当たっては、史実に基づかない、天守閣復元は許されずやめること。

(16)スポーツ行政について

スポーツ基本法は「スポーツは、これを通じて幸福で豊かな生活を営むことが人々の権利であることに鑑み、国民が生涯にわたりあらゆる機会とあらゆる場所において、自主的かつ自律的にその適性及び健康状態に応じて行うことができるようにすることを旨として、推進されなければならない」として、地方自治体のスポーツ振興の責務を明記している。住民の社会教育の一環としてのスポーツ振興の責務と施策とは、①スポーツの振興は市民の基本的権利を保障するものであること、②市は社会福祉、社会教育の一環としてスポーツ施設を整備する責務があること、③その施策は市民の自主的なスポーツ活動を推進するものでなければならないこと、である。その点からみて、福岡市におけるスポーツ行政は、福岡の都市を売り込むことなどを目当てに、思いつき的なスポーツイベントの誘致や派手な事業に予算をつぎ込むなど、後退とゆがみが生じている。

  • 各区体育館、市民プールなど老朽化しているスポーツ施設は増築・改善・充実をすること。また身近なところで野球・ソフトボール・テニス・サッカー・ラグビー・バスケット・武道館・卓球場・相撲場・ダンス・スケートボード・フリークライミングなど気軽に使える運動場やスポーツ施設を新・増設すること。そのためにも、国に対して、公共スポーツ施設建設費の3分の1の補助を復活させるよう、要望すること
  • 住民のスポーツ参加を増進するための施策をすすめる専門職員の確保、指導者の配置を行うこと。担い手としての活動を支えるために、身近で自主的なスポーツクラブの支援や奨励を実施すること
  • 千代町の市民体育館については、人工島の拠点体育館建設後も、当面は耐震改修等をおこなって使用をすること
  • 本市の体育館やプールなどのスポーツ施設の管理については、指定管理者制度の導入により民間管理会社などがおこなっているところがあるが、利用者から「照明が暗い」など不満の声があがっている。利用者の立場にたった運営のために、指定管理者制度をやめ、直営にもどすこと。

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7、一人ひとりの子どもが大切にされ、安心して子育てできる市政に

(1)子育ての経済負担軽減を求める市民の願いに押され、本市は、16年1月診療分から、子どもの入院医療費の助成について,対象年齢を現行の「小学校6年生まで」から「中学校3年生まで」に拡大することとなった。しかし、昨年、提出された6万6千人分の請願署名は、通院医療費の中学校3年生までの無料化を強く求めている。高島市長は「通院にかかる医療費の小学生への助成拡大についても、対象とする学年、実施時期について検討を進めて参ります」と答弁しながらも、未だに実施時期も、助成の範囲も、通院の対象年齢も明らかにしていない。通院医療費を中学3年生まで無料にしている政令市は9都市あり、当然の流れになりつつある。就学前までしか通院医療費を無料にしていない本市の施策は遅れていることを認識し、本市でも4月からただちに通院も中学卒業まで無料にすること。あわせて、子どものメガネ・コンタクトにかかる費用も助成対象とすること。

(2)保育行政について

  • 4月から「子ども・子育て支援新制度」がはじまった。市は待機児童がなくなるかのように国の新制度に追随し、実施の4月を迎えたが新制度導入の4月1日、本市の待機児童は61人、未入所児は1,532人となり、8月1日時点では183人の待機児童、1,811人の未入所児が存在する。この結果は、新制度が、今一番切実に求められていること「保育に欠ける子」すべてが保育されることには役立っていないことを証明した。したがって、適正規模の認可保育所を、新築中心に抜本的に増やし、保育園に入れない子どもをなくすこと。また、以前行っていた市有地の無償貸与を復活させるとともに、民有地の借り上げに対する市独自の補助制度をつくること
  • 保育協会をはじめ、多くの保育園関係者が反対している3種類の補助金「長時間保育手当」「被服手当」「研修費」の廃止を市はすすめる方向で検討している。これらの補助金は合わせると年5億円にものぼり、しかも、保育士の人件費にかかるものばかりで許されない。補助金を削減する理由も正当性もなく、保育士の処遇を悪化させ、保育の質を下げ、保育士不足に拍車をかけ本市の保育行政の根底を揺るがす保育協会への補助金削減は撤回し、凍結している補助金をただちに執行すること
  • 家族の負担が大き過ぎる、きょうだいが別々の保育園に通わなければならない状態を根絶すること。一因となっているポイントに基づく電算システムでの入所調整は、園の意見を反映させ機械的な対応をおこなわないこと
  • 多くの保育園が、定員を超えて可能な限り詰め込むように、繰り返し役所から迫られ、やむなく受け入れ人数を増やしている。そのため、一人当たりの面積は縮小され、ゆとりがなくなり、怪我などの危険が広がるなど、保育士たちは神経をすり減らしている。したがって、保育環境を悪化させ、現場の混乱を増大させる詰め込み強要はやめること
  • 本市の面積基準はわずかな上積みをしているとはいえ諸外国と比較しても低い水準であり、現場からは「かみつきも多く、ゆったりした環境であればトラブルも減る」などと抜本的な改善を求める声があがっている。保育所の面積基準を抜本的に引きあげるとともに、財政措置を拡充すること
  • 保育施設の職員配置基準については、保育士対子どもの人数を0歳児は1対2、1歳児は1対4、2歳児は1対5、3歳児は1対10、4・5歳児は1対15へと改善をすること。また障害児を受け入れる保育所全てに保育士を加配すること。さらに、病気の発症しやすい幼児のために看護師等を配置するなど財政的補助をおこなうこと
  • すべての子どもの発達の権利を保障するため、児童福祉法24条2項の施設・事業(保育所以外)においても、福岡市の責任で格差のない施設条件をつくること。“保育士の入れ替わりが激しく保育内容が不安”“急な閉園で明日から預けるところがない”などの事態が各地で続出した営利企業の保育園参入を規制すること
  • 豊かな「食育」としてしての給食を目指すために、3歳以上児の主食を含めた完全給食を実施すること。あわせて、給食は「自園方式」を原則とし、外部委託を規制すること
  • 公立保育所の民営化による公的責任の放棄は許されず、民営化は中止するとともに、公立保育所を増やすこと
  • 本市の保育料は3歳未満児で、均等割りのみの課税世帯で比べると、高い保育料となっており、低所得世帯には大きな負担となっている。市費繰り入れを増やし、保育料を引き下げること。併せて認可外保育所を利用する保護者への補助限度額をさらに引き上げて負担軽減を図ること
  • 本市では深刻化している保育士不足解消のために、少なくとも「福祉職俸給表」のもとで働く公務労働者と同水準の賃金、諸手当、一時金を実現するよう予算措置をすること。また、非正規職員の賃金を時間額1500円以上にし、フルタイムで働く非正規職員を正規職員にするために、財政措置をおこなうこと。年休の消化や休憩の代替のための人員を確保できるように本市独自の手だてを講じること。民間の保育職場の調理員の格付けを保育士並みにするよう、本市独自の手だてをとること
  • 認可外保育所は、24時間保育や、一時・休日・延長保育、障害児保育など、市民の多様な保育要求に応え、地域の子育て支援、家族支援に大きく貢献し、保育行政の補完的役割を果たしている。認可外保育所への運営費の補助を創設すること。併せて、認可化をめざしているところには、財政支援をさらに増やすこと
  • 政令市のほとんどが実施している産休明け保育を、本市においても市の責任で早急に実施すること。また、保育ニーズを踏まえて、休日保育、病児・病後児デイケア事業など特別保育事業を拡充させること
  • 子どものアレルギー疾患について、除去食の給食を行っている保育所に補助を行うこと。

(3)留守家庭子ども会について

  • 留守家庭子ども会の人数規模について、本市条例では「1の支援の単位…は、おおむね40人以下」とすることを定めているが、福岡市の現場では70人を基準にした時代のままの施設も多く、現実には40人以下の集団とならずに、「児童が相互に関係性を構築したり、1つの集団としてまとまりをもって共に生活したり、職員が個々の児童と信頼関係を築いたりする」(国の社会保障審議会の専門委員会報告書)実態になっていない施設も少なくない。報告書の観点が保障されるよう実際に40人以下に分割して、支援単位ごとに専用の設備と専用室を備えること。各単位に正規の支援員を2人以上配置すること
  • 施設の面積基準である子ども1人あたり1.65㎡を確実に保障し、年度の変動で狭隘施設が生じないよう、十分な余裕をもって改善すること。条例に定める「静養するための機能を備えた区画」を、8㎡以上を確保した専用室とすること。保育室以外に職員室、調理室、ホール(集会室)を備えるようにすること
  • 専門職にふさわしく、支援員の賃金を正規・補助ともに大幅に引き上げること。また、支援員の超過勤務分や勤務日以外の行事参加の手当については賃金保障をすること
  • 利用料と運営費の負担を軽減すること
  • 障害児など特別な配慮を必要とする子ども1〜2人につき1人の支援員を配置すること
  • 子どもの成長・発達のためにも経験豊かな支援員こそ必要であり、5年間の任期付き雇用を撤廃し、希望する職員については、そのまま採用すること
  • 学齢期の子どもを保育するという専門性を確保するためにも、主任支援員・支援員・補助支援員すべてが資格を取得できるように必要な措置をとること。

(4)社会福祉法人が学童保育所を運営し、独自の努力によって「発達段階に応じた主体的な遊びや生活が可能となるよう…児童の健全な育成」(本市条例)を図っている。しかし、予算不足など運営は困難を極めており、利用者の負担も重い。社会福祉法人が行っている学童保育所への実態調査を行い、役割を明確にし、支援をすること。

(5)放課後等の遊び場づくり事業(わいわい広場)を営利企業に委託することは、やめること。現場責任者(わいわい先生)・補助員・プレイワーカーに対し、子どもの発達などについて専門性を高められるよう研修を保障し、充実すること。

(6)放課後等デイサービスの指導員は資格が必要なく、障害や子どもの発達をふまえた専門的視点がない人もおり、「事実上テレビを見せているだけ」のような事業者もいる。こうした中で、同サービスにあずけた子どもの障害の状況が悪化するケースさえ生まれている。放課後等デイサービスの指導員に、保育士・介護福祉士・社会福祉士などの専門的な資格を求めるとともに、そのために、事業を行っているNPOや社会福祉法人などに対して必要な支援を行うこと。

(7)児童館は子どもたちが放課後や休日に安心してすごすことができる重要な施設であり、公有地を活用して小学校区ごとに専門職員のいる児童館の建設をめざし、まずは各区に早急に設置すること。早良区に整備予定の地域交流センターに中高生の居場所を設置し、専門職員を配置すること。

(8)児童虐待防止について

  • 本市の児童虐待の相談は過去最多となり、深刻な状況である。親身な相談活動ができるように専門職である児童福祉司、児童心理司、弁護士資格をもつ職員を大幅に増員すること。児童家庭支援センターは設置されたものの、児童相談所自体は不足しており、一時保護所の不足解消をふくめ児童相談所を増設すること。経験年数が2〜3年の職員が多数という状況を改め、職員の継続性と専門性を高めること
  • 児童養護施設の職員配置基準について条例を改善し、人員増をはかること。

(9)母子父子寡婦福祉資金貸付金は依然制限が多く必要なときに借りにくくなっており、借りやすいよう制限を緩和するとともに、貸付額を増額するよう国に求めること。また、各種貸付制度は申し込みから貸与まで1か月かかっており、半月(2週間)以内に短縮するよう借入れ手続きを簡素化すること。

(10)ひとり親家庭の入院・通院にかかる医療費について所得制限を外し、18歳まで完全に無料にすること。

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8、女性の声を市政に生かし、真の男女平等社会実現へ

安倍政権は「女性の活躍促進」「すべての女性が輝く社会」とうたっているものの、労働力調査によると、女性労働者の実態はパートや非正規が58%となるなどが年々増え続ける傾向にあり、賃金は男性の半分という厳しいもので、「女性の活躍促進」とは到底言えない状況である。また採用や配置も男女で偏りがあり、劣悪な保育環境や雇用条件などで妊娠・出産前後に6割の女性が退職している。また、菅官房長官の「子どもをたくさん産んで国家に貢献してほしい」発言は「女性はこどもを産む道具」にしかみていないものであり許されない。このような実態の中、世界経済フォーラムが毎年示す「男女の格差指数」調査では、145カ国中101位と発達した資本主義国のなかでもっとも遅れており、日本女性の人権、平等の遅れは、国連・女性差別撤廃委員会や人権規約委員会などの国際機関から繰り返し改善が指摘されている。女性が差別や不利益を受けない社会へと改善することが早急に必要となっている。

(1)労働における男女差別撤廃について

  • 本市の課長級以上の職員774名中女性はわずか85名で約11%と、この間で3.7%程度しか改善されていない。あと5年で20%引き上げて目標を達成するため、女性の採用、管理職への登用を積極的に進め、昇給、昇任などの差別を一掃すること。また、各種審議会の女性参画率を2015年までに35%とする目標が達成できていないことは問題である。政策、方針決定への女性の参画を促進するために審議会等委員の改選時において所管課への働きかけを強め、早急に大幅な引き上げをはかること
  • 自営業・農業において、妻など家族従業者への給与を経費として認めない所得税法56条は、人権侵害であり後継者づくりも阻害しているものである。内閣府の「第4次男女参画基本計画の策定作業」では「女性が自営業の家族従業者として果たしている役割が適切に評価されるよう税制等の各種制度の在り方を検討する」とされており、直ちに廃止するよう国に求めるとともに、病気や出産のときも安心して休めるような支援制度をつくるよう要求すること。

(2)本市の女性労働実態調査では「リーダーや管理職を目指す女性の能力開発や意識向上のための研修の実施」などが行政への要望としてあげられている。そのような中再就職や女性のリーダー育成のための「女性活躍推進事業」や、起業に関心のある女性対象にした「女性の創業チャレンジ支援事業」などがおこなわれているが、定員を超す応募などもあり、事業内容の充実と予算を増やすこと。

(3)夫婦別姓を認めない、また女性のみ離婚後6ヵ月間再婚禁止する民法の規定は「法の下の平等」を定めた憲法に違反するものであり、現在最高裁で争われている。憲法や国連女性差別撤廃条約の精神にそって、選択的夫婦別姓制度の導入、再婚禁止期間の廃止、戸籍法に残る婚外子差別規定の撤廃など家族に関する法律上の差別をなくすため、早急に民法の改正を行うよう国に求めること。

(4)ひとりひとりの人間の性的指向や性自認は実に多種多様であり、社会の中には「異性愛者」のほかにLGBT(性的マイノリティー)の人たちがいるが、いまだに誤解や偏見が根強く存在している。こうした人たちが堂々と「自分らしさ」を主張でき、個性豊かに暮らせるよう、本市として、性の多様性を尊重する社会の実現を推進すべきである。渋谷区にならい「パートナーシップ条例」を制定すること。同性カップルが市営住宅に入居応募できるようにすること。また学校現場でLGBTへの理解を深め、性の多様性を尊重する教育をおこなうこと。あわせて公的書類における不必要な性別欄を撤廃することや保険適用に性同一性障害を加えるよう国にもとめること。

(5)セクハラやパワハラ、マタハラなどは女性労働者の人権と働く権利を傷つける重大な行為であり、罰則などの強制力をもった「セクシャル・ハラスメント防止条例」をつくり、その一掃に努めるよう指導すること。当面、セクハラや女性労働者の様々な訴えに対し、被害者の保護、助言・指導・勧告が効果的に行えるよう、相談・苦情処理・紛争解決のできる専門の窓口を各区に設置すること。

(6)DV被害の防止、被害者の保護と自立支援について

  • 本市への2014年度のDV相談は4339件と引き続き多く、早急な対策が必要である。各区の子育て支援課に臨床心理士を配置するとともに、アミカスを含めて子連れの相談者のために保育士や学習援助者の体制をつくること。また相談支援体制の充実及び関係機関の連携強化を図り休日・夜間の相談体制を整え、切れ目のない支援に取り組むこと
  • 自立に要する費用の補助、不足している母子寮の増設、民間シェルターへの補助金など支援の拡充、一時保護から自立に向う中間的施設(ステップハウス)の開設・運営への助成を図ること
  • デートDV防止教育等若年層への教育啓発の実施対象校を拡大し、充実させること
  • 女性からの暴力も増えており、男女ともに加害者更生をはかるために調査研究をおこない、加害者へのカウンセリングや教育など対策強化をはかること。

(7)男女共同参画センターは南区のアミカスに限るのではなく、低料金で気軽に利用できる便利なセンターを各区1か所建設すること。

(8)ひとり親家庭への支援について

母子家庭の数は年々増え、平成24年国民生活基礎調査によると、平均所得は243.4万円と全世帯平均所得537.2万円の45%しかなく、そのうち稼働所得は179万円と月約15万円しかない。相対的貧困率は54.6%という大変な事態であり、経済的支援の拡充は喫緊の課題である。

  • ひとり親家庭の命綱である児童扶養手当を支給開始5年後に半減する措置を撤回し、 支給額の引き上げ、所得制限の見直し、多子加算の引き上げなどをすすめるよう国に要求すること
  • 長期の安定した雇用確保の就労支援、保育所への優先入所、安価で良質な公営住宅の供給、安定した暮らしの支援をおこなうこと
  • 結婚歴のないシングルマザーにも寡婦控除が受けられるよう所得税法の改正を求めること
  • ひとり親家庭支援センターの体制強化のための予算の拡充を図るとともに、センターのトイレの改修をおこなうこと。

(9)「慰安婦」問題では、今年11月に行われた日韓会談で安倍首相は「早期妥結にむけて解決していきたい」と合意する一方で、「日韓請求権協定では解決済み」としていることは問題である。日本帝国主義の侵略戦争と植民地支配のもとで軍の統制・監督下におかれた「慰安所」で女性たちが多数の兵士の性の相手を強制させられたという強制使役は歴史的事実であり、安倍内閣による異常な「河野談話」否定の議論や「慰安婦」問題の本質と実態の隠ぺいなどをおこない、重大な戦争犯罪を行った勢力を免罪することは許されない。被害者は高齢化し、問題の解決は喫緊の課題である。国連やILOなどの国際機関、海外の議会からも求められているように、日本政府に歴史の事実を直視し、「慰安婦」問題の真の解決のため、国による謝罪・賠償をおこなうよう強く要求すること。

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9、癒着のない清潔、公正、市民参加、平和の市政を

(1)高島市長は、市民の暮らしにかかわる国への要望などには消極的な一方で、特区がらみの企業誘致や特区の協議、またラグビーワールドカップ誘致のためなどとして、国内外への出張を何度もおこなっている。また昨年暮れに行われた総選挙で特定の候補者の応援のために、予定していたアメリカへの出張を直前でキャンセルし189万7000円もの税金を無駄にした。必要性・緊急性に乏しい出張を市長が頻繁に行っていることに市民から批判の声があがっており、市長の出張のあり方を抜本的に見直すこと。

(2)市長の政治資金管理団体「アジアリーダー都市研究会」の報告内容によれば、H23年からの3年間で高島市長は、政治資金パーティ5回で6210万円余、「九州・アジア未来塾」の7回のパーティで1222万円余、合わせて7400万円余の収益をあげている。その未来塾の参加者は、こども病院のPFI事業の医療アドバイザーとして参入している株式会社麻生グループなど多くの市受注業者となっている。税金で市が仕事を発注した企業の幹部から、市長個人の政治資金を出させることは、税金の還流であって許されるものではない。このような政治資金パーティはやめること。

(3)市はこれまで3年連続で、市民団体が夏に開いてきた「平和のための戦争展」の後援をしてきたが、今年度は「特定の主義主張に立脚している」などとして後援を拒否した。脱原発などを描いた漫画表現への介入は、芸術活動の自主性、憲法で保障された表現の自由を侵すものであり許されないものである。また同時に行われた企画で、市は講演する予定の吉岡斉教授の経歴や発言を調べ上げ、基本的立場が「脱原発」であることを理由に拒否したが、これも憲法で保障された思想や信条の自由を裁くものであり問題である。このようなことは改め憲法の原則にたった対応の是正を行うとともに、関係者や関係団体への謝罪を行うこと。また、名義後援の許諾の判断にあたって、関係者の主義・主張や行事内容をチェックするやり方を改めること。

(4)市民意見募集やパブリックコメントについて、市立幼稚園の全廃に関し、説明会やパブコメで882件の意見が寄せられ、廃止と言う意見は少なかったにも関わらず、廃園を決定した。このように、形だけはあたかも市民の意見を聞くかのようにしながら、市の方針に反対する意見は取り入れず、都合のいい意見だけを取り入れるやり方は改め、要望を政策決定に取り入れること。あわせて各種審議会など委員の市民公募枠を新設・拡大すること。

(5)現在本市の総合評価方式入札は、技術提案能力や施工能力などで対応できない地場中小企業者の受注機会が少なく、結果的に大手ゼネコンに有利な方式であり、地場中小企業の受注機会を確保する方式にするなど抜本的な見直しをおこなうこと。また評価内容について「知的財産権保護の立場から公表できない」などとして議会にも明らかにせず、談合の有無も含めて公表できない状態であり、評価内容の公開を行うこと。また特命随意契約やプロポーザル方式の在り方については、特定業者との癒着構造によって入札の公正・公平さが失われかねず、制度の総点検を行い抜本的な見直しをおこなうこと。

(6)消費生活センターへの相談件数は年々増え続けており、複雑・多様化する市民の消費相談には公平性・中立性が保たれなければならないが、本市の相談業務は営利団体である株式会社に委託されている。これについて県弁護士会が「営利団体への業務委託は不適切であり、改善すべきものである」との意見書を提出しており、相談活動は委託業務ではなく、市直営でおこなうこと。また相談のための研修に相談員全員に参加させること。

(7)特定非営利活動(NPO)法人は、福祉や社会教育、文化、芸術、環境保全などの分野で社会貢献の重要な役割を果たしているものの、人材や資金の確保に苦労している。NPO法を整備して法人格がとりやすい制度にするよう、また認定NPO法人の優遇税制措置をおこなうよう国に求めること。

(8)法務省の「犯罪白書」によれば、一般刑法犯の検挙人数に占める65歳以上の高齢者の割合が過去最高となっているので、市として、高齢者の孤立をなくす居場所づくりや貧困をなくす取組みをおこなうこと。また、性犯罪についての市の認識は、「女性自身が自らの行動に責任を持ち」、「夜遅く外出しない」、「ミニスカート等の露出の多い服装は控える」(「女性目線による性犯罪防止検討会」報告書)などとして、女性の側に問題があるとしており間違っている。市として性犯罪を減らすために、被害者の告訴なしでも追訴できるようにする、強姦罪の要件を見直すことなどを国に要望すること。さらに、20年間で9か所も減らされた交番を増やすよう県警に申し入れること。あわせて防犯パトロールについては、住民が自主的に参加できるようなものを奨励し、そのための住民への啓発パンフレットなどを行政がしめすこと。

(9)全国では同和事業が集結し、本市においても2012年度予算から同和対策事業を一般事業へと移行したにもかかわらず、いまだに部落解放同盟へ毎年2400万円の補助金が出され、その約8割は人件費にあてられるなど、まさに税金丸抱えとなっているのが実態である。部落解放同盟福岡市協議会への補助金の支出と特別扱いはやめること。

(10)地域コミュニティ活動について

  • 自治協議会発足から12年を迎える中、「地域のまち・絆づくり検討委員会提言」が出された。この提言は、行政の責任を後退させる「自助・共助・公助」を説き、まずは「自助」、できなければ「共助」、それでもできなければ「公助」ということを強調しているが、現代の日本社会において、社会の土台となる行政が、しっかりとした責任を果たすべきである。市として、まちづくりの基本点として、「公助」を明確に打ち出すこと
  • 2005年最高裁が「自治会費等請求事件」で、自治会を「権利能力のない社団」とみなしたことからも、自治会・町内会への住民の加入は任意である。したがって、自治会・町内会を、住民に対する責任ある仕事をする「安上がりのボランティア」団体として動かすことはできないのであって、介護や公園清掃など、市が自治会・町内会にさせている業務を抜本的に見直すこと
  • 自治会の担い手が出てこないのは、「提言」にある通り、負担が重いからである。福岡市活力あるまちづくり支援事業補助金交付要綱において、6項目の補助対象事業をあげ、「まちづくり基本事業」として「その全てを実施しなければならない」と定めているが、このことが、現場では、半強制的動員の人出しとなっている。この「その全てを実施しなければならない」を削除すること
  • 自治会が行っている防犯灯の維持管理については、もともと行政が行うべき社会インフラである。自治会の意見を聞きながら、LED化にともなって、徐々に市に移管すること。

(11)2016年夏の参議院選挙から18歳選挙権が実施されることに伴い、若い人の投票率を引き上げるため、市内の大学内や来客の多い商業施設内などに期日前投票所を設置し、投票の啓発を行うこと。また、投票所の増設や送迎のための巡回バス運行など、すべての有権者が投票しやすい環境づくりを推進すること。

(12)平和行政について

  • 自衛隊が導入する新型輸送機MV22オスプレイを佐賀空港に配備する計画をめぐり、周辺住民から騒音や米海兵隊による同機の使用には不安や怒りの声が上がっている。佐賀空港へ配備されれば、自衛隊春日基地や福岡空港へ飛来することが想定され、市民への危険性が危惧される。オスプレイの県内上空での訓練など一切拒否するよう国に要求すること
  • 2003年のイラク戦争の時に、福岡空港と博多港が、自衛隊の出発地・到着地として使われた。米軍板付基地は、2012年69機、2013年52機、2014年59機と米軍機が飛来しており、市民にとっても危険な事態である。市長は、米軍板付基地と米軍背振山通信施設の即時全面返還を国と米軍に対して強く要求するとともに福岡空港の軍事利用に反対すること。博多港への米軍及び自衛隊の入港を拒否するとともに、「非核神戸方式」を導入すること
  • 市長は、議会が議決した「平和都市宣言に関する決議」だけでよしとせず、本市として非核自治体宣言を行うこと
  • 若い世代に戦争の悲惨さ・被爆の実相を伝えていくためにも国連の軍縮大使や各国政府代表などが参加している原水爆禁止世界大会などに高校生派遣をはじめ、若者の派遣をおこなうとともに、市役所ロビーでの原爆資料展をおこなうこと。また、博多港引き揚げ者の方々の資料収集を再開し、保管場所の設置や大々的な展示会を実施すること。福岡大空襲や原爆、引き揚げなどに関する常設の平和資料館を設置すること。こうした総合的な平和事業をおこなうための予算を大幅に増やすこと。

以上

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