2009年6月24日
6月議会を終えて
日本共産党福岡市議団
福岡市議会の6月議会が24日閉会しました。日本共産党市議団は、中小業者と雇用を支える経済対策を求めて奮闘しました。
中小業者の仕事づくりにつながる経済対策を
市は、国の15兆円の緊急経済対策の一環として地方自治体への財政支援として設けられた臨時交付金を受け、約44億円を追加する補正予算案を提案しました。その主な内容は学校体育館の耐震化工事や保育所緊急整備、新型インフルエンザ対策などで、市民の願いと日本共産党の要求を一定反映したものだったため賛成しました。さらに今後追加される交付金を活用して、住宅リフォーム助成制度や市有建築物の耐震化(現在の耐震化率80%)、土砂災害危険箇所(市内26箇所以上)の緊急補修、木造住宅の耐震診断・補修助成制度など、地域経済の中心である中小業者の仕事づくりと雇用拡大につながる真の経済対策を要求しました。
とくに住宅リフォーム助成制度については、これまで市当局が拒否してきた「個人資産の形成にあたる」などの理由が成り立たないことを指摘するとともに、10%助成として5億円の予算を付ければ50億円の工事発注となり大きな経済波及効果があることを強調して、制度創設を強く要求しました。市長は拒否したものの「それはあるかな」と述べざるを得ませんでした(倉元達朗市議の議案質疑)。中小業者のみなさんの運動と共同して実現にむけがんばります。
こども病院人工島移転 基本計画の行き詰まり浮き彫りに
市長は6月議会に新病院基本構想にもとづくPFI関連議案を提出する予定でしたが、「今日の経済状況をふまえ慎重に対応するため」などと言って提出できませんでした。民間資金を活用するPFI方式の対象業務の絞り込みとともに、施設整備に係る資金を全額起債(市の借金)で調達することを検討するというものです。民間資金を活用しないというのはもはやPFIとは言えず、実質的な破たんです。それでも市は大企業のもうけ作りに固執しており、構想の白紙撤回を迫りました(中山いくみ市議の一般質問・委員会質疑)。人工島移転反対と疑惑の徹底解明を求める世論と運動によって推進派が追い込まれており、日本共産党も引き続き奮闘します。
生活保護行政の改善を求める
また生活保護について、経済危機と悪政のもとで保護を必要とする人が増えていますが、相談窓口で申請を受け付けられなかったり、申請から支給決定まで1ヵ月以上もかかったりする例がふえています。日本共産党はケースワーカーを増員することを含め体制を強化して冷たい対応を改めるよう要求しました。市側は「相談者に懇切丁寧に説明し、申請権を尊重する。適正実施に努めていく」と答弁しました(熊谷敦子市議の一般質問)。
その他、老齢・母子加算の復活、保護世帯の高校就学費の改善、就学援助・奨学金制度の拡充などを要求しました。
意見書について
日本共産党は、国に対して「原爆症認定の全面解決と全員救済を求める意見書」「『核兵器のない世界』を求める意見書」を起案し、全会一致で可決されました。その他、新型インフルエンザ対策や出産費用無料化、教育予算確保を求める意見書に賛成しました。自民党が提案し公明、民主、みらい、社民、福政が賛成した「地方議会議員の権能強化と活動基盤強化を求める意見書」はいわば地方版「政党助成金」に道をひらく内容であることから日本共産党は反対しました。また、北朝鮮の地下核実験に抗議する決議、仕事と生活の調和のまちづくりに関する決議にも賛成し可決されました。
以上