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市長表明の高齢者乗車券「3000円増額」にとどまらない
抜本的な増額と即刻実施を求める

2026年7月14日 日本共産党福岡市議団

髙島宗一郎市長は6月9日の市長会見において、「令和9年度からの『高齢者乗車券』の増額に向けて取り組」むことを表明しました。公共交通機関の運賃上昇を踏まえたものだとされていますが、そもそも高齢者乗車券の上限額は2001年からこれまで一度も変わっておらず、2019年の消費税増税に伴う福岡市営地下鉄や西鉄バス、タクシー運賃の値上げの際も、2024年初頭に西鉄バスの運賃が大幅に値上げされた際にも一切対応してきませんでした。わが党はこの間、繰り返し議会で高齢者乗車券の増額を求めてきましたが、これに対しても市長は全く応じる気配すら見せませんでした。しかし今回、突然行われたこの増額表明は、わが党が行っている市民アンケート(2026年6月末現在で回答1434件)でも6割以上の方が「高齢者乗車券の上限額を増やし、所得制限をなくす」という項目を選んでいることに象徴されるように、多くの市民が高齢者乗車券の拡充を求めるなかで、この要求を一定反映せざるを得なくなったものだと思われます。しかし一方で、わが党はこの市長の表明には様々な問題点が含まれていると考えています。


利用上限額をせめて今の倍額に

第一に、あまりにも増額幅が少ないという問題です。市長の表明によれば、上限額を現行の1万2000円から1万5000円へと増額するとのことですが、わずか3000円の増額で良いのかという問題があります。そもそも、この制度は、高齢者の社会参加を促進するためだけのものではなく、高齢者の家計を応援するものでもあります。昨今の物価高騰は高齢者の生活を圧迫しており、年金が実質的に目減りし、介護保険料も医療保険料も史上最高額が搾り取られている中で、その交通費を補助するこの制度は可処分所得を増やす重要な施策となっています。しかし、そもそも最大1万2000円という利用額では、「足りなさすぎる」「あっという間になくなってしまう」など、不満の声が続出しており、抜本的な増額が求められていました。今回の増額は西鉄バス等公共交通機関の初乗り運賃の上昇率を踏まえたものとされていますが、あまりにも不十分であり、せめて倍額の2万4000円以上への増額を検討すべきです。


対象年齢をひろげ、所得制限はなくすべき

第二に、年齢制限や所得制限はそのままだという問題です。この制度は、福岡市に居住し、かつ住民登録をしている満70歳以上の人で、非課税あるいは課税対象で所得200万円未満の人しか利用できません。しかし、満70歳以上という年齢制限には根拠がなく不合理であり、所得が200万円以上の世帯でも物価高騰のもとで生活がひっ迫している高齢者は多い状況があります。高齢者の社会参加を促進するうえでも、家計を応援するという点からも、対象年齢をひろげ、所得制限はなくすべきです。


今年度のできるだけ早い時期に実施を

第三に、2027年度からでは遅すぎるという問題です。物価高騰に加え、中東情勢悪化の影響が高齢者の暮らしに大きな打撃となっており、早急な暮らし応援策が求められています。それにも関わらず、2027年度からの増額実施というのは、あまりにも悠長すぎると言わざるを得ません。今回の市長の増額表明について、少なくない高齢者から歓迎の声が寄せられていますが、今年から増額だと勘違いしている人も多く、来年度から、しかもわずか3000円の増額だと知ると、落胆する人がほとんどです。また、6月議会の直前というタイミングで行われた市長会見における表明でしたが、議会に対する説明などは何もなく、市民の代表である議員がその内容について質す機会も与えられないなど、まさに市長の独断で進められようとしているという問題もあります。加えて、11月に市長選挙が迫る中、立候補も表明していない髙島市長が、自身が市長であるかもわからない2027年度からの施策について勝手に表明することは、あまりにも不誠実であると言わなければなりません。そういう点からも、早急に補正予算を組み、今年度のできるだけ早い時期に実施できるよう検討すべきです。


2017年、市は「配る福祉から支える福祉へ」の方針のもと、高齢者乗車券の「インセンティブ制度の導入」という制度改悪を検討していました。しかし、市民の請願署名運動が広がり、わが党もくり返し議会で問題点を追及する中で、このたくらみを断念に追い込み、今日に至っています。わが党は広範な市民のみなさんと力をあわせて、高齢者乗車券のさらなる拡充を求め、他都市で実施されているような、より利用しやすい高齢者の交通支援策を実現するために、引き続き奮闘するものです。


以上



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