政策と活動
2022年7月27日
コロナ「第7波」から市民の命を守るための緊急申入れ
福岡市長 髙島宗一郎殿
日本共産党福岡市議団
団長 中山郁美
幹事長 倉元達朗
市議 綿貫英彦
市議 堀内徹夫
市議 松尾りつ子
市議 山口湧人
新型コロナウイルスの感染状況は「第7波」と言える様相を見せ、オミクロン株BA.2系統から、さらに感染力の強いBA.5系統等の変異株への置き換わりの影響もあり、経験のない感染急拡大となっています。発熱外来がパンク状態となり、自主的な抗原検査で陽性となっても受診できず、健康観察も行われない事態が多発しています。医療や保健所が崩壊しかねず、市民の命を守る対策が急務です。一部に感染拡大を軽くみる向きがありますが、高齢者の重症化率・致死率はインフルエンザよりもかなり高いと指摘されており、加えて、感染力が数倍になる変異の恐れもあり、事態の軽視は決して許されません。
そもそも「第6波」において救急搬送困難事例や死者数が最悪の事態となったことを直視するならば、これまでの対応への真摯な反省のうえに、医療・検査・保健所等の体制強化に真剣にとりくむことが求められます。「第7波」から市民のいのちを守るために、貴職に対し危機感をもって以下の対策を行うよう強く要請いたします。
発熱外来の箇所数や体制を抜本的に強化すること
7月の3連休で本市の急患診療センターに発熱などの患者が殺到し、「駐車に3時間待ち」「会計に7時間待ち」という悲惨な状況が生じました。市内各地でも身近に発熱外来がなく、遠方の発熱外来に問い合わせても順番待ちで診療を受けられないという状態が生まれています。事実上、自宅に「放置」され、医師などの適切なアドバイスを受けられないまま不安な日々を過ごすという状況に置かれています。二次感染防止と早期治療のために、発熱外来の崩壊をなんとしても食い止めなければなりません。
(1)地域ごとの臨時の発熱外来の設置や巡回などを含め、発熱外来の箇所数を増やすために本市として必要なあらゆる手だてを講ずること。
検査および検査体制を充実すること
必要とする人がすぐに検査を受けられるようにして、検査・保護によって新規感染者数をできる限り抑制することが求められます。
しかし現状では、天神周辺の無料PCR検査場には連日数十人の行列ができています。また、感染した人が身近に出たり、風邪症状があったりしても、「近くに検査を受ける場所がない」「検査場所での検査数が少ない」「開所時間が短い」「検査キットが手に入らない」などの理由で、検査自体を受けることが至難となっています。
(2)抗原検査キットを事業所・学校・保育所などを通じて市民全体に配布し、風邪症状のある場合の積極的な活用を呼びかけること。
(3)感染不安を感じる人などを対象とした無料検査所を増やすよう県に求めるとともに、市としても独自に増やすこと。
(4)抗原検査キットの結果が陽性であれば、市の判断で新型コロナ患者としての対応が可能であることを医療機関・市民に周知し、早期に健康観察や在宅治療等が行われるよう運用改善すること。
(5)高齢者等への感染を防御するために、医療機関、高齢者施設、障害者施設などで、頻回のPCR検査が行われるよう市として手だてをとること。
保健所を抜本的に機能強化すること
パンデミックが始まり2年以上になりますが、福岡市の保健所のひっ迫状態は解決されないまま、より大きな感染の波が起きています。本市は他部署からの応援によって対応していますが、この対応では限界があります。
(6)保健所の正規・常勤の人員増、施設・設備の拡充など保健所の抜本的な体制強化に本格的にとり組むこと。
以上