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政策と活動

2021年8月3日

コロナ「第5波」対策についての申入れ

福岡市長 高島宗一郎殿

日本共産党福岡市議団
団長  中山郁美
幹事長 倉元達朗
市議  綿貫英彦
市議  堀内徹夫
市議 松尾りつ子
市議  山口湧人

新型コロナウイルスの新規感染者数が、東京都をはじめ全国で異常なペースで急増しています。ワクチン接種が一定進展し高齢者の感染割合が減ったものの、かわりに現役世代に深刻な影響が広がっています。福岡県・市でも感染が急拡大し、「第5波」の様相が強まり、2日から新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置が適用されました。病床の逼迫、医療崩壊の危機が強く懸念されます。

感染力の強いデルタ株によって際限なく感染者が増えているとともに、厚生労働省アドバイザリーボードが「危機感を行政と市民が共有できていないのが、現在の最大の問題」と述べているように、菅政権が緊急事態宣言を出しながら、まったく矛盾する五輪開催に突き進み、「人流は減っている」などの根拠のない楽観論を繰り返していることが、国民への誤ったメッセージとなり、感染を抑止するうえでの重大な障害となっています。

ワクチン接種が進んだことによって感染拡大の影響の出方が変わりつつありますが、「ワクチン頼み」では「第5波」に間に合いません。政府分科会の尾身茂会長が7月30日の記者会見で「ちょっとでも具合の悪い人、感染の心配のある人は、職場、学校、地域のどこでも気楽に検査できる体制を国・自治体がその気になればできる。これをぜひやっていただきたい」と述べたように、検査の抜本的な拡大が求められています。


これらを踏まえ、以下の9点を、貴職に緊急に要請いたします。


  • 菅政権に対して今からでもオリンピック・パラリンピック中止の決断をするよう申し入れを行うこと。また、まん延防止等重点措置の対象区域であり、県境をまたぐ不要不急の移動を県民・市民に求めている中で、本市が国外から来訪するパラリンピック選手団の事前合宿を受け入れることは市民に誤ったメッセージを発信するものであり、直ちに中止すること。
  • 感染源対策として、現役世代での感染者の割合が増えていることを踏まえ、検査キットの提供など職場や地域・家庭で誰でも無料で受けられるPCR検査等を抜本的に拡充すること。さらに、学校や保育園など子ども施設での広範な無料検査を行うこと。
  • 地域医療を支えている全ての医療機関に対する減収補填を行うよう国・県に求めるとともに、市独自に支援する制度を創設すること。また、国の責任でワクチンが供給できずに発生したキャンセルによる減収についても医療機関への補填を行うよう国に求めること。
  • 飲食店等に対する感染拡大防止協力金の拡充を県に求めるとともに、影響を受ける酒類の卸業者など関連業種に対する市独自の支援策(「売上が減少した事業者への支援金」)の金額拡充・要件緩和を行うこと。また、手続きは簡素にし、支給は迅速に行うこと。
  • 現金取引の事業者など現在ある、各種の支援金・協力金などの対象から外れ、困窮している中小業者を救済する市独自の支援金を創設し、あわせて手続きは簡素にし、支給は迅速に行うこと。
  • 国の持続化給付金や本市の感染症対応シティ促進事業など各種の給付金がいまだに支給されない事例が生じており、手続きを改善して、迅速に支給する手立てを取ること。
  • コロナのもとでの生活困窮世帯に対して市独自の支援金を支給すること。学生に対しても、対象を抜本的に広げて市独自の支援金を再度支給すること。
  • ワクチンの供給が滞り接種が停滞しているが、市にワクチンを迅速かつ安定的に供給するとともに、中・長期的な供給計画を直ちに示すよう国に求めること。
  • 上記の8点を踏まえた補正予算を組み、緊急に議会を招集して審議すること。

以上


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