2006年8月30日
2016年オリンピックの国内候補都市の決定にあたって
日本共産党福岡県委員会
日本共産党福岡市議団
本日、日本オリンピック委員会の選考委員会が開かれ、2016年オリンピックの国内候補地として東京都が選ばれ、福岡市は落選しました。
この結果は、福岡市・山崎市長の強引なオリンピック招致に反対し、声をあげてきた市民の良識の勝利です。日本共産党は、「福岡オリンピック招致に反対する会」のみなさんとともに、福岡市のオリンピック招致に反対して奮闘してきましたが、今回の結果を大いに歓迎するものです。
「いまなぜ福岡オリンピックなのか」
—市議会史上かつてない規模の13万6千余の招致反対請願署名を集めた、市民の良識の勝利
日本共産党は、昨年、山崎市長が突然言い出した「福岡オリンピック招致」方針にたいして、人工島事業などムダな大型開発とその破綻の結果、2兆7千億円もの莫大な借金をかかえ、市民には福祉や教育予算の切捨て、市民負担増をおしつけていること、オリンピック招致・開催を口実にした新たな大型開発計画の推進がその目的であることを明らかにし、市議会での「オリンピック招致決議」や招致予算に反対してきました。
計画が明らかになるにつれ、市民の「いまなぜ福岡オリンピックなのか」との疑問や批判の声が高まり、どの世論調査でも招致反対が多数を占め、市民の反対請願署名は13万6千人にのぼりました。IOCの開催都市選考にあたっては、地元市民の大多数が歓迎することが重要な要素となっており、仮に国内候補都市に選ばれたとしても、IOCで選考されることは到底不可能な事態となることは必至でした。
JOCの評価報告書は、主会場とした須崎埠頭の再開発計画に懸念を示していますが、わずか数年で200人の地権者を移転させて100ヘクタールを再開発するという計画が無謀であることを、JOC自体が認めたことにほかなりません。
市民の声を無視し、無謀な福岡オリンピック招致に突き進んできた山崎市長と、それを支持してきた政党の責任は重大
山崎市長が強引な招致方針の唯一のよりどころにしたのが、昨年9月の日本共産党以外の「オール与党」による市議会での「オリンピック招致」決議です。その招致決議と招致予算に賛成した自民、みらい福岡、公明、民主、社民の責任は重大です。
山崎市長は、札幌市長が行ったような市民に賛否を問うことなく、市民の反対意見に全く聞く耳をもたない態度をとりました。また、国内選考では1円の税金も使わないと言明しましたが、約2億円の招致費用がムダになりました。市民を無視した招致に突き進んできた責任は重大であり、山崎市長はその責任をとって辞任すべきです。
オリンピック招致をやめ、須崎埠頭の再開発計画を全面撤回し、大増税・市民負担増から市民のくらし・福祉を守る「市民が主人公」の福岡市政を
オリンピック計画に盛り込まれた須崎ふ頭再開発事業について、山崎市長は招致に失敗しても再開発を進めると言っていますが、須崎ふ頭の再開発の理由は何もなく、全面的に撤回すべきです。
いまこそ、大型開発を優先し深刻な借金財政を招いた市政をおおもとから転換し、市民のくらしや福祉、教育を最優先でとりくむ自治体らしい自治体を築く時です。
日本共産党は、昨年の人工島住民投票条例運動、今回のオリンピック招致反対運動で示された市民のみなさんの思いや願いを実現するために、「市民が主人公」の福岡市政の実現のために全力をつくします。
以上