2001年5月28日
福岡市長 山崎広太郎 殿
日本共産党福岡市議団
団 長 宮本 秀国
木山光蔵前総務企画局長の懲戒免職を求める申し入れ
筥松第4ポンプ場築造工事をめぐる贈収賄事件で起訴された前総務企画局長、木山光蔵被告は、23日の福岡地裁第3回公判において、河本建設社長、河本有満被告から旅行の餞別や中元、歳暮などの名目で、「回数は4、5回で、局長室で受け取った」「1回で多い時は百万円」と証言し、百万円という額について「そこそこの額だと思う」などと述べました。また、95年5月の海外旅行の際、河本被告以外にも、餞別として他の複数の業者から数万円から数十万円、あるいは商品券を受け取っていたことも認めました。
本市指名業者である河本建設からの多額の現金は、市幹部であった木山被告がこれらの企業に便宜を図った謝礼、あるいは図ることを期待したものであることは明らかであり、まさに、贈収賄そのものであります。木山被告のこの行為は、「その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない」とした地方公務員法第33条に反するばかりか、「職務上の義務に違反し、又は職務を怠った場合」「全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合」など、懲戒処分を規定した同法29条に該当することは明々白々であります。
すでに市民からは「金銭感覚まひ」「公務員にあるまじき行為」、市職員からも「百万円もの大金を局長室で受け取ったなんて許せない」など、怒りの声が巻き起こっているのであります。
日本共産党福岡市議団は山崎市長に対し、河本建設談合・贈収賄事件の徹底究明、木山被告を総務企画局長に任命した責任の明確化、木山被告に対する適切な処置を、繰り返し求めてきました。これに対して市長は当初、福岡地検の捜査を理由に市独自の調査をおこなわず、遅ればせながら発足させた公共工事入札問題改革委員会や行政監察班の調査も、徹底究明にはほど遠い実態であり、さらに、木山被告について、逮捕後も「有能で好ましい人物」と呼び、筆頭局長である総務企画局長への任命を「最適の人事だった」と開き直るなど、無責任な態度を続けてきたのであります。
しかしながら、今回、木山被告が業者からの金品の授受を認めたことで、汚職と腐敗の構造は明確なものとなり、市長の責任が厳しく問われるものであります。木山被告は2代の市長のもとで市長室長、経済振興局長、市民局長、財政局長、保健福祉局長、そして総務企画局長と市の要職にあった幹部であり、その幹部が局長室で指名業者から百万円単位の現金をたびたび受け取っていたことは、市政に対する市民の信用を大きく失墜させるもので、その責任はきわめて重大であります。
したがって日本共産党市議団は、市民の信頼を回復するために、山崎市長が木山光蔵前総務企画局長をただちに懲戒免職にし、今回事件の徹底究明に全力をあげるとともに、このような人物を総務企画局長に任命した自らの責任を明らかにするよう、強く申し入れるものであります。
以上