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政策と活動

2021年5月11日

新型コロナウイルスワクチンの接種に関する申入れ

福岡市長 高島宗一郎殿

日本共産党福岡市議団
団長  中山郁美
幹事長 倉元達朗
市議  綿貫英彦
市議  堀内徹夫
市議 松尾りつ子
市議  山口湧人

本市での高齢者向けの新型コロナウイルスワクチン接種に向けた準備が始まっています。ところが、予約や接種準備について現場では混乱が起きており、私どもに情報が寄せられています。


第一に、予約をめぐる混乱です。

貴職は4月27日の記者会見で75歳以上は5月12日から、65~74歳は同19日から接種の予約を始めると発表し、市のホームページにも記載され、現在「接種予約はまだ受け付けておりません」と朱書されています。しかし、市から高齢者に郵送された接種案内にはこの期日は記載されていないもとで、実際には医療機関によってはその期日以前から予約を始め、期日を守っている医療機関に苦情が寄せられるなど、公平性において著しい問題が起きています。また、体制も取れない予約期日前から医療機関に電話が殺到し、「1日500本もかかってきた」という事態が生じ、通常業務に支障が出るなど現場から悲鳴が上がっています。

他にも、市ワクチン接種コールセンターになかなかつながらない、接種券を受け取った市民が「すぐに接種できる」と理解して市内各地のクリニックに次々行列ができている、などといった相談も私たちに寄せられています。


第二に、医療機関の接種体制をめぐる混乱です。

市はホームページなどで「地域のクリニックで実施する個別接種は、令和3年5月24日(月曜日)から開始します」と明記されていますが、地域の医療機関に実情を伺うと、まだ医療従事者へのワクチン接種も終わっていないのに、市からはそうした期日について何の相談もなかったとのことです。

両者に共通しているのは、市が実態をつかまないまま一方的に情報を発信し、現場に混乱をもたらしているということです。現場の高齢者や医療機関の実態把握、意思疎通を怠り、先走った「スピード感」で行動をすることは、結局迅速な接種を遅らせてしまいます。


第三に、市民に必要な情報が公開されていない不安です。

菅首相は高齢者の接種について「7月末完了」を公約しましたが、現時点で福岡市において「予約が取れた」と述べている高齢者の方に話を聞くと、2回目の接種が終わるのは「7月28日」と告げられています。市長もブログで7月完了を「イメージ」と述べており、このような状況から考えて、まだ予約をしていない大半の高齢者が7月に終わるとは到底考えられません。一般市民についてはなおさらです。

ワクチンの到着、接種完了見通しなど、必要な情報が市民に公開されておらず、市民の中に不安や混乱が高まっています。


よって、以下の5点を、貴職に緊急に要請いたします。


  • 予約および医療機関の接種体制について、現場の医療機関への過度な負担を押し付けないよう、医療機関に必ず日程や体制の準備について確認した上で市民へ情報を発信すること。特に、市接種担当による11日付文書で新たに打ち出された「24時間対応可能な接種会場」や歯科医師の接種者動員などの実施についてはこの点について特段に留意すること。
  • コールセンターの体制を抜本的に強化すること。
  • 医療機関が市民への接種をスムーズに行えるよう、市として十分な支援を行うこと。
  • 接種案内やホームページだけで終わらせず、接種についてテレビ・ラジオなど特に高齢者に配慮した正確な情報発信を強化すること。
  • ワクチンの配布、接種完了状況など、接種についての情報を市民に逐次公開すること。

以上


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