2018年6月28日
学校・通学路などのブロック塀の緊急対策についての申し入れ
市長 高島 宗一郎 殿
教育長 星子 明夫 殿
日本共産党福岡市議団
団長 中山いくみ
幹事長 倉元達朗
市議 星野美恵子
市議 ひえじま俊和
市議 熊谷敦子
市議 綿貫英彦
市議 堀内徹夫
福岡市中央区天神1-8-1
電話092-711-4734
6月18日、大阪北部地震が起こり、小学校のプールのブロック塀が倒れ、9歳の小学生が下敷きになり、亡くなりました。これを契機に早急な対策を求める声が全国的にわきあがっており、文部科学省は19日、学校の安全点検等を行うよう通知しました。
福岡市でも2005年の福岡西方沖地震で、ブロック塀の倒壊によって死者が出ており、対策を求める市民の願いは切実なものがあります。
市教育委員会による調査で、全市立学校の敷地内にある、高さが2.2m超の塀はすべて除却されましたが、高さ1.2m超〜2.2m以下の控え壁のない塀は83か所残されていることがわかりました。
さらに、福岡大学の調査によれば、福岡市内の通学路のブロック塀645カ所のうち、国の基準を満たさなかったものは95%にも達しました。控え壁が必要なのは69%でしたが、1%しか設置されていませんでした。
現在、市には「ブロック塀等除却費補助事業」がありますが、「著しいひび割れ又は傾き」などがある塀の除却のみに限られています。そのため利用が限られており、除却や対策は進んでいません。
さらに、市立学校を除く市有施設についても、高さが2.2mを超えるブロック塀が7か所、高さ1.2m超〜2.2m以下の控え壁のない塀は114か所残されており、市財政局は、期限も切らず「専門家による調査」を待つというスピード感のない対応をしています。
26日に政府の地震調査研究推進本部により発表された「全国地震動予測地図」では、30年以内に震度6弱以上が福岡市で起こる確率は8.3%と高く、対策は一刻の猶予もなりません。
よって以下の諸点を貴職に申し入れます。
- 市立学校内で建築基準法の規定に適合していないブロック塀を緊急に除却もしくは適合の対策をすること。
- 緊急に通学路のブロック塀に限り、現行の「ブロック塀等除却費補助事業」について、除却以外の工事費、ひび・傾きがない塀、代替フェンス新設など、対象・要件を利用しやすいものに抜本的に緩和し、除却もしくは適合の対策をすすめること。
- 学校以外の市有施設についても、建築基準法の規定に適合していないブロック塀を早急に除却もしくは適合の対策をすること。
- 通学路以外のブロック塀についても2.に準じて対象・要件を緩和し、利用しやすい制度にし、周知を徹底すること。
以上