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政策と活動

2022年3月28日

樹木剪定不正問題についての申入れ

福岡市長 髙島宗一郎殿

日本共産党福岡市議団
団長  中山郁美
幹事長 倉元達朗
市議  綿貫英彦
市議  堀内徹夫
市議 松尾りつ子
市議  山口湧人

今年2月4日、福岡市や市の外郭団体が発注した樹木の剪定や除草の業務委託契約などに関して、剪定くずや草などの処分費用の伝票が複数コピーされて使いまわされ、「過大請求」が行われていたと市は公表しました。市は関わった業者について、「競争入札指名停止」もしくは「警告」という処分にしました。


しかし現時点で市は詐欺などでの刑事告発をしておらず、条例予算特別委員会でわが党が質したところ「警察に相談している」と答えただけでした。

常識的に考えて、不正を行った業者は、“コピーをして「過大請求」をする”という極めて能動的な行為を繰り返し行なっており、「うっかり」や「ミス」であるはずがありません。

国はコロナ関連の給付金について、「もともと存在しなかった書類や実態と異なる書類を作成して提出し、助成金を受けようとすることは、不正受給に当たります。…このような不正受給は、書類の偽造により、公金を詐取しようとする犯罪(※詐欺罪、刑法第246条)に当たります」と繰り返し警告しています。

「もともと存在しなかった書類や実態と異なる書類を作成して提出」し公金を「受けようとすること」は本件と同断であるという他なく、本件において、市が刑事告発を行わないのはあまりにも不自然と言わざるを得ません。


また、この問題については条例予算特別委員会の総会審議で、5つの不明点が浮き彫りになりました。

第一に、不正総額・期間の全容がいまだにわかっていないことです。市が剪定を直接委託した分だけでなく、PFIで契約している分など、市の他の事業でも、過大な請求がなかったかどうかは明らかにされていません。

第二に、現在市が確認している分についても、主に、市が手元にある伝票をチェックすることにとどまり、本格的な調査は行われていないことです。主要な業者に、市が帳簿の確認や面接しての聴取を行なって、「悪質な意図」があったかどうかを確認する程度のことはすぐにできるはずです。それすら行おうとしないのは不可解というほかありません。

第三に、このような手法がなぜ業界全体およびその外にまで広がったのか、解明されていないことです。今回の不正には、福岡市造園建設業協会の会員企業がほとんど関わり、それ以外の事業者にも波及していますが、最も不正な請求が多い企業から伝わったのか、他の伝播ルートがあったのかについては謎に包まれたままです。

第四に、不正によってためこまれたお金がどのように使われたのかが未解明であることです。個人的な遊興に使われたのか、それとも政治家への献金として還流したのかなど、市民から「使途を解明する必要がある」という声がわが党に寄せられています。

第五に、不正に関わった企業から市長がパーティー券を買ってもらったかどうか、市長は答えていないことです。前述の委員会審議でわが党が質したところ、市長は「明らかにする義務はない」と答弁を拒否しました。「福岡市長の政治倫理に関する条例」第3条1項は「政治倫理基準」として「政治活動に関し、道義的に批判を受けるおそれのある趣旨の寄附を受領しない」と定めていますが、不正企業にパーティー券を買ってもらうことは、この基準の考えに反する疑いがあります。にもかかわらず市長が事実を明らかにしないことは、同条2項の「市長は、政治倫理基準に違反する事実があるとの疑惑をもたれたときは、自ら誠実な態度をもって疑惑の解明に当たるとともに、その責任を明らかにしなければならない」という点に照らして、問題があります。


よって、わが党は、貴職が本件の刑事告発をすみやかに行うこと、また、上述の5点をふくめた全容の徹底解明を行うことを強く要請します。


以上


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